てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

アカデミー賞

2009年02月27日 | 茶の間で鑑賞
POLYSICS - Domo Arigato Mr Roboto

今更という感じですが、見終わったので雑感を。
いやあ、こんなにお金のかかっていないアカデミー賞を見るのは初めて。
オープンニングはいつもやたらに金をかけたCGを派手に流していたのに普通に始まったし、その後の進行もシンプル。
いつもなら凝った映像や豪華なゲストが続いて辟易するするくらいになったから、これでいいといえばいいんですが。
でも、あんまりいろんなものを地味にして不景気感を煽るのもどうかと思いますけど。
節約するアメリカ人って、それだけでコントみたいだって思うのは失礼?

司会はヒュー・ジャックマンという人。
ミュージカルで活躍する人だけあって、パフォーマンスが中心で、今までの司会の中では相当アクのない人でした。
確かに歌は上手かったです。
ビヨンセやら日本の和太鼓?と思わせるものまで登場したりもしていました。
ピーター・ガブリエルも本当は登場する予定だったそうですが、話がこじれて無しになったそうです、残念。

一番印象に残ったのは主演男優賞のショーン・ペンのスピーチ。
同性愛者への差別への抗議、新大統領を選んだ人々への賛辞、ミッキー・ロークの復活への喜びの言葉と実に素晴らしかった。
一瞬会場を凍りつかせるのもいいですね。
こういうのを聞くとアメリカの素晴らしさというのを実感します。
日本の授賞式でこんなことを言う人は出てこないもんね、絶対に。
まあ、他のスピーチはそうたいした事もなかったんですが、歴代の受賞者が候補者の紹介をするというのはいいですね。
紹介する俳優の技量が試される感じ。
ウーピー・ゴールドバーグやデニーロはやっぱり面白いこというなあ。
キューバ・グッディング・ジュニアの毒のある言葉もよかった。
この人の授賞式のときのスピーチもすごかったですけど。

日本ではすっかり日本人受賞者のことで盛り上がってました。
普通そういう盛り上がりには乗らない偏屈な人間なんですが、「つみきのいえ」の受賞は嬉しかった。
今回、この作品が唯一、事前に見ていた作品でした。
国立新美術館の文化庁メディア芸術祭で上映されていたからです。
セリフやナレーションを使わず、孤独な生活をおくる老人の生活を実に見事に描いた、ある意味アカデミー賞からまったくかけ離れた素晴らしい作品でした。
うーん、こういう作品が大きく評価されるのは嬉しい。
何が良いって、よく見るといろんな深い要素が入っているのにそれをまったく説明していなかったというところ。
最近の日本ではやたら説明過多。
テレビ番組なんか不要な字幕をガンガン入れて、日本人総白痴化計画を遂行してますが、そんなものとは対極にある想像力を喚起してくれる作品でした。
何でも発売しているDVDにはナレーションが入っているそうですが、それはやめて欲しいなあ。
ニュースで「つみきのいえ」の作品紹介を「環境問題や家族愛などを描いた作品」なんていわれるだけで、そんな決め付けはやめてくれと思うくらいですから。(ひ)



アートリンクとちぎ2008

2009年02月26日 | 国内のおでかけ
アートリンクとちぎ2008
「高橋由一の東北新道石版画」
会期 : 2009年2月4日[水]-2009年2月8日[日]
場所 : 佐野市文化会館
http://www.art.pref.tochigi.lg.jp/jp/exhibition/index-t_kangaiten.html
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/south/sano/news/20090205/108243

実家に行ったついでに寄ってきました。
会場の文化会館ができたのは私が小学生の頃、学校でガンバのミュージカルを見に行ったのを覚えています。
あの頃の新しさも賑わいもまったくなく、すっかり寂れてました。
イベントを紹介したポスターも他の地域のものばかりで、佐野で行われるのは研ナオコのコンサートくらい。
市内でも賑わっているところはほんの一部だけなんですよねえ。

展示ですが、高橋由一が栃木、福島、山形の新道開墾の風景を描いたもの。
明治になり、道が新たに作られるようになった時代の記録なんですが、過去の美しい自然を記録しておこうなんていうものではなく、新道がどう作られているかという実用的なものでした。
その当時見た人は、新しく変わっていく田舎の風景に目を見張ったのかもしれません。
とはいえ、今の時代に見ると当然ながら、自然にほとんど手を入れていない牧歌的な光景にしか見えません。
横に並んだ現在の同じ場所の写真と見比べると、変わらないのは山の形くらい。
もちろん現在の風景も全然都会的ではなく、寂れた古い感じなんですが、そりゃあ明治時代と比べるとまったく別のものになっています。
しかし、よくこんなものがちゃんと残っているものですね。
こういう貴重な資料がきれいな形でみられるなんて。
高橋由一の絵は当然ながら写実的でこうした記録にはぴったり。
40点も見ていると、どれも妥協なく細かい描写がなされていて息が詰まってくるようですが。

