本を読もう!!VIVA読書!

【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

『こころ』 夏目漱石 

2006年08月17日 | 小説
 
なんで、また急に漱石かと申しますと、昨日、こんなことがありまして、予定変更です。

夜、教室を閉める時間になって、当塾 の自習室に最後3名の生徒がおりました。高2のA子、高3のB男、浪人のC子です。すべて英語は私が担当しております。

私 『お~い、そろそろ閉めるぞ、あれ、何読んでんの?』
A子『えっ、夏休みの宿題で、夏目漱石の“こころ”なんですけど、よくわからなくて…』
私 『何で?“こころ”って読んだことないの? 聞いたことぐらいあるだろうに』
A子『う~ん、ない』
私 『うっそ、ダメだなぁ~、“こころ”は高校生の必読書だろ?なぁ~C子?』
(C子はダビンチコードも東京タワーも読んでいる本好きです)
C子『えっ、いや、その、名前は知ってはいますが、読んだことないんで…』
私 『なにぃ~、おまえ、東京タワーより先に読むんだよ。高校生は!』
B男『あの~、すいません。“こころ”って何ですか?』
私 『く~』


実は、“ゆとり教育” のせいで、国語の教科書から、いっせいに明治の文豪の作品が姿を消してしまったのです。載せているものもあるんですが、おもに、夏目漱石や森鴎外、芥川龍之介などの名作が省かれてしまいました。高校の国語の教科書に載っていたはずの、“こころ”を、ゆとり世代の彼らは読んでいないんですね。

イギリス人は見栄をはってでも、自国の誇りであるシェークスピア全集を家にそろえたがる、と聞いたことがあります。何となくうらやましい文化継承ですね。旧仮名使いで難しいからというだけで、いっせいに教科書から省いてしまう日本の教育界。ちょっとおかしいと思いません?

これではますます世代間のコミュニケーションができなくなってしまいます。彼らは、大変成績優秀な生徒たちですが、このありさまです。東京タワーの前かどうかは、ともかく、小林よしのりよりは、先に漱石を薦めるべきかなと思いまして(笑)、載せた次第です。頼むから、夏休み中に読もうぜ、というわけです。

ただし、こんな名作の解説は国語の先生に任せます。しろうとの私には、その度胸はありませんので、ただ『読んで欲しい! MUSTだ! 』と叫ぶのみです。(英訳された『Kokoro』 は大学入試の英語学習に使えます。日本語で読んだら、ぜひ英文を見てください)

ついでにもう一つ。名作は“本”として手元に置いて読んで欲しいのですが、今や著作権の切れた、漱石、鴎外などの作品のほとんどは、ネットで無料で読むことができます。青空文庫 で探してみてください。『こころ』はもちろん、『三四郎』でも『坊ちゃん』でも『舞姫』 『高瀬舟』、何でも読めます。

買う前にちょっと読んでみたり、苦にならないのなら、ネットで読んでみても良いでしょう。とりあえず、こころのファイルを置いておきます。 → 『こころ 』 


http://tokkun.net/jump.htm


『こころ』 夏目漱石
新潮社:378P:380円
こころ

岩波書店

詳細


■■ シェークスピアを読んでいないイギリス人ももちろんいるでしょう。でもこれから世界で活躍しようという意欲あふれる日本の若者には、英文学よりも、自国の文学の名作や文化を紹介できるような教養を、ぜひ身に付けてもらいたいですね。親世代と一緒に読めるものが、教科書にはぜひ欲しいと思うのですが、そうかなと思われましたら、クリックをしていただけるとありがたいです。 ■■
にほんブログ村 本ブログへ   ブログランキング 

P.S. そういえば以前こんな記事も紹介しましたね。記事の下の方で…。 → コレ です
『本』 ジャンルのランキング
コメント (26)   トラックバック (1)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 『男の子の脳、女の子の脳』... | トップ | 『 雪国 』 川端康成 »
最近の画像もっと見る

