Heavy Sounds / Elvin Jones & Richard Davis
先日、宮嶋みぎわのライブに行ってきた。辰己哲也のBig Bandに行った時に彼女から次回のライブのチラシを貰ってこのセッションには少し興味はあったが、たまたま場所が仕事場の近くだったのでちょっと寄るには都合が良かった。
今回はドラムレスの3管編成と少し変った編成だが、アンサンブルありソロもたっぷりの、なかなか素敵な演奏だった。ドラムレスというのもなかなかいいものだと思う。
1部がスタンダード、2部が彼女の曲という構成であったが、1部で自分のお気に入りフランクフォスターの“Shiny Stockings”をやっていた。ビッグバンドではプロアマを問わずよく取り上げられる曲だが、いつものベイシーライクの演奏とは少し違った味わいであった。この曲は、歌物も含めれば多分100枚ではきかないくらい色々な名演、名唱がある。他に演奏した”Autumn Leaves”も、また然りである。このような定番スタンダードというのも、誰もが知っている名演があるとそれを意識してどう料理するかもなかなか難しいものと思う。今回はソロを生かして無難なアンサンブルに仕上げていたが、まあBig bandではないので、アレンジに凝るというのも難しいと思うが。
そのフォスターも今年7月に亡くなってしまったが、フォスター自身の演奏で好きだったのはエルビンの”Heavy Sound”の中でのピアノレスでの演奏。このアルバムはエルビンとベースのリチャードデイビスのアルバムなので、今回のライブとは違ってドラムが主役。エルビンの迫力あるブラッシ捌きはいつ聴いても凄いと思う。それに合わせるフォスターの演奏が好きだった。改めてエルビンを聴くと、タイムキープ役のドラミングからは一線を画したプレーだ。デイビスのベースも同様。
このアルバムの録音は1967年。ちょうど、このアルバムが出た頃が、自分が毎日のようにジャズ喫茶通いをしていた時なので、このアルバムは良くジャズ喫茶で聴いたアルバムだった。クインシーのウォーキングインスペースのイントロとも似ている特徴あるイントロを聴くと何故か嬉しかった記憶が。このアルバムには、エルビンのギターとか、ベースのアルコプレーとか、同じカルテット編成でもピアノレスになったり、フォスターが抜けたりと、シェリーマンの“234”と同じように多彩な構成になっている。ドラマーがリーダーのアルバムはともすると、ドラムが前面に出すぎてつまらないアルバムになりがちであるが、エルビンとデイビスに上手くハイライトを当てたボブシールのプロデュースは上出来だ。ベースのリチャードデイビスも、丁度サドメルのオーケストラで知って大ファンになったが、77年にニューヨークを離れて教職についてからはあまり表舞台には登場しなかったのが、節々で確実に活動はしていて今も健在なようだ。
今回聞きなおして、ピアニストが無名のBilly Greeneだったというのを再認識。このアルバム以外でも聴いたことがないので、果たしで何者なのか興味が沸く。本来であればここに辛島文雄が座っていたら最高だったのに。聞き込んだアルバムであったが、改めて聴きなおすと色々新たな発見があった。
宮嶋みぎわの“Shiny Stockings”の演奏を聴いたおかげで聞き返してみることになったアルバムだ。
1. Raunchy Rita Foster 11:35
2. Shiny Stockings Foster 5:13
3. M.E. Greene 2:40
4. Summertime Gershwin, Gershwin, Heyward 11:37
5. Elvin's Guitar Blues Jones 3:29
6. Here's That Rainy Day Burke, VanHeusen 7:02
Frank Foster :Tenor Sax
Billy Greene :Piano
Richard Davis :Bass
Elvin Jones :Drums, Guitar
Bob Thiele :Producer
Bob Simpson :Engineer
Recorded at RCA Recording Studio, New York City, on June 19 & 20, 1967
先日、宮嶋みぎわのライブに行ってきた。辰己哲也のBig Bandに行った時に彼女から次回のライブのチラシを貰ってこのセッションには少し興味はあったが、たまたま場所が仕事場の近くだったのでちょっと寄るには都合が良かった。
今回はドラムレスの3管編成と少し変った編成だが、アンサンブルありソロもたっぷりの、なかなか素敵な演奏だった。ドラムレスというのもなかなかいいものだと思う。
1部がスタンダード、2部が彼女の曲という構成であったが、1部で自分のお気に入りフランクフォスターの“Shiny Stockings”をやっていた。ビッグバンドではプロアマを問わずよく取り上げられる曲だが、いつものベイシーライクの演奏とは少し違った味わいであった。この曲は、歌物も含めれば多分100枚ではきかないくらい色々な名演、名唱がある。他に演奏した”Autumn Leaves”も、また然りである。このような定番スタンダードというのも、誰もが知っている名演があるとそれを意識してどう料理するかもなかなか難しいものと思う。今回はソロを生かして無難なアンサンブルに仕上げていたが、まあBig bandではないので、アレンジに凝るというのも難しいと思うが。
そのフォスターも今年7月に亡くなってしまったが、フォスター自身の演奏で好きだったのはエルビンの”Heavy Sound”の中でのピアノレスでの演奏。このアルバムはエルビンとベースのリチャードデイビスのアルバムなので、今回のライブとは違ってドラムが主役。エルビンの迫力あるブラッシ捌きはいつ聴いても凄いと思う。それに合わせるフォスターの演奏が好きだった。改めてエルビンを聴くと、タイムキープ役のドラミングからは一線を画したプレーだ。デイビスのベースも同様。
このアルバムの録音は1967年。ちょうど、このアルバムが出た頃が、自分が毎日のようにジャズ喫茶通いをしていた時なので、このアルバムは良くジャズ喫茶で聴いたアルバムだった。クインシーのウォーキングインスペースのイントロとも似ている特徴あるイントロを聴くと何故か嬉しかった記憶が。このアルバムには、エルビンのギターとか、ベースのアルコプレーとか、同じカルテット編成でもピアノレスになったり、フォスターが抜けたりと、シェリーマンの“234”と同じように多彩な構成になっている。ドラマーがリーダーのアルバムはともすると、ドラムが前面に出すぎてつまらないアルバムになりがちであるが、エルビンとデイビスに上手くハイライトを当てたボブシールのプロデュースは上出来だ。ベースのリチャードデイビスも、丁度サドメルのオーケストラで知って大ファンになったが、77年にニューヨークを離れて教職についてからはあまり表舞台には登場しなかったのが、節々で確実に活動はしていて今も健在なようだ。
今回聞きなおして、ピアニストが無名のBilly Greeneだったというのを再認識。このアルバム以外でも聴いたことがないので、果たしで何者なのか興味が沸く。本来であればここに辛島文雄が座っていたら最高だったのに。聞き込んだアルバムであったが、改めて聴きなおすと色々新たな発見があった。
宮嶋みぎわの“Shiny Stockings”の演奏を聴いたおかげで聞き返してみることになったアルバムだ。
1. Raunchy Rita Foster 11:35
2. Shiny Stockings Foster 5:13
3. M.E. Greene 2:40
4. Summertime Gershwin, Gershwin, Heyward 11:37
5. Elvin's Guitar Blues Jones 3:29
6. Here's That Rainy Day Burke, VanHeusen 7:02
Frank Foster :Tenor Sax
Billy Greene :Piano
Richard Davis :Bass
Elvin Jones :Drums, Guitar
Bob Thiele :Producer
Bob Simpson :Engineer
Recorded at RCA Recording Studio, New York City, on June 19 & 20, 1967
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