( この写真は、リョウさんが毎日体を鍛えるために体操していた東京豊島区椎名町にある公園です。
この公園から歩いて5分ほどの所にリョウさんの下宿がありました。《 2009年1月、撮影 》 )
【 はじめての方は、どうぞ 「第1章 改訂版」 よりご覧ください。 】
その12
『 すぐそばに龍馬がいる・・・・ 』
その感覚が単純な詩的表現ではなく、本当に実感した感覚だった事がリョ
ウさん( 仮名:内海遼一、岡山県出身、88年当時33歳 )のその日からの変
化を決定づけます。
1988年9月10日・・・京都の寺田屋に泊った日、夕食は近くの日本料理店
で一同全員がそろって食事をしたそうです。 しかし、リョウさんが本当
に腹いっぱい食事が出来たのはこの日が最後になります・・・・。 翌日か
らは少しづつ食欲が無くなっていくからです・・・・・・。
寺田屋の階段わきにある、おりょうが使ったと言われる風呂桶、柱の刀傷
や弾痕・・・。 深夜・・・一人だけ眠る事の出来ないリョウさんは、その
日訪れた龍馬の墓や暗殺地跡などを思い出していました。
そして、その記憶に歴史上の出来事や死んでいった多くの志士たちの怨念
を思い合わせていたのです・・・・
普通ならそれらの「 思い 」は、単に「 想念 」として区切られた意識の中
で自然管理されているのですが・・・・・
この日のリョウさんにとって、それは・・・ジワリジワリと本当に自分に
迫ってくる実態として知覚されるのです・・・・
『 近く・・・すぐ近くに・・・龍馬がいる・・・・・・ 』
翌日、リョウさんたち一行は予定通りに東京へ戻って来ます。一人、リョ
ウさんだけは眠れぬ一夜で疲れも癒えてはいなかったのですが・・・その
事に誰一人、気付く事はありませんでした。
京都から帰ってすぐ( 1,2日後 )に、この龍馬ファン一同( 仮名『 坂本
龍馬の会 』 )が、銀座にある出版社の会議室を借りて、龍馬関係の会報出
版の打ち合わせを行う事になりました。
この会議に向かうため、池袋から地下鉄丸ノ内線に乗って銀座に向かうリ
ョウさんに異変が起こります・・・。突然、座席に掛けるリョウさんの頬
を涙が流れるのです。
自分を抑える事が出来ずに、ハラハラとこぼれる涙を流れるに任せている
・・・リョウさんにとって、地下鉄に乗っている他の乗客は眼中にない・・
・・・・
『 龍馬・・・ 龍馬・・・ 龍馬・・・・・・』
リョウさんは、流れ落ちるその熱い涙の一粒々々を実感しながら思うので
す・・・・・
『 りょ・・・龍馬・・・・・・可哀そうに・・・・・・! 』
血みどろの戦いを繰り広げていた薩摩と長州を結びつけ、幕府の大政奉還
を成し遂げた龍馬が完全に孤立し、幕府からも倒幕派からも命を狙われる
・・・いや、それだけではない、身内の海援隊の中にすら龍馬を狙う者が
いる・・・・。
多くの人に愛された龍馬だが・・・周りにいるのは敵ばかり・・・・・。
息を殺す様に身を潜めて暮らす龍馬の過酷な晩年に・・・リョウさんは泣
いたのです・・・・・
しかし、これは地下鉄に乗り合わせた他の乗客が窺い知る事ではありませ
ん・・・30代の男がポロポロ涙をこぼしている・・・・・
さぞ、気味が悪かったのではないでしょうか・・・・・。
「 漫画家アシスタント 第6章 その13 」 へつづく・・・
★前の記事へ→ 「漫画家アシスタント第6章 その11」へ戻る 】
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★ 拙ブログ「漫画家アシスタント物語」(第1~4章収録)が書籍化!
全326ページ。第1章の一部漫画化! 秘蔵未公開写真19点、描き下ろ
しイラスト18点を含む画像総数148点! デビュー漫画「雨のドモ五郎」
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( 劇画「覇王の船」 + 小説「蟹工船」の二本立て! )が発売中!