それにしても高橋由一が佐野藩士の息子だったとはまったく知りませんでした。
高橋由一というと生真面目に写実的な絵を描いたという印象が強いんですが、佐野出身の画家はそんな感じなんでしょうか。
同じ佐野出身の小堀鞆音の歴史画も相当な生真面目っぷりで冗談が通じなそうだもんなあ。
ちなみにふたりは30歳以上離れています。
松本哲男はかなり自由な絵を描いているようだけど、やっぱりどこか生真面目?
http://www.gei-shin.co.jp/comunity/04/19.html

私はやぼったくて生真面目といわれるんですが、それは佐野の気質だと勝手に割り切ることにしよう。(ひ)


先月のNBA

2009年02月25日 | hoop madness
DeAndre Jordan power dunk vs. Blazers (1/26/09)この選手はダンクが売りみたい

1月25日
ゴールデンステイト107-92LAクリッパーズ
久しぶりに見る両チームなんですが、クリッパーズはすごいことになってました。
バロン・デイヴィス、ケイマン、ランドルフがインアクティヴ。
そして、キャンビーも出場なし、って。
しかも個人的に応援していたポール・デイヴィスがウエイヴされてました。
じゃあ、誰がいるのっていう感じですが、エリック・ゴードンとソーントンがチームの中心。
センターはDeAndre Jordanというルーキーがつとめてました。
しかし、お払いを本当にしてもらったほうがいいですよ、ダンリーヴィー一家は(息子も怪我で休んでるし)。
2年連続こんな状況というのはトレーナーにも問題があるのか?
トレード・デッドラインでは噂のバロン・ディヴィスのトレードもなく、チーク・サムをウエイヴして、フレッド・ジョーンズと契約を結んだくらい。
来シーズン中心選手がみんな戻るとすごいことになるけど、結局、今シーズンはゴードンとソーントンが力を伸ばしたくらいなんだよなあ。
昨シーズンは負けても将来への希望が持てたのに。

試合のほうはゴールデンステイトの圧勝。
チーム成績は変わらないんですが、控え選手がほぼいないクリッパーズとの差が付いた感じです。
モンタ・エリスが最初からいればなあ。

1月26日
LAクリッパーズ88-113ポートランド
なぜか、ここでクリッパーズ戦が連続。
リーグパスのイジメですか?
第3Qまではポートランドも調子が出ず、互角の展開。
このチーム相手に互角というのは問題ありすぎでしょ。
こりゃあ、オデンの大爆発が見られるかと思ったら、きっちりファウル4つしてました。
いつでもファウルトラブルの律儀な男です。
さすがに人材不足のクリッパーズ相手なのでのびのびプレーしてましたけど。
この2試合見て思ったのはリッキー・ディヴィスって本当に力が落ちたなあということ。
やっとチャンスがきたのに以前のキレのあるプレーはほとんど見られず。
来シーズンも契約が残っているような気が。
ソーントンとゴードンは相当いいプレーも目立つんですが、2人しか攻撃できなくなると無理なプレーをせざるを得なくなる。
仕方がないんですが、こういうプレーをやっていると、他の選手が戻っていたときかみ合わないんだろうなあ。
ステーヴ・ノヴァクの5本のスリーポイントが救いでした。

1月27日
クリーヴランド117-110サクラメント
点数は開いていんですが、クリーヴランドが終始余裕のある試合でした。
アリーナまで余裕がある感じで応援がまったり。
FSクリーヴランドの放送だったので、どうも苦手な解説のカーの笑い声が響いているのがいやでしたけど。
モー・ウイリアムスがなんと43点。
サクラメントは特に彼に対するディフェンスを変えることなくやられてました。
30点以上取られているのに、フリーでゴール下に入られるというのはどういうことだろう。
サクラメントのトレードというのもすごかったですね。
とにかくサラリーカットでムーアまでウエイヴ。
2010年のことを考えているというより、チーム運営が厳しいということなのかなあという気もします。
ここの問題がHCなのは明らか。
来シーズンはディフェンスの強いチームにできるHCをちゃんと雇って欲しいものです。
若手選手がこれだけ多いんですし、ミラーを放出したとなると、チーム・ディフェンスを1からやり直しという感じですね。

一方のクリーヴランドはずいぶんお金があるもんですね。
ザービアックを結局保持したままですか。
スノウもそのままなんですね。
どうにも選手が多すぎる気がするんですが、今シーズン勝っても負けても今後のサラリーは更に膨らみそう。

