東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

吉田一徳元委員長 逝く

2014年06月30日 | インポート

Jpg  東京教組の元執行委員長、吉田一徳さんが6月28日、お亡くなりになりました。ものごとを丁寧に考え、緻密な仕事ぶりと責任感の強さ、人間的な優しさにあふれるお人柄でした。1969年に台東区浅草小学校をスタートに世田谷区立等々力小、深沢小、八幡小の教員として子どもたちに慕われつつ、96年に世教組委員長、2001年~03年東京教組書記長、04年~06年執行委員長と教職員組合運動にも多大な貢献をされました。
 吉田さんが委員長を務めた時期は、憲法改悪の動きと教育基本法改悪が強行された時期であり、連日、街頭署名、市民集会、学習会、国会前の行動の先頭に立って闘っておられた姿を思い出します。
 吉田さんは、運動方針で

教育基本法改悪、憲法改悪は、日本を戦争のできる国にしようとするもので、絶対に許すわけにはいきません。(04年)
自民党が「憲法草案」を発表するなど、憲法改悪の動きが強まり、政府は、06年通常国会での「国民投票法案」上程を目論んでいます。また、教育基本法についても総選挙以後与党協議を加速させています。自民・公明両党は、3月30日、4月上旬に教育基本法の「改正案」をまとめた上で、4月中に政府案として国会に提出することを決めました。教育基本法改悪は、正念場を迎えています。
 一方で、「教育基本法の中身を知らない」「『改正』に無関心」という層が圧倒的に多いという調査結果もあります。改悪阻止の声を結集したより大きな闘いをつくっていくとともに、「今変えることが必要かどうか」の国民的論議を喚起し、国会上程をさせないとりくみも大切です。また、米軍基地再編、基地移転の押しつけ、自衛隊のイラク派兵など、憲法の空洞化を許さない闘いが重要です。(06年)
と訴えました。まったく今の危機的な状況と変わらないことを痛感します。
 退職後は、日中国際教育交流協会の業務執行理事として、教育交流事業の実務を支え、何度も訪中して日中友好の橋渡しに尽力されました。
 心から、ご冥福をお祈りいたします。
(教基法改悪反対集会・デモ、写真中央が吉田さん)


まず、教育を。

2014年06月27日 | インポート

Photo  イラク・アフガニスタン・パキスタン・シリア・・・世界には日常生活と隣り合わせに家族や友人・知人の死が横たわる国々がある。女性の教育を保障することを訴え、タリバンに銃撃され奇跡的に助かったパキスタンの少女マララ・ユサフザイさんの著書「わたしはマララ: 教育のために立ち上がり、タリバンに撃たれた少女」(GAKKEN)には、パキスタンやアフガニスタンの状況とそこに暮らす人々、イスラム教徒たちの抗争や葛藤がリアルに描かれている。例えば、彼女が生まれ育った美しい故郷、スワート渓谷の様子を次のように書いている。

ファズルラーの本拠地であるイマームーデリを政府軍が占領すると、タリバンは森に逃げていった。十二月のはじめ頃までに、スワートのほぼ全域からタリバンがいなくなった、と軍は発表した。ファズルラーは山に身を隠した。
 でも、タリバンが一掃されたわけではなかった。「平穏はそう長く続かないだろう」と父はいった。
 パキスタンを混乱させているのは、ファズルラーたちだけではない。パキスタン北西部にはいくつもの武装グループが蜂起していた。さまざまな部族グループによって作られたものだ。第一次スワートの戦いから約一週間後、四〇人のタリバン指導者が南ワジリスタッに集結し、パキスタン政府に対して宣戦布告した。彼らはテリクーイ・タリバン・パキスタン(TTP)、すなわち“ハキスタン・タリバン運動”の旗のもとに一致団結することで合意した。それらのグループがひとつにまとまれば、兵士の数は四万になる。全体のリーダーとして選ばれたのは、バイトウラー・メフスードという名の三十代後半の男だった。アフガニスタンでの戦闘経験があるという。ファズルラーはスワート地区隊長になった。政府軍が来たとき、わたしたちは紛争はすぐに終わるだろうと思っていた。でもそうはならなかった。むしろ、紛争はそれから本格化したのだ。タリバンが狙うのは、政治家や国会議員や警官だけではない。プルダを守らず外出する女や、あごひげの長さが足りない男や、ちゃんとしたシャルフールカミズを着ていない市民も攻撃の対象にした。

