東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

「初めてのおつかい」

2021年02月10日 | 日記

「初めてのおつかい」のテレビ番組をみていたら、私も覚えているよと娘が言ってきた。

 「暑い日に、ガリガリ君アイスをコンビニに買いに行かされた。溶けちゃったらと心配だったから、走って帰ってきたんだよ」との話に思い出した。7月の暑い土曜日、冷蔵庫が壊れてしまった。配送を待っている間に、冷たいものが食べたくなり、年長組の末娘にお願いした。保育園の帰り道に、毎日寄るコンビニ。家族経営の店だったので、レジには顔見知りの人がいつもいる。ここなら安心とお願いしたが、当人はドキドキの出来事だったらしい。

 小さな峰原坂商店街、個人商店が道路に面して並んでいた。保育園の帰り道、毎日「お帰りって」声をかけてもらった、懐かしい日々。日常生活はこの商店街で完結できていた。

 勤務先が遠くなり、仕事帰りに寄り道して買い物は不可能になり、生協の宅配を利用することにした。個人宅配は、生鮮食料品から米、ビールなど重いもの、紙おむつまで玄関先に配達してもられて助かっている。一番利用していた魚屋は、大家の代替わりでマンションに建て替えられることになり、移転してしまった。小さな商店街との付き合いも無くなってしまった。それから20年、商店街も代替わりや再開発でマンションや住宅に代わり、酒屋が1軒残っているだけになった。孫ちゃんの初めてのおつかいはどうする?という会話になった時、ちょっと離れたスーパーか、坂を下って駅横のコンビニしかないね。でも、レジに立っている人とは関係性も薄いから、心配だね。昔のような商店街との関係性はもう望めない。地域で子どもを見守り育ててくれた昭和が懐かしい。1軒立ち退くと、3軒の建売が完成している昨今。隣の駐車場は、5階建てのマンション建設が始まった。平日は出勤ルートの決まった道しか歩かないので、たまの日曜日、孫との散歩の度に、街の様変わりに驚いている。路地で遊んでいる子どもたちの姿は変わらないが、此方のほうが、新住民のような気分である。