朝から胃の中に1000kcalの食物を入れた。
昨日のエネルギー切れの失敗は繰り返さない。
登山靴で進むかビブラムシューズ(5本指シューズ)か、
悩んだが前日の遅れを取り戻すためスピード重視の後者を選択。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/77/72/671f939f9f95fa10f2df8464bf150afd_s.jpg)
龍王岳、鬼岳、獅子岳、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5a/78/88f62adbef6f83a13ffd5644c114ddd3_s.jpg)
途中![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5b/11/f85ffe526af446c0aacfc5672232e45d_s.jpg)
残雪に足を滑らせて20m近く滑り落ちるが、スローモーションの中で、全身をひるがえし途中で止める。
落ちた場所の近くがルート付近のため、ツイテいる。
昨日と違い、身体に力が漲っている。
集中力も高まり、前へ前へ前へ進む。
適宜、持参した食物を自分の行動量による推測からの
摂取する。
中には美味しくないのもあったが、ぜいたくは言っていられない。
前に進むために、食べる。
絶景が眼下に広がる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/cb/6843e5367801ca4d65cbea7e1f67b53e_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/3c/d9/ca010a073884bfafc8cdb4ae8f32ed6e_s.jpg)
蔦山、越中沢岳、スゴノ頭、間山、北薬師岳、薬師岳、
岩場の稜線を歩きながら、次々と踏破する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/62/ac/c1a220a9caf93736bd1ed9f91d390f06_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/76/1e/acade471f2600407b7d52bb3143e5030_s.jpg)
太郎小屋を超え、
薬師沢小屋に着いた。
時刻は16時50分。
これから向かうのは「日本最後の秘境」と地図に書かれてある雲ノ平。
行こうとした矢先、
小屋の人々から「どこに行くんだ?」と聞かれ、
「雲ノ平」と答えると、またしても今の時間からだと
「無理だ」との声。
確かに、地図で見ると3時間15分かかる。
しかし、自分は今までずっとその半分のスピードで進んでいる。
だから、到着も間に合うはずだ。
心配の親心で話してくれているのだろうが、
頭ごなしに言わるのはちょっとしんどい。
気を取り直して、約2時間の急登に挑む。
この工程の中で一番、ジャングルのような場所。
木が倒れ、手足を使って全身で登る。
身体のエネルギーは完全に切れている。
心臓がバクバク言っている。
止まって水を飲もうとすると、
蚊の大群が襲ってくる。
足が動かなくなってきたので、
手が使えるのは好都合だ。
這っていく。
「ダー、アー、」
叫びながら、上に上に上に進む。
時計を見ながら、この苦しみを後1時間以上続けるのか?
なんだってこんな苦しいことを続けているのか?
朝から12時間以上続けて動き続けている肉体は限界を迎えていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1b/9e/d64e9f0ccff8a7f305db8a9b681b17b4_s.jpg)
もうだめかもしれない。
まだまだ先は長いのかと思った矢先に、
鳥たちの声が聴こえた。
登り坂が終わり、空が見ている。
そして、先ほどのジャングルが嘘のように
木道が続いている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5d/bc/8d9f7cee1ceedbc4813bea3a21ca8952_s.jpg)
もしかして、私は意識を失い、夢の中をさまよっているのだろうか?
ここは天国か桃源郷か?
山々を超えてきたご褒美に現れた場所が、
「日本最後の秘境」と地図に書かれた
雲ノ平。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/7a/74/06cf59199849e62cde4ef24aa56d7ab5_s.jpg)
時計を見ると、
18時30分。
最後に通常よりも相当に速いスピードで登ったようだ。
精神は肉体を凌駕するというが、最後はまさにそんな感じだった。
そして、いつものように予約をしていないのに山小屋に入り、
いつものように貴重なアドバイスを頂き、
寝床を確保して、もう誰も食べていない食堂でご飯を大盛り出してもらう。
昨日と違い、美味しく食べれる。
筋肉は限界付近だが、内臓は大丈夫。
足裏にマメができ、両足の小指が腫れ上がり、激痛が走る。
ドンマイ、俺。
食べたら寝る。
疲労困憊のはずなのに寝れない。
ただ、横になるだけで細胞が回復していくのがよく分かる。
1分でも長く休み、明日の最終日に備えよう。
できる
できる
きっとできる
ゴールしたからといって何があるわけでもないが、
何もないわけではないと思う。
夜な夜な足の細胞達が会話していた。
「この男を何とかゴールまで辿りつかせるためには、
私たちがしっかりしなきゃいけないよ!!」
私の身体の一部ではあるのに、それぞれが意識を持ち始めている。
何とも不思議な感覚だ。
明日は、やってやろう!!