26 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (milesta)
2006-08-17 16:12:09
『高瀬舟』は中学の、『こころ』と『舞姫』は高校の教科書に載っていましたね。『杜子春』を小学校の学芸会で演じたクラスがあり見事でした。思い返してみると、知らないうちに数々の名作に触れていたんですね。
夏目漱石かぁ・・・ (bucky)
2006-08-17 16:39:05
面白くて、結構読みました。もちろん、その他、所謂古典的ブンガクの臭いのするものもイロイロ。

でも、最近あんまりブンガクの気分ではないのです。これは、何故かなぁ。年齢?環境?

いや、だから、若い皆さんは読んだ方がいい、「読み時」ってありますからね。

何がいいたいのか・・・私にとっての次の「読み時」はいつ来るかなぁ。

失礼しました。
仕方なく (yumamiti)
2006-08-17 16:41:57
『こころ』『罪と罰』『車輪の下』等は、夏休みの課題の定番でしたから、暑い中、仕方なく読みました

意味がわからないところは飛ばす癖が、この頃に形成されたと思います

若い方には、無理してでも時間の合間に読まれると良いでしょう。

しかし、宿題は大変だったです。

今は、宿題って少ないのでしょうか?

Unknown (monta)
2006-08-17 17:05:21
こころは…、

昔読んだことがあります!



とりあえず足跡残しておきます。

クリックしてますよ!



A子さんは大変そうですね笑
Unknown (Mizo)
2006-08-17 17:16:20
そうですねぇ。私もその昔、数ページ読んで挫折しました。高校生を笑えないですわ。
Unknown (通り)
2006-08-17 17:28:44
ゆとり以前の教科書では確かに『こころ』や

『舞姫』はのっていましたね。



ただ、

以前でも旧かな、旧漢字では

載っていませんでした。

私は結局の處、正字正假名に戻すしかないと思います。

今の字体で直された文豪たちの書物を読んでも昔ほどの感動は得難いですし、

何より新字は合理性が欠けているので、漢字習得も難しいです。

milestaさん (VIVA)
2006-08-17 18:38:48
そうですね。ご指摘のように、今までは少なくとも文化を残そうという教育だったはずなんですよ。脳の話もそうなんですが、学校教育とか、その教科書というのは、親の想像以上に子どもには影響が強いと思っています。

いつもコメント本当にありがとうございます。
buckyさん (VIVA)
2006-08-17 18:44:27
おかえりなさいませ。私も今はあまり、純文学は読む気が起こりません。好きなんですが、いつでも読めると思ってしまうのでしょうね。仕事に関する本とか、例えば、今の中国とか、小泉政権についてなど、ついつい今という時間や時代を説明したものを読みたくなっちゃうんでしょうね。純文学とは違った脳の部分の刺激が勝るとでもいうのでしょうか。



ですから、休みだと小説でも読もうかな~という気分になります。
yumamitiさん (VIVA)
2006-08-17 18:52:29
そうなんですよ、今夏休みはほとんど宿題が出ないという公立学校が多いんです。学力にちゃんと責任を持つんだという気構えがあれば、夏休みに家庭学習の習慣を付けさせるためにも、絶対必要なんだと思います。
montaさん (VIVA)
2006-08-17 18:55:12
かわいい生徒たちが待っておりますよ。街中の電気屋さん回ってください(笑)。
Mizoさん (VIVA)
2006-08-17 18:57:53
お久しぶりです。コメントありがとうございました。実は私も小中学校のころは読書感想文は大嫌いでした。推薦図書とかがおもしろくないんですよ。まぁでも教科書に載せておけば、たいていは覚えてくれるほど強烈な印象が、“こころ”にはあるんじゃないかという気がします。
通りさん (VIVA)
2006-08-17 19:01:18
コメント恐縮です。貴重なご意見ありがとうございます。青空文庫ですと旧字と両方ある作品もたくさんありますね。英語ですと、もちろんシェークスピアの作品はそのままでは誰も読めませんから、いろんなバージョンがあって選べるんですね。そもそも教科書とはという議論から、はじめなければならないかも知れません。
私も純文学はちょっと…… (すかいらいたあ)
2006-08-17 23:21:38
私のブログを見れば全てバレてしまうと思いますけど、私自身が純文学を読まないので他人を論評するなどもってのほかなのは分かっておりますが、ちょっとだけ。



