モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

2018年(平成30年)の出来事ランキング

2018-12-31 22:15:07 | 街中ウオッチング
新聞が読まれなくなってきた。新聞社が安心して輪転機を廻すには来年・再来年の先々の購読契約を取る活動が重要になる。
12月24日クリスマス・イブの日に、強風の中オートバイに乗ったサンタクロースを見た。サンタがオートバイという違和感が注意をひきつけしばし観察したが、荷台に段ボールが有り洗剤などの商品が入っていそうで、これは新聞屋さんがサンタに扮して購読契約を取って廻っているなと思った。
新聞業界にとっては、鬼が笑おうが来年・再来年の購読契約をもらわなければ安心して輪転機を廻せない。サンタの着ぐるみのレンタル代は成果が有ったのだろうか?
こういう泥くさい努力は懐かしく、微笑ましい。しかし努力の成果が収入になかなか反映しなくなってきている。
いま、産業・企業・職業の新旧交代が急速に始まっている感がある。
ネットワークにあらゆるものがつながり、トヨタですら車業界のNo1をいつまで維持できるかわからない。ひょっとするとGoogleの軍門に下るという恐怖感すらある。或いは、国家が戦略・資金でテコ入れをする中国の自動車メーカーの軍門に下るのではないだろうか?という危惧もある。
裏返すと、『ネットワーク』、『中国』及び『民主主義でない国家』が今とは違う世界を作り出す。(これに追加すると、民主主義でない国家にはトランプが大統領の期間の米国も含められる。)というリアルなイメージが鮮明になってきた。
ということを前提として2018年の出来事で気になることをランキングでまとめてみる。

1位.欧米でポピュリズムの台頭 ⇒ 世界は個・孤に向かっているのだろうか!
2018年は、日本の動きと世界の出来事に大きなギャップがある年と感じる。
その最たるものが移民受け入れに対する国民感情の変化で、
移民受け入れ大国の米国、ドイツ・イギリス・フランス・オーストラリア・ベルギーなどの欧米において、移民受け入れ反対が強烈なパワーを持ち始めた。
多様性を認め保障するのが民主制の基本とするならば、多様性を否定し純粋で統一された国民による国家を標榜する政党(ポピュリズム政党、極右政党とも言われている)の支持者がこれらの国で増加している。
貧しい自国民が、この貧しさから脱却できないのは、移民が仕事と金(税金の配分)を搾取するからだ! という思いが爆発したのだろうか?
富を再配分する政治から見放され、経済的な底辺であえいでいる自国民の怒りを利用しすぎて戦争を起こしてしまった歴史があるだけに、第二のヒットラーをつくりかねないという危惧がある。
論語には、『徳孤ならず、必ず隣あり』(徳ある人またはその行為は、孤立することなく、その感化を受けて追慕する人または追従する人の行為を生み出すことになる。)と言っているが、この逆の流れが強まりつつある。

わが日本も外国人労働者を受け入れる「改正出入国管理法」が本年12月8日に参院本会議で可決されたので、欧米諸国に遅れる形で同じようなことがいずれ出現するのだろう。困ったことが起きそうだ。

2位.米中冷戦の幕開け ⇒ 余裕の習近平国家主席vs 必死でたたくトランプ米国大統領
米国vs 中国の比較をシンプルにすると次のようになる。
①国土面積:9.3百万㎡vs9.6百万㎡、(大差なし)②人口:303百万人vs 1321百万人、(中国が米国の4倍以上の人口)③GDP:18.5兆米ドルvs 11.3兆米ドル、(中国は米国の約1/2のGDPまで成長)④軍事費、5186億米ドル vs 1320億米ドル(米国の軍事費にはアフガン、イランなどの費用も入っている。一方中国の軍事費は??だらけだが空母を建造中など贅肉を取り筋肉質に変革中。)

世界第二の大国 中国というポジションが鮮明になる。米国の4倍の人口を有するのでいずれ米国を超える時期が来るのだろうが、世界の食糧事情が相当悪化するのではないかという心配もあり、農業も捨てたものではない時期が来そうだ。
本年、何よりもインパクトがあったのは、習近平国家主席の任期の期限がなくなったことだ。“トランプ君、君は4年、私はもっと先まで”という余裕で、柔軟に戦略遂行ができることが恐ろしい。
その恐ろしさは、朝日新聞が2019年から特集を組むのでお任せしよう。(新聞は読みましょうね!!)