オーランド135-111インディアナ
シーズン開幕時にはインディアナが今みたいなチームになるとは思っていませんでした。
点は取るけど、失点も多い、ゴールデンステイトのような状態。
といっても、原因は解説の奥野さんの話の通り、オフェンスに偏りがあってディフェンスに悪い影響を及ぼしているということなんでしょうね。
ネステロヴィッチがいないとインサイドがすごく弱い。
ヒバートはがんばっているけど、まだまだ線が細い感じ。
12分平均で6点3リバウンドだから、成績としてはまずまずかな。
でも時間はだいぶかかりそう。
マクロバーツまでインアクティヴなので、長く使えるセンターがフォスターしかいない。
そこでセンター抜きでマーフィーをオーランドのスーパーマンにマッチアップさせる奇策に出たんですが、これが失敗。
マーフィーはオフェンスのリズムまで崩して散々。
インサイドに選手が欲しいですねえ。
ティンズリーとの契約はいつまでなんだろう。
これが何とか片付いてインサイドに一枚選手が加わって、ヒバート、ダニエルズ辺りがグレンジャーを助けられるくらいにならないと。
ダニエルズはこのところ好成績みたいですが、とにかく怪我だけはしないで伸びていって欲しい。
試合のほうはオーランドのやりたい放題。
というか、最近上位と下位の試合ばっかりで後半はずっと消化しているだけという展開が多くてうんざり。
もう少し競った試合も見させてくださいよ。
パソコンを長時間見るのは嫌だから、リーグパスのブロードバンドにする気はないんですが、カードを選べるというのはうらやましい。

1月28日
ボストン119‐100サクラメント
サクラメントの試合が多いなあ。
試合序盤はFG%が高くてリードしたんですが、追いつかれた後は失速。
というか相手チームのFG%が高すぎますね。
スリーまで9-13とすごいことになっているし。
攻守にインサイドが弱いから、それを意識する余り、外の守りがおろそかになるというパターン。
若手を中心に使うのは分かるんですが、こういう状態って下位チームのアリ地獄化という気がしなくもありません。
レベルの高いウエスタンはシーズン中盤でドラフトのことを意識するようになり、若手中心で経験を持つベテランや中堅どころをカット。
そうした選手は他のチームで活躍。
捨て試合を延々と見せられたのに翌年も結局同じことを続けるチームにうんざりしたファンが減っていく……。
もうそろそろ下位チームがドラフトに有利というシステムはやめませんか。
上位チームと下位チームは明らかに力のさがあるけど、29位と30位には差はないですよ、はっきり言って。
うまく選手を放出したり、捨て試合を早く始めたりしたチームが得するなんて。
そんなの本当はファンに対する裏切りだし、負けるのを期待しなきゃいけない状況なんて倒錯しすぎですよ。

と試合に関係ないことを延々書いてしまいましたが、ボストンはロンド、ハウスが異様に得点してました。
相手の攻撃が悪いからファストブレイクも多かったですね。
サクラメントが悪循環を断ち切るにはやっぱりいいHCをおくしかないです。
シャーロットやミルウォーキーだって、HCがよくなったらチームがよくなる兆しがあるし。
話は変わりますがHCというと、この人の動向が気になります。
Knight says he'd coach again if situation right
http://nbcsports.msnbc.com/id/28955769/

息子をHCにさせたかったから引退したのかい? と突っ込みたくなりますが、やっぱりにこやかにテレビでコメントするより暴れて欲しいですよね、この人には。

話はまたかわるんですが、ヒューストンのデッドライン前のトレードはなんだったんでしょう。
このタイミングでアルストン放出して大丈夫なの?
少なくともブライアン・クックはいらないし、ロウリーもきっと控え選手として使うだけなんだよね?
あまりにもハイリスク・ローリターンなトレードだった気がするんですが。
アーテストへの依存度が上がっているのが吉と出るか凶と出るか? (ひ)

コニカミノルタプラザ

2009年02月24日 | 都内のおでかけ
コニカミノルタプラザ
○岩本浩典写真展
「WARNING!!」
○織田健太郎写真展
「confrontations」
○長倉洋海写真展
「人間交路-シルクロ-ド」
1月24日(土)~2月2日(月)
http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2009january/index.html

