草履で歩きながら考える

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東京都某区小学校PTAの「PTA定期総会 態度表明及び委任状」。これ、無関心層をへらす手立てにきっとなる!!

2017年06月01日 | PTA資料

昨日、娘の通う高校PTAで総会がありました。委任状のあり方について意見をしたとブログに綴ったところ、タイムリーにも同じ日に、自分が提案したかったタイプの委任状が、Twitterにアップされていました!

Tweet主から転載許可をいただきましたので、こちらでご紹介します。画像をクリックすると、書類が拡大表示されます。

この「PTA定期総会 態度表明及び委任状」がいいなと思った点は、下記の通りです。

  1. 委任状なのに、書面で議決に参加できる点
  2. 議案が分類され、議案ごとに【賛成】か【反対】の意見を表明できる点
  3. 議案に対する意見が書ける点
  4. 子どもの名前ではなく、会員自身の氏名を記入する点

この委任状から、風通しをよくしよう・会員の意見を吸い上げようという、PTA運営側の意気込みを感じます。

1.と2.って、似ているようで違います。

1.は、 委任状の根本的なありかたが、従来のものと異なります。従来の委任状は、「私は総会に行けないから、よろしく。会長(または議長)に一切を任せたよ」という主旨のものです。

PTA運営にどんなに興味や意見があっても、総会に欠席すれば、それは【ないもの】として処理されてしまいます。どんなに反対意見を持っていても、委任状を提出すれば、あなたの一票はないも同然、PTA運営側にとって【都合のいいもの】として処理されてしまいます。

もしかしたら従来の委任状の仕組みは、無関心層を作り出すもの、と言えるかもしれません。

いっぽうで、紹介している「PTA定期総会 態度表明及び委任状」は、会員の、意見や気持ちを吸い上げてくれ、議決に参加できるのです。PTAに関心はあっても諸般の事情で総会に行けない会員は、この「態度表明及び委任状」をつかうことで、総会つまりPTA全体の意思決定に自分の意見を反映させることができます。従来よりアクティブになれる!

2.について。議案が分類されることで、欠席者でも、より総会の承認手順に近づけます。私が経験した範囲の総会では、出席すると下記の議案それぞれに承認の手順があります。

 

  • 昨年度活動報告
  • 昨年度会計報告(監査含む)
  • 今年度活動計画案
  • 今年度予算案

 

場合によっては、下記の議案承認が追加されます。

  • 新年度役員
  • PTA会則・規約・細則の改正案

もちろん、議決前には説明や必要に応じて質疑応答が行われます。

従来型の委任状では、自分の意見もへったくれもなく、委任相手(会長や議長)に丸投げです。これでは、「総会には行っても行かなくても同じよね」となっても仕方がありません。

たとえば「活動計画案はいいけれど、予算案が不満」というケースを考えてみてください。欠席の場合でも、書面で該当箇所の【反対】に〇をつければいいのです。もしかしたら、総会で異をとなえるより本音を示しやすいかもしれません。

もっとも、この仕組みを機能させるには、議案をあらかじめ、しっかりと説明しておく必要があります。やりかたはなんでもいいのですけれど、議案を書面にして、委任状や総会の案内とともに会員へ配るのが合理的だと思います。(紹介した小学校PTAは、きっとここをクリアしていることでしょう。)

3.について。議案に対する意見が書ける点も、よいと思います。アンケートを嫌うPTAにいた私にとっては、意見を書けるだけでもうらやましい。会員の意見を聴くことは、民主的運営の基本といってもいいです。そのうえ、PTA本部は、意見を予め把握することができます。準備ができるので、総会本番の時間を短縮することが可能です。

欠席者に対する意見のフィードバックを、ぜひお願いしたいところです。総会報告書の末尾に、資料として「議案に対する意見と、その回答」を載せるのがよさそうです。

4.について。会議出席の際、子どもの氏名を書くのはPTAあるあるです。でも、子どもは会員ではありませんから、会員自身の氏名を書くのが基本です。

よく、子どもの氏名を併記させるパターンがあるのですが、こちらは子ども名もなし。いさぎよいです!きっと、改正個人情報保護法を考慮して、学校から児童生徒名簿をもらわない前提でのやり方だと思われます。会員数さえわかっていれば、総会成立の定足数をわりだすことは可能ですもの。

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以上、この「PTA定期総会 態度表明及び委任状」から読み取れる、学べることをまとめてみました。

このタイプの委任状を導入したら、きっと、無関心層が減ると思うのです。従来の委任状より手間はかかると思いますが、それを補うだけの効果が得られると思います。

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追記します。このエントリを書きあげたら、ひとつ前のエントリに常連のminminさまからコメントを頂いていました。マンションの管理組合での話ですが、議長へ一任から議案ごとの委任状(紹介したタイプの委任状)に変わったとのこと。

貴重な実例が読めて、大変参考になります。下記のリンクからどうぞ。

http://blog.goo.ne.jp/yamyam00/e/ea4369ea5e0b750d55d7fa0a5c3bbcf5?st=0#comment-list