狛犬と石仏と

神社・仏閣に狛犬と石仏を訪ねて 時には花を愛でての山歩きも

デジカメ片手に気楽にのんびり 足の向くまま気の向くまま

ゴジラ岩と観音岩

2016-06-30 | Weblog

 

           ゴジラが あたかも海から上陸してきたような・・・・は、大げさだが
    敢えてこじつければそう見えなくもない奇岩に ウミネコが戯れて。。。
    なかなかの見ものだ クルーズの船待ちのひと時 空想をめぐらせる
    のっしのっしと 巨体が 静かな漁村を席巻して・・・・・。

 
 
            
            揺れ具合レベル4と言う荒れた海に小型船が乗り出す 手振れ防止なんてのは役に立たない
    必死に 構えてファインダーをのぞく その先に あった! お目当ての観音岩
    こうして観ると 岩山に鎮座する如く 自然石が造ったとは思えないほど
    ほぼ洋上からしか 拝めない自然の造形に 船酔いもしばし忘れ感動に酔いしれる

    旅仲間数人とで 知床の旅情を愉しむ

        6月27日 3泊4日の旅の二日目 乾いた空気とそよ風と友人との語らいが嬉しい
            
 
 

  


瀧野川・正受院 と 近藤 重蔵

2016-06-07 | Weblog

   長年 わが書架に眠っていいる本が この先いつか買いにも借りにも行けなくなる
  そんなときが遠からず訪れてくるその日の為にとためたのが  今では当面 読み本に困らないだけある

  そんなほこりをかぶったままの中に 逢坂 剛の「重蔵始末」なる本があったのを思い出す
  瀧野川に 重蔵の石像があったことも ふと思い出し 出かける

  近藤重蔵、江戸期に火盗改め 松平金吾の下で 与力としての活躍の快談を描いている   
  
      一方 重蔵の事績としては寛政10年 幕府の蝦夷地視察一行に加わり 
  クナシリからエトロフにいたり エトロフに『大日本恵土呂府』の標識を発てたとのこと

 
  その際 なぜか甲冑に身をかためてとか その姿が 晩年この地に書庫を構えた
  ここ滝の川・正受院 にある ので 参拝する
  江戸時代の文人・画家として知られる 谷 文晁 が下絵を画いたらしい

          

  所用で出かけた王子で ここに立ち寄り 珍しい 江戸期の武人の石像を観る


  ここはまた 「赤ちゃん寺」としても知られ 納骨堂や かわいげな地蔵尊も・・・・。
  

       6月6日  この世に生を受けながら去らざるを得なかった 小さな霊に手を合わせて
       帰宅後 逢坂剛 を 書棚から 引っ張り出し改めてみてみる
 

 

 


首なし石仏

2016-06-03 | Weblog

       薩長の馬鹿共がと、その愚行を責めたのは誰だったろうか
   廃仏毀釈のことだ

   時の権力の圧力に屈服してか 御先走って自発的にか 貴重な仏教遺産が 破壊された例は
   いたるところで散見される わが愛する石仏もまたその例に漏れない
   こうして 悲劇的な残骸をさらしているのを観るのは忍びないが
   一方で よく「遺跡」として残してくれたと土地の方への感謝の思いも。

   明治初期に廃寺となった金剛寺廃寺跡地を訪ねる

 

      奥には小さいながら 毘沙門堂もあり 行基作と伝わる立派な毘沙門天座像が鎮座していたらしいが
    昭和の初めに盗難にあって今は 小さな代替品が祀られているのみである
    明治の薩長の人間と現代の人間との間にある殺伐とした心には さして違いがないと
    寂しい気持で お堂を 後にした

                6月2日暑い日に  川崎・黒川 毘沙門天堂跡にて

   

 

 

 

   

   


あじさい寺で

2016-05-26 | Weblog

  柿生(川崎)の紫陽花と五百羅漢で知られる《淨慶寺》を訪ねる
  女心のようにその色を七色に変化させるには いまだ早いのは承知の上
  白から薄青に変わるこの季節も嫌いではないのだ
  と言っても 今日のところは 再訪を期しての様子うかがいと言ったところ



      あじさいに囲まれた 石仏を撮るのはその季節に出直すとして
  そこかしこにある 遊び心が横溢している  ~石仏らしきもの~ を撮り歩く

  いつもなら無視して通る ”可愛げ”のあるものばかりを。

 
 