 このような状況下で学校を経営する父親と女性の教育保障を訴え続けるマララは、タリバンに脅迫され、命をねらわれた。そして、2012年10月19日、マララは銃撃された。16歳の誕生日に国連で演説したマララはこの時のことを次のように述べている。

わたしは左の側頭部をタリバンに撃たれました。わたしの友だちも撃たれました。タリバンは、ピストルでわたしたちを撃てば、わたしたちを黙らせることができると考えたのでしょう。でも、そうはいきませんでした。わたしたちが声をあげられなくなったとき、何千人もの人々が声をあげたのです。
 テロリストたちは、わたしの目的を変えさせてやろう、目標をあきらめさせてやろう、と考えたのでしょう。でも、わたしのなかで変わったことなど、なにひとつありません。あるとすれば、ひとつだけ。弱さと恐怖と絶望が消え、強さと力と勇気が生まれたのです。わたしはそれまでと同じマララです。目標に向かっていく気持ちも変わっていません。希望も、夢も、前と同じです。
 親愛なる兄弟姉妹のみなさん、わたしはだれと争う気持ちもありません。タリバンやその他のテロ集団に復讐してやろうという気持ちもありません。わたしがここにいるのは、すべての子どもには教育を受ける権利があると訴えるためです。タリバンを含め、すべてのテロリストや過激派の子どもたちにも、教育を受けてほしいと思っています。
 わたしは、わたしを撃った犯人のことも、憎んでいません。もしわたしが銃を持っていて、目の前に犯人が立っていたとしても、わたしは撃ちません。この思いやりの心を教えてくれたのは、慈悲深い預言者ムハンマドであり、イエス・キリストであり、仏陀です。意識を変革することを教えてくれたのは、マーティン・ルーサー・キング、ネルソン・マンデラ、ムハンマド・アリー・ジンナーです。非暴力の哲学を教えてくれたのは、ガンディー、バシャ・カーン、マザー・テレサ。そして、人を許す心を教えてくれたのは、わたしの父と母です。わたし自身の魂も、こういっています。「平和を大切にしなさい、すべての人を愛しなさい」

この感動的な演説の最後は、次のように締めくくられている。

 そのために、世界の無学、貧困、テロに立ち向かいましょう。本とペンを持って闘いましょう。それこそが、わたしたちのもっとも強力な武器なのです。ひとりの子ども、ひとりの教師、一冊の本、そして一本のペンが、世界を変えるのです。
 教育こそ、唯一の解決策です。まず、教育を。

 どんな国々でも、教育が世界を変え、平和をつくることに確信の持てる演説だと感じませんか。ぜひ、一読をお薦めする。


ぼく、いいもの いっぱい

2014年06月25日 | インポート
Photo 東京教組の仲間でもある善元さんが素敵な絵本を出版した。「ぼく、いいもの いっぱいー日本語で学ぶ子どもたちー」(善元幸夫編著・子どもの未来社)外国から来た子どもたちと出会い、子どもたちの思いとまっすぐ繋がり、子どもたちの綴った詩を絵本にしたものだ。例えば、
ぼくの未来 スポット(タイ 9歳 男)
きのう ぼくは にほんごで
べんきょう しなかった。
せんせいが かなしい かおに なった。
どうして? ぼく わるかったです。
にほんごが できない。 おもしろくないです。
せんせい ごめんなさいです。
ぼくは おおきくなったら
タイに かえるか
わかりません。

はえのこと ケスヤ(タイ 9歳 男)
はえが ころんでた。
ろうかで あしを うごかしてた。
はねが うごけない、
しんだら やだった。
だって かわいそう、
ぼくは たすけた。
えんぴつで たすけた。
はえは そとへ とんでいった。
いい きもちだった。


善元さんは、あとがきに「『万葉集』を紡ぐ子どもたち」と題して次の文を寄せている。
 教師になりたてのころ、先輩の先生から教えていただいた言葉があります。「どんな子どもでも、子ども一人ひとりの悩みや、思いがある。教師は、それを知ることからはじまる」。

