9時になると、御稚児さんが、「長刀鉾」に登られます。
と言っても、自分の足ではなく、強力(ごうりき)という人に担がれて。
祇園祭の間の御稚児さんは神と同じ存在。
地面に足をつくことは許されず、また、家族といえど、女性は触れることが出来ないそうです。
この後は、巡行開始。
当然、写真は撮れませんので、言葉のみの説明でご容赦下さい。
まず、四条通りに入って見たものは、いつもとは全く違った風景。
通りの4車線は全てきれいに空いており、目の前には「長刀鉾」が先行するのみ。
そして、歩道には、身動きすら取れないくらいの人の山。
その人達が皆さん、こちらに注目されています。
また、写真撮影などもされていますので、「いったい、今日一日で、何枚の写真に写り込むのだろう?」なんて考えてしまいました。
巡行中に注意したのは、歩く際の位置取りです。
保存会の重鎮の方々が先頭を歩かれており、その後ろで一定間隔を取りつつ、左右の並びがズレないように歩きます。
最初は、「表情や姿勢なども気にせねば」なんて思っていましたが、この雰囲気と周囲の方々の気合いが伝わり、意識せずとも、そうなっていました。
巡行は3時間弱でしたが、気合いの入った中でのあっという間の時間でしたね。
あと、役得であったのは、「山一番」にて、「長刀鉾」のすぐ後ろを巡行していたため、有名な「辻回し」を目の前で3度も見られたこと。
こんな好位置で、これを見られることなんて、今後はないでしょう。
今回、ご縁があって、ご一緒をさせて頂いたのですが、保存会の方々には御礼の言葉しかありません。
また、京都の伝統を守り、さらに将来に向けて継承されていく姿は尊敬すべきものでした。
私も京都で育ってきましたが、参加をさせて頂いたことは一生の思い出になると思います。
来年以降は、これまで以上に、我が京都の代表的行事として、祇園祭に接していくことが出来そうです。