昨日のエネルギー切れの失敗は繰り返さない。
登山靴で進むかビブラムシューズ(5本指シューズ)か、
悩んだが前日の遅れを取り戻すためスピード重視の後者を選択。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/77/72/671f939f9f95fa10f2df8464bf150afd_s.jpg)
龍王岳、鬼岳、獅子岳、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5a/78/88f62adbef6f83a13ffd5644c114ddd3_s.jpg)
途中
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5b/11/f85ffe526af446c0aacfc5672232e45d_s.jpg)
残雪に足を滑らせて20m近く滑り落ちるが、スローモーションの中で、全身をひるがえし途中で止める。
落ちた場所の近くがルート付近のため、ツイテいる。
昨日と違い、身体に力が漲っている。
集中力も高まり、前へ前へ前へ進む。
適宜、持参した食物を自分の行動量による推測からの
摂取する。
中には美味しくないのもあったが、ぜいたくは言っていられない。
前に進むために、食べる。
絶景が眼下に広がる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/cb/6843e5367801ca4d65cbea7e1f67b53e_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/3c/d9/ca010a073884bfafc8cdb4ae8f32ed6e_s.jpg)
蔦山、越中沢岳、スゴノ頭、間山、北薬師岳、薬師岳、
岩場の稜線を歩きながら、次々と踏破する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/62/ac/c1a220a9caf93736bd1ed9f91d390f06_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/76/1e/acade471f2600407b7d52bb3143e5030_s.jpg)
太郎小屋を超え、
薬師沢小屋に着いた。
時刻は16時50分。
これから向かうのは「日本最後の秘境」と地図に書かれてある雲ノ平。
行こうとした矢先、
小屋の人々から「どこに行くんだ?」と聞かれ、
「雲ノ平」と答えると、またしても今の時間からだと
「無理だ」との声。
確かに、地図で見ると3時間15分かかる。
しかし、自分は今までずっとその半分のスピードで進んでいる。
だから、到着も間に合うはずだ。
心配の親心で話してくれているのだろうが、
頭ごなしに言わるのはちょっとしんどい。
気を取り直して、約2時間の急登に挑む。
この工程の中で一番、ジャングルのような場所。
木が倒れ、手足を使って全身で登る。
身体のエネルギーは完全に切れている。
心臓がバクバク言っている。
止まって水を飲もうとすると、
蚊の大群が襲ってくる。
足が動かなくなってきたので、
手が使えるのは好都合だ。
這っていく。
「ダー、アー、」
叫びながら、上に上に上に進む。
時計を見ながら、この苦しみを後1時間以上続けるのか?
なんだってこんな苦しいことを続けているのか?
朝から12時間以上続けて動き続けている肉体は限界を迎えていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/1b/9e/d64e9f0ccff8a7f305db8a9b681b17b4_s.jpg)
もうだめかもしれない。
まだまだ先は長いのかと思った矢先に、
鳥たちの声が聴こえた。
登り坂が終わり、空が見ている。
そして、先ほどのジャングルが嘘のように
木道が続いている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/5d/bc/8d9f7cee1ceedbc4813bea3a21ca8952_s.jpg)
もしかして、私は意識を失い、夢の中をさまよっているのだろうか?
ここは天国か桃源郷か?
山々を超えてきたご褒美に現れた場所が、
「日本最後の秘境」と地図に書かれた
雲ノ平。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/7a/74/06cf59199849e62cde4ef24aa56d7ab5_s.jpg)
時計を見ると、
18時30分。
最後に通常よりも相当に速いスピードで登ったようだ。
精神は肉体を凌駕するというが、最後はまさにそんな感じだった。
そして、いつものように予約をしていないのに山小屋に入り、
いつものように貴重なアドバイスを頂き、
寝床を確保して、もう誰も食べていない食堂でご飯を大盛り出してもらう。
昨日と違い、美味しく食べれる。
筋肉は限界付近だが、内臓は大丈夫。
足裏にマメができ、両足の小指が腫れ上がり、激痛が走る。
ドンマイ、俺。
食べたら寝る。
疲労困憊のはずなのに寝れない。
ただ、横になるだけで細胞が回復していくのがよく分かる。
1分でも長く休み、明日の最終日に備えよう。
できる
できる
きっとできる
ゴールしたからといって何があるわけでもないが、
何もないわけではないと思う。
夜な夜な足の細胞達が会話していた。
「この男を何とかゴールまで辿りつかせるためには、
私たちがしっかりしなきゃいけないよ!!」
私の身体の一部ではあるのに、それぞれが意識を持ち始めている。
何とも不思議な感覚だ。
明日は、やってやろう!!