まさに、教育の原点であり、私たちが常に自らに命じなければならない課題だろう。なぜ、万葉集かについて、次のように綴っている。
 子どもたちにはもうひとつの故郷が海外にあり、そこでは自分の国の言葉を使います。しかし日本では、家の外で母語や母国語がなかなか使えません。日本語の言葉の数も、日本で生まれた子どもよりもずうっと少ないので、日本にきてからの子どもたちは、自信を失ってしまうことも多くあります。
 しかし、そうした子どもたちが発した言葉や文の中には、強い言霊があるような気がするのです。私は、「自分だけの言葉」を生みだした子どもたちを賞賛し、それを生きるうえでの自信にしてほしいと願います。
 ここで紹介した子どもたちの言葉や文から、やさしさ、たくましさ、ユーモア、そんなことをお伝えできたなら幸いです。この本は、未来の子どもたちに伝える現代の「万葉集」なのです。

 子どもたちの思いへの想像力がなければ、子どもの悩みや思いを知ることはできない。教室の姿だけでなく、家庭での生活の様子、家族、故郷の友達との想い出など,ひとつ一つ丁寧に子どもの声を聴き、想像力を働かせることでこの絵本はできたのだと思う。もう一つ、子どもの言葉を紹介する。
ぼくは かんにほんじん
ロンイー(韓国 9歳 男)
にほんの おとうさんと
かんこくの おかあさんと であって
ぼくは うまれました。
キムチと おなじです。
だから ぼくは かんにほんじん(韓日本人)です。
いいものが いっぱいあると おもいます。

サンシュユ


慰霊の日

2014年06月23日 | インポート

 きょPhotoう23日は「慰霊の日」。20万人余の尊い生命を奪った沖縄戦が終わって69年目を迎えた。
 各社の社説を見てみると、「通常国会閉幕 与野党協調を一層進化させよ」(読売)「カジノ解禁?―危うい賭けには反対だ」(朝日)「通常国会閉幕 言論の府は大丈夫か」(毎日)「野党再編・医療事故調」(産経)「アーニーが見た戦場」(東京)と首都圏の新聞で「慰霊の日」にふれたのは東京だけだ。アーニー・バイルは、沖縄戦で狙撃され亡くなったピュリッツアー受賞の米軍の従軍記者。「戦場に対する想像力を欠いた安全保障論議は空疎」と東京新聞は安倍首相を批判。
 一方、沖縄の新聞は、「慰霊の日 非核・共生の要石に 戦争と軍の犠牲強要に反対」(琉球新報)「[慰霊の日に]平和の先導役果たそう」(沖縄タイムス)である。この温度差が大いに気になる。
 午前11時50分から糸満市摩文仁の平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」が開催される。式典には安倍首相やケネディ駐日米大使も出席し、仲井真弘多県知事が平和宣言を読み上げる。辺野古埋め立てを承認してしまった仲井真知事の平和宣言には、沖縄世論や公明党への配慮もあって、米軍普天間飛行場の県外移設要求の文言を盛り込む方向になったようだ。
 琉球新報の記事は、「政府は沖縄の基地負担軽減を図るとしながらも、県民意思とは逆行した形で、普天間飛行場の辺野古への移設作業を加速させている。また国民の根強い不安の声に耳を傾けることなく、安倍首相は憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認を目指している。戦争の足音が近づきつつある中、沖縄戦の教訓をかみしめる慰霊の日となる。」と結んでいる。
(ガジュマル)


ワールドカップのまっただ中

2014年06月20日 | インポート
 Photoサッカーワールドカップのまっただ中、早起き観戦のため夕方には居眠りが多発して困る。日本のマスコミは、ザックジャパンの報道一辺倒だが、ザッケローニ監督の出身地イタリアとアドリア海を挟んで向かい側の国、旧ユーゴスラビア出身のイビチャ・オシム監督も2006年に日本の監督を務めている。惜しくも脳梗塞のため退任してオカちゃんこと岡田武史に引き継いだが、そのオシムが今、ボスニア・ヘルツェゴビナのワールドカップに出場を万感の想いで見ている。16日のアルゼンチン戦には2-1で惜敗したが、22日ナイジェリア、26日イランとの対戦を控え、1次リーグ突破を図っているのは日本と同じ立場だ。
 ボスニア・ヘルツェゴビナは,ご存知のように旧ユーゴスラビアの小国。90年代、大国の思惑と民族紛争から死者20万人という内戦を経験し、今もその傷は癒されていない。内戦で敵だった民族がパスをつなぎゴールを目指すボスニア・ヘルツェゴビナの代表チームは、民族共生への可能性を秘めた注目のチームだ。
 2014年6月22日(日)NHKスペシャルで、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表チームとオシムの記録が放映される。
 民族の共生を願うオシムと選手達の姿を見てほしい。
22日午後9時00分~9時49分
民族共存へのキックオフ
~"オシムの国"のW杯~