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【 各章案内 】 「第1章 改訂版」 「第2章 改訂版」 「第3章 改訂版」
「第4章 その1」 「第5章 その1」 「第6章 その1」
「第7章 その1」 「第8章 その1」 「第9章 その1」
「諦めま章 その1」 「古い話で章 その1」
「もう終わりで章 その1」 「移住物語 こりゃタイ編 その1」
この公園から歩いて5分ほどの所にリョウさんの下宿がありました。《 2009年1月、撮影 》 )
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その12
『 すぐそばに龍馬がいる・・・・ 』
その感覚が単純な詩的表現ではなく、本当に実感した感覚だった事がリョ
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化を決定づけます。
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日訪れた龍馬の墓や暗殺地跡などを思い出していました。
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龍馬の会 』 )が、銀座にある出版社の会議室を借りて、龍馬関係の会報出
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ョウさんに異変が起こります・・・。突然、座席に掛けるリョウさんの頬
を涙が流れるのです。
自分を抑える事が出来ずに、ハラハラとこぼれる涙を流れるに任せている
・・・リョウさんにとって、地下鉄に乗っている他の乗客は眼中にない・・
・・・・
『 龍馬・・・ 龍馬・・・ 龍馬・・・・・・』
リョウさんは、流れ落ちるその熱い涙の一粒々々を実感しながら思うので
す・・・・・
『 りょ・・・龍馬・・・・・・可哀そうに・・・・・・! 』
血みどろの戦いを繰り広げていた薩摩と長州を結びつけ、幕府の大政奉還
を成し遂げた龍馬が完全に孤立し、幕府からも倒幕派からも命を狙われる
・・・いや、それだけではない、身内の海援隊の中にすら龍馬を狙う者が
いる・・・・。
多くの人に愛された龍馬だが・・・周りにいるのは敵ばかり・・・・・。
息を殺す様に身を潜めて暮らす龍馬の過酷な晩年に・・・リョウさんは泣
いたのです・・・・・
しかし、これは地下鉄に乗り合わせた他の乗客が窺い知る事ではありませ
ん・・・30代の男がポロポロ涙をこぼしている・・・・・
さぞ、気味が悪かったのではないでしょうか・・・・・。
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僕は歴史上の人物では織田信長が好きですが
本能寺の変で自害してもかわいそうと思いません。
歴史上の出来事として捉えますが、そこまで思いませんね。リョウさんが龍馬好きなのは分かりましたが
京都旅行辺りから変になってきましたね。
これは、幽霊のせいなのかリョウサンの強い龍馬への
思いからなのか、どうなのか・・・
はい。・・・かなりヤバいです。
幽霊のせいだとは思いませんが、何事も突っ込みすぎるのは危険
なのかもしれません。
ただ、その危険を恐れていては何も達成出来ないところが難しい
ところなのではないでしょうか・・・。
あまり面白くなかった。銭ゲバと同じ現象だ。
マンガなら面白くない時は、かいつまんで面白いところまで早読みできるが、TVはそれが出来ないのが最大の欠点だ。おまけに展開がメシクイドラマ。
しょぼい監督が俳優にせりふを覚えさせて、マンガのシーンを当てはめてストーリーをつないでいくだけでは、面白いものにはならないようだ。
同じ安部寛でも、「択捉はるかなり」は面白かったのに。
今ちょうど、10CHで「トリプルX」をやっている。
ものすごく面白い。
ロケが、本物の空母の中を使って、本物の戦車の撃ちあいになっている。格闘シーンも面白い。主役の切れがいい。
せりふが気が利いている。
制作費も100億以上と、1から2億の差があるが、主役のギャラが10億と一千万の差があるが、...。
映画のシナリオに漫画を使う事がやたらと増えてきた事を知ら
されたのですが・・・
確かに、漫画を原作とした作品が目立つようになりました。そ
れで観客動員数や視聴率が上るのなら良いのですが・・・・・
とにかく、安く、早く、手軽に作るのには漫画を原作にするの
が都合良いのは確かな様ですね。
テレビもいずれインターネットの一部分に吸収されてしまう
時代が来ると思いますが・・・その視聴率の低落を防ぐのは・・・や
はり・・・軽さやヤラセやお笑いではなく、リアルな現代性だと
思います。
かりに、最近話題になっている学生のマリファナ事件ですが、
実際にマリファナをやっている若者の姿を、その吸い始めから
