てっしーずのおでかけ日記

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カイユボット展ー都市の印象派

2014年09月17日 | ぐるっとパス
特別展
カイユボット展ー都市の印象派
2013年10月10日(木)〜2013年12月29日(日)
ブリヂストン美術館
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/exhibitions/2013/185/

特別展だったので、ぐるっとパスの割引は使わずに入りました。
多分、三井、三菱との共通チケットを使ったと思うんですが、記憶が定かではありません。
そういえば今年度は秋の展示も特別展じゃないようなので、大きな展示はなしみたいですね。
とはいえ、ジョン・アンド・キミコ・パワーズ・コレクションによるウィレム・デ・クーニング展はかなり楽しみですけど。
ぐるっとパスで入場できるのはお得な気がします。

カイユボットといっても、少し前にブリヂストン美術館が購入した「ピアノを弾く若い男」くらいしか知らなかったので、地味な特別展なんだろうと勝手に思ったんですが、実際、非常に面白い展示でした。
印象派の画家を支えるパトロン的な面が強調して紹介される人物ですが、実は彼自身の作品も相当面白く、しかも一度見ると、なんとなく心の端に引っかかって忘れられなくなるものでした。
印象派の画家を支えながらも、他のアーティストとは明らかに違うというのもすごいことです。
一番印象に残ったのは、やはり彼の作品全体につきまとう寂しさと孤独感でしょうか。
たとえば「上から眺めた大通り」
http://caillebotte.net/work/index.php?no=154

上から俯瞰で見るというのが構図として面白いのは確かですが、上から見つめている人間と通りを歩く人間の、ほんのわずかの距離の違いが、まるで次元の違いのように絶対的なものに見えます。
下の人間は上に気づくことはないだろうと思わせるくらい。

「ピアノを弾く若い男」もすこし歪んだピアノと人物のあり方に目が行きますが、部屋の中の静寂さも相当なものです。
もし、部屋に他の人々がいても、ピアノを弾いている人物にはまったく注目していないんじゃないでしょうか。

その「ピアノを弾いている男」のモデルだった彼の弟の写真も展示されていました。
兄弟ともに絵や写真で食べていこうとする必要もない、裕福な家庭に生まれ、その余裕があるからこそ生まれた作品なんでしょうか。
そういう意味では作品にはまったく共通点がありませんが、吉田博の一家を連想しました。

オルセ展ではカイユボットの有名な「床に鉋をかける人々」を展示しているので、ぜひ見たいところです。(ひ)


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