わくわく

2014年06月18日 | インポート

3  学校職場には、様々な保険会社の人が勧誘に訪れる。でも、教職員のニーズを一番よく知っているのは、全国の教職員の助け合いによる教職員共済だろう。
 総合共済には、本人の死亡・入院・障害・火災・災害見舞の他に、教職員賠償責任補償がある。
 例えば、部活で生徒の打球が借りた施設の電光掲示板にあたって破損したり、卒業アルバムの校正ミスによる修復の追加費用など不慮の事故賠償や訴訟になった場合の弁護士費用など3000万円まで補償される。
 掛金は、月900円でこれだけの保障をしてくれる保険はないだろう。

 いま、「共済わくわくキャンペーン」が始まり、教職員全員に配布されるパンフレットが職場に届いている。
 資料請求の応募をすると「こしひかり」や「おたるワイン」「秋田の麺セット」などが当たる。ぜひ、この機会に教職員共済を検討してみてほしい。

クリスマスローズ


政治による教育への介入が危惧される

2014年06月17日 | インポート
安倍政権は「子どもの権利」としての教育ではなく、「国家」の意思としての教育を前面に押し出そうとしています。

「高校授業料無償化制度」の廃止、教科書検定基準の改定、学力テストの結果公表、道徳の教科化など、新自由主義教育政策と愛国心教育の徹底に向けて国家主義的統制を一層すすめようとしています。

Dsc_1994先日、教育委員会制度を見直し、自治体の長(首長)の権限を強化する改正地方教育行政法が国会で成立し、来年4月1日に施行されることとなりました。

教育委員会制度は、教育が政治に左右された戦前の反省から、政治権力が直接関与できないようつくられたものです。首長の関与を強めた改正法は、約60年続いた制度の大転換です。

改正法では、教育委員長と教育長の権限を兼ね備えた新「教育長」を置き、首長が直接任命・罷免することになります。「総合教育会議」を新設し、首長と教育委員会が協議し、教育行政の指針となる「大綱」を策定します。

文部科学省によれば、大綱に「教育委員会が同意していない事項が記載されることもあり得る」としています。その場合、教育委員会が従う義務はありませんが、罷免も出来るとする力関係からいえば、とても対等とは言いがたく、首長が「暴走」した場合の歯止めがありません。教育に政治が持ち込まれる危惧はかなり大きくなったと言わざるを得ないでしょう。


せかいはどうすればなかよくなれますか?

2014年06月16日 | インポート

こんにちは。ぼくは6さいの男のこです。
パパとママから「世界にはお水がなくて死んでしまったPhoto り、せんそうでお家がなくなったり、おべんきょうもできない子どもたちがたくさんいる」ってききました。
ぼくはビックリしてかなしくてこわかったです。
「せかいはどうすればなかよくなれますか?」
なつやすみに「どうすれば世界はなかよくなれるなれるの?」っていうえほんをつくりたいです。
ぼくはいっぱいべんきょうをして、大人になったらドクターになって、くるしんでいる人たちをなおしてあげたいです。おへんじください。よろしくおねがいします。

 これは、大阪の出水眞輝君(6歳)から「国境なき医師団日本」に寄せられた手紙だ。
 国境なき医師団の活動をご存知の方も多いと思う。約70の国と地域で、医師や看護師をはじめとする3万5000人のスタッフが、非営利で国際的な民間の医療・人道援助活動を行っている。日本からは19か国38人が医師団として派遣され、凄惨な暴力の応酬が激化してしまった中央アフリカ共和国や南スーダン。戦闘がやまないシリア、アフガニスタンなどで医療活動をしている。