 
 

       5月25日 「花と寺の町」と幟が下がる 柿生で 病みつきになりそうな予感が

  



 

 


地蔵尊に 想う

2016-05-23 | Weblog

        眠るがごとく 半ば閉ざされた眼
        だが 怖い眼だ こちらの心は全て 見透かされていそう
  
        邪心は捨てよ 物欲に走るな と 諫めてくれているごとく                   

         


        こちらは 幾分やさしげだ        
        なぁに 地獄の苦しみは 救ってあげる
        今のうちに せいぜい善行を積むことだ と、語りかけて くれているごとく
                     

        

        石の地蔵菩薩に 魅せられ 想像をめぐらせたひと時

        わが身を振り返って この世で さして 良いことをしてきたわけではないが
        さりとて 死後 餓鬼道や 修羅や畜生道に落ちるのは後免だと
        虫の良い願いで 手を合わせた

                        5月21日 暑い日の五島美術館で
         


        
         



  

 


道祖神に 合掌

2016-05-14 | Weblog
                           
               

                          

                    往時の 人たちは 道祖神にどんな祈りを込めたのだろうか


                   村の辻に立って 疫病が村内に入り込まないようにとか
                   家族の病気平癒を祈ったり 
                   良い子が授かりますようにとの願いを込めたりとか

                   朝夕 野良の行き帰りに 手を合わせて拝んだに違いない
                   やさしく抱きあう姿に 平穏な 幸せがいつまでも とも

                   そんな たくさんの想いを込めた 小さな石像が 静かに
                   午後の陽ざしを浴びて  寺の片隅にたたずんでいる

                   環状8号線の 騒音を一瞬 忘れさせてくれる ひととき

                               私もまた 往時の人と同じ そうした思いを込めて 合掌

                            小豆沢 龍福寺 にて

          
           

           
           
           

 

  

           
            

 

          

        

           

 

    

     
           

          


植村 直己さんを 想う

2016-05-03 | Weblog

し     
               

           地球には もう彼はいない
             けれども生きている 修身に化けて
          植村直己は 私たち心中に 生きつづける   草野 心平

  

   ネットから 故人の素顔を垣間見る   
   ・人より怖がりですね 高所恐怖症です
   ・私は精神的に弱いので、逆にそれを人にさらけ出して、どうしてもやらざるを得ない状況に
    自分を追い込んでゆく~~
   ・探検家になるために必要な資質は臆病者であることです

  あの 『冒険家』の植村直己にして この克己心 だ 俺も頑張らにゃと思わせられる

  近頃 好奇心が薄れただの 体力の衰えがなどと 弱音をはいてはいられない

  全力で走り抜けた偉人からパワーを頂いた思いの一日            

             5月3日 東京・板橋 乗蓮寺で 植村 直己さんの 墓に詣でる



  

 
  


   
 

    
   
 
 

 


はなの苑 で

2016-04-28 | Weblog

 

      この時期 冬の間 巣にこもっていた ミツバチが忙しく立ち働く季節なのだろうか

      働き蜂は 蜜や花粉を集めて 女王蜂の誕生を迎える準備に明け暮れるのだろう
      リンゴの受粉のお手伝いをしながら・・・

      こんな自然の営みについて 何も知るところはない

      知らないままに 季節は移ろい やがて初夏を迎えようとしている

       春の一日 花を愛でて過ごす

      自然災害や世の喧騒をよそに 平和ボケのわが昨今 おおいなる自戒の念が
      無くもないのだが  ただ 漫然とした日が 通り過ぎていく


      しゃんとせんかいと 思いつつも なすすべも思い浮かばず 流されていく日々が哀しい
     
      

 
 

                      4月27日 多摩川 京王フローラルガーデンで シニア写真仲間と共に 

 


廃校の春

2016-04-10 | Weblog

    桜は その散り際の潔さ、美しさを愛でるる人が多い

    別にそれを意識したわけではないが 「内憂外患」のわが昨今

    今年の桜は 半ばあきらめていたのだが 
    思い立って桜を撮るならここと決めていた場所に 出かけることに

    桜吹雪の中とはいえ どうやら間に合ったようだ
    三日見ぬ間の桜 と、言う この風で明日の花の保証はない

    こころ行くまで 堪能した

    
                                                 数年前の訪問とは様変わりで カメラマンの多さに驚きの
                            4月9日 秩父小川町 下里廃校にて            

   