3位.対米貿易での黒字国に Buy Americanを迫る! ⇒ 互恵としては当たり前だよね! 日本は後手を踏んだね!
2017年度の対米貿易での黒字国は、中国、メキシコ、日本、ドイツ、イタリアが上位5カ国で、中国は3429億ドルという圧倒的な黒字を出している。
一方、中国叩きは今をおいてしかない可能性もあり、トランプ大統領が中国叩きを始めた。
前政権のオバマ大統領がとった「人権」では効果がなかったので、「知的所有権」「安全保障」を持ち出し中国からの輸入品に制裁課税、安全保障でのリスクを懸念したファーウェイ、ZTEの製品を政府調達から排除する方針を米国だけでなく日本、オーストラリアなどにも強要し仲間外れとした。
国連などの枠組みでは加盟国の多数決等で不利なので「二国間交渉」という合意形成システムに戻し、米国との貿易で黒字国には「米国産品」を買わせるというわかりやすい戦いを取り始めた。

そして、世界は米国の兵器で満たされる。
米国との貿易で黒字国は、米国産品(兵器等を含む)を購入し黒字減らしをする。ということでわが日本でも米国の兵器購入を約束した。これにより日本の防衛産業は安倍政権下で破壊的な影響を受けることになる。

4.『北の脅威』は原爆だけではない、『変り身の速さも驚異』だった。
米国・北朝鮮の関係は、一触即発の危険な関係と世界中の多くの人が認識していた。それが一転、トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長がシンガポールでお茶を飲む間柄になってしまった。
2018年のノーベル平和賞はこの茶飲み友達二人にという多くの声もあったようだが、見識を持っていたのはノーベル賞事務局だった。
変わり身が速い二人は「驚異」で、またいつ変わるか分からないので信じてはいけない。しかし、核の「脅威」はまだ消えていない。

5.人工知能は眠らない!、人はおいしものを食べたっぷりと眠りたい!⇒違いは明らかだよね!⇒ ヒトは何をすれば社会に貢献できるのだろう?
高度なAI(Artificial Intelligence=人工知能)が急速に身近になってきた。
クルマの次世代競争が‘エコカー’から‘自動運転’になったことが大きなきっかけになったのだろう。
これまでは、熟練者のスキルを学習し、工場・会社などでの業務支援、モノづくるなどに活用されていたので生活者には見えにくかった。
炊飯器・冷蔵庫・エアコンなどの家電でAIを活用した賢い家電が当たり前になっているがAIという驚きはない。
「OK Google 東京駅から鎌倉駅に行く最終電車の時間を教えて?」とスマートフォンに向かって話すと検索アプリが立ち上がり調べてくれる『おしゃべりAI』が話題になっている。
これは質問者の言語を認識し、その意図を理解し、大容量のデータベースから意図に合致するデータを検索し、その結果を会話をしているように素早く表現してかえす。ことが可能になったからである。
この先には、
「OK TOYOTA 私を鎌倉に連れて行って!」などと言うと、「ご主人様、わかりました。到着したら起こしますのでそれまでお休みください。」という自動運転では日本の企業も勝ち組に登場して欲しいが、Googleが先行しているようだ。
高速通信・大容量データベースと結びついたAIテクノロジーは、社会・人間の行動を恐ろしいほどに大きく変えていくだろう。
プロ旗手を打ち負かすまで強くなった囲碁将棋の世界でのAIは、その思考が研究対象とすらなり始めているので変わらないはずがない。
おしゃべりAIではGoogle、Apple、Amazon、Microsoftなどが競っている領域で我が国の企業は残念ながら姿が見えない。
ドローンのような無人飛行機を使い攻撃部隊をつくるなど軍事での活用が進み、これも朝日新聞がAI特集を組むという。(新聞を読もうね!)

