A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

スタンダード曲をチャーリーバード風に料理すると・・・

2015-12-05 | CONCORD
Isn’t It Romantic / The Charlie Byrd Trio

チャーリーバードというとスタンゲッツと共演したアルバム、「ジャズサンバ」が有名だ」。
スタンゲッツはアストラッドジルベルトやジョアンジルベルトとの共演など、一連のアルバムでボサノバブームをブレークさせ、自らの復活のきっかけを作った。
復活したゲッツは再びストレートアヘッドなジャズに回帰していった。ゲッツにとって、ボサノバはあくまでも復帰に向けた素材のひとつであったにすぎない。もちろんボサノバアルバムはセールス的には大成功し、多くの印税を得たという余禄は大きかった。

このボサノバブームに貢献したのはゲッツ一人の力ではなく、チャーリーバードを始めとした共演したミュージシャンの協力があったのはいうまでもない。しかし、共演者は印税の配分では不利益を被ったという。特にバードは、自らウディハーマンオーケストラに加わって南米をツアーして現地の音楽を体感し、ボサノバのサンプルを自ら演奏しゲッツにそのテープを送ったのが、アルバム制作のきっかけであった。

ゲッツがイメージを膨らませてクリードテイラーに話を持ち掛けアルバムが生まれたのだから、アイディアをパクられて終わったのではバードとしては面白くない。後に、ゲッツとレーベルのオーナーMGMを相手取り訴訟を起こし、適切な印税の配分を得たという。ボサノバブームを起こす立役者の一人であるバードは、とりあえずこのアルバムに関しては金銭的にも適正な評価を受けたことになる。

その当時バードが所属していたのはリバーサイドレーベル。こちらでもボサノバアルバムを出したが、必ずしもヒットはしなかった。玄人好みが多いアルバムを作っていたリバーサイドは必ずしも商業的には上手くいっていなかった。いいアルバムを作りながら1965年には倒産してしまう。
両レーベルのプロデューサーであるクリードテイラーとオリンキープニュースの力量の違いが明らかになった。世の中お金がすべてではないが、お金が回らなければ何事も続かないというのも現実だ。

そのアルバムのせいでチャーリーバードはボサノバが得意なギタリストと思われがちだ。しかし、晩年のコンコルドレーベルでの活動では、自らのトリオだけでなく共演者を替えながらボサノバだけでなくクラシックギターからジャズまでなんでもこなすオールラウンドプレーヤーということが分かる。ボサノバが得意で同じようにアコースティックギター一本で活動を続けたローリンドアルメイダと対比されることもあるが、ジャズギターという点ではバードが勝っていると思う。

ローリンドアルメイダがブラジル生まれであったのに対して、チャーリーバードはアメリカ生まれ。バードが得意とするボサノバのプレーはどこで身に付けたか?

第2次世界大戦中、バードはヨーロッパにいた。フランスで地元のミュージシャンと共演していたが、その中にジャンゴラインハルトがいた。そして彼の影響を大きく受けたという。
ボサノバはジャズとサンバの融合といわれるが、ギターに関していえば、ジャンゴラインハルの原点であるジプシー音楽、そしてヨーロッパの伝統ともいえるクラシックの影響を受けている。バードは若い頃からボサノバが生まれる環境の真っ只中に居たことになる。

70年代に入ってコンコルドレーベルに加わってすぐに、グレートギタースというグループに参加した。ここではバニーケッセルとハーブエリスというバリバリのバップオリエンテッドなギターの2人との共演を通じ、自然とジャズギターのエッセンスの影響も受けたと思われる。キャリアだけを見ると、これで何でもこなせる完全なハイブリットギタリストの完成ということになる。

このバードの自らのトリオは、共演者の影響を受けずに完全に自分のスタイルでの演奏が可能になる。兄のジョーバード、そしてドラムのチャックリグスとのコンビも長く続いたの。3人の呼吸もピッタリだ。その3人でどんなアルバムを作るかというとプロデューサーの腕次第となる訳だが・・。

このアルバムではオーナーのカールジェファーソンは総合監修で、アルバムの直接のプロデュースはチャーリーバード自身。コンコルドのミュージシャンがプロデュースを行うアルバムはかなり自由度が高く、多くの場合自らが一番作ってみたいアルバムということになる。

今回の結論は「スタンダード集」。ジャズはスタンダードに始まり、スタンダードに終わるともいわれているが、このアルバムで選ばれているのは、いわゆるスタンダードの中のスタンダードともいえるリチャードロジャースを中心とした30年代40年の歌物が中心。
アコースティックギターによるスインギーな演奏が並ぶ。ボサノバギターのイメージは無い。コンコルドレーベルには珍しく、再発CDではLPには未収録の3曲が追加されている。録音では調子も上がって、予定曲以外も続いたということだろう。

1. Isn't It Romantic?            Lorenz Hart / Richard Rodgers 3:29
2. I Could Write a Book           Lorenz Hart / Richard Rodgers 3:00
3. Cheek to Cheek                      Irving Berlin 4:27
4. The Very Thought of You                    Ray Noble 3:21
5. Thou Swell                 Lorenz Hart / Richard Rodgers 2:48
6. One Morning in May          Hoagy Carmichael / Mitchell Parish 3:01
7. I Didn't Know What Time It Was      Lorenz Hart / Richard Rodgers 3:49
8. There's a Small Hotel           Lorenz Hart / Richard Rodgers 3:01
9. Someone to Watch Over Me         George Gershwin / Ira Gershwin 3:46
10. I Thought About You             Van Heusen / Johnny Mercer 3:36

Charlie Byrd (g)
Joe Byrd (b)
Chuck Riggs (ds)

Produced by Charlie Byrd
Engineer : A.T. Michael MacDonald
Recorded at Classic Sound Production, New York City, March 1984
Originally released on Concord CJ-252

Isn't It Romantic
クリエーター情報なし
Concord Records
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似たような音楽でも、元を辿るとそれぞれのルーツがある

2014-08-27 | CONCORD
Latin Odyssey / Laurindo Almeida & Charlie Byrd

先週までの暑さが嘘のように急に涼しくなった。昨日のゴルフも灼熱地獄のプレーを覚悟したが快適そのもの。気分屋の自分としてはプレーの内容も久々に好調そのもの。小さなミスはあったにも関わらず80台の前半のスコアは久々。最近は、あまりスコアへの執着心を無くしていたが、再び拘りのゴルフを思い出した。秋のシーズンに期待ができる。

もうひとつ好調であった理由は、先週末、久々に女子プロのトーナメント観戦に出かけたこと。以前はプロのトーナメントを良く見に行ったものだが、今回は久々の観戦。出場している選手もすっかり若手に入れ替わっていたが、最近の若手は皆上手いし良く飛ばす。いい内容のゴルフを見続けていると、自然にリズムやテンポも影響を受けるものだ。昨日の自分の好プレーも女子プロのスイングの残像効果があったのかもしれない。いい刺激を受けた。

若手に交じって、懐かしい福島晃子の姿を見たが、飛ばし屋は健在であった。他のプロを常に40ヤード近くオーバードライブしていた。170ヤード弱のショートを8番でオーバー気味とは恐れ入る。自分も若手に交じってゴルフをする機会も多いが、歳をとったなどと言っていられない、またゴルフの記事を書く気になる位少し頑張らねば。