出水君への医師団からの返信の一部を紹介する。

このお返事では、私たちが日頃から皆さんにお願いしていることを一つお話させていただきます。
 それは『医療がなくて困っている人たちのことを知ってください』ということです。そしてもしできたら、「知ったことを周りの人にも話してください」とお願いしています、「知る」と「知らない」には、とても大きな違いがあります。「知ったら」そのことを考えることができますが、「知らなかったら」それはその人にとっては″ない″ことと同じなのです、困った人たちのことを知ると、その人たちがどんな気持ちでいるだろう、どんなふうに苦しいのだろうと想像することができます。ほかの人の痛みを想像すると、少し優しい気持ちになって、助けてあげたいという思いが出てくると思います。
 こんなふうに思う人が世界に少しずつでも増えていくと、世界の人たちはいまよりも優しく仲良しになれると私たちは考えます。仲良しになって助け合うことができるようになると考えています。

ぜひ、国境なき医師団日本の活動を知ってほしい。http://www.msf.or.jp/


ああ言えば、こう言う。

2014年06月13日 | インポート

Photo ああ言えば、こう言う。困ったもんだ。
 集団的自衛権を憲法解釈で認めてしまおうと言う自公政権は、憲法13条まで持ち出してゴリ押ししようとしているようだ。「ようだ」というのは、私たち主権者(国民)に何の相談もなく月内にも閣議決定で決めてしまおうとしているからだ。
 さて、その憲法第十三条は、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」である。
 個人として尊重される国民が、「お前の権利を守ってやる」と願いもしない戦争に巻き込むという乱暴・狼藉である。すでに、イラクで人質になり、生命を脅かされた日本人に対して「自己責任」だと切り捨てようとしたのは他ならぬ自公政権だったのは記憶に新しい。
 昨日、戦争をさせない全国署名6・12提出集会が開催された。署名は175万筆集まったが、首相官邸は署名を受け取らないという。
 呼びかけ人のスピーチの一部を紹介する
 大江健三郎さん「憲法九条の精神が戦後のレジームである。それが日本人の文化になっている。今戦前のレジームに戻そうとしているのが安倍首相である。平和憲法こそを守っていきましょう」
 香山リカさん「二度と過ちは繰り返さないためのひとつが平和憲法である。自分は強いのだといって力を振りかざそうとするのは、精神科医から見ると末期症状といえる。国に対して末期症状と言えるのは皆さんです。今こそ声に出していきましょう」
 菅原文太さん「戦争は暴力です。映画とは違う。小学校2年にとき戦争が始まった。親父の兄は戦争にいってマラリヤに苦しめられて死んだ。弟はフィリピンに行ったきり髪の毛一本戻ってこない。親父は生きて帰ってきたが一生を棒にふった。戦争はいいことは一つもない。戦争は絶対してはいけない」
 落合恵子さん「6月15日国会を囲んだ。樺美智子さんが亡くなった日です。ここまで市民を無視しここまで市民を冒涜する首相は今までにいません。今怒らずにいつ怒るのでしょう。やたら勇ましいけど愚かな人々に従う必要はありません。“人生は名詞ではなく動詞である”皆さんと一緒に声をあげて行きましょう。」
 戦争をさせない1000人委員会は、緊急の行動を次のとおり提起している。
6.13国会前緊急行動
日時:6月13日(金)昼12時から
場所:衆議院第二議員会館前
6.17官邸前緊急行動
日時:6月17日(火)午前8時から
 ※閣議は火・金の8時台、あるいは9時台に行われています。
場所:首相官邸前
安倍政権は民衆の声を無視するな! 6.19院内集会
日時:6月19日(木)18時30分~
場所:衆議院第一議員会館大会議室
講師:前泊博盛さん(沖縄国際大学教授、元琉球新報論説委員長)
 ※集会終了後(20時ころ)から官邸前で抗議行動を行う予定です。
6.20官邸前緊急行動
日時:6月20日(金)午前8時から
 ※閣議は火・金の8時台、あるいは9時台に行われています。
場所:首相官邸前
センジュラン


憲法は国民のものであると子どもたちに教えることはできるか!?

