まっくらの錦市場

2010-05-09 22:02:13 | Weblog
 7時半を過ぎてあたりは暗くなり、そろそろ帰りの時間を考えなくてはいけない時間になってきた。名残惜しいが壬生を引き上げ、大宮から阪急線に乗って一駅、烏丸に出た。
 またもや大丸をチェックして(閉店前の活気は大阪よりあきらかに静かだった)北側に出て、ふと右手を見ると錦市場だ! ここも時間があったら寄りたかったんだよね~(私の旅は歩くことと食の求道の二本柱で成り立っている)。
 でも時刻は8時過ぎ、すっかりシャッターは閉まっている。がっくりしながら突き当たりの天満宮まで歩き、また新京極に出てしまった。ということはまたかなり歩いてしまった。。。どこかで休憩しないと、京都駅まであの荷物を持って行く体力がさすがにもうない。とりあえず目に入った喫茶店に入ってお茶を飲み、小一時間休憩。駅に戻り荷物を出して、地下鉄で京都駅に向かった。
 伊勢丹も寄りたかったけど、こちらも8時閉店。全部見ようと思ったら計画をたてないとダメだったな。
 残りの時間で荷物の整理と着替え、洗面を済ませ、10時25分にバス乗り場へ到着。今宵の寝床を無事確保。土曜の東京行きは空いていて、ゆったり帰ってくることができた。
 竜王市のあたりでは水田の中の道路の街灯が青かったり、三日月が出ていたのは深夜を回ったころだったり、やっぱり車に乗ると風景を眺めてしまって寝るのがもったいない。ふっと深い眠りに引き込まれ、目が覚めると外を眺めてあっというまに6時前に中央道バス停に到着。歩いて帰って来たのが今朝。
 今日もいい天気で礼拝に向かいながら、頭の中には壬生の風景が浮かんで来た。あの地で、どんなふうに過ごしていたのだろう、と空想は尽きない。ばたばたして移動に時間を無駄にとられ、ちょっと不完全燃焼気味だった最終日、何が残るかなと思ったけれど、やっぱり夢を見ているような壬生の景色が印象的だったんだな。
 次に行ける機会を楽しみにしつつ。

うちのごはんだ!

2010-05-09 21:52:59 | Weblog
 さすがに一服したいと思い、しかしびっちり生活圏のおかげで人目につかないような空間がなかなかない。公園もないし駐車場も落ち着かない。四条通を渡った向こう側に公園がちらっと見えていたので、そこまで足をひきずるようにして歩く。団地の真ん中にある公園スペースでやっと座り、コーヒーを飲むことができた。
 見上げると夕焼け雲が今日もきれい。私の好きな青空になんともいえないロゼ色の雲。関西は日の入りが長い。昨日も和歌山ですっかり暗くなったのは7時半近かった。今日もその時点で7時なのにまだ明るい。
 さっき河原町の手前で買ったあべかわ餅を食べる。ランチのステーキは腹持ちがよくて空腹感はほとんどないのだが、何か食べないと動けない(笑)。あべかわ餅は丸餅で、ラベルに「砂糖が少なめで甘さをかなり控えていますので今日中にお召し上がりください」とある。甘くないのかな、とかじりつくと、おいしい~ ていうかこれ丸餅だし、うちで作るきな粉餅とおんなじなんですけど?!?!?
 外で買ったものとはちっとも思えなくて、ぱくぱく食べちゃった。
 何年か前に大阪駅の立ち食いそばを食べた時、つゆのいろから具の組み合わせからうちのとまったく同じで、もしかして厨房から母が出てくるのではと思ったくらいだったが、こちらでごはんを食べるとふつうに家のごはんと同じことが多い。今日のランチのつけあわせのみそ汁もわかめとタマネギで、これもよく母が作る組み合わせ。なんか不思議なんだよな~。まずい外食というイメージが、こちらではない。
 単にうちの味付けが関西風ということもあるけれど。
 

坊城通り

2010-05-09 21:13:15 | Weblog
 旧前川邸。京都に着いて最初の二年間を壬生で過ごし、最初なんてなんのあてもなくものすごい不安と、どんな気持ちだったのだろう。二年なんてあっという間だったろうな。芹沢鴨一派を粛清し、会津藩御預かりとして集団を整え、その間にも世相はどんどん変化していって、ただでさえ慣れない土地と京都人の間でどんな気持ちだったろう。……などと追想は尽きない。
 これは歩いたからこそ実感できたことだけど、たとえば河原町で大事があって駆けつける、ということがあった時など、走って行くにも大変だったろうな。今だったら何らかの交通手段はあるけれど、当時は徒歩か疾走か、走って行くなんて大変だよー! しかもそのあと斬り合いなんて、どれほどの体力だったんだろう。たった一回で次回は乗り降り自由切符と心に決めたのに、彼らは毎日歩いたり走ったりしながら見回ったのだ。それしかないとはいえ、交通手段が選べるってなんてすごいことだろう。