さて、今回のアルバムは久々にコンコルドのアルバム、ローリンドアルメイダとチャーリーバードの共演だ。

コンコルドはギター関連のアルバムが多いが、この2人の共演となると当然ラテン物、Concord Picanteのアルバムになる。
ジャズとラテンの融合、ボサノバブームを生んだアルバムというと、60年代の初めとゲッツとジルベルトのアルバムになる。一連のゲッツのアルバムの中にゲッツとチャーリーバードのJazz Sambaもある。
実は今回のもう一人の主役ローリンドアルメイダがバドシャンクと組んでブラジル音楽とジャズの融合を図ったのは10年前の50年代の最初。もしこれがヒットしていたら、ゲッツに代わってバドシャンクがボサノバの立役者になっていたかもしれない。

何の世界でも、ヒットするしないは時の運。そして、世の中の人はヒットしたものが、その世界のルーツと思い込んでしまうのは仕方がない。

そういう意味では、人だけではなく音楽自体もそうかもしれない。たまたまラテンの世界ではボサノバがヒットしたが、ラテン音楽のルーツは何もブラジルだけではない。反対に、ブラジルだけがポルトガルの植民地であり、他のラテン諸国の中ではブラジルの方が特異な存在かもしれない。

このバードとアルメイダのコンビは、コンコルドで以前”Brazilian Soul”というアルバムを作っている。 このアルバムも単なるボサノバアルバムというのではなく、ブラジル音楽のルーツをたどった作品集であった。
今回のタイトルは、”Latin Odyssey“。その対象をブラジルだけでなく、ラテン諸国全体に広げた。素材となる曲は一曲目のCatsのメモリーを除けば、メキシコの作曲家の曲であったり、ベネズエラのフォークソングであったり、中南米各国の曲を集めている。

ギター2本が主役という事もあり、また選んだ曲の曲想もあるが、それらの曲はラテン特有のリズムを効かせたアップテンポ曲というより、哀愁を込めたギターの調べが似合う曲が続く。明るいラテンの曲はどうしても夏の日差しが似合いうが、このようなラテンサウンドは、ちょうど涼しくなって秋の気配を感じる時にピッタリだ。

前作のブラジリアンソウルと合わせて、2人の生ギターの調べをじっくり味わう事のできるアルバムだ。ライナーノーツの最後でも触れられているが、ちょっと聴いた感じでは簡単に演奏できそうだが、音楽的に影響を与え合う2人のギターによる会話は他ではなかなか味わえない。



1.Memory               Andrew Lloyd Webber 4:07
2.Zum and Resurección del Angel        Astor Piazzola 7:41
3.El Niño                 Antonio Romero 3:08
4.Gitanerias        Ernesto Lecuona Ernesto Leuro 2:35
5.Adios           Enric Madriguera / Eddie Woods 2:59
6. El Gavilan              Aldemaro Romero 2:58
7. Estrellita                 Manuel Ponce 4:20
8. Tubihao de Beijos            Ernesto Nazareth 4:07
9. Intermezzo Malinconico            Manuel Ponce 3:01

Laurindo Almeida (g)
Charlie Byrd (g)
Joe Byrd (b)
Bob Magnusson (b)
Jeff Hamilton (ds)
Chuck Redd (ds)

Produced by Carl Jefferson
Phil Edwards : Engineer

Recorded at Coast Recorders, San Francisco, December 1982

Originally released on Concord Picante CJP-211

Latin Odyssey
Concord Records
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3人寄れば文殊の知恵とは言うが、3人の名手が集まれば聴き慣れたスタンダードも・・・・

2014-07-21 | CONCORD



Great Guitars At Charlie’s Georgetown

コンコルドレーベルの歴史はギターアルバムで始まったと言っても過言ではない。記念すべき最初のアルバムJazz Concordは、ハーブエリスとジョーパスの共演アルバムであった。その後も、バーニーケッセル、ローリンドアルメイダ、タルファーロー、ジムホールといったベテランプレーヤーが入れ替わり立ち代わり登場した。その後カルコリンズや、エディーデュランの様にローカルで活動していたプレーヤー達も続々後に続いて表舞台に登場した。
そして、ベテランだけでなく新人達も。今ではゴードングッドウィンのビッグバンドにも参加して有名なグラントガイスマンも、グッドウィンと一緒にコンコルドに初のリーダーアルバムを残している。

これも、オーナーであるカールジェファーソンのギター好きから始まった。フュージョン全盛期にこれだけ、オールドスタイルのジャズギターが復活したのはカールジェファーソンのお蔭だともいえる。そして、最初のアルバムがそうであったように、ギター一本ではどうしても陰に隠れてしまうのか、2本のギターでのバトル物も多く残されている。演奏に個性の出やすいギター、そしてソロ楽器としてだけなくリズム楽器としても重宝されるギター故、2人のソロや掛け合いが楽しめる。

そのような中、ギター3本のグレートギターズというグループも比較的早く72年頃に結成された。どうやら名付け親はオーストラリアをツアー途中で出会った地元のファンの一人だったようだが、コンコルドには74年のコンコルドジャズフェスティバルが初舞台だった。それぞれのグループで活動していたが、時にはこの3人が集まって“Great Guitars”としての活動も継続してきた。

このグループの演奏は観客のいる会場でそれぞれの演奏と曲のショーケースのような雰囲気が似合う。何故かジャズのライブ物の定番の紫煙の煙る騒々しいクラブというのは似合わない。コンコルドでのアルバムも、コンコルドジャズフェスティバルや、ワイナリーの屋外会場のライブというアルバムがあったが、どちらも雰囲気はぴったりだ。

このアルバムもライブアルバム。ワシントンのジョージタウンにあるCharlie’sというクラブでのライブ。メンバーのチャーリーバードはジャズプレーヤーにしては珍しく、何故かこのジョージタウンを本拠地としていた。まさに、チャーリーバードのホームグラウンドでの演奏だ。寡聞にして知らなかったが、このワシントンDCというのはGuitar Townといわれ、ギターの演奏には耳の肥えたファンが多いそうだ。となれば、このチャーリーズでの演奏はGreat Guitarsの演奏場所としては最適な環境という事になる。
確かに、本場アメリカのライブ物というと観客席の騒々しさもまた雰囲気を盛り上げてくれるが、このアルバムでは演奏後の拍手以外は妙に静まり返っている。ある種日本でのライブのような感じだ。

曲はスタンダード中心だが、相変わらず三人三様のプレーを生かした絶妙なコンビネーションプレーを楽しめる。ブルースプレー一つをとってみても、ケッセルはオクラホマ、エリスはテキサス、そしてバードはバージニア出身と、それぞれが慣れ親しんだ地元のブルース訛りがあるようで、それが個性を一段と引き立てている。
このようなグループは、小難しいオリジナル曲をやるよりは、このように聴き慣れたスタンダード曲をどう料理してくれるかを楽しむグループのような気がする。ディキシーで定番の「聖者の行進」も新鮮に聞こえる。

1. Where or When        Lorenz Hart / Richard Rodgers 4:15
2. New Orleans               Hoagy Carmichael 6:33
3. When the Saints Go Marching In         Traditional 2:58
4. Change Partners                Irving Berlin 3:49
5. Opus One                     Sy Oliver 4:15
6. Old Folks         Dedette Lee Hill / Willard Robison 4:16
7. Get Happy             Harold Arlen / Ted Koehler 5:33
8. Trouble in Mind   Richard M. Jones / Janis Joplin / Traditional 5:44