2014年06月11日 | インポート

Photo 安倍首相は、「集団的自衛権」行使容認に向け、今国会会期末(22日)までに憲法解釈を変更する閣議決定を行うべく、与党協議をすすめることを指示し、公明党の井上幹事長も検討に応じる方針を示したとの報道がされてる。政党としてのポリシーを維持するか、ただただ政権にしがみつきたいのかが公明党に問われている。国民を騙して憲法を変えることなど許されない。一方、民主党は「国民投票法改正案」を巡り、「憲法の解釈変更は行わない」などの付帯決議を採択の条件とてして提示し抵抗している。
 国民不在の憲法破壊が進む、こんな国の有り様で、憲法は国民のものであると子どもたちに教えることはできるのだろうか不安になる。
 「戦争をさせない1000人委員会」は、安倍政権の憲法破壊を阻止するために、緊急の行動を呼びかけている。
6.12 戦争をさせない全国署名提出集会・国会包囲抗議行動
日時:6月12日(木)開場18:00 開会18:30
場所:東京・日比谷公園野外音楽堂
※集会終了後、国会周辺へ移動し、抗議行動を行います。

安倍政権は民衆の声を無視するな! 6.19院内集会
日時:6月19日(木)18時30分~
場所:衆議院第一議員会館大会議室
講師:前泊博盛さん(沖縄国際大学教授、元琉球新報論説委員長)
※集会終了後(20時ころ)から官邸前で抗議行動を行う予定です。

 これらに加え、事態に応じて緊急行動を提起する場合があります。
「戦争をさせない1000人委員会」ウェブサイト(http://anti-war.info/ )および twitter( https://twitter.com/committeeof1000 )・facebook( https://www.facebook.com/anti.war.committee )で随時案内している。
    (サルスベリ)


命輝け

2014年06月10日 | インポート
先日、職場の特別支援学級の同窓会が行われました。かつての教え子で、その後介助員として私の働く特別支援学級の介助員をしてもらった彼女は、当日、「どうしてもみんなに会いたい!」と、雨の中、全身に装具を付けて、電動車いすで会場にやって来ました。彼女が来てくれたことで、生徒たち(といっても、すでに二十歳前後の立派な青年たちだが)は大喜びでした。

エーラスダンロス症候群という難病を皆さんはご存じでしょうか?私は、彼女がこの病に冒されて初めてこのような病気がある事を知りました。

エーラスダンロス症候群(EDS)とは、人間の皮膚や組織を形成するコラーゲン等、結合組織成分の先天性代謝異常により、皮膚の異常な伸展性・脆弱性、血管脆弱性に伴う易出血性、靱帯や関節の異常な可動性亢進等が見られる疾患です。一番予後が悪いとされている 血管(=脈管)型をはじめ約6個の型(タイプ)があり、型によって症状がさまざまです。また、同じ型であっても症状や、その程度・出方が異なるなど、非常に個人差の大きい疾患です。なお、対症療法以外、疾患の根本的治療法はなく、疾患の原因もわかっていません。発症率は、数万~数百万人に一人の割合と言われています。

彼女の願いは、この病気のことを多くの人に知ってもらい、理解してもらうことです。是非、一度彼女のブログ「命輝け ~私の歩み~」(http://ameblo.jp/3234223/)を訪ねてみて下さい。ブログの「プロフィール」を紹介します。

Dsc_1943_2私はエーラス・ダンロス症候群というあまり知られていない、稀少難病患者です。

コラーゲンの結合組織の欠如で、先天性の遺伝子疾患です。痛みなどに対症療法としてはありますが根本的治療法は確立されてません。

何種類か型があり、私は関節が過剰に動き、あらゆる関節が簡単に脱臼・亜脱臼してしまう“関節過可動亢進型”です。
症状は様々で個人差があり、まさに千差万別です。私の場合、食道と胃の部分の筋肉が弛んで“逆流性食道炎”、“過活動膀胱による腹圧性尿失禁”、鼓膜が弛んで奥に入っているために“低音域軽難聴”“顎関節症”“近視性乱視”、“早期満腹”“過敏性腸症候群”軽い衝撃でアザが出来る、皮膚が伸びるといった症状があります。また、全身の痛みを伴っています。胃の症状は中学時代からありましたが昨年から症状が強くなってからは54キロ~39キロになりました。

進行も感じたりしてます。

装具も必要になり、両足首・両膝・両手首・両肘・骨盤に装具着けながら生活しています。

複数の科の定期的受診が必要ですが、私はエーラスの他にAC (家庭機能不全)や病院やそれに関係する人・モノ・行為にPTSD があり、病院によっては幼児退行やパニックが出てしまいます。看護婦さんや先生たちの理解と対応でだいぶ楽にはなりました。いつかこれがなくなった時に“支えてくれた人への感謝”を忘れたくないという思いで状態を記事に残しています。詳しくは2010年9月あたりに連載している生い立ちを見てくだされば幸いです。