 坊城通りというその縦の道は、広い通りではなく、車一台分の道幅しかない。なのにやたら人が通る。自転車の人、おつとめ帰り道の人、犬の散歩、私みたいな観光客。夕方ということもあってか、とにかく人通り、車通りが多い。写メのタイミングをはかるのが難しいのなんのって。人が来ないと思うと車が来たり、常に誰かいる。立ち話しているおばちゃんも何度か見かけた。
 そこでふと気がついた。ここは、地元の人たちにとってふつうに生活の一部なのだ。私はドキドキしながら新撰組のいた土地を訪れているけれど、ここで何十年も(もしかしたら何百年も)暮らしている人たちにとっては、普段の生活圏なのだ。自分の生活圏に歴史遺産があるだけ、ぐらいの感じなのかな。界隈を歩いて感じたけれど、もう傾きかけている古く痛んでいるような木造家屋に人が暮らしていたり、私の身長でくぐるのがやっとくらいの軒先の低い昔の家がふつうに現役だったりする。最近見かけるようなイタリア風とか南欧風の家なんて私が歩いたところには一軒も見かけなかった。
 昨日、高野山で中世以前のおびただしい霊廟に囲まれたからか、壬生界隈のお寺を見ていて、幕末なんてほんのつい最近のことなんだなと感じた。ここに暮らしている人たちのひいおじいちゃんの一代前だったり話を聞いたことがある感覚だったり、今の生活圏の中にあってもちっとも古さ、時代の相違を感じさせない。ほんのちょっと前プラス15年くらいの感じがする。土方歳三の生家だって平成2年までは残ってたのだものね。

 中を見ることはできなかったけれど、その分妄想と空想は十分に堪能させていただきました。

ついに壬生

2010-05-09 20:56:21 | Weblog
 行きの小走りと三条大橋経由で、烏丸に戻った時点でけっこう疲れていた。あと一駅、とがんばらないほうがよかったのか。(次回は絶対一日乗車券を使おう。。。)
 今日は重い荷物をもって移動したこともあって、少し腰が痛かった。そんな疲れを感じながら、これだけ歩いていたらそれがふつうなのだ、とふと気がつく。不思議なことに昨日の高野山の疲れはまったくといっていいほどないのだ。二万五千余歩も歩いているのに(しかも雨の中標高800メートルのところを)足も腰も痛くないのはどうしたことか。今回はナイキタカオで歩いたが、それは高尾山から八王子駅まで行くのと歩数的にもほぼ同じ条件で、その場合足が曲がらなくなるくらい痛む。「高野山にいると疲れない」と休憩所で一緒になったおばちゃんが言っていたが、本当なのかも。
 最後はもう意地というか、この目で壬生を見てやる、という気概というか。その一念で前に進み続けるのみ。

 京阪電車の四条大宮駅を過ぎ、「壬生寺左折」の看板を見た時はドキドキした(笑)。この角を曲がったところに、新撰組がいた。キャーキャーキャー! ……結局ミーハーなんですよね。
 角を曲がって京阪線の踏切を渡って古い家並みと白壁の通りを目にした途端、急に懐かしさがこみあげてきた。以前行った美濃や木曽宿の古い街並(道幅も広くない)と似ているからなのか。もしかして前世ではここら辺に住んでいたのかな? とまたも宗教の壁を越えた発想が頭に浮かぶ。
 今日もコーヒーを持って来ていて(毎日水筒もって出かけてて、ホント遠足ですね☆笑)、イメージでは鴨川沿いか壬生の辺りで一服……だったのだが、鴨川沿いは小走りに抜けたし、こちらはどうかというと八木邸は閉まっていて、「隊士の腰掛け石」に座っていても追い払われた(二重に柵をかけるらしい)。もうかなりくたくただし喉も渇いていたが仕方がない。そのまま新徳寺と壬生寺を外から見学、光縁寺を目指すも迷ってしまい、地図を見たらさっき懐かしさとミーハーさで気を失いそうになった辺りに旧前川邸があったことを発見、もう一度戻ることに。
 ほんと、地図で見ると全然大した距離じゃないのに歩くとそれなりにあるのが京都の不思議なところかもしれない。