Charlie Byrd (g)
Herb Ellis (g)
Barney Kessel (g)
Joe Byrd (b)
Chuck Redd (ds)

Produced by Carl Jefferson
Recorded live at Charlie’s Georgetown Washington D.C. August 1982
Recording Engineer Phil Edwars

Originally released on Concord CJ-209

Great Guitars at Charlie's..
Great Guitars
Concord Records
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楽しいジャズと意外性を楽しむのは、やはりホームパーティーかも・・・

2014-02-15 | MY FAVORITE ALBUM
Tony Bennett / The McPartlands and Friends Make Magnificent Music

カクテルラウンジのような場所を除けば、日本のジャズクラブはお喋りをしながら聴くような雰囲気の場ではない。たまに、酔っ払いのグループが演奏中に大声で話をしていることがあるがこれは例外。基本はじっくり聴ける場所が多い。

演奏がスタートすると、演奏する側と聴き手の間で一瞬お互い緊張する間が生じる。演奏が徐々に盛り上がり、適切なプログラム構成と適度なMCが徐々に両者の壁を薄くし、終わりの頃には両者一体となって盛り上がって終わるのが理想的なパターンになる。

ところが、どこかで流れに乗りそこなうとお互い何か遠慮があるままステージが終わってしまう。まあ、結果的にのらないライブということになる。演奏する側の責任の場合もあるが、お客が場違いということもある。やはり、ファンに囲まれたライブというのが、自然にアットホームな雰囲気になる。

初めて聴くライブに行った時、せっかく一緒にいる間に次に繋がるインプレッションを何か欲しいといつも思う。ある意味男女の付き合いと同じかもしれないが。

その点、演奏する方も、聴く方も勝手知った仲間同士だと最初から和気藹々とした雰囲気でスタートできるようだ。会場の雰囲気そのものも大事かもしれない。その意味では、仲間内のパーティーでの演奏というのは、大会場のジャズフェスティバルでの盛り上がりとは少し違った「のり」を経験できるものだ。以前紹介した、先輩の友人宅でのパーティーなどはその最たる例だが、残念ながらそのような場をそうそういつも経験できるものではない。

ブルーノートのレコーディングは、聴衆こそいないもののミュージシャンにとってそのようなアットホームな雰囲気を感じる環境がいつも用意されていたという。いい演奏をしてもらうには大事なことだと思う。

ライブレコーディングでも、時々小さなパーティーでのライブがある。
このアルバムもその一枚。ジャケットの写真からもその雰囲気が伝わってくる。
場所は、バッファローのヒルトンホテル、ここのオーナーが主催した2日間のミニフェスティバルの模様を収めたものだ。自分の好きなミュージシャンを呼んで、自由に演奏してもらう。金持ちの道楽としては、これに勝るものはないと思う。
Concordのカール・ジェファーソンも最初はそんな道楽からスタートして、本業になってしまった代表格だ。

メンバーに歌手が一人いるというのもライブ全体を盛り上げるには重要な要素かもしれない。
ここではトニーベネットがその役回りである。まずは挨拶代わりに一曲歌うと、マクパートランドのトリオに繋げる。インナメロウトーンではメンバー紹介しながらハミングで一緒に参加、一同に会した演奏になる。これがパーティーでの気楽なノリと言うものだろう。
マクパートランド夫妻も、スイング系のトランペットの旦那と、モダンなピアノを弾く婦人も普段はあまり一緒に演奏する機会は少ないかもしれないが、ここではスタイルを超えて仲良くプレーしている曲もある。
最後は、スワンダフルで皆が盛り上がったところで、ベネットが十八番のサンフランシスコに繋げて締める。この辺りが真骨頂だろう、会場の楽しい雰囲気が伝わってくるアルバムだ。

先日の松木理三郎のスイングバンドを聴いて、こんなライブになるといいなと、ふと思った。


1. Watch What Happens
2. Softly As In a Morning Sunrise
3. Stompin’ At The Savoy
4. While We Were Young
5. In A Mellow Tone
6. It Don’t Mean A Thing
7. Let’s Di It
8. Medley
     S’ wonderful
     I Left My Heart In San Francisco

Tony Bennett (vol)

Marian McPartland (p)
Jimmy McPartland (tp)
Vic Dickenson (tb)
Herb Hall (cl)
Spider Martin (ts)
Buddy Tate (ts)
Brian Torff (b)
Geoge Reed (ds)

Charlie Byrd (g)

Torrie Zito (p)
John Giufredda (b)
Joe Cocozzo (ds)

Recorded live at Statler Hilton Hotel in Buffalo on May 13 & 14 1977

コメント (4)
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レーベルのサンプラーとしてはクリスマスアルバムが最適かも・・・

2013-12-25 | CHRISTMAS
A Concord Jazz Christmas

今日はクリスマス。ツリーや飾りつけは12月に入ると次々登場するが、今日街を歩くとケーキやチキンの出店が出て、いよいよクリスマス当日を実感する。海外だとクリスマス休みから年末にかけて仕事はOff。街は静まり返っているが。
今年は、自分も久々にクリスマスから年末休みと思っていたが、諸々あって通常モードに。予定を何も入れていなかったので夜の部はこの時期にしては寂しい日々になっているが・・・。

クリスマスアルバムを聴くのも今年は今日が最後。何枚かを聴いたが、紹介するのは好みのレーベルのコンコルドのクリスマスアルバムに。

先日のローズマリークルーニーもコンコルドのクリスマスアルバムの一枚だが、多くのミュージシャンが集まって皆でそれぞれのスタイルを競って祝うアルバムもクリスマスアルバムの楽しみ。
このアルバムでコンコルドも613枚目。多くのアルバムをリリースしてメジャーレーベル入りしたコンコルドにとっては、クリスマスアルバムは契約ミュージシャンのお披露目の場にもなる。

まさにサンプラー代わりに。

色々なアルバムから曲を集めたオムニバスも良くあるが、このアルバムは他のアルバムには収められていない曲ばかりを集めている。企画があって録音したのか、録音してあったのを集めたのかは定かではないが、録音されたのは多くは1993年、1994年にかけての物が多い。企画予定に合わせて録溜めしておいたのかも。

それにしても、大部分の曲が録音されたのは季節外れの春から秋にかけて。演奏する方も気分が乗らないかもしれない。一層の事、クリスマスは南半球で録音すればいいのかもしれない。

最初のローマリークルーニーのChristmas Time is Hereは、自身のアルバムでも収められているが、こちらはコンボをバックに一足お先に録音したもの。較べてみるのも楽しみだ。
他に、ボーカルはチーザムがブルージーに、マッコークル、アリソン、アトウッドと続き最後はキャロルスローンが締める。
今年ベニーグッドマンオーケストラで来日したペロウスキーはグッドマンスタイルであったり、ギターとのデュオであったりとスタイルを変えて。ハミルトンのデュオも圧巻。

コンコルドらしいギター較べも、チャーリーバードはギタークインテットで、速弾きギターで有名なフランクビニョーラのジングルベルも今回はリズミックなシングルトーンで楽しく、ジミーブルーノはアコースティックのソロでとバラエティーに富んでいる