闘病ブログというテーマではありますが、共に生きていくつもりで日々の出来事や感じたこと、趣味の料理・演劇活動や気に入って撮った写真、みんなに伝えたいことなど色々と投稿しています。観ていただけたら嬉しいです。
そして、エーラスのこと、こういう人がいるんだってことを知って、周りに伝えてください。


言葉で遊ぼう 詩で遊ぼう

2014年06月09日 | インポート

Photo  先日、前任校で離任式がありました。1年間という短い期間でしたが充実したときを過ごすことができ支えてくれた子どもたちに、同僚に、感謝・感謝です。
 離任式では、カーネーションやラナンキュラスなどの可愛い花束とともに、3年生のAさんが、お別れの作文を読んでくれました。
 1年間の授業の中で、楽しかったことをいくつか挙げてくれた中に「カルタ大会が、楽しかったです。」とありました。
 そう、そう「カルタ大会」をしましたね!
2年生だけではなく、4年生もカルタを作って、「カルタ大会」を楽しみました。
たしかに、どの学年もカルタを作っているときも、「カルタ大会」をしているときも、みんな夢中になって取り組んでいました。カルタの紙がなくなってしまっても、チャイムが鳴ってしまっても、「まだ、描きたい!」「まだ、続けたい!」「まだ、遊びたい!」と言って、収拾するのが大変なこともありましたっけ……。
 「カルタ大会」と言えばお正月! とは限らないのですね。2年生では学期ごとに、違った「お題」でカルタを作りました。というのも、言語事項、書写などの学習のまとめとしてカルタづくりを位置付けて、取り組んだからです。
 たとえば、こんな計画でした。
2年生……… 1学期 カタカナカルタ 2学期 漢字カルタ 3学期 学校紹介カルタ
4年生……… 2学期 百人一首カルタ 3学期  四字熟語カルタ・ことわざカルタ 
「カタカナを使う言葉を入れて、絵札・読み札をセットにしてカルタを作る」
「お題に添って、カルタを作る」
こんな課題は、結構難しいことかもしれません。学習したことが身についていなければ自力ではできないことですから……。でも、みんなノリノリで、「わたしは、8セット作ったよ!」「ぼくなんて、10セットだぞ!」とカルタの用紙をわれ先にとゲットしていったのは、子どもたちが自由裁量できることがいっぱいあった学習だったからかな、と思います。
 ひらがな・カタカナの読み・書きが少々、苦手なBさんは、絵を描くのがとても上手でした。描きたい絵札があります。その絵札に合わせて、どうしても読み札を書きたいのです。
そこで、「ルージュラって、どう書くの?黒板に書いて!」と訴えてきました。
 「描きたい・書きたい・みんなに伝えたい」と、本当に表現したいことがあるときの学ぶ意欲は本物です。Bさんは、支援を受けながら、たくさんのカルタを作りました。Bさんは、遊びの中から、自分のものとして言語や文字を獲得し、基礎力を少しバージョンアップすることができたかな、と思います。
 さて、4月22日には、「全国学力テスト」が行われ、約224万人の小・中学生が参加したそうです。自民党政権になった昨年からは、全国悉皆テストに舞い戻っています。さらに、これまでは認められていなかった学校ごとの結果の公表が、今回からは教育委員会の判断で、学校別、区市町村別の成績を公表できるようになりました。
 某区では、学テの順位を上げるべく、子どもたちに「過去問」に取り組ませることしきりとか……。これでは、基礎力がつくはずもないと思いますが……。
 外側からあたえる「関心・意欲・態度」ではなく、子どもたちが心から「楽しい!」と進んで取り組む授業づくりが、子どもたちの基礎力を育むように思います。
 子どもたちが喜んだ実践を少しでも、お伝えできればと、……。
スカビオサ江戸川教育文化センターより)