6.戦後最長の経済成長期 ⇒ 実感が薄い経済成長期
日本経済の景気回復の長さは2018年12月に戦後最長の『いざなぎ景気』(73カ月)に並んだようだ。
12月に入って一転して株価が下落し始め日経平均株価が2万円を割った。
米中の貿易戦争、中国経済の減速の影響が日本にも影響を及ぼすという見方が株価の下落となって現れた。しかし、日本経済は2020年のオリンピック開催まで緩やかな回復を続けるとみられているが、2019年10月に消費税を10%にアップするところでマイナス成長になる可能性が出てきたので80カ月が限度かもわからない。
とはいえ、実感がない経済成長期であり、家計は火の車、国家の決算は大赤字、企業会計は黒字蓄積というところなのだろう。

7位.やはり女性陣が活躍した平昌冬季オリンピック
2018年2月9日から始まった韓国・平昌冬季オリンピック、男子フィギュアスケートで羽生結弦が、2014年ソチオリンピック、2018年平昌オリンピックと2大会連続優勝を果たした。男子シングル種目では66年ぶりの2連覇記録で、7月には国民栄誉賞を授与された。
国民栄誉賞は野球の王選手を表彰するために創られたものだが、これまでに羽生選手を含めて26人1団体が表彰された。羽生選手は歴代最年少の23歳の受賞記録も作り、また、安倍内閣では7人も表彰しており乱発気味の記録も作りそうだ。
また、『そうだね~』で、マイナーだったカーリング競技を日向に出し、銅メダルをかけて戦った英国戦では、スリリングな勝負でカーリングの醍醐味を見せてくれたチームにも国民ほっこり賞でも創出して表彰してあげたかった。
と思いませんか?

8位.インチキではなかった“がん治療法”にノーベル生理学・医学賞
免疫を高めてがんを治すという免疫療法は、100年以上の歴史があるというが非科学的で詐欺まがいの高額治療費を巻き上げるクリニックが結構あるという。正当な医学業界では免疫療法と聞いただけで嫌悪されていたという。
こんな環境にがん治療には素人の分野から挑戦がなされた。京都大学の本庶佑教授のグループは、PD‐1という分子を標的とし、がんに対する免疫細胞の攻撃スイッチをオフからオンに戻すというアプローチを発見した。
共同研究パートナーの小野薬品工業は、がん治療薬の開発にはノウハウがないため共同開発パートナーを求めて動いたが、免疫療法のいかがわしさから全て断られたという。しかし臨床試験で余命数カ月の患者への投与が生き続けている状況をみてから変わったという。
2014年にPD-1を標的とした抗がん剤が承認され小野薬品工業から「オプジーボ」として発売され、がん治療法への新しいアプローチが始まった。
ノーベル賞受賞が決まってから、本庶氏と小野薬品との間で場外乱闘があった。
本庶氏は賞金を若い研究者の奨学金として財団をつくり全額を寄付するようだが、小野薬品工業は何もしないで膨大な利益を独り占めしているという本庶氏とのバトルがあった。小野薬品工業を巻き込んでもっと大きな財団をつくればよかったのにと思わないでもない。後味の悪い産学協同エゴイズム物語となった。

9位.2019年10月 消費税10%に引き上げ>
前回の消費税値上げでは、値上げ前の駆け込み需要による買いだめが起き、消費税値上げ後は買い控えが長期間続いた。
これを是正するため、いろいろ工夫しているようだが、わかりずらいことが起きそうだ。
わかる努力をして賢い買い方をするか、いっそ面倒だからお金を使わないようにするかの二者択一になりそうだ。
後者が多いと値上げ前の駆け込み需要もあまり出ず、値上げ後は買い控えとなってしまう。
さて、あなたはどうする!