いつもお馴染みのコンコルドの看板スターの、クリスマスだからといって変に味付けをしないいつもながらの個性溢れるプレーを比較できるだけでも楽しいアルバムだ。

1. Christmas Time Is Here Vince Guaraldi / Lee Mendelson 3:07
 Rosemary Clooney

2. Have Yourself a Merry Little Christmas Ralph Blane / Hugh Martin 3:35
 Ken Peplowski Quartet

3. I'll Be Home for Christmas Kim Gannon / Walter Kent / Buck Ram 4:44
 Gene Harris Quartet

4. An Apple, an Orange and a Little Stick Doll Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham 3:34
 Jeannie Cheatham / Jimmy Cheatham

5. Angels We Have Heard on High Traditional 4:45
 The Stefan Scaggiari Trio

6.Silent Night/Carol of the Bells Franz Gruber / Joseph Mohr 2:36
 Charlie Byrd / Washington Guitar Quintet

7. The Secret of Christmas Sammy Cahn / James Van Heusen 2:28
 Susannah McCorkle

8. God Rest Ye Merry Gentlemen Traditional 3:49
 Marian McPartland

9. Jingle Bells James Pierpont 3:44
 Frank Vignola Quintet

10. Coventry Carol Robert Croo / Traditional 5:23
 Karrin Allyson

11. A Christmas Love Song Alan Bergman / Marilyn Bergman / Johnny Mandel 4:31
 Scott Hamilton / Al Plank

12. Santa Claus Is Coming to Town J. Fred Coots / Haven Gillespie 2:11
 Jimmy Bruno

13. The Christmas Waltz Sammy Cahn / Jule Styne  4:30
 Rob McConnell Trio

14. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! Sammy Cahn / Jule Styne 4:25
 Eden Atwood

15. O Little Town of Bethlehem Phillip Brooks / Lewis Redner 2:15
 Dave McKenna

16. Winter Wonderland Felix Bernard / Dick Smith 6:14
 Alden Howard / Ken Peplowski

17. What Are You Doing New Year's Eve? Frank Loesser 2:42
 Carol Sloane




Concord Jazz Christmas 1
クリエーター情報なし
Concord Records
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いつものコンビとは違う組み合わせだが、相性はばっちり・・・・

2012-06-12 | CONCORD
The Charlie Byrd Trio with Bud Shank / Brazilville

バドシャンクは’50年代から亡くなる2009年まで常に表舞台で活躍をしていたプレーヤーだ。自己のアルバムだけでなくスタジオワークも多かったので、シャンクが参加したアルバムは、コンボ、ビッグバンド、歌伴まで数多くある。
‘70年代の演奏はConcordから出ているが、当時のグループとしての活動はLA4が有名だ。ピアノレスでローロンドアルメイダと組んだカルテットは、ジャズ、ボサノバ、クラシックを融合させたような爽やかな演奏が印象に残る。このグループのせいか、バドシャンクの得意技というとボサノバが思い浮かぶ。

一方のチャーリーバードも’50年代から活躍していてボサノバを手がけたのも早いが、有名になったのはやはり’60年代に入ってゲッツとの共演アルバムを作ってからだろう。’70年代はコンコルドからアルバムを継続的に出していたが、自分のトリオを中心に、コンコルドらしく他のギタリストとの共演アルバムも多い

同じコンコルドにいながら、この2人の共演アルバムというものがそれまでありそうでなかったのが不思議だ?

今回は、チャーリーバードのトリオにバドシャンクが加わる形での共演。それもライブであるが、場所が東海岸のワシントンDCのジョージタウンというジャズとはあまり縁がなさそうな場所だ。スタジオでの一発勝負ではなく、一週間のクラブ出演だとお互いのコンビネーションも良くなる。
ライブ録音は聴衆との呼吸も大事だが、ビッグバンドやファンキーな演奏のライブとは一味違うこの場所柄の雰囲気も伝わってくる。

演奏している曲にはスピークロウやイエスタデイズのようなスタンダードもあるが、全体のトーンは2人が得意にしているボサノバサウンド。シャンクはLA4ではフルートも吹いているがここではアルト一本。2人の共演はそれまでにも何度かあったのかどうかは定かではないが、レギュラーバンドのように2人の呼吸はしっくり合っている。

ゲッツのおかげでボサノバがポピュラーになったのは60年代の始め。それから20年近くたっての演奏だがサンバの強烈なリズムではない清清しいボサノバサウンドがすっかりひとつのジャンルとして定着した感じがするが、その要はやはりギターのような気がする。

1 . Brazilville
2 . What You Are Doing the Rest of Your Life?
3 . Zingaro
4 . Speak Low
5 . How Insensitive
6 . Saquarema
7.  Charlotte's Fancy
8 . Yesterdays

Charlie Byrd (g)
Bud Shank (as)
Joe Byrd (b)
Charles Redd (ds)

Produced by Carl Jefferson
Recording engineer : Phil Edwards

Recorded live at Charlie's, Georgetown, Washington DC, May 1981

Originally released on Concord CJP-173



Brazilville
Charie Byrd & Bud Shank
Concord Records
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ギタリストではなく、ギターコレクション・・・

2012-04-03 | CONCORD
The Concord Jazz Guitar Collection

自分はあまりオムニバス、コンピレーションアルバムというものは購入しないが、このようなベスト物というものはさわりを聴くには都合が良い。
Concordレーベルも、このアルバムが出るまで確かコンピレーション物は一枚だけ。"A Taste of JAZZ"というタイトルでConcord風ジャズのお試しだったがこれもギターの入った曲が多かった。ギターに拘るジェファーソンらしい。
今回のアルバムは2枚組み。登場するギタリストは全部で14人。収められている16曲はすべてこれまでのアルバムに収録されているもので、未発表物はない。

昔、ラジオのジャズ番組でブラインドフォールドクイズなるものがあった。要は名前を伏せて曲を聞かせてプレーヤーを当てる嗜好だ。極端に特徴あるプレーヤーならまだしも、予備知識無しに当てるのはなかなか難しい。中には「そっくりさん」などもいるし。
曲を聴いて、このアルバムに納められている14人のギタリストを当てられたら、なかなかのギター通であろう。



このアルバムのタイトルをよくよく見ると、”Guitarist Collection”ではなく”Gutar Collection”となっている。そして、クレジットにはギタリストの名前と一緒に、彼らが使っている愛用の楽器の機種も記載されている。確かに、演奏者による音色の違いは大きいが、各名人が操る名器の違いもプロの耳で聴けば分かるのかもしれない。
プロモーション効果も考えて、なかなか考えられた、コンピレーションアルバムだ。

1. La Petite Manbo “Tin Tin Deo” (CJ-45)
  Kenny Burrel < Gibson Super 400 >

2. Isn’t It A Lovely Day “Bluebyrd” (CJ-82)
  Charlie Byrd < 1967 Ramirez >

3. Dolfhin Dance “The Real Howard Roberts” (CJ-53)
  Howard Roberts < Gibson Howard Roberts Model >

4. Zigeuner “Ginza” (CJ-94)
  Eddie Duran < 1938 Gibson ES-100 >

5. Prelude To a Kiss “Seven Come Eleven” (CJ-2)
  Joe Pass  < Costom Electoric built by D’Aquisto >

6. I’m On My Way “Barney Plays Kessel” (CJ-9)
  Barney Kessel < Gibson ES-350 >

7. I Can’t Get Started “Venuti-Barnes Live at the Concord Summer Jazz Festival” (CJ-30)
  George Barnes  < 1962 Custom Guild Acousti-Lectic >