ぶっ飛んでハイになっている所を30分映し続けるだけで視聴率
は爆発的に上昇すると思います。
偽善的な番組やCMだらけのバラエティーをケチケチ作りながら、
ゆっくり死んでいくのではないでしょうか・・・日本のテレビは・・
・・・・・・
企画段階で通りやすいというか説得しやすいのかなぁ。
銭ゲバ。連載当初より現在の現実のほうが恐ろしい事件等が
起ってインパクトが弱まってしまっているのかもしれません。
政治と金、偽装問題。金にまつわる事件ばかり。
いやはや、嫌な世の中ズラ。
漫画でも小説でも、ドラマ化したものがお粗末な場合、
原作を知らない人には原作までお粗末なものというイメージを持たれかねませんね。
漫画原作ドラマなら「只野 仁」がやたら面白いです。
>嫌な世の中ズラ。
山本さん・・・、それを言っちゃ~おしめェ~ズラ。
>おっさんさん、へ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>漫画でも小説でも、ドラマ化したものがお粗末な場合、
>原作を知らない人には原作までお粗末なものというイメ
>ージを持たれかねませんね。
それは、その通りだと思います。仕方のない事だと・・・・・。
しかし、本当に良いオリジナルは何年たってもその魅力が「伝説」
的に語り継がれていくもの。
・・・ではないかと思います。
ここでは、{D51}の機関車の実物が展示してあります。
これ、昔、日暮里から水戸まで実物に乗ったことがありました。トンネルに入ると、窓を締めなくてはなりません。
昭和29年ごろです。6歳だった私は、この煙を吐く物体の正体を見ようと、先頭まで見に行ったのです。
D51が肩を左右にゆすりながら走っていました。
手すりを放すと、吹っ飛ばされそうでした。
改めて、50数年ぶりに現物の運転席の正面窓から、先を覗くと、ボイラーの部分が8メートルぐらいと長すぎて、前が殆ど見えません。一方踏み切りと、遮断機は数百メートルごとにあったわけですから、まさに暴走機関車です。
こんな視界不良で、肩振りする黒い猛獣で水戸まで行くのですから、機関士はまともな神経では勤まりません。
私が畏敬の念でこの猛獣を見ていた頃、手塚治虫が大阪から、打倒酒井七馬の野望を抱いて、椎名町に部屋を借り、ジャングル大帝をこりこりと書き綴っていたとは、知る由もありませんでした。
当時はTVもありませんし、マンガ本を一般の人が目にすることも、話題になることもなかったと思います。
小さな貸し本屋にひっそりと、...本屋にあるのは、童話、物語、...少年マガジンが本屋の店先に並ぶようになったのは、その7-8年後、
「へーっ、本屋で週間マンガなんか売っているんだ」というのが、マガジンを見たときの感想でした。
小学1年生とか、冒険王なんてのが片隅にありましたが、付録、景品狙いで、とこかの金持ちの子供が買うであろうものでした。
私らの手に入るものは、縁日で買える中古の「鉄人28号」ぐらいでした。
このあと、吉祥寺のウメズ先生のおうちを見に行った後、ハモニカ横丁で、回転すしを食べて帰りました。
吉祥寺シアターという怪しげな劇場と、ロック地下ホールを除けば、吉祥寺にしかないものって、ほとんどありませんね。ただ人の数だけは大量でした。
次回は、原宿から表参道の散歩話になりますが、...
面白くないかも。
のお話・・・ありがとうございました!
とても、懐かしく・・・それぞれの情景がセピア色のスライド写
真の様に目に浮かびます・・・・・。
>次回は、原宿から表参道の散歩話になりますが、...
ご遠慮なさらずに・・・。 楽しみにしております・・・!
昔は、人手不足と、高度成長でどんな親父でも、たいていは年功序列賃金のもと、子供に高校ぐらいは出せるだけの学費を払うことが出来た。
高校を出て就職する子供達は、同世代の6割、それが大中企業のリーマンとなって、あるいは親父の商店をついで、または、職人として、一家を支えていくことが出来た。
今、高校を中退する子供達は15,16歳、その親は40-45歳。
この親世代が、リストラされ、あるいは、低賃金のまま据え置かれて、子供の学費が払えなくなっているという。
中退した子供達は、バイトで自分の食い扶持を稼ぐのに精一杯。将来が見えない。
ところが不況でバイト条件が厳しくなり、高卒以上でないと、バイトにも採用されづらいという。
この登場高は、埼玉の県立高。入学の時200人いた子供達が高三で102人しか残っていなかった。
少子化で困ったといいながら、その少なくなった子供達の就職先が激減。
グローバル化の中で、先進国から、途上国への低所得層の賃金移転が起きているが為の現象に見えます。
もし、少子化でなかったら、一学年につき100万人単位の職なし労働者が、10年で一千万人の子供達が町に溢れていた事になったであろうと想像されます。
この問題、皆様はどうお考えになるでしょうか。