10位.災害列島 安心できるところはないと思わなきゃ~
今年も多くの自然災害があった。
地震では、4月9日マグニチュード6.1の島根県西部地震、 6月18日マグニチュード6.1の大阪府北部地震、 9月6日マグニチュード6.7の北海道胆振東部地震、北海道地方では初となる震度7を観測。この地震の影響により、北海道電力・苫東厚真発電所が停止したことが原因で道内全域の約295万戸で停電が発生した。
豪雨・台風の被害も大きかった。
6月28日~7月8日西日本を中心に中部・北海道など全国的に大雨が降り、死者200人以上を出す大惨事となった。 9月4日台風21号が日本列島に上陸。 この影響で関西国際空港が高潮による浸水のため運休の上、空港と本土をつなぐ連絡橋にタンカーが激突し使用不可となったことにより、空港内に利用客が約3000人ほど取り残された。
総務省消防庁の11月6日時点の住宅被害に関してのまとめでは、大阪北部地震の住宅被害が大阪、京都、奈良、兵庫の4府県で都市部を中心に計5万8322棟にのぼった。7月の西日本豪雨の5万2033棟、9月の台風21号の5万869棟、北海道地震の1万368棟、台風24号の5744棟を上回り、今年の災害で最多だったという。

番外:お正月の楽しみ方
スポーツのプロ化が進み世界レベルでないと評価されなくなってきた。しかし、プロとは違いアマチュアだからこそ面白いというものもある。
箱根駅伝、大学ラグビーである。箱根駅伝では青山学院大学が5連覇するか、大学ラグビーでは帝京大学が10連覇するかがかかっている。
両校とも実力としては連覇達成がかなりの確率で行けそうだ。しかし、アマチュアだからこそ何かが起こる可能性がある。そこにドラマが潜んでいそうだ。
1月2日からのテレビ中継は目が離せない。
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ジギタリス・プルプレア(Digitalis purpurea)の花

2018-12-14 09:08:56 | その他のハーブ
(写真)Digitalis purpurea (ジギタリス プルプレア或いはパープル)の花


切り戻しておいたジギタリス・プルプレアが12月というこの時期に開花した。

ジギタリスは(詳しくはこちら) 、二年草、あるいは短命の宿根草と言われているが、
記憶の限りでは今年は三度咲きのはずだ。5月頃に咲き、切り戻しで晩夏に咲き、そして12月に咲いている。

(写真)5月ころ咲いていたジギタリスパープル


茎の数、花の数とも5月頃の最盛期よりは著しく減少し、わずか1本の茎だが力強く咲いている。

旬を逸しているということでは季節外れだが、自らの遺伝子を残そうとする意志の表れなのだろうか?
しかし、蜂たちが寄っている気配がないので、季節外れの花は受粉するのだろうか?
という疑問がある。

来春に芽を出すかどうか分からないが、今年がそうであったように、こぼれダネで違った場所から芽を出す可能性に期待しよう!

このジギタリス(Digitalis)という名前を付けたのは、ドイツの本草学者レオンハルト・フックス(Leonhart Fuchs 1501-1566)で、1542年に出版した『植物誌』に記載した。

(写真)フックスの植物誌での Digitalis_(Foxglove)

(出典)commons.wikimedia

※ フックスの植物誌の位置づけ
ギリシャの医者・植物学者のペダニウス・ディオスコリデス (紀元40年頃-90年)が紀元1世紀後半に書いた『薬物誌(マテリア・メディカ)』が中世でも薬草のバイブルとして活用されていた。

フックスの植物誌は、1500年以上も通用してきたディオスコリデスの薬物誌にとらわれず薬草以外の植物も取り上げ近代植物学のスタートをきずいた。
1542年に出版した植物誌では、アメリカ原産のトマト、トウモロコシも書かれており、コロンブス以降の新大陸の植物の普及の様子がうかがえる。



ジキタリス・プルプレア(Digitalis purpurea)
・ゴマノハグサ科キツネノテブクロ属の耐寒性がある二年草。
・学名は Digitalis purpurea L.。属名のジキタリス(Digitalis)は指を意味するラテン語digitusから来ている。
・英名はFoxglove(キツネの手袋), Fairy caps(妖精の帽子)、和名は狐の手袋。
・原産地は英国を含む西ヨーロッパ。陽のさす森の中や、林の縁に生える。
・草丈60-100㎝程度と高く、根元から葉が出るロゼット状に表面にしわがある大きな葉が出る。
・その中心から花序が伸び、釣鐘型の花が下向きに咲く。
・開花期は、6-9月
・酸性土壌が適地。(日本の場合はほとんど問題ない)
・強心剤として使われるが、毒性があるため素人は絶対食しない。
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