三条大橋、池田屋騒動跡

2010-05-09 20:36:53 | Weblog
 4時をまわってお寺を出て、円山公園の枝垂れ桜の葉桜を眺め、八坂神社からまずは三条大橋へ、鴨川の畔を歩く。ここ、いつも歩いてみたかったのよね。夢がまた一つ叶った(笑)。
 三条大橋の南、ここで近藤勇の打ち首が焼酎漬けになってさらされたのか。なんともいえない気持ちだ。残酷だ、人権が、という今の制約とはまったく別の世界、時代、感覚。そういうのって、どうして隠される事柄になったのだろう。
 
 橋を渡って少し行くと、池田屋の跡地。少し前まではパチンコ屋だったようだけど(古い資料ではみんなパチンコ屋が写っていてなんだか「がっくり」なんだよね)、今は同名の居酒屋になっていて、まだマシかな。たまたまタクシーで回っていた親子連れが写真を撮っていて、居酒屋の店員さんがダンダラを来ているので「一緒に写ってもらえます?」と三人で撮っている。並んで待っているのも変なので隣の明治屋に入り、頃合いを見て出て行ったら今度は壮年の男性が碑を見ている。やっぱり見に来る人はいるんだな。

 新京極を抜け(修学旅行生かよ)四条通をひたすら西へ、いよいよ壬生を目指す。これも電車で行けば壬生寺や八木邸の拝観できたかも。惜しいことをした(土方歳三資料館とどっちが先に入れるかな……笑)。京都の時間、一番は知恩院だけど、あとはどこへ行こう、あっ「壬生」って行ってみようかな、と地図を見ると行けそうな距離だ。新撰組の資料本何冊かを見比べて、用意し、だいたいの場所は行きのバスの中で予習済み。ただ地図ばっかり見ていて、拝観時間とか本文を読んでいなかった(なんというアホ)。それでつまりそれ以上の準備をしていなくて、これがこの日の全体的な敗因となってしまった。やっぱり移動の時間は省けるものは省きたいし、京都の距離感は侮ってはならぬ。歩くのは歩くので楽しいのだけど、余裕がある時でないともったいない。
 あとで調べて、行く場所にもよるけれど、一日乗車券を買ったほうがよっぽど良かったことが次回の改良点。

十三で乗り換え、烏丸まで

2010-05-09 20:15:13 | Weblog
 阪急電車が好き。小豆色の車体と抹茶色のシート。この組み合わせがたまらん。
 十三で乗り換えて、烏丸まで行くことにした。ここで荷物を預けて、東と西に行く。
 が、ここでも、よく調べないで「急行」だしと乗ったら、途中で各駅に停まる急行だった。乗り換えようか迷ったが混んでるし荷物多いしそのまま行くことにした(後で考えるとこれは敗因の一つになった)。
 大宮で寝てしまって、烏丸で目が覚めてあわててとび下りた。あぶないなあ、もう。ロッカーに荷物を預け、知恩院を目指す。
 知恩院は祖母も父も分骨してある。会ったことのない祖父も納骨されているらしく、たぶん先祖代々そうらしい。和歌山までお参りできない時は機会があったらせめてこちらに寄らせてもらう。何かそういうのが気になるのは日本人のDNAと思うのだけど。
 ところが敗因のせいで駅を下りたのが3時半。そして今回もう一つの大きな敗因となった「京都の一駅は歩くとけっこうある」ということを甘く考えていて、烏丸から河原町はそこそこなのだけど、そこからさらにもう一駅分、さらに円山公園の向こうにある知恩院まで、土曜の夕方、人ごみをかき分けて進むのは骨が折れた。ちょうど今回も「前を行く人」がいてその人も小走りだったので、二人で追跡なのか伴走なのかといった風情でかきわけ、走り抜けて円山公園を抜け知恩院に着いたのは4時15分前。三門を駆け上がり男坂も駆け上がり本堂にあがったのは10分前。5ちょうど行われていた回向の読経を聞きながら分ほどそこにただずみ、納骨堂へ向かう。宗教が違うからこのまま嫁に行かなくても私がここに納められることはないのだけど、なんとなく思うところがある。 同じ墓に眠るという感覚について物思いにふける。