8. Side Track “Remo Palmier” (CJ-76)
  Remo Palmier  < Gibson ES-355 >

9. Geogia On My Mind “Herb Ellis at Montreux” (CJ-116)
  Herb Ellis  < Aria Pro-2 >

10. Blues On My Mind “Blues On My Mind” (CJ-95)
  Cal Collins < Customized 1957 Gibson Super 300 >

11. You Don’t Know What Love Is  “A Sign of the Times” (CJ-26)
  Tal Farlow < Gibson “Tal Farlow” Model >

12. Claire De Lune Samba “Chamber Jazz” (CJ-84)
  Laurindo Almeida  < his own design >

13. Seven Come Eleven “Seven Come Eleven” (CJ-2)
  Joe Pass  < Custom Electric built by James D’Aquisto

14.  Blues Going Up <a href="http://blog.goo.ne.jp/yan111949/e/3f2cbc17128a1171c1701e899cf68e1a">"Blues Going Up" (CJ-43)
  George Barnes  < Guile X-175 >

15. Orange, Brown And Green “Rhythm Willie"(CJ-10)
  Herb Ellis <Aria Pro-2 > & Freddie Green < Gretsch Eldorado >

16. Don’t Cry For Me Argentina “Brazilian Soul” (CJ-150)
  Charlie Byrd < Kohno-30 > & Laurindo Almeida < the Julius Gido instrument >



Produced by Carl Jefferson
Originally Released on Conord CJ-160

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2人のギターの名手の競演だが、これをバトルといっていいものか・・・?

2012-02-23 | CONCORD
Brazilian Soul / Laurindo Almeida & Charlie Byrd

ギターという楽器は、ジャズは勿論、クラッシクでもロックであろうとどんなジャンルの音楽でも活躍する楽器だ。またギターに似た構造の楽器は世界中どの地域でも存在し、そこの民族音楽には不可欠だ。そして、ソロばかりでなく複数のギターを使う演奏も当たり前に行われている。そのように色々な可能性を秘めた楽器のギターなので、2人のデュオといっても一体どんな演奏を聴かせてくれるのか聴く前から興味が沸く。

このアルバムの主役である2人のギタリストはチャーリーバードとローリンドアルメイダだ。ジャズという視点から見ればボサノバの名手として有名だ。2人供に多くのアルバムでボサノバの好演を聴かせてくれた。
そして、このConcordレーベルでも2人は御馴染みだ。チャーリーバードは自分のアルバムだけでなく、グレイトギターズではギタリスト3人の競演をしていた。一方のアルメイダはLA4でのプレーでジャズからボサノバまでオールラウンドのプレーを聴かせてくれた。自分のアルバム"Chamber Jazz"がこのアルバムへの布石かもしれない。今回は、同じコンコルドでもPicanteレーベル、そしてこの2人の競演となると当然「ボサノバ」というのが定石だが・・・。

このアルバムのタイトルは”Brazilian Soul”。実は、2人が取り組んだのは現在のボサノバではなく、1930年代まで遡って当時の曲の再演だ。アルメイダは1917年のブラジル生まれ、若い頃に実際に身近に触れた音楽だろう。ところが、自分は当時のブラジルの音楽を知るわけでもなく、歴史も知らないのですぐにはピンとこない。
まずは、聞いた感じは強烈なサンバのリズムがある訳でもなく、クラッシクの小品を聴いているような雰囲気だ。2人のギターの絡みも大部分は2人のアレンジが施されていて、いわゆるアドリブの部分はごく僅かということらしい。
バックも、ベースにパーカッションだけであるが、ラテンやボサノバに付き物のいわゆるお囃子ではなく、ギターの刻むリズムをきちんと支えている。

B面になると、ジョビンの曲があったり、2人のオリジナルが加わるが、全体のサウンドが大きく変わるわけではない。大音量なジャズに慣れると小音量な繊細な演奏は物足りなく感じることもある。しかし、2人のバトルではなくコラボレーションを楽しむには、この繊細な絡みが実に気分がいい。そして、アコースティックな響きというものは不思議と音量を上げても煩くない。このアルバムも徐々に音量を上げてみた。すると不思議な躍動感が増す。2人のアレンジされたコラボレーションもバトルモードになってくる。これがブラジルの音楽の原点なのかもしれない。




1. Carioca
2. Naquele tempo
3. Cochichando
4. Luperce
5. Famoso
6. Choro Ⅱ
7. Brazilian soul
8. Stone Flower
9. For Jeff
10. Don’t cry for me Argentina(from “Evita”)

Laurindo Almeida (g)
Charlie Byrd (g)
Milt Holland (per)
Bob Magnusson (b)

Produced by Carl Jefferson
Recording & Remix engineer Phil Edwards
Recorded at Coast Recorders, San Francisco, California, December 1980

Originally Released on Concord Pcante CJ-150

Brazilian Soul
Laurindo Almeida & Charlie Byrd
Concord Records
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ジャズは紫煙が煙る深夜のクラブで聴くというのは通り相場だが・・・

2011-10-20 | CONCORD
Great Guitars at The Winery

最近はオフィスや公共のスペースでは禁煙が徹底してきた。飲食店でも昼間は禁煙というところが多い。スモーカーにとっては、ますます肩身が狭くなっている。
ジャズとタバコは何となく切り離せないイメージだ。ジャズ喫茶の全盛期もタバコの煙の中で何時間も過ごしていたものだ。丁度その頃良くかかっていたレコードジャケットのエルビンのHeavy Soundsも、2人の顔がタバコの煙に霞んでいる。
ところがConcordのジャズはどうもタバコが似合わない。西海岸のカラッとした空気の中の、清清しいサウンドがイメージされる。

このConcordに集ったプレーヤーもレコーディングやコンサートで何度が一緒にプレーしている内にレギュラーグループとして活動するようになっていった。このグレートギターズもその内のひとつだ。この3人が一緒にプレーしたのは、74年のコンコルドのフェシティバルのステージ。それから6年が経ったので、すっかりお馴染みのグループになった。
このグループが6月の燦々と降り注ぐ太陽の元、カリフォルニアのワイナリーのステージに登場した。カリフォルニアワインのPaul Massonのワイナリーがコンコルドから南に下ったサンノゼの郊外にある。そこの古い建物を生かしたステージで、毎年夏になるとコンサートが開かれる。グレードギターズの3人の面々はその舞台に登場した。一人ひとりが人気のある大スターだが、彼らが3人集ってプレーするとなると当然観客は超満員だったそうだ。
御大のジェファーソンは丁度その時、コペンハーゲンにいたが、そのような機会を逃すはずもなく、いつものフィルエドワーズをヘッドとするレコーディングスタッフはモバイルの機器を携えてそのステージを残さず収めた。その時の録音がこのアルバム。

