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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●方法俳句0146・自由律018・野村朱鱗洞・2013-10-31(木)

2013-10-31 12:55:05 | 方法俳句

●方法俳句0146・自由律018・野村朱鱗洞・2013-10-31(木)

 

○「少し酔ひたれば秋の日あかるく」(野村朱鱗洞01)

季語(秋の日)

「自由律」の第18弾です。これは昼酒でしょうか。酔眼に秋の陽光がまぶしく感じられます。明るいうちから飲む酒は格別なおもむきがありますが、なにせ夜まで長い時間があります。ついつい深酒となってしまうことも(~_~;)。10月もついに最終日の酩酊。

 

野村朱鱗洞(のむらしゅりんどう)(1893~1918)

代表句「遠山に雪みる日啼くか山鳩」02

季語(雪・冬)

愛媛県松山市生まれ。→河東碧梧桐の新俳句に傾向。東京で→荻原井泉水と出会い「層雲」に創刊号から参加。俳句結社「十六夜吟社」を結成、主宰となる。1916年に「層雲」松山支部を結成したが、スペイン風邪のため25歳の若さで死去。

 

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●五体俳句0101・手足01・久保田月鈴子01・2012-10-30

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●色彩俳句0146・●色05・文挾夫佐恵・2013-10-30(水)

2013-10-30 14:55:59 | 色彩俳句

○色彩俳句0146・●色05・文挾夫佐恵・2013-10-30(水)

○「常に高みを行く秋風の色の旗」(文挾夫佐恵01)

○季語(秋風)

【鑑賞】:秋風の色とはどのような色でしょうか。透明感のある色にはちがいありません。俳句では秋風を「色無き風」と表現します。空の高みを流れる旗とは目に見えない旗、すなわち秋風そのものにほかなりません。

 

文挾夫佐恵(ふばさみふさえ)(1914~2014)

○好きな一句「木犀をみごもるまでに深く吸ふ」02

○季語(木犀・秋)

【Profile】:東京都生まれ。1934年、俳句入門。「雲母」を経て「→」に参加。1964年、第1句集「黄瀬」で第12回現代俳句協会賞受賞。1998年、→石原八束逝去により「秋」主宰。2006年主宰を引退、名誉主宰。第2回桂信子賞、第47回蛇笏賞受賞。


文挟夫佐恵掲載句
03炎天の一片の紙人間の上に(炎天・夏)〈特集・言葉(紙)〉2015/6/5

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●五体俳句0146・足裏03・尾崎放哉・2013-10-29(火)

2013-10-29 23:46:04 | 五体俳句

●五体俳句0146・足裏03・尾崎放哉・2013-10-29(火)

 

○「足のうら洗へばしろくなる」(→尾崎放哉06)

季語(無季)

土に汚れた足の裏だったのでしょうか。清水で洗ってきれいな足の裏になりました。→種田山頭火の「→雨ふるふるさとははだしであるく」にもつながるような句です。同じ漂泊の詩人どうしですから。

 

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●次元俳句0101・接近(空間)01・脇祥一・2012-10-28

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●五感俳句0146・視覚08・矢島渚男・2013-10-28(月)

2013-10-28 13:28:43 | 五感俳句

●五感俳句0146・視覚08・矢島渚男・2013-10-28(月)

 

○「渡り鳥人住み荒らす平野見え」(→矢島渚男04)

季語(渡り鳥・秋)

この句の「視覚」は渡り鳥の視覚であります。人間たちが自然を荒しながら住んでいる平野を俯瞰しています。そんな景色を下にしながらわたしはわたしの本能に従います。

 

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●三色絵0100・十月の・透次・2012-10-27
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●次元俳句0146・真中(空間)02・内田南草・2013-10-27(日)

2013-10-27 00:50:39 | 次元俳句

●次元俳句0146・真中(空間)02・内田南草・2013-10-27(日)

 

○「いわし雲淋しがりやはまん中におく」(内田南草01)

季語(いわし雲・秋)

淋しがり屋は、いつもにぎやかな輪の中心においておきなさい。そうすれば安心できるでしょう。しかし、いつもそのようにできるとはかぎりません。寂しさに耐え忍ぶことも必要です。

 

内田南草(うちだなんそう)(1906~2004)

代表句「どこから撃たれてもよい春の岬に」02

季語(春)

三重県熊野市生まれ。→長谷川零余子主宰の「枯野」に投句。萩原羅月を終生の師とする。1929年「唐檜葉(からひば)」創刊。家業の佃煮製造業継承。1939年「唐檜葉」を「多羅葉樹下」と改題。戦後、「口語俳句協会」結成。会長は→吉岡禅寺洞、副会長に市川一男とともに就任。

 

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