飾っておくだけの本は役に立たないと思います。教養とは一々体験して身に付けるしかないと思いますので、たまたま自分のところに遊びにきた人が本棚を見て教養を感じる、というのは本末転倒というか、ただの教養コンプレックスのように思います。



シェイクスピアが現代英語訳されているように、文豪の作品も(子供向けでは無しに)現代語訳されればもっと読まれるようになるかもしれません。



ですが、限られた点数の著作しか出ていなかった過ぎ去りし時代と、他の娯楽が多くて出版される本も桁違いに多い現代を比べて、教養のために昔の本を読めといわれてもモチベーションにはつながらないでしょうね。



と、読書感想文が苦痛だった身としては思わされます。
Unknown (kazu4502)
2006-08-17 23:28:39
いつもお世話様です。

コメントいただきありがとうございます。

ひぇー古典文学ですか、我輩はまったく苦手

今日はコメントいただいたお礼とクリックだけで本日の打止めでござりまする。
Unknown (C子)
2006-08-17 23:54:42
こんばんは☆

話題になってるC子です(笑)

『坊ちゃん』『杜子春』くらいは読んだことがありますが、日本が世界に誇る(?)大作のほとんどを読んでません…。

こういうところから教養の無さと国語力の無さがにじみ出てきてしまうのでしょうか…??

まぁとりあえず受験が終わったら過去の名作に会いに青空文庫さんを尋ねたいと思います(笑)
C子さん (VIVA)
2006-08-18 00:22:43
とりあえず、Botchan を読んだなら、せっかくだから英語の出だしを書くからね…



Ever since I was a child, my inherent recklessness has brought me nothing but trouble.

Once, when I was at primary school, I jumped out of a second-story window and couldn’t walk for a week. Some of you may be wondering why I did such a rash thing. There was no particular deep reason. It was just that, as I stuck my head out of a second-floor window of the new block, one of my classmates jeered at me and said, “ You’re always bragging, but I bet you couldn’t jump from there. Yah! Sissy”





思い出したかな、坊ちゃんのあの生き生きした書き出しを?明日までに訳して来るように(笑)!
はじめまして (ふる)
2006-08-18 04:07:08
以前から楽しみに読ませて頂いております。



孤高の天才ピアニスト、グレン・グールドが夏目漱石の草枕を愛読書としてたことを思い出しました。



「こころ」を読んだのははるか昔のこと。たぶん子供すぎて理解できなかったと思います(笑)

ちょうどいい機会を与えていただいたので、ぜひこの夏に読んでみたいと思います。



また、来ますので、よろしくお願い致します。
若いうちに読んだ方がいいのに... (*akane*)
2006-08-18 07:45:21
社会人になったら、ゆっくり古典を読んでる暇なんてないかもしれないし。かくいう私も忙しいわけではないけど、ここのとこずっと、軽めの本しか読んでません。この秋は、漱石を再読してみようかと思ってます。
短編はとっつきやすいですよね (akae)
2006-08-18 08:47:04
楽天からやってきました。コメント貼付けてくださったんですね、ありがとうございます。



私の実家は、玄関横に大きな本棚があって、岩波の漱石全集と筑摩の「日本短編文学全集」というのが並べてありました。夏になると、この本棚の前が家で一番涼しかったので、よくそこに座り込んで本を読んでました。最初は単なる暇つぶしだったのですが(いろんなレジャー&学習を企画してくれる今の親と違って、私の親は子供にな~んにもしてくれず、--でも昔はどこでもそうかな?--夏休みは長くて暇でした)、読んでみるとおもしろかったです。特に短編文学全集はよかった。この全集でたくさんの作家を知りました。



