モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

カンデラブラ(Candelabra)の花 と バラの歴史を変えたジョゼフィーヌ②

2008-11-24 08:59:54 | バラ
(写真)コーラルオレンジ色のカンデラブラの花


明るいオレンジ色のカンデラブラの花は、名前が意味するように燭台のように明るく輝く。
丈夫なバラで1999年のアメリカのバラコンテスト受賞した花。

カンデラブラ(Candelabra)
・系統:HT(ハイブリッド・ティー)
・作出:1999年 アメリカ J&P社
・花色:明るい珊瑚色のオレンジ 房咲き 10cm
・咲き方:四季咲き
・樹高:120cm
・1999年AARS(All American Rose Selections)受賞


バラの歴史を変えたジョゼフィーヌ②
マルメゾンの庭園に使ったお金の総額は国家予算レベル??
ジョゼフィーヌのバラ園には、世界中から集めた250種があったというが、
一体いくらぐらい使ったのだろうか? というのが素朴な疑問としてわいてくる。

ジョゼフィーヌが、遅れていたフランスのバラ育種産業を
イギリスと並ぶように育てたくらいだから相当使ったようだ。
これを趣味・贅沢・浪費などというが、産業を振興した政策コストでもあり、
最近の2兆円バラマキとはだいぶ違う。これは浪費でも政策コストでもなく無駄という。

この時代のヨーロッパNo1の育種業者は、イギリスの「リー&ケネディ商会」で、
マルメゾン庭園のバラはここから仕入れていた。

1806年にイギリスとヨーロッパ大陸との通商を封じ込めるために“大陸封鎖令”をナポレオンが出した。
イギリスと通商が出来なくて困るのはジョゼフィーヌもしかりで、特権を使い抜け道を作った。
それは、ベルギーのジョゼフ・パルマンティエを経由して苗木を手に入れたようだ。
植物へのほとばしる情熱をナポレオンですらとめることが出来なかった。

マルメゾンのバラ園には、
赤バラのガリカ、ダマスク、白バラのアルバ、日本産のハマナスなどオールドローズが集積しただけでなく、
ジョゼフィーヌはデメス、元郵便局員のデュポンなど多くの園芸家を支援し、
より美しいバラづくりに打ち込ませたという。

これらの費用は、一説によると国家財政の三分の一にのぼる負債を残したともいわれるが、
ナポレオンがやった戦争ほどお金がかかるものはないので、一説とするが、
かなりのものをバラのために使ったことは間違いない。

マリーアントワネットは1793年に断頭台に消えていったが、
無聊を慰める庭造り・バラの収集は、マリーアントワネットから引き継いだのだろう。
(続く)
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