新宿に行ったついでにまた寄ってきました。
しかし、相変わらず高野のフルーツパーラーは混んでるなあ。
エレベーターに乗る人はほとんどそっちに行く人ばかり。
日本の場合、不景気不景気とかいいつつ、結構高めなお店が混んだりしてますね。
私は今回もそちらに行くことなく無料展示だけ見てきました。
ちょうど長倉洋海のサイン会をやっていたので、こちらも人が多かった。
ベトナム戦争が終わってすぐくらいに報道カメラマンになったそうです。
キャパや沢田教一に影響されたそうですが、フリーでいろんな土地に行って写真を撮っているようです。
今回は「シルクロード第2章」というザ・ロードか何かみたいなすごいタイトルのついた展示。
タクラマカン砂漠、パミール高原、中国西域の新彊ウイグル自治区、中央アジア、チベットの青蔵高原、中央アジアのサマルカンド、シリア、トルコ、スリランカ、ドバイ、イエメン、ヒマラヤ最古の寺、天山北路を撮影したというとんでもないものです。
こういう写真はすごいなあと圧倒されるんですが、もはや写真がすごいのか、その行動がすごいのか分からない感じもなくもありません。
でも、ドキュメンタリー映画なんかは別に映画としての素晴らしさは感じなくても扱ったものがすごければそれでよかったりするんだから、いいといえばいいんですが。

写真として面白かったのは岩本浩典という人の写真。
http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2009january/gallery_a_090124.html
都会のごく普通の風景を写した写真を重ね合わせたというもの。
都会の異様な風景がそこから浮かび上がるというものです。
それをすぐに、「警告」や「危険」と言ってしまうのはどうかとも思うんですが、先日、ミュゼ浜口陽三で見た版画を思い出しました。
別に今の文化に対して警鐘を鳴らすというよりは、願望や興味として都会の町並みを破壊してみたいというものがあるんでしょうか。
まあ、あんまり中途半端な分析をしないほうがいいかな。

織田健太郎という人の写真も興味深かった。
http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2009january/gallery_b_090124.html
電車の中から、踏み切りの前にいる人を撮影したというもの。
信号や踏切の前って、みんなボーっとして無防備になっていますからね。
結構みんなあらぬ方向を見て考え事をしています。
こういうときに結構いいことを思いついたりするものですが、また歩き出した途端忘れたりするのがもったいない。
別の日に同じ踏切や信号に引っかかるとそのことを思い出したりするんですよね。
でも、また歩き出すと忘れてしまう。
写真の中にその考えまで写っているといいのに。
これだけボーっとみんなが考えていることの中には相当面白いこともあるはずですよ。
まあ大半が相当くだらないことなんでしょうけど。
写真の話に戻ると、撮影が京王線、井の頭線が多いのが嬉しかった。
以前、京王線沿線に住んでいたというだけなんですが。
ああ、ここは柴崎の駅前だよ、とか、ここは烏山の商店街のところね、なんて思ったりして。
そういえば、今はいろんな待ち時間に携帯をいじっていることが多いですね。
やっぱり人間はひたすらボーっとする無駄な時間がもっと必要じゃないですかね。
手持ち無沙汰がいろんな発想を創る。
携帯やゲームやアイポッドなんてものを駆使して暇な時間を駆逐していると無駄のないつまらない人になってしまう。(ひ)





ぐるっとパス2009

2009年02月23日 | ぐるっとパス
ということで年度末にぐるっとパスはやらずじまいだったのですが、新年度の情報が出ました。
http://www.rekibun.or.jp/grutto/museum2009.html

新しく増えるのは
昭和館
ニューオータニ美術館
菊池寛実記念 智美術館
畠山記念館
文化学園服飾博物館
地下鉄博物館
調布市武者小路実篤記念館

そして国立西洋美術館の常設展無料が復活!
ニューオータニ美術館が新しく増えるのも個人的には嬉しいです。
小さい美術館ばかりですが、企画展無料のところばかりです。
残念ながら減ってしまうのは

朝倉彫塑館
江東区深川江戸資料館

この2館は建物を修理だから仕方がない。
朝倉彫塑館は4年くらいかかるみたいです。
リニューアルに期待しましょう。
一番気がかりは山種美術館の名前がないこと。
新しい場所に移転して新年度は豪華企画展が続くから来年度だけのことなのか、ずっと復帰がないのか。
いい方に期待します。

しかし、66ヵ所で値段据え置きというのは嬉しい。
来年度は3回くらいお世話になるかな。(ひ)

原研哉デザイン展  本

2009年02月22日 | 都内のおでかけ
原研哉デザイン展  本
友人、原田宗典がモノ書きだったおかげで。
2009.1/24[土]-3/1[日]
武蔵野市立吉祥寺美術館
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/

