にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

『告白』

2010年07月08日 | MOVIE
『告白』(2010年/東宝)
原作:湊かなえ。
監督:中島哲也。
出演:松たか子。岡田将生。木村佳乃。

ある中学校の終業式。1年B組の教室では、今年の退職する担任森口悠子が命について、37人の生徒たちについて語りかける。しかし、まともに話を聞かずに騒然としている教室内。それでも話し続ける森口は「私の娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです。」と告げる。
私はこの作品の原作も読んでいないし、この予告編を見てもあまりそそられなかった。ところが入ってくる情報はこの作品はすごい、面白いというもの。これは見に行かないと!と思い出かけ「当たり!」すごいわこの作品。面白い、でも後味悪い。なんて情報だけで見に行ったのですが、なんのなんの。私は全然後味悪くなかった。私は最初生徒に娘を殺された女性教諭が犯人を捜し復讐する話だと思ってたんですよね。ところが、犯人はすでにわかっていて、カードがめくられている状態で物語が始まる。その時点で「え?」と驚かされ、そしてそれぞれの状況で時間が流れ物語は終着する。犯人A、犯人Aを取り巻くクラスメート。犯人と親しくなる女生徒。犯人Bと母親。あり得ないようであり得る。基本性悪説を取る私にはすべてがスコンとはまった。結局犯人Aなんて誰にも愛されずに育ち、母親に愛して欲しいという欲求が人間本来心に持たなくてはいけない愛するという心を潰した結果出来上がってしまった人間なんですよね。犯人Bは愛する心を持っていたけれど、愛してくれる人がいなかったことで壊れてしまう。あの母親が本当に普通の人だったら・・・。善と悪。絶対に悪の方が強いんですよ。そして人の心にはそれとは気付かなくても必ず悪は棲んでいる。善であろうと生きてきた犯人B。魔がさした・・・。母親がまともな人だったら、その罪をしっかり認めきっちりと一緒にその罪を背負ってあげられたはずなのに・・・。
森口の復讐劇・・・と捉えらているけど森口って本当に復讐しているのだろうか?いや、確かに復讐を企ててはいるんだけど、彼女の復讐は彼らが逃れられないモノではなかったのでは?自滅への線を引いただけのような気がする。あのラストも私は犯人Aにそう思いこませただけのような気がするんですが、本当にやっちゃったんでしょうかね?

満杯の映画館。映画が終わった後映画館全体を包むどんよりとした空気。ある意味気持ちよかった(笑)。こんなインパクトを与えられる映画はすごいですよ。

-2010.7.3 TOHOシネマズ梅田-

最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (がちゃん)
2010-07-10 01:11:00
ラスト。
これが私の復讐です。
本当の地獄・・・
ここから、あなたの更正の第一歩が始まるんです・・・
インパクトありましたね。
返信する
Unknown (とめ)
2010-07-10 07:29:30
がちゃんさーん。
本当にあのラストは衝撃的ですよね。あれこそが復讐という名にふさわしいとか思っちゃいます(笑)。
返信する

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。