  

 


北海道神宮とその周辺で

2016-04-07 | Weblog

         札幌へ出かける

    病気・入院見舞いという 本来遊びにはふさわしくない用事は承知しているのだが
    病気平癒祈願を口実に 北海道神宮に遊ぶ


    ついでに欲が出て 何時もの狛犬と石仏探しにも

 

         気に入りとは程遠いのだが 他に石像狛犬は見当たらないので。 明治44年と 刻まれている

   広い 境内林を歩く さすが北海道 キタキツネが 物欲しげにじゃれてくる
 
   あの尾が細いのは時々悪さをするんですよ と、聞いたが これと言った悪さされることもなく

   すばしっこく動き回るリスを撮らんとしたが 追いつかない
   物見遊山の旅ではないと 自らに言い聞かせ こんなところで断念
 

   丸山に続く 山道入り口で 石仏を発見


 

   あてもなく 歩き始める 行当たった寺で 石仏を撮る


        
    北国の六地蔵さんは 防寒マントを着用 お似合いだが 春が足元まで来ているのに 

    本来の目的の 病人は気丈にも 明るく対応してくれたのに便乗しての 遊び心だが
    彼らの心情を察すると切ない 病に負けずがんばれよと祈りつつ。。。。

                    4月4日 早春の札幌にて

    
       

 

         
     

  

 

 

   
  


玉蔵院に  桜前線接近

2016-03-23 | Weblog



       花曇りの午後 玉蔵院の桜はいかがかと 所用ついでに立ち寄る
   開花にはまだ早いかなと思いつつも

   案に相違して 早、八分咲きと言ったところか
   決して広いとは言えぬ 境内に気の早い写真愛好家や スマホカメラレデイ? が 引切り無しに

   明日からは 寒の戻りが予想されていると言う
   おかげで 満開までにはこの状態で数日 楽しめそう 

   日の暮れ頃には 冷たい風が・・・予想通り明日からは 気温が下がりそう

   まいとしよ 彼岸の入りの 寒いのは 子規  母の口癖をそのままに とか      

 
       

                  3月23日 さいたま市浦和区 玉蔵院にて

 

   

 

 


西方寺(東京杉並)の石仏

2016-03-19 | Weblog
           杉並区梅郷 この辺りは 寺院がたくさん集まっていて
    石仏好きを飽きさせない寺町だ
    それぞれが かつて浅草や四谷あたりにあったものが 区画整理での移転とのこと
 
    西方寺 四谷追分からの移転に当たり 集められた石仏を自然の岩山を模した小山に
    あつめ祀ってある その数40体ほど
 
    彼岸の一日 これを訪ねる  
      
 
 
 
               
 
 
   一昨日の訪問だが 所用で留守をしたため 遅れての掲載
   3月17日 陽春の陽ざしを浴びて 地下鉄新高円寺駅から の石仏訪問の途次に


 腰痛退散 祈願

2016-03-16 | Weblog

 

  腰痛と下肢の筋肉痛が しつこく続いている

  ・医師の言うことをよく聞いて
  ・あせらず
  ・ゆっくり直したら
  ・素人判断は禁物だ
  ・無理するな

  友人からは こんなありがたい忠告を頂く も。。。。。

  足腰の痛みは 歩いて直すに限ると 頑固にも思い込む

  そこで 近場を行くことに 往路はバスで 帰路は足でと決め 歩き始める

  ふと、バス車窓に 神社を見かける

  即、途中下車を決める



     なんだ これは 小さなお堂に不釣り合いな 立派な獅子山の 狛犬
   御由緒書 には《近在の人から腰から下の病、足の神として信仰が篤い》と、ある
   偶然とは思えぬ 神の御導き? 早速参拝
  

 

   病気平癒の願掛けに際に際しては 鉄製や藁製のわらじを社殿に奉納する習わしとか



   そんなものの持ち合わせはない
   足腰の痛みが去ったら スリッパやらサンダルを奉納しに来ようか

   ひと晩経った今現在 神仏のご加護か薬効か 腰痛はほぼ消えた
   昨日 調子に乗って歩きすぎたか 下肢筋肉の痛みは 続行中

   現代医学でも盲目的な神頼みでもどちらでもいい 早く完治してもらって 春を謳歌したいものだ

             3月15日 北風の寒い日に 新井宿(川口)子日神社にて

   