1月末の土曜、府中の後に行ってきました。
(今年度の)ぐるっとパスを買うなら最後のチャンスだったんですが、もらったチケットが他にいくつかあったり、見に行くつもりの無料展示も複数あるので諦めることにしました。
ぐるっとパスを買うなら、20ヵ所前後は行きたいという貧乏性が染みついています。
まあ、吉祥寺美術館は入館料100円なので、普通に入っても全然高くない。
今回の展示はすごくオシャレ。
見に来ている人はデザインに興味のある人、勉強中な人なんでしょうね。
いつもとは違って若い人が多い。
学生時代の友人原田宗典の本の装丁をやったことから本のデザインをやるようになったという原研哉。
そんな消極的に本のデザインをスタートしたとは思えないくらい幅広いジャンルの本を手がけています。
デザイン関係の本は紙質や本の作り、色まで非常に凝ったものになっていました。
すごくかさばりそうだったり、重そうだったり、あんまり何度も見ると壊れそうなだったりするものもあるんですが、いろいろチャレンジしたいものなんでしょうね、きっと。
小市民的な本好きである私のようなものは書店だったら、こんな変な形いやだろうなあ、とか家に置いておくには場所をとって嫌だなあなんて、つまらないことも考えてしまうんですが。
そんな小市民の私にもおなじみなのは「集英社新書」。
こういう白を基調としたものが多いみたいです。
本じゃないけど無印商品なんかもやってます。
ちょっと緊張感のある白というイメージですね。
生活の中に少しそんなものがある分にはいいけど、あんまり多いと嫌かな。

ところでいろんな本が並んでいるのに自分が持っている本が全然ない。
そういえば原田宗典って図書館で借りて何冊か読んだくらいで、ほとんど持っていない。
と思ったら、家には3冊ほど原田宗典の本があったので読ませて貰おうと思います。
戯曲も結構多いんですね。(ひ)






第4回府中ビエンナーレ

2009年02月21日 | 都内のおでかけ
yarimizu Water tower in tokyo/The Moonriders 牛島作品に出てきそう

第4回府中ビエンナーレ トゥルー・カラーズ 色をめぐる冒険
2008年11月15日(土曜日)から2009年2月1日(日曜日)
府中市美術館
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/4th_Biennial/index.html

こういう展示はやっぱりいいですね。
若手作家の作品を集めた展示で初めて作品を見る人ばかり。
作家の数はそれほど多くないのである程度まとまった作品数を見ることができました。
もう少し全体の作品数が多いと嬉しいのになあという不満も少しありましたけど。
例によって気になったものを挙げておきます。

○原高史
http://www.art-index.net/art_exhibitions/2008/02/post_148.html
一枚の絵の中に複数の場面が描かれている。
順番やつながり方は見るほうの考え方次第という感じになっています。
絵には童話的でもあり漫画的でもあるような独特の雰囲気があっていいんですが、言葉が全体の雰囲気を壊している気がします。
シンプルな言葉、稚拙な言葉をあえて入れるというのもありでしょうが、この場合は絵の持つ緊張感を壊していたり、想像力を働かせることを阻害したりしていました。
私の個人的な好みもあるんでしょうが、絵の説明なんてあんまり作品中にいれて欲しくない。
見るほうが勝手に考えたいし、言葉を入れるなら更に想像力を喚起したり、いい意味での混乱を与えてくれるものにして欲しい。

○渡辺豊
http://www.tomiokoyamagallery.com/exhibitions/interview/jpn/frame.html
今回の企画展で一番印象に残りました。
町の中のごく普通の風景からインスパイアされたものだそうです。
見ていて子供の頃の感覚を思い出しました。
子供の時は町の建物や風景を見ると勝手に擬人化していました。
家の屋根や窓がおじさんの顔に見えたり、給水タンクがロボットに見えたり。
そこを通る度におじさんやロボットに会っていました。
頭の中ではおじさんやロボットに話しかけられたり、動き出したりしています。
そういうことはさすがに大人になると考えない、というより、ないことにしてしまっているんですが、実は人の顔みたいだなあと無意識のうちに今でも一瞬考えてしまったりしています。
この作家は別にそんなことはまったく考えていないかもしれませんけど、ごく普通の風景かイマジネーションを働かせた楽しい作品です。
別にきれいな風景やすごい建築物を見に行かなくても十分楽しめるんですよね、確かに。
絵だって、名画と呼ばれる有名作品じゃないと目を向けないなんていうのはすごくつまらない気がします。
ごく普通の風景にも美はちゃんと存在するはずです。