エリスもコンコルドに登場するまでは紫煙の中でのプレーが似合っていたのだが、何故か3人が集るとこのような屋外の舞台が似合う。ブロードウェイで始まるステージは、次々とジャズのスタンダードが続きそしてボサノバも。ジョーバードのベースがエレキベースのせいもあるが、全体に軽めのサウンドだが、一人ひとりのギターのプレーはいつものようにbopの伝統を引き継ぎ骨太だ。



1. Broadway
2. Air Mail Special
3. Body and Soul
4. You Took Advantage of Me
5. So Danço Samba           
6. The Sheik of Araby   
7. Straighten up and Fly  
8. Just in Time       
9. Talk of the Town

Barney Kessel (g)
Herb Ellis (g)
Charlie Byrd (g)
Joe Byrd (eb)
Jimmie Smith (ds)

Carl Jefferson Producer
Phil Edwards Engineer

Recorde live at the Paul Masson Mountain Winery, Saratoga,California on July 1980

Originaly Released on Concord CJ-131

Great Guitars: At the Winery
Great Guitars
Concord Records
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久々にボサノバに徹して・・・・“Picante”スタートのお祝い

2011-07-27 | CONCORD
Sugarloaf Suite / Charlie Byrd


チャーリーバードとConcordの付き合いは設立以来だ。長続きしているのはカールジェファーソンとの信頼関係も深かったからだろう。当初はバーニーケッセル、ハーブエリスなどと一緒に良く登場していた。ギターはアコースティックだが、プレーはオールラウンド。メインストリームジャズ、そして忘れられかけていた「ジャズの魅力であるバトルの楽しみ」を演じる役者としてはうってつけだった。そして、このアルバムの前年には、自己のトリオのアルバム“Blue Byrd”も登場して、バードのプレーだけをじっくり聴く事もできた。

Concordが“Picante”レーベルをスタートさせたのに合わせて、チャーリーバードが第2弾で登場した。1979年のコンコルドジャズフェスティバルのライブだ。自己のトリオでボサノバに徹したステージが繰り広げられている。このステージ構成は、Picanteレーベルスタートを目論んでいたジェファーソンの想いもあったのだろう。そのステージの全容がそのまま納められている。

クラシックとの出会いが先んじたバードであったが、1961年にブラジルに行く機会があり、そこでボサノバの洗礼を受けた。ジャズとクラシック、そして本場のボサノバが絶妙にブレンドされたハイブリッドなプレーだ。帰国後スタンゲッツとその成果を形にしたのが、有名なアルバム“Jazz Samba”。これでバードは一躍ボサノバで有名になった。

それまでのバードはウディーハーマンのバンドに加わったりもした、ジャズのオールラウンドプレーヤーだった。その後も、コンスタントにレコーディングは行っていたが、必ずしもボサノバオンリーではない。Concordに登場してからは、ジャズのメインストリームの演奏が目立っていたが、今回は久々にボサノバに拘った演奏。自分のオリジナルに、ジョビンのTristeや、ボンファのthe gentle Rainも加えて、フェスティバルの大ステージで聴衆を魅了した姿が目に浮かぶ。Picanteスタートのお祝いに合わせて、バードのボサノバの真髄をトリオでじっくり味わうことができる一枚だ。

晩年のバードのボサノバプレー



1. Primeira Palavra (The First Word)    Byrd 6:44
2. Triste                     Jobim 4:06
3. Favela                     DeMoraes, Gilbert, Jobim 4:06
4. Na Praia (At the Seaside)         Byrd 4:48
5. Meninas Brincando [Little Girls at Play]  Byrd 5:30
6. Saudade da Bahia              Byrd, Caymmi 6:19
7. Sapatos N�vos (New Shoes)        Byrd 8:24
8. The Gentle Rain               Bonfa, Dubey 3:43

Charlie Byrd Guitar
Joe Byrd Bass
Wayne Phillips Drums

Phil Edwards Engineer, Remixing
Carl Jefferson Producer
Recorded live at Concord Jazz Festival 1979
Concord Picante CJP-114

Sugar Loaf Suite
Charlie Byrd
Concord Records

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お蔵入りの演奏はライブ物が多い・・

2008-05-14 | MY FAVORITE ALBUM
JIVE HOOT / WOODY HERMAN & THE HERD

ジャズのライブを収録したアルバムは多いが、そのステージの全貌を収めたものはあまりない。せっかくだから、内容の良し悪しに関わらずステージをすべて再現してくくれればいいのにと思うのだが。当然LP時代は収録時間に制約があったため、それに収まるように編集されている。もちろんのその日の出来不出来でカットされた曲もあるであろう。ライブはひとつの記録なので単なるアルバム作りとは違うことが多い。CDになってからは未収録曲を収めた再発物が多いが、それ故ライブ物の再発は特に食指が動かされることが多い。

もちろんLP時代にも、過去の名演のセッションの未発売曲を集めたアルバムが発売された。一度発売された幻の名盤とは異なり、倉庫の中で陽の目をみることのなかった未発表曲のリリースは興味津々だった。特に好きなプレーヤーの場合は。
このアルバムもそのような一枚だ。特に名盤という訳でもなし、名演というものではないが印象に残っているアルバムだ。
60年代の後半、一時沈滞気味だったBig bandが息を吹き返した頃だ。

サド・メルの登場に続き、バディーリッチ、デュークピアソンなど、新旧の名プレーヤー達が次々に新たにビッグバンドを編成した。そのような中、御三家ともいえるオーケストラ、ベイシー、エリントンそれにこのウディーハーマンも息を吹き返した頃だ。
ファーストハードの頃からサックスセクションが売りであった。サルニスティコ、後にバディーリッチのオーケストラを引き継ぐスティーブマーカスなどがこの頃のハーマンオーケストラを支えた。ブラスセクションも昔からなかなか捨てたものではない。特に、70年代に入ってブラスロック路線にはブラスセクションが不可欠だが、そのスターとなったビルチェイスもこの頃のハーマンオーケストラのメンバーだった。

このアルバムは、ハーマンオーケストラが西海岸の有名クラブに出演したときのライブ演奏。以前、“WOODY LIVE EAST AND WEST”というアルバムで紹介された“Basin Street West”でのライブの演奏の残りの曲が中心だ。
ハーマンオーケストラの十八番の曲に加えて、サイドワインダーとかウォーターメロンマンといった当時のヒット曲もやっているのも、当時のビッグバンドの置かれていた状況かも。サイドワインダーではハーマンの歌も加わっているがこれはいつものとおり愛嬌というもの。
さらに、チャーリーバードをフィーチャーしたシングル用に録音した2曲も加えられている。ハイノートが売りのビルチェイスが“I Can’t Get Started”では絶妙のバラードプレーを見せる。というような、残り物を集めた徳用パックのようなアルバムであるがファンにとっては楽しめるアルバムだ。

1. The Duck
2. I Can’t Get Started
3. Hallelujah Time
4. The Black Opal
5. Satin Doll
6. Sidewinder
7. Jazz Hoot
8. Sumptuous
9. Watermelon Man
10. Boopsie
11. Great Sack Blues

<Personnel>

《2,3,5,7,9,11》
Woody Herman(cl,as,ss)
Gary Klein, Sal Nistico, Andy McGhee(ts)
Tom Anastas (bs)
Bill Chase, Gerry Lamy, Bob Shew, Don Rader, Dusko Goykovich (tp)
Don Doane, Frank Tesinsky, Henry Southhall (tb)
Nat Pierce (p)
Tony Leonardi (b)
Ronnie Zito (ds)

Recorded on June 29,1965 “Basin Street West”

《4,8》
 Same personnel as in San Francisco
Recorded on October 8, 1965 in New York

《6》
Same personnel as in San Francisco
Recorded on July 7, 1966 in New York

《1,10》
Woody Herman(cl,as)
Al Gibbons,Steve Mercus, Bob Pierson (ts)
Joe Temperly (bs)
Loydo Michaels, Lynn Biviano, Dick Ruedebusch, Bill Byrne, John Crews (tp)
Jim Foy, Mel Wanzo, Bill Watrous (tb)
Mike Aiterman (p)
Bob Daugherly (b)
Ronnie Zito (ds)
Featuring Charlie Byrd (g)

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ギターの音色を鳥の羽のように七色に変化させる名人は?

