Coaching(コーチング)という日常の出来事

「コーチング」を生き方にしようとしながらの日々の出来事を綴ってます。

正しい思いで、正しいことを。

2011-07-02 15:42:31 | 日常の出来事
先週、涙が出るほど嬉しい出来事があった。


今、自分が進めている事業について、お客様をご紹介いただきたくて、6~7年ぶりにお会いしたお客様。

まあ、それだけ久しぶりなのに紹介してください、という自分も自分だけど。



久しぶりにお会いした社長は、びっくりするくらい痩せていらっしゃった。
何か運動やトレーニングの成果、という感じでもないので伺ってみると、胃がんになり、胃を全部摘出されたとのこと。
昨年は3ヶ月くらい、まるまる仕事から離れた時期もあったそう。
そんな大変な状況の中、久しぶりに電話掛けてきて紹介してくれ、という自分に時間を作ってくれた。




久しぶりにお会いしたが、お話の仕方、内容は以前のまま。
結果も大事だが、理念やプロセスを大切にする。ここはバランスの問題なので何が正解かを一概には言えないが。



昔から、結構耳障りなことも何度も言わせていただいた。

自分が担当を外れると分かったとき、社長にこう言った。


「社長、理屈ではなく体感してもらわなくちゃいけない。どの事業でもいい。1件加盟してください。一緒に事業をやることで伝わること、感じてもらえることが必ずある。カーブスでも塾でも外食でもなんでもいい。とにかく1件、一緒にやりましょう」


自分で思い出してもけっこうむちゃくちゃなクロージング。


でも、結果この企業はカーブスに加盟してくださった。
今はメンバーさんが550名おり、しっかり利益も出ている。


「お客様に喜んでもらうことの大切さ」をカーブスをやることで改めて確認できた。
斉藤さんの言うとおりにしてよかった。



そうおっしゃっていただいた。
自分の仕事や営業というものに対するスタンスで1人の経営者、1つの企業やそこで働く従業員、その家族、顧客の人生が変わる。改めてそれを感じた瞬間だった。売るのは事業ではなく経営戦略であり、経営力なのだ。




で、今やっているビジネスについてご紹介して、本題の紹介を打診する。
いろいろご意見をいただきながら、2社ほどイメージがつく企業があるとのこと。



ただ、その会社は社長同士面識はあるものの、きちんと話しをしたのはもう何年も前だとのこと。
さすがにそれは紹介をいただくというのは難しいですかねえ・・・というお話をしようとしたら、



まあ、電話してみよう



ということになり、その場でHPで調べた本社の番号に電話をしていただく。




○○社長、○○です。いやいや、本当にご無沙汰してまして。最近どうですか?・・・・・・そうですか。実は今日お電話したのはですね、○○社長のところにご紹介したいビジネスがありまして。いや、久しぶりのお電話でこんなお話で恐縮なのですが、私の友人がやっている事業で・・・




と、さっき私が社長に1回だけお伝えしたこのビジネスの特徴、ポイントを完璧につかんでいただいてプレゼンをしてくださる。
その説明があまりにきちんとしていて、そのことだけでも本当にありがたいと思った。
人の話をきちんと聞く、というのはこういうことなのだ。
結果としては明確な物理的ハードルがありご紹介には至らなかったが、逆に曖昧な理由で紹介をいただいたとしても同じ理由で事業に取り組んでいただけることはなかっただろう。


もう1社もそんなに面識があるわけじゃないんだけどウチのお客さんで、ということでその場で社員の方に電話をしてくださり、同じように状況を確認して事業の説明をしていただく。来月、ご紹介をいただけることになった。


気軽に話ができる仲が良い相手を紹介していただくのではなく、多少なりとも構えて連絡を取らなければならないようなお相手にまでご紹介の打診をしてくださったことが本当にありがたい、ということをお礼としてお伝えすると、


なんで僕が齊藤さんのことを手伝いたくなるかというと、あなたとは長い付き合いだけど、あなたは正しい思いを持って、正しいことをやる人だから。僕はこの事業の中身はよくわかんないけど、齊藤さんがやることだったら応援するよ。

という、本当にありがたい言葉をいただいた。



この面談の成果は数字としては「紹介をもらうというゴールに対して0件」というもの。
でも、もし私がこの話を自分が部下から聞いたら、心から褒めてあげたいと思うし、尊敬の念を示したいと思う。そういう思いをもった会社を作りたいと思う。


人が動くのは、人を通して、なのだ。
安価でいいサービスも、どんなに正しい行動や発言も「それは誰がやっているのか?」ということがついて回る。
それは非合理的だし、論理的でもない。しかし、その非合理に目を向けてこそ経営。


今、新サービスのコンセプトやビジネスモデルを頭をひねって考えているが、そのコンセプトのなかにも、その非合理を決して無視せずに作っていきたい。そうでなければ人は動かない。ファンになってもらえない。結果、消費行動が起きず、事業は成功しない。

人の感情にのみフォーカスをしてもいけないが、大切なのはそのバランス。
いろんなことを考えさせられた1時間半だった。

必ずこの先に活かしていきたい。