○雨宮庸介
http://www.yukasasaharagallery.com/artists/amemiya.html
展示室の一角にドアが5つくらいあります。
そのうち2つくらいはハシゴを上らないといけないんですが、それぞれが中の部屋に入れるようになっていました。
中に入ると複数の映像が正面にあり、部屋の中にはいくつかのオブジェが並んでいます。
不思議な空間が展開されているとはいえ、各部屋から見える映像はそれほど変わらず、今ひとつ何をしたいのか分からないところがある。
でも、その甞めた感じがいいという気もします。
ここまで大掛かりに作って、結構急なハシゴまで上らせてそれかよ、という感じで。

あっという間に見終わった企画展でしたが、ここは常設展示も充実しているので大満足。
小山田二郎の特集に戦後の絵画、更には牛島憲之も見られました。
特に小山田二郎の水彩画がすばらしかったなあ。
http://www.bunkyo-art.co.jp/works_oyamada.html
油彩画とは違う独特の味わいがあって、小山田作品の奥の深さの一端を知った感じです。
もっと大きく特集して欲しいなあ。

更には公開制作として、こちらも見られました。
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kokai/kokaiitiran/hakamata/index.html
残念ながら公開制作している現場に立ち寄れたことはないんですけど。(ひ)



先月のNBA

2009年02月20日 | hoop madness
DeVon Hardin Highlights どんな選手か気になるけど


オールスターだけはすぐに見ましたが、後はいつも通り先月の試合を見ています。
トレードもデッドライン間近で結構決まってますね。
しかし、不景気感を伴うトレーばかりのように感じるのは気のせい?
メンフィスの恐ろしくガラガラのアリーナを見ると、身売りどころか解散するチームも出てくるじゃないのという気になってきます。
しかし、ヒューストンはとことんついていないですね。
まだトレードできるんですから、多少無理してもまともなPGをとっていけば大丈夫じゃないかと思うんですが、そんなことしないんだろうなあ、きっと。

1月18日
オクラホマ94-104マイアミ
オクラホマはデュラントひとりがまた目立ってました。
マイアミとしてはウエストブルックに空き放題やられると困るということで、彼を徹底マーク。
そのせいもあってかグリーンも活躍していました。
つい最近のトレードはスミス、ウイルコックスでチャンドラーとDeVon Hardinへの権利というものでした。
チャンドラーは微妙ですね。
どうも今ひとつ伸び悩んでいる印象があるし、いいPGと組まないとまったく得点できないなんてこともありそう。
サンダーの場合、かなりデュラント中心のバスケットだから不安もあります。
オクラホマはペジャの不調もあって、ウエスト、クリス・ポールの攻撃時の負担を軽減したいんでしょうね。
それにサラリーカットのことが大きいのかなあ。
これから厳しいチーム運営を強いられることろは当然多いはずです。
今まで選手に給料払いすぎでしたから、どう考えても。
試合ですが、ウエイドのいつもながらの爆発に加えて、マイアミはスリーで突き放しての勝利。
このメンバーだとウエイドの力は圧倒的ですね。

と書いたしばらく後でチャンドラーのトレードご破算のニュースが入りました。
プレーオフにからまないチームへのトレードが決まっただけでショックだったのに、肉体的に問題有りという烙印まで押されてしまったんだから、かなり怒っているみたいですね、チャンドラーは。
これがいい方向に出て奮起してくれるといいんですが。

1月19日
LAレイカーズ105-88クリーヴランド
レブロンとコービーのマッチアップで話題になった試合ですが、若いなあレブロン。
後半自分で行き過ぎてターンオーヴァーを連発してました。
まあそれが彼の良さにもつながるので難しいところなんでしょうが。
しかし、ガソルが恐ろしい活躍を見せてました。
11-13で22点。
Zがいなかったとはいえ、コービーとのコンビネーションもかなり精度が上がってきたし、彼の中間距離のシュートを止められないチームが相手だと楽なんでしょう。

1月20日
デンヴァー118-99サクラメント
一番みたいダンテ・ジョーンズが怪我だし、カーメロもまだ復帰せず、ふたりならんで観戦してました。
ということで、ガルシアを見るくらいしか楽しみのないゲームでした、はっきり言って。
第2Qでデンヴァーが逆転した後はこれできまったな、という試合でしたから。
サクラメントは今年も再建かあ。
オクラホマ、メンフィス、サクラメントはずいぶん再建状態ばかり見ている気がします。
ムーアやケニー・トーマスはかわいそうだなあ。
再建中なのは分かるけど、選手の使い方が違う気がするんだけどなあ。
デンヴァーはペイント内を圧倒してました。
ノシオニ、グッデンが入ると変わってくるのかなあ。
でも再建状態の今のチームでふたりを長い時間使うんでしょうか?