 

 


王子の狐

2016-03-04 | Weblog

に 

     どうです このにこやかな顔

     稲荷の狐だって 何も目がつりあがって 口が耳まで裂けているのばかりじゃ無い
     こんな たれ目でニタリと笑って 愛嬌たっぷりなのだって いるこたぁいるもんです

 

     近寄ってよく見てみる なかなかの好男子(?男)横顔も凛々しいじゃないか

ここには こんなのもいる 他にも可愛げな 稲荷がたくさん・・・。
 

      もちろん 神社だからこんな お馴染みのも

 

    だけど こんないかめしい顔で 頑張ってられちゃね たまにゃにっこり笑った狛犬にも
    お目にかかりたいものだ

                3月3日 ひな祭りの日 王子稲荷神社にて

 

 

    落語「王子の狐」の舞台 狐の母子が住んでいたらしい巣穴もある

   蛇足ながらあらすじを

   出来れば文章でなく せめて映像をご覧いただきたいのだが 

   それも極め付き 志ん生のを ユウーチューブで視聴可能。

 

ある男、王子稲荷に参詣した帰り道、一匹の狐が美女に化けるところを見かける。

どうやらこれから人を化かそうという腹らしい。

そこで男、『ここはひとつ、化かされた振りをしてやれ』と、大胆にも狐に声をかけた。

「お玉ちゃん、俺だよ、熊だ。よければ、そこの店で食事でも」と知り合いのふりをすると、

「あら熊さん、お久しぶり」とカモを見付けたと思った狐も合わせてくる。

かくして近くの料理屋・扇屋に上がり込んだ二人、油揚げならぬ天ぷらなどを注文し、

差しつ差されつやっていると、狐のお玉ちゃんはすっかり酔いつぶれ、すやすやと眠ってしまった。

そこで男、土産に卵焼きまで包ませ、「勘定は女が払う」と言い残すや、図々しい奴で狐を置いて帰ってしまう。

しばらくして、店の者に起こされたお玉ちゃん、男が帰ってしまったと聞いて驚いた。びっくりしたあまり、

耳がピンと立ち、尻尾がにゅっと生える始末。正体露見に今度は店の者が驚いて狐を追いかけ回し、

狐はほうほうの体で逃げ出した。

狐を化かした男、友人に吹聴するが「ひどいことをしたもんだ。狐は執念深いぞ」と脅かされ、青くなって翌日、

王子まで詫びにやってくる。

巣穴とおぼしきあたりで遊んでいた子狐に「昨日は悪いことをした。謝っといてくれ」と手土産を言付けた。

穴の中では痛い目にあった母狐がうんうん唸っている。

子狐、「今、人間がきて、謝りながらこれを置いていった」と母狐に手土産を渡す。警戒しながら開けてみると、

中身は美味そうなぼた餅

子狐「母ちゃん、美味しそうだよ。食べてもいいかい?」

母狐「いけないよ!馬の糞かもしれない


一枚の繪

2016-02-18 | Weblog

            なぜか 張り付いたまま心から離れない『繪』がある

    素朴で純真と、言っても良いだろう 70歳台で逝去した画家のほぼ晩年の
    ものらしいから そういった表現は失礼かもしれないが

    偶然目にした生誕130年の 記念展で出会った
    そのポスターを飾る絵に魅かれて さしたる期待もなく立ち寄った   

    この画家の画風はよほど変転したらしい 

    初期の頃のゴッホやセザンヌを彷彿される作品には さほどの感動を覚えなかったが・・・   

    ある時期から それは画家が郷里 埼玉に転居して以来らしいのだが
    のびやかな童画のよう 故郷の風物がそうした作品を生んだのだろうか

    日がたつにつれ 私の心から離れない

    ようやく探し当てた 評伝や画集にはなぜか その作品について何も触れてない
    これも不思議だが 深い意味は不明だ

    回顧展の表紙を飾る作品の扱いにしては 謎が残るが そこがまた面白い

    
                                                                                        「和尚さん」 

         『 斎藤与里展』生誕130年記念 は 3月13日まで
    郷里 埼玉県加須市サトエ21世紀美術館で公開されている

    因みに画家は 加須市 初代名誉市民であり 最初の埼玉県文化賞受賞者だ