 阪急電車には、連結部分に元運転席みたいなスペースがあって、そこがちょうど大きな荷物をもつ私などには恰好の避難場所だった。不思議なスペースの写メ。

そごう神戸店デパ地下

2010-05-09 19:55:56 | Weblog
 パン屋を三軒もはしご……もうどこにも寄らないぞ。あとはのくじらのカツが食べたい。
 いつもスイーツ売り場を抜けて奥に進むのだけど、この時はなぜかフロア案内図を見た。すると奥のお肉屋さんの隣にイートインコーナーがある。この日のランチは神戸牛(もちろんランチ価格で)の予定で、行く店ももう決めていたが、大井肉店といえば地元の老舗、まちがったものは出さないだろうと期待して行ってみる。1時に近かったけど3人ほど並んでいる。もちろん、私も並ぶ。
 大判薄切りステーキを塩こしょうだけでいただいたが、美味しかった うまみが違うんだよな~。一口一口噛みしめながらいただいたが、もう一つおいしかったのがつけあわせのせんキャベツにつかわれていたゆずしょうゆドレッシング。市販のものだそうだが、これがさっぱりして香りも楽しめておいしい。こんなにおいしいせんキャベツの食べ方、知らなかった。ちょっと漬け物みたいでもあって、線キャベツでご飯がいただけました。

 おいしいごはんで胸もいっぱいになりながら、くじらカツを購入。さあ、もうスイーツ売り場は通るだけにして(笑)、これで仕入れは終わり。京都へ向かおう。しかし、予定外にパンが多く、重い……パソコンとどっちが重いかな…………。

三宮に仕入れ

2010-05-09 18:24:52 | Weblog
 礼拝から帰って爆睡……震度3にも起きず。
 2時間ほどで目が覚めた時、自分がどこにいるのか一瞬わからなかった(笑)。

 さて、旅の三日目。この日は8時に起きて朝のテレビ小説を観て(毎回、声を出して笑ってほろっとする)たこ焼きやお好み焼きネギ焼きとう巻きを食べ、支度してチェックアウト……部屋を出たのが10時回っててあせった(笑)。
 JRの駅に向かう。うーん、今日はいい天気になりそうな晴れ。気持ちいい☆
 今日は三宮に行って京都に行くとしか予定はたてていないので、時間も調べていない。携帯の画像の整理がてら、各停で三宮へ。駅構内に荷物を預け、改札を出る。歩行デッキができているのにちょっとびっくり。二年ぶりだものね。
 そこから元町方面へ、アーケードを歩く。お店も変わっているような気もする。なにより土曜なので人が多い。しかたないけど。
 元町方面で行きたいのは、毎度おなじみのパン屋さん。もう10数年通ってますな。いつのころからか多めに買って帰って、冷凍して少しずつ食べるクセがついちゃって(笑)、今回もそうやって ‘仕入れ’ に来たのだ。
 大丸の交差点で海のほうをぼーっと眺めながら(今日は海の匂いがよくしていた)ふと気がつくと、店が対岸にあった。そういえば移転して新しくなったんだっけ、忘れてたよ(笑)。早速仕入れ開始。
 大袋に一杯買い込んで、今度は高架下を通って戻る。三宮はほんとによく来てるし、今回は仕入れだけでいいやと思って短めの時間で想定したが、来るとやっぱり北野に行きたいな、とか市庁舎の最上階から景色見たいな、とか、メリケンパークも気持ちいいだろうな、とか走り出したくなる。いやいやしかし、今日は今日で大目的があるのでそれは果たさんと。高架下からさんちかに入り、またパン屋さんへ(何軒はしごするんじゃ)。三宮のパン屋さんはそれぞれ趣向を凝らしていて、甘いパンも惣菜パンもオリジナルの種類が多いんだよね。控えめに買って、気がつくとこの前来た時にできていたお向かいのパン屋さんが「天然酵母」と看板を掲げている。食べてみよう。
 ここでは煎茶を使ったパンがあってびっくりした。抹茶、紅茶のみならず煎茶。どこまで工夫できるだろう、パンて。奥が深いわ。

帰ってきたよ

2010-05-09 07:10:54 | Weblog
 おはようございます。すがすがしい朝ですね
 おかげさまで無事、戻ってきました。家のLANケーブルにつないで、パソコンもちゃんと起動しました。重かったけど。
 中央道のバス停で下車、歩いて帰ってきました。一昨日もバス停で降りて歩いたけど、今朝は途中で小休止しても1時間かからなかった。前回は曇天で途中から雨も降って来て、ものがなしい感じだったけど、今朝はこの快晴、そして心地よい風。歩くのが心地よかったということもあるかも。
 荷物を解いて、部屋の中に風を通していても、本当に心地いい。これからシャワーを浴びて洗濯して、礼拝に行ってきます。その後また書きます。