シカゴ102-105アトランタ
いやあ、きわどかった。
ホーフォード、マーヴィンがいないというのは厳しい。
今シーズンのマーヴィン・ウイリアムスは中間距離のシュートで窮地を救ってくれてますから、リバウンドだけの問題じゃないんですよね。
エヴァンスはファウルばっかりだし、モリスはこういう速い展開の試合には使ってもらえないんですね。
シャックとかハワードなんかが相手じゃないと駄目か。
マイク・ビビーとローズの違いについて、ゾーン・ディフェンスについて奥野節が炸裂する楽しい試合だったなあ。
やっぱり奥野さんの解説は面白い。
こういう規格外の人がテレビに出ることがなくなっているから貴重ですね。

1月21日
デトロイト95-76トロント
元気のないチーム同士の戦いでした。
トロントはオニールの元気のなさが目立ちました。
足が決してよくないだけにマイアミでどのくらいプレーできるのかも疑問です。
まあ、トロントのように第3のビッグマンとして、居場所がない状態よりいいんでしょうけど。
爆発的な得点力もなく、ディフェンスが強固というわけでもないトロントはこれからどうしたいんでしょう。
何だかゴールデンステイトを思わせる、個々の選手は能力が高いけど、チームになっていない、という感じですね。
デトロイトもAIがオニールと同じ状態。
何だか見ていて気の毒になってきました。
AIも気の毒だし、カリーも気の毒だし、ハミルトンも気の毒。
スタッキーが元気にやっていてくれるのだけが救いだよ、という感じで。
まあこの一年は我慢でしょう。

1月22日
オーランド80-90ボストン
点差はそれほどじゃないんですが、力の差ははっきり見えました。
第3Qまでで54点しかオーランドが取れないんですから。
どうもネルソンは強い相手になると、力を出せないイメージがあるんですが、この試合もそうでした。
ハワードとターコルーがファウルトラブルになるというのも負けパターンですね。
昨シーズンに比べると、控えがよくなったのは確かだから、プレーオフでも、どうプレータイムを作るかが鍵になってくるんでしょう。
きっとハワードはファウルトラブルになるだろうから、ゴータットとバティーがどう活躍できるか。
ボストンはピアースがターコルー相手だといくらでも得点できる感じでした。
デイヴィスが活躍していたけど、レオン・ポウはもうひとつ地味ですね。

1月23日
シカゴ94-114トロント
カルデロンが出ると違うなあ。
9-10で23点10アシストというすごい活躍だったんですが、テレビの解説がおかしかった。
シカゴの地元の放送なのに、ローズとカルデロンを比較して、カルデロンをとにかく絶賛。
ローズの若さやプレーの単調ぶり、ディフェンスへの不満をずっと言っているんですから。
まあ、それだけ期待が高いということなんでしょうけどね。
それにしても、シカゴも大変らしく、この試合の放送でもマイアミ戦のチケットを買うよう勧めていました。
ウエイドのプレーはすばらしいし、チームもいい方向に再建されているから、見たほうがいいですよ、という感じ。
シカゴのトレードはますますローズ中心のチーム作りに拍車をかけるのかな。
一番力をつけてきているのは実はグレイじゃないかという気もしますが。

デトロイト91-112ダラス
お客さんが静かだったなあ。
ノビツキー、テリー、バスがやりたい放題。
しつこいディフェンスを見せているのはダラスのほう。
これだけ若手を使っても、この成績を保っているデトロイトは立派ですが、今シーズンに限ってはいろいろ試していくしかないんでしょうね。

1月24日
メンフィス88-99ニュージャージー
メンフィスは先発のうち、ルーキーが3人に2年目、3年目の選手がひとりずつ。
メイヨを中心に得点力はあるけど、ディフェンスが単調。
ずっと同じプレーでやられ続けていたので解説者もかなり呆れてました。
同じスクリーンプレーをされると、ヘルプのないままフリーでシュートをうたれるというパターン。
いろいろ言われているマイルスはディフェンスでいいプレーを見せてました。
控えではそれなりのプレーができそうだし、この試合ではいいブロックを2度も見せてました。
ヤリッチやロスは出番がなくて気の毒だなあ。
メンフィスは来年もこの状態でやっていくんでしょうか。
しかし、なぜクリス・ミーム? 
一番お客が沸いたのはメイヨでもコンリーでもゲイでもなく、メンフィス大出身のCDRでした。(ひ)

横浜2日目

2009年02月19日 | 国内のおでかけ
翌日の朝、ホテルを出て中華街でお粥の朝食。
月曜日の午前中だったのでさすがに中華街も空いていました。
その後のコースは覚えている限りだとこんな感じでした。