2008-02-26 | CONCORD
Blue Byrd / Charlie Byrd

世の中には色々な楽器がある。その中で「ジャズ」が得意とする楽器は?
それはサックスのような気がする。クラシックはもちろん他のジャンルと比較しても、ジャズほどサックスを色々な表情で、そして役割で使う楽器はないように思う。
それでは、どんなジャンルでも活躍する楽器は?
多分それはギターではないだろうか。

ジャンル、国境を越えて色々な国や民族でギターは使われている。したがって、ギターの名手といっても色々な国に、そして色々なジャンルにに存在する。
それでは、いくつものジャンルを超えてプレーするギターの名手は?
と自問自答してはみたものの、ジャズ以外のジャンルでギターの名手を知っている訳ではないので答えに窮する。
では、自分の知っている中で一番多芸ぶりを見せてくれるギタリストとは?というと、それはチャーリーバードではないかと思う。

Concordの次なるアルバムはこのチャーリーバードのリーダーアルバム。この頃Concordに何度も登場している名手達が立て続けにリーダーアルバムを出しているが、今度はチャーリーバードの番だ。
これまでConcordには、「グレードギターズ」の一員として登場している。バーニーケッセル、ハーブエリスに加わって3人で名人芸を競っているが、この3人の中ではチャーリーだけがアコースティックギターを使って、一人特徴ある存在をアピールしている。

今回のアルバムは、ベースとドラムを加えたチャーリーのトリオアルバム。当然チャーリーのギターのプレーぶりに耳は引き寄せられる。
このアルバムでのチャーリーはというと、ギターの数は確かに一本になったが、そのプレーの多彩ぶりはいつにも増して素晴らしい。一人で3役の活躍だ。
アコースティックギター一本で、最初は、エリントンの名曲「スイングがなければ意味が無い」をスインギーに。次は一転してラテン調で。さらにスタンダードをバラードで。かと思ったら、カントリー&ウェスタン風、R&B風な曲も。得意のクラシックギターの音色があったかと思うと・・・・・次から次へと一人3役どころではない。

そして今回のトリオには、チャーリーの弟のジョーバードがベース加わっている。彼も多芸の持ち主で、ギターはもちろんフルートも吹くとか。今回は、得意の喉を披露してボーカルでも参加。B面の一曲の”I Ain’t Got Nothin’ But The Blues”で彼の歌が聴ける。
ギタートリオというと、単調になりがちであるが、このアルバムに限ってはそんな心配は無用。チャーリーの次々に繰り出される技に聞き入っていると、全11曲があっというまに終わりを迎えてしまう。
チャーリーバードの作品は多い。そしてConcordレーベルにも。その中でも印象に残る一枚だ。

1. It Don't Mean a Thing (If It Ain't Got That Swing)  Ellington, Mills 3:42
2. Von Vivendo                        Lacerda, Vianna 3:26
3. Nice Work If You Can Get It              Gershwin, Gershwin 3:05
4. Jitterbug Waltz                      Maltby, Waller 4:31
5. Soft Lights and Sweet Music              Berlin 4:08
6. I Ain't Got Nothin' But the Blues           Ellington, George 3:17
7. This Can't Be Love                    Hart, Rodgers 2:59
8. Carinhoso                         Vianna 3:41
9. Mama, I'll Be Home Someday              Byrd 2:05
10. Isn't This a Lovely Day?                Berlin 2:05
11. Saturday Night Fish Fry                Jordan, Walsh 2:32

Chalie Byrd (g)
Joe Byrd (b & Vocals)
Wayne Phillips (ds)

Recorded at Coast Recorders , San Francisco , CA ,August 1978
Originally released on Concord CJ-82

Blue Byrd
Charlie Byrd
Concord Jazz

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にぎやかなクリスマスソングもいいが、ギターでしっとりと・・・。

2007-12-15 | CONCORD
The Charlie Byrd Christmas Album

生活のリズムが狂うとなかなか元には戻らない。
2週間程ブログの更新を休んだが、この間ここ数年この時期に恒例になっている南の島でのゴルフ合宿に。昨年は好天続きであったが今年はハリケーンにも襲われる大荒れの天気。
たまたまなのかどうかは分からないかもこんな天気が続いたのは始めて。異常気候はこんなところにも影響があるのかと。だが、ゴルフ好きな仲間同士での合宿。雨にも負けず風にも負けず、完全に「体育会系」のゴルフ三昧の一週間であった。
仕事も世間のニュースも忘れて久々に頭の中をALL CLEAR。たまにはこのようなリフレッシュも必要だ。ジャズからも遠ざかっていた一週間だった。
戻って早々に職場に戻ったが、溜まった仕事の片付けにうんざりしつつ、おまけに忘年会
続きとなるとなかなか生活のリズムも以前のようにはならない。
アルバムを取り出すこともない日が続いてしまった。
今日はやっと家での休日。久々にジャズを聴きながら、ようやくいつものペースにもどり
つつある一日であった。

さて、ペースが狂うと何のアルバムから・・・・と迷ったが、12月もすでに半ば。世間は年末クリスマス商戦の真最中。クリスマスソングから聴き始めてリハビリ開始とすることに。

コンコルドは、元々ギターのアルバムが多いが、ギターによるクリスマスソングブックのアルバムがある。
ここでの主役は、チャーリーバード。
コンコルドレーベルは、いわゆるConcord Jazzがメインのシリーズだが、他にPICANTEと呼ばれるラテン系の演奏や、CONCERTOとよばれるクラシック系のシリーズがある。
このアルバムも、そのCONCERTOの中の一枚。

バードも、いつもはボサノバスタイルが有名だが、ここではクラシックギターのスタイルでクリスマスソングの小品集をソロで聴かせてくれる.。聴きなれたメロディーが、ギター一本の調べで。Concord特有のモダンスイングの演奏とは一味違う、正統派のクラッシックギターの響きだ。

ジャズのギターは音量的に他の楽器と較べると大音量で聞かせるものでもなく、その音に個性を感じても音の良さをなかなか感じることは少ない。
クラシックギターの一本のオンマイクでの録音。これもなかなかいいものだ。
演奏や曲よりもついついギター本来の音色に聴き惚れてしまった。
他の片づけをしながらの耳慣らしのウォーミングアップにはちょうどよかった一枚だ。