沖縄県知事選

2014年06月06日 | インポート

Photo_2  今日の新聞で、沖縄県知事選に翁長那覇市長が立候補を表明した記事が掲載されていた。翁長さんは、自民党だった人だが、日本政府の辺野古基地押しつけに反対し、オスプレイ配備に反対するオール沖縄の中心的な存在として、安倍首相に建白書を提出するなどの活躍をした人だ。知事選では、自民党以外の沖縄の各党がすべて推薦する予定だ。ぜひ、沖縄の人々の気持ちを代弁する知事として活躍してほしいと思う。
 米軍基地を押付けられ、中国との軍事的緊張を強いられ、その前線基地にされている沖縄は、そのまま私たち東京の問題でもある。今、沖縄は党派や立場を超えて県民の総意、オール沖縄として米軍基地撤去による沖縄の再生に向かっている。その総意に応えて東京でもオール沖縄をつくることが喫緊の課題であることを4月22日に開催された「沖縄と連帯する東京集会」で仲里さんと山城さんが私たちに問いかけた。
 大震災も福島原発事故もそうだが、東京が地方を食い潰して成り立つ経済も、政治も終わりを告げつつある。かつて、沖縄を捨て石とした日本は、軍事的、政治的、外交的に破綻し、国内外に数千万の犠牲者をだして敗戦した。東京・日本が再び、東北、沖縄を捨て石にして生き延びることは出来ないのは、歴史が証明するところだと痛感した。沖縄が島ぐるみで日米両政府と対峙していることは、日本を救うことに他ならない。「島ぐるみ」を東京・日本で共有することを問われた集会だった。
そして、沖縄知事選挙は、沖縄の総意を本土に突きつけることになるだろう。
   (クロツラヘラサギ・朝鮮大学校にて)


戦争をさせない!

2014年06月04日 | インポート
Nanigamonndai6月2日、「集団的自衛権」行使容認NO!安倍政権の暴走STOP!
「戦争をさせない1000人委員会・東京南部」発足の集いを蒲田・アプリコで開催。翌3日、戦争をさせない1000人委員会講演集会が日本教育会館大ホールで開催された。
 平和憲法を壊す政府に対する怒りがつながり、全国各地に「戦争をさせない1000人委員会」を立ち上げつつある。
 だいたい、戦争に行かなかった人たちは、戦争をしたがり、今度は勝つと言う。
 戦争に行ってひどい目にあった人は二度と戦争はごめんだと言う。戦争の惨さを知っているからだ。
 いま、戦争ができる国にしようとしているのは、みんな戦争に行かない人ばかりだ。
 戦争に行くのは、私たち、そして私たちの子・孫だ。戦争は始まったら勝とうが負けようが破局を迎えるまで止まらないことは、歴史が教えてくれる。
Shuudantekijieikenttenani 6月12日(木)には、戦争をさせない全国署名提出集会が、18:30から日比谷野外音楽堂で開かれる。署名を集めて参加しましょう。
 集団的自衛権について分かりやすく解説したパンフレット・新書もできました。ご活用ください。



通信制中学の歳月

2014年06月02日 | インポート

Photo  東京教組のある日本教育会館の隣に、千代田区立神田一橋中学校がある。今は、改修工事中で旧九段中学校校舎にあるが、ここに全国で2つしかない通信制の中学校がある。ことし3月、この中学を卒業した峯永昭子さんと宮城正吉さんはともに72歳。そのドキュメンタリーが5月31日、NHK教育テレビで放映された。
 青春も、学ぶ機会も奪われたまま、年を重ねてきた2人が、60年の時を経てようやく手に入れた学舎での日々。初めて習う英語や、小学校以来という作文に四苦八苦しながら、2人机を並べる教室で、学ぶことの喜びを再発見していく記録のなかに、学ぶこと、習うことが生きることの根っこになっていることに気づかさせてくれる。
 2年生最後の英語の授業で、女性の教育を守る活動をしてタリバンに銃撃されたマララさんを教材にしているシーンがあった。
 「All I want is education.」というマララさんの教育への思いが2人の思いと英語で繋がる。「教育こそ世界を変える一番強い武器だ」と訴えるマララさんの言葉に峯永さんが「なるほど!」と深くうなづく。2人が自らの人生を語る場面とともに、実に感動的なシーンだった。
 再放送は、2014年6月7日(土)午前0時00分~(金曜深夜)
 学ぶことの意味を探して~神田一橋 通信制中学の歳月~
 マララさんの国連での演説は、次の言葉で締めくくられている。
One child, one teacher, one pen and one book can change the world.
Education is the only solution. Education first.
(ニオイバンマツリ)