開港記念会館→県庁本庁舎→横浜税関(クイーンのひろば)→赤レンガ倉庫→バス(あかいくつ)→港の見える丘公園→横浜市イギリス館→山手111番館→山手234番館→エリスマン亭→ヨコハマねこの美術館→中華街(昼食)→バス(あかいくつ)→桜木町駅

いつも欲張っていろいろ見てしまうのと比べると、のんびり散歩する感じのコースでした。
月曜なので美術館や博物館は休みのところが多かったのは残念でしたが。
あかいくつというのは横浜の市営バス。
100円で乗れるんですが、平日なのに混んでました。
観光プラス地元の人の足にもなっているみたいです。
30分に1本くらい走るし観光スポットをひと通り回っているので便利。
それから横浜税関の展示室のキャラクターが何とも言えずおかしかった。

ゆるキャラ・横浜税関「カスタム君」
http://golog.nifty.com/cs/catalog/golog_photo/catalog_080607188361_1.htm

著作権の侵害はいけません、とブランド商品のバッタものに注意する展示があるのに、これって「まんま」のパクリ? と思わせるキャラなのがすごい。
税関だから犬なのは分かるけど、もう少し変わったものにできなかったんでしょうか。

一番のハイライト(?)はヨコハマねこの美術館。
http://www.galerieparis.net/cat.html

猫の絵や人形が所狭しとびっしり並んでいます。
藤田や朝倉摂といった有名どころもあったりするんですが、美術館のオーナーに圧倒されます。
作品の説明を熱心にしてくれるし、「ゆっくり見てあげてやってください」、「こっちもよかったら見てあげてください」と自分のペットを見せている飼い主のような感じ。
もはや展示物と販売している商品の境目さえよく分からないくらいビッシリいろんなものが並んでいます。
ホームページを今になって初めて見たところ、ギャルリーパリという画廊が別に横浜にあるんですね。
今回行った時期には展示がなかったようですが、今は「ねこ展」をやっているようです。
朝倉摂はここで展示をしたのかあ。
お父さんに負けずに猫好きなんですね。

そんなゆるい感じで横浜を楽しんできましたが、十分中身の濃いものになりました。
移動がスムーズなのは嬉しいですね。
相当、横浜が観光に力を入れて成功しているのが分かります。
今回は無料で見られる施設に多く入ったのですが、みんな掃除や手入れがとても行き届いているし、雰囲気もいい。
結構、平日なのに観光客が多かった。
大抵の地方都市は観光が壊滅状態なのに比べると活気がまったくちがいました。
いろいろ好条件に恵まれた都市なのは確かですが、正しい方向に努力しているのが大きいんでしょうね。
また中華三昧しに出かけたいと思います。(ひ)



テーブル・マナー

2009年02月18日 | 劇場へ
テーブル・マナー
紀伊國屋サザンシアター
作:アラン・エイクボーン 
翻訳・演出:G2 
上演台本:桝野幸宏 
出演:松尾貴史/大和田美帆/柳浩太郎/佐藤真弓/市川しんぺー/島田歌穂
http://www.g2produce.com/agape/13/index.html

うーん、何だか場違いなものを見に行ってしまった。
いきなり若い男の子のしゃべりはたどたどしいし、若い女性はやたら一生懸命演技しているし、うーん、何だろう、これは、と思ったら、そういうことだったのか。
大和田美帆は大和田獏と岡江久美子の娘で、若い男の子は大変な怪我から復帰した人でした。
どうりで女子高生が見にきたりしていたはずだ。
アラン・エイクボーンやG2や松尾貴史のファンの女子高生なんていないもんね。
いたら面白いけど。

芝居の中身についてですが、この出演者でこの芝居は無理がありすぎ。
若い二人にもう少しやりやすい役をあげられる本を選べばよかったのに。
多分、原作の本は相当面白いんだろうけど、その面白さの2割も出ていない薄まった本になっている感じ。
いろいろ話をカットしているうちに訳の分からないものなってしまっていて、ストーリーの細かい部分はめちゃくちゃ。
人物にも全然深みがない。
たぶん3人の性格も容共もまったくバラバラな女性に、実は共通する孤独が存在していたり、松尾貴史が演じるアホな男の抱えるつらさなんてものも喜劇の奥に表現されているんでしょうね、元の本では。
ホームページにのっているG2の言葉を読んで腹が立つところもあったんですが、まあそのことについては書かずにおきます。

こういう芝居では役者がどうがんばるか、そこに興味は尽きます。
松尾貴史が何とかして盛り上げるべくコネタのオンパレード。
まあ相当笑えたからいいか。
それぞれの役者のファンの人はいいけど、アラン・エイクボーンの本が好きだからという理由だけで見に来た人はかなり気の毒かな。
結構、年配のお客さんも多かったしなあ。(ひ)