昨日3月27日、植木等氏が逝去されました。
60年代高度経済成長期に、あえてサラリーマンを「気楽な稼業」と言い切って、爆発的な人気を博した植木等(あるいはハナ肇とクレイジーキャッツ)。彼の持ち歌のほとんどを作詞した青島幸男氏も先日亡くなり、こうして60年代もだんだん「過去完了」化していくんだなあと思います。
私自身は、小学校の頃に「シャボン玉ホリデー」をほど欠かさず見ていたくらいで、リアルタイ . . . 本文を読む
今から37年前の1970年3月14日、大阪で日本万国博覧会が開幕しました。9月13日までの半年間の会期中、訪れた人は延べ6421万8770人。これは万国博覧会史上最多の記録だそうです。
大阪万博のシンボルとも言えるのが、岡本太郎による「太陽の塔」。万博当時に作られた建物のうち、今も残る唯一の建造物ですが、雨ざらしの上、現在はすぐ近くを高速道路が通っていることもあって、環境的にはそれほど快適な余生 . . . 本文を読む
昨日の続きです。
特定非営利活動法人「愛知市民教育ネット」(アスクネット)の毛受(めんじょう)さんのまちづくり(=人づくり)の理念とは何か。一言で言えば、「プランドハプンスタンス」だと言う。ん?なんか発音しにくいぞ。私は初めて聞く言葉でした。"Planed happenstance"。「計画された偶然性」?
で、ちょいと調べてみると、キャリア論から発生した言葉だということがわかりました。「キャ . . . 本文を読む
先日の仙台の「起業教育・キャリア教育普及促進シンポジウム」で、特定非営利活動法人「愛知市民教育ネット(アスクネット)」を主宰する毛受(めんじょう)芳高さんの基調講演を聞いて、とてもうらやましく思いました。こういう活動が自分の本当にしたいことなんだよなーとつくづく考えました。
講演の前半は、ほとんど毛受さんの活動の紹介でした。たとえば、講師になる条件は「仕事をしている人」だけという、「市民講師」の . . . 本文を読む
3月14日付けの朝日新聞の投書欄に、川崎市のある中学生の投書が掲載されていました。
彼(=「A君」としておきます)の学校の先生が、遅刻の多い生徒の名前を廊下に張り出し、「イエローカード」とか「地獄へ直行」などと張り紙をしていたことが新聞に取り上げられ、問題視された記事に関する投書でした。要するに、あの記事だけでは「伝えられていないこと」があるというのです。
たとえば、その先生が以前授業で「杜子 . . . 本文を読む
「パリ、テキサス」のヴィム・ヴェンダース監督作品。タイトルの意味は「豊かな国」、「豊穣な土地」といったところでしょうか。ヴェンダースが、「豊かな国」米国のその「豊かさ」の陰に潜む根深いテーマに切り込みます。切り口は、「9.11」。
ラナ、という名前の20歳の女の子。「女の子」と言った方がしっくりくるような、純粋で穏やかな笑みを浮かべる少女。宣教師だった父のもとで10年間をアフリカやイスラエルで過 . . . 本文を読む
旧ドイツ民主共和国(東ドイツ)が物語の舞台です。この国の社会主義体制が崩壊、つまり東西ドイツの統一(1990年)から16年かけて、ようやくその体制の裏側が描かれることになりました。一言で言えば、東ドイツという国がいかに異常な「監視国家」であったかということです。
東ドイツを描いた映画といえば、私の好きな映画の一つでもある「グッバイ、レーニン!」があります。「善き人のためのソナタ」の脚本・監督であ . . . 本文を読む
仙台市で開催された「起業教育・キャリア教育普及促進シンポジウム」に参加してきました。
「教育」と名の付くシンポジウムなのに、主催は文部科学省や教育委員会ではなくて、経済産業省管轄の東北経済産業局。もっとも、宮城県と仙台市の教育委員会が「共催」となってはいますが、いよいよそんな時代になったかなーと思いますね。
経済産業省は、産業人材育成の基盤となる取組として、数年前から「起業家教育」に積極的に取 . . . 本文を読む
「ヴィレッジ・ヴァンガード」という店があります。
私はつい最近まで、この店が本来「書店」なのだ、ということを知りませんでした。どう見ても「雑貨屋」じゃないですか! アメリカン・ポップからエスニックまであらゆる「雑貨」が雑然と並べられた店内の一角にいきなり本の「コーナー」が出現することに、最初は逆に違和感さえ感じたものでした。並べてある本は、たぶんそのへんのの書店では店頭で扱ってないような本が多い . . . 本文を読む
TBS系列のテレビ番組「世界・ふしぎ発見!」が先週の放送で1,000回を数えたのだそうです。
第1回が1986年4月19日ですから、足かけ21年。ちょうど私が世界史の教壇に立ったのと同じ時期に始まっているので、授業でもずいぶん利用させてもらいました。毎週のように録画して、授業で仕える部分を家のビデオデッキでシコシコ編集していたものです。あの頃、日本テレビ系列では歴史上の人物にスポットをあてる「知 . . . 本文を読む
メキシコで、2,500万年前の地層から、アマガエルが閉じこめられたコハクが発見されたそうです。写真を見ると、確かにちょっとやせ気味のアマガエルの体が見て取れますね。グロテスクな写真ですみません。
コハク(琥珀、amber)というのは、古代に生息していた樹木の樹脂が数百万年かけて化石になったものです。「樹液」は、木の「傷口」から流れ出した「血液」みたいなものですから、琥珀は、いわば樹液の「かさぶた . . . 本文を読む
「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」、そして「スナッチ」と英国式クライムアクションを世に送り出してきたガイ・リッチー。この映画は、当初彼が監督する予定だったらしいのですが、なぜだか、これまでプロデューサーとして彼と組んできたマシュー・ヴォーンが初監督を務めています。それにしてもガイ・リッチー、マドンナと結婚して以来、なんだかぱっとしませんね~。
"Layercake"とは、社会の . . . 本文を読む
この土曜日、弘前大学教育学部附属経済教育センター主催のミニ・シンポジウム「金融教育で学力向上と生き方の教育を!」に参加してきました。
「金融教育」とは、子どもたちに、働くこととお金の関係、貯蓄と長期的な生活設計などを教える教育。「金銭教育」とも呼ばれます。もちろん、広くとらえれば、株の運用について体験的に学ぶ「投資教育」なんかも金融教育に含まれるし、歴史のある「消費者教育」とも重なる部分がありま . . . 本文を読む
この映画、評価がはっきり分かれるようですが、「香水の歴史」を知る上での一助にはなるのかもしれません。
香水といえば、今でもフランスが思い浮かびますが、この映画の舞台は18世紀のパリ、そして南フランスのグラースという町です。グラースは、今でも香水のメッカとして知られています。もともとは皮革産業で栄えた町ですが、香水の原料となるラベンダーやバラ、ジャスミンなどの栽培に適していたこともあり、中世にこの . . . 本文を読む
結局、今年の冬はろくに「雪片づけ」をしないままに終わりそうです。雪は生活するのには少ないに超したことはないのですが、冬らしい冬を経験しないまま春を迎えてしまうというのも何だか妙な気分もします。長い間雪に降り込められた末に、だんだん雪が溶けて地面が見えてきて…といううれしさが自然に体に染みついているために、いつもの春とはちょっと違う感じは否めません。
日本には昔から四季の移り変わりを表す「節供(せ . . . 本文を読む