「この本を読ませたい」という本があったら、子供がいつでも目にするところに置いておいて、親も時々おもしろそうに読んでいたら、ぜったい読むようになると思いますよ。二つの全集は今は我が家の玄関横本棚におさまっています。
kazuさん・すかいらいたあさん (VIVA)
2006-08-18 12:41:41
まぁそういわず、たまにはお付き合い下さい。私もこころは大好きですが、解説など本当に苦手で、恥ずかしいんですから。
ふるさん (VIVA)
2006-08-18 12:45:45
よくお越しいただきました。コメントありがとうございます。そうですか、時々ご覧になっていただいたとは大変光栄です。



純文学を嫌がっている方もおられますが(笑)、逆にこうしてコメントをいただき、お知り合いになれただけでも、UPしたかいが、あったというものです。



ふるさん、こちらこそよろしくお願いします。
akaneさん (VIVA)
2006-08-18 12:53:47
本当にお越しいただけたんですね。感激です。ありがとうございました。私もよく生徒、ご父兄には、



『名作というものは、たとえその時、読まなくても、いつか必ず手に取る時があるから、買って大事にしまっておきなさい。今読まないからといって、もったいないなどと考えずに、その時が来た時に、近くにあるのはとても幸せなことだ』と伝えます。



社会人になるとなかなか読めませんが、こうした夏休みや、大学時代は、文学作品に当たるチャンスですよね。また、時々お越しになって、いろいろ教えてくださいね。
Unknown (あさり)
2006-08-18 20:26:13
はじめまして☆

現在大学三年ですが、高校で「こころ」をやりました。

教科書には一部しか載っていなかったのですが、

本を買って全て読んでくる宿題でした。

最初は面倒くさいと思っていましたが読んでみると意外と面白かったことを記憶しています。

夏休みくらいは堅めのものに触れるのもいいものですよね♪
Unknown (C子)
2006-08-19 00:11:20
訳しました!!



“子供の時からずっと私の生まれつきの無茶さは迷惑しかもたらさない。かつて私が小学生だった時、二階の窓から飛んで一週間歩けなくなった。何人かの人はどうして私がそんな無茶をしでかしたのかと思っているかもしれない。特に深い理由はない。新しい建物の二階の窓から頭を出した丁度その時くらすめーとの一人が私を冷やかし言った。「お前はいつも自慢ばかりしているが、そこからは絶対飛べないね。やぁーい!弱虫。」”



懐かしいなぁ~と思いながら訳していたのですが、今青空文庫さんで原文をチェックしたら全然違いますね!!やっぱり日本語のあの生き生きした文を英語で表現するのは難しいんですね。上↑の訳、そこまで的外れじゃないですよね?

では、この調子で復習&過去問&復習&復習頑張ってきま~す♪(笑)
あさりさん (VIVA)
2006-08-19 10:56:44
はじめまして。うれしいですね、OB以外の大学生の方も見ていてくださって。



偉そうですが、大学時代の夏休みほど、教養を磨ける貴重な時間はそうはないと思います。おっしゃるように、かためのものでも、何でも、今ならおできになるでしょう。うらやましいです。良いものが見つかったら、ぜひ教えて下さいね。
C子さん (VIVA)
2006-08-19 11:02:05
いや、本当に和訳のテストなら完璧!いいぞ。



何気なく

nothing but や

be always ~ing の構文が入っていましたが、ちゃんとできてます。



そう、しっかり復習して、漱石はあこがれの大学に入ったら、ゆっくり堪能して下さい。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
恋は罪悪ですか (はちみつの蜜壺)
八月も終わりに近づいてきました。 既に今朝は小学生の声が賑やかに聴こえてきました。 自分は大学生なのでまだ休みがありますが、中高生の方、頑張ってください。 夏休みの宿題、終わっているでしょうか? それでは今日の一