1. O Come All Ye Faithful           Oakeley, Wade 2:16
2. Deck the Halls                Traditional 1:51
3. Mistletoe and Holly             Sanicola, Sinatra, Stanford 2:57
4. Lully, Lullay                  Traditional 1:09
5. What Child Is This? (Greensleeves)   Dix, Traditional 2:06
6. Hark! The Herald Angels Sing        Mendelssohn, Wesley 2:27
7. The Christmas Song             Torme, Wells 2:44
8. In the Bleak Midwinter           Holst, Rossetti 2:07
9. God Rest Ye Merry Gentlemen       Traditional 1:55
10. Oh Christmas Tree (O Tannenbaum)     Traditional 1:57
11. White Christmas              Berlin 2:19
12. Angels We Have Heard on High      Traditional 2:25
13. The Holly and the Ivy           Traditional 1:51
14. Have Yourself a Merry Little Christmas Blane, Martin 2:59

Charlie Byrd (g,arr)

Concord Concerto CC-2004
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気の合う2人が話始めると・・・・どんな話題でも会話が尽きません

2007-08-11 | CONCORD
POOR BUTTERFLY / Barney Kessel・Herb Ellis

落語と漫才。
落語が一人で多様な芸を披露するのに対して、漫才は2人での掛け合いのコンビネーションが大事になる。大体はボケと突っ込みに分かれるが、2人の呼吸の合わせ方が芸の技だ。
ジャズでもソロの楽しみだけでなく、2人の掛け合いが楽しみのひとつだ。それも同じ楽器の掛け合いだと、同じ楽器といえどもそれぞれのプレーヤーの違いも浮き彫りになる。

サックスなどの管楽器だと大体は対決モードになり、アップテンポのバトルが売りになることが多いのだが。
ところがギターのDUOだと、あたかも2人で会話を楽しんでいるような雰囲気になる。もちろん丁々発止とやりあうこともあるが、それは大体Rockの場合。ジャズの場合は、派手に立ち回ることはない。
大体はソロにうまく合いの手を入れたりリズムを刻んだり。相手にソロを代わっても、自分でできることを周りで甲斐甲斐しく面倒を見ているといった感じだ。
これが2人の絶妙なコラボレーション効果を生む。内に秘めた緊張感、2人で作り出すスイング感がなんとも言えず心地良いものになる。

Concordは最初から、ギターが売り物のひとつ。色々なプレーヤーが入れ替わり立ち代り登場してDUOやTRIOのプレーを披露してくれている。KESSELもELLSもレーベル立ち上げ時からの常連だが、実は2人のDUOというのはこれが初めてのアルバムだ。GREAT GUITARSというCHARLIE BYRDを加えたTRIOの中で、2人のプレーはやっていたが。
日常のライブ活動では、この頃2人でプレーをすることも多かったらしいので、呼吸はぴったりだ。

ほぼ同じ時代を活躍してきて、よくスイングして、白人でありながらブルースも得意として、2人ともオスカーピーターソンと一緒にプレーをした経歴を持った、似たもの同士であるが、2人の音は微妙に違う。多少固めの音のケッセルに対して、エリスは角のとれたメローなサウンドが特徴。これが、縦横無尽に絡み合う。バックはHANNAのドラムとBUDWIGのベースだけ。管やピアノもないので、あくまでもギターの2人が主役。
Concordらしい企画のアルバムだ。

アップテンポでもバラードでもこなれたプレーが聴けるが、ウディーハーマンで有名なアーリーオータムは、どうしてもサックスセクションの分厚いメロディーを思い浮かべてしまうが、2人のギターサウンドで、それなりの厚みを感じさせるメロディーラインを作っている。そして、ブルーベリーヒルでは、カントリーウェスタン風に。ギターという楽器は味付けひとつで、色々な料理の仕方があるものだ。

DEARLY BELOVED
MONSIEUR ARMAND
POOR BUTTERFLY
MAKE SOMEONE HAPPY
EARLY AUTUMN
HELLO
BLUEBERRY HILL
I’M A LOVER
BRIGITTE

Herb Ellis (g)
Barney Kessel (g)
Monty Budwig (b)
Jake Hanna (ds)

Recorded 1977
Concord CJ-34
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ギターの魅力を思う存分・・・・

2007-06-30 | CONCORD
GREAT GUITARS / Charlie Byrd , Barney Kessel , Herb Ellis

同じ楽器でも、人によって同じ音がするとは限らない。
本来同じ音がするピアノでさえ、タッチの違いだけでまったく別の音がする。
管楽器になると、音色やトーン、息遣い、そしてJAZZの演奏でフレーズの作り方に至ると、人によってまったく違う「音」になる。
では、一番個性が出る楽器はというとギターではないかと思う。

元来JAZZではギターはリズムを刻んだ楽器。それがソロをとるようになり、楽器もアコースティックからエレキに。さらに、ROCKの世界ではギターは一躍主役に躍り出た。
それに合わせるように、その奏法も、音色も、使われ方も多様化していった。

JAZZでは、管楽器を2本、3本使うのは当たり前だ。
それぞれの楽器の音色の特色を生かしながら、ソロにアンサンブルにとその「音使い」はアレンジャーとプレーヤーの腕の見せ所である。
ところが、JAZZでギターとなるとそれを複数使うことはほとんど無い。
Rockでは、リード、リズム、ベースと役割を変えて複数使うことが当たり前なのだが。
本来、色々な音色や奏法ができるギターだからこそ、JAZZでもギターアンサンブルは面白いと思うのだが・・・・・。

そんなことを実現してくれたのが、“GREAT GUITARS”。
74年の“Concord Jazz Festival”でお披露目のグループだ。
この世界では有名な、Barney Kessel , Herb,Ellis , Charlie Byrd の3人で結成したグループだ。
今回のバックは、チャーリーバードのレギュラーグループのメンバーが努める。

それぞれのプレーヤーでタイプは違う。
KesselとEllisは白人プレーヤー。都会的な洗練されたプレーだけでなく、ブルージーな演奏も得意とする、チャーリークリスチャンの直系で、モダンジャズの創世記から大活躍した二人だ。
一方のByrdは元はクラッシクギター、そして60年代はボサノバの世界で大活躍。ジャンゴラインハルトの流れだ。
この3人が一緒にやるだけでも楽しくなる。

この3人が一緒にやる演奏のコンビネーションが実にいい。
元々が個性溢れる3人だ。ひとつの傘に収まる訳は無い。
ソロありDuoあり、そしてトリオあり。バラードありアップテンポあり4ビートあり、そしてボサノバあり。個性が絡み合った、なんとも言えない一体感だ。
そして、このアルバムは、スタジオ録音あり、そしてライブあり。
ありあり尽くしで、このグループの良さがアルバム全体に散りばめられている。
聴くほうも楽しいが、きっと演奏する方の3人も楽しかったのだろう。
それぞれのグループの活動の合間に、3人一緒の演奏の機会はけっこうあったようだ。
このアルバムの録音以降も、かなり長続きしたグループだ。

Lover
Makin’ Whoopee
Body and Soul
Cow Cow Boogie
Amparo
Outer Drive
On Greendolphin Street
Medley
(Nauges)
(Goin’ Out of My Head)
(Flying Home)

Charlie Byrd (g)
Barney Kessel (g)
Herb Ellis (g)
Wayne Phillips (ds)
Joe Byrd (b)

Recorded in 1976
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