プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

◇ 松井今朝子「今朝子の晩ごはん」

2016年07月06日 | ◇読んだ本の感想。
――乗馬をして、
――面白そうな舞台があったら見に行って、
――整体に行って、
――時々旅に出る。
……わたしが3億円以上の宝くじに当たったらやりたいと思っている生活をこの人はしている。
くそー。いいなー。

まあ全然出てこないだけで、勤勉に仕事はしているのだろうけど。
「全く書かない日は年に数日しかない」とあったし。



松井今朝子のブログを書籍化したものなんだって。

言われなければわからなかったほどブログ臭が少なかった。
ブログの書籍化って、わざわざお金出して買うのが勿体ない気がするじゃないですか。
今回のこれは勿体ない感がない。……すまん、図書館で借りているわたしが言うのもナンですが。
ブログ由来のエッセイは、文庫本1冊下手すると1時間弱で読み終わってしまうイメージがあるが、
実はこれは読むのに時間かかってます。2日持ち歩いて(=80分くらい読んだ?)3分の2弱。

ブログ臭がしないのは、横に書いたものを普通の日本語の文章として縦にして(出版して)いる点、
ブログ自体にはある顔文字も省略しているということも大きいかもな。
ブログ自体の物理的な幅も狭く、(本ブログのように)読みやすさを求めて数行ずつにするという逃げも打ってない。
自覚はあるんだけど、これをやると文章がだいぶアマくなります。
一行開けたところで安易に話題転換が出来るから。
やっぱり日本語の文章は原稿用紙に縦書きで書いてナンボかもね。


毎日更新なので、内容はそこまでバラエティに富んでいるわけじゃないけどさー。
でも“晩ごはん”としているのは巧い。すごく巧い。
料理ものってなかなか面白いですよね。数を読んでもそんなに飽きない。

基本的に料理好きな人らしく、美味しく出来たら簡単に作り方を紹介していたりする。
ご実家が京都祇園の名の知れた割烹らしい。「川上」。お父さんは引退して弟子が後を継いだそうだ。
「キューピー3分クッキング」はQPと略称を使うほど頻繁に登場。
そして作ったものだけじゃなく、外食や惣菜などの場合も何を食べたか軽く触れ、看板に偽りなし。
食べてみたいなあ、と思うもの多し。

でも実は“晩ごはん”と謳っているわりには料理だけじゃないところもミソ。
乗馬はわたしは自分が興味あるから、書いてくれると有難いし、
観劇の感想は、さすがにご本人のそもそもの出身なので短いけれども面白い。
政治がらみもちょこっと出てくるけど、ごくごく一般市民的な意見を下手に守らずに言うので気持ちがいい。
一般人はガッと言えても著名人は言いにくい、という部分はやはりあるものだと思います。


これは数冊既刊なんだな。続けて読むとさすがに飽きそうだから、ぽつぽつ読んで行こう。




今朝子の晩ごはん [ 松井今朝子 ]
価格:583円(税込、送料無料)













コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« < シネマ歌舞伎 阿弖流為 > | トップ |  < TOO YOUNG T... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

◇読んだ本の感想。」カテゴリの最新記事