てっしーずのおでかけ日記

観たこと、聞いたこと、気づいたことを書くよ!

Re sign Woody

2008年06月28日 | hoop madness
David Andersen in Madrid Euroleague Final Four


世間ではどうもドラフトがあったらしいですね。
今年のドラフトは全然気にならない。
というのも、第一の理由はアトランタにドラフト権がないから。
第二にプレーオフ・ファイナルの試合がどうにも消化不良でバスケットにもうひとつ盛り上がれないから。
そして、第三にNCAAトーナメントをまったく見ていないから。
いつもこのところ1回戦から追いかけていたのに、今シーズンはその余裕なし。
それどころか、まだ今シーズンのNBAの試合が60試合近く貯まってます。
昨シーズンは電光石火でクリーヴランドがファイナルで負けたのに3月末の試合までみていたんですよねえ。
それが今シーズンはやっと3月初め。
オリンピック予選やNCAAトーナメントは録画したけどいつ見れるのか。

そんな私にとって一番の話題はアトランタのマイク・ウッドソンHCの続投決定のニュース(しばらく前の話だけど)。
どうやら2年契約という話ですが、来シーズンはシーズンで5割の成績を残し、プレーオフ1回戦突破するというのが目標になるでしょうね。

アトランタに関するあまり嬉しくないニュースとして、こんな記事が。
Barcelona adds David Andersen
http://www.euroleague.net/news/i/33288/180/barcelona-adds-david-andersen

David AndersonはCSKA Moscowで優勝したことでも少し注目されていたオーストラリア出身の選手。
アトランタにドラフト権があることを知りませんでしたが、これで3年は駄目ということ?
結構パワーとクイックネスがありそうで、アトランタ向きな感じだけどなあ。
PFは人材が余っているものの、Cの控えが手薄だから、ホーフォードと一緒に使えたりしたら良かったのに……。
終わったことは仕方がない。
次はFAの2人のジョシュとの契約をがんばってもらいましょう。

さらに今更ですが、ついでながらチームUSAの話を。
ドラフト前ということもありますが、アメリカではあんまり盛り上がっていなかったですね。
高さが足りないんじゃないかといわれていますが、メンバーを確認すると。

Jason Kidd
Chris Paul
Deron Williams

Dwyane Wade
Kobe Bryant
Michael Redd

LeBron James
Carmelo Anthony
Tayshaun Prince

Carlos Boozer
Chris Bosh
Dwight Howard

PGは充実してまし、まずまずのメンバーでしょう。
デロン・ウイリアムスはSG的な使い方をしてもいいかもしれませんね。
世界選手権ではカーメロ1人が外のシュートを決めていた感じでしたが、レッドが入ったのが大きい。
コービーはプレーオフでの疲れプラス怪我(オリンピック後に手術らしいから、どこまでプレーできるかも不明)であまりおおきな負担はかけにくいから、レッド、カーメロ、プリンスの外のシュートがどのくらい決まるかが鍵になるかもしれません。
インサイドはハワードにかかる負担が大きそう。
ファウル・トラヴルをどのくらい避けられるのか。
アマレに無理してでてもらうのも何だし、ホーフォードは早いですよね?
これで優勝しないと、といわれそうですが、継続して、このメンバーが次の世界選手権にも出ることの方が大事でしょう。
クリス・ポール、レブロン、ハワードの全盛期にはドリーム・チームを超える個人技と完成度のチームがみたいじゃないですか。
4年後くらいかな? (ひ)

新劇と映画~その7 東京国立近代美術館フィルムセンター

2008年06月27日 | ぐるっとパス
路上の霊魂(無声映画)




映画資料でみる
映画の中の日本文学 Part 1
東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(企画展)
2008年4月4日(金)~7月20日(日)
http://www.momat.go.jp/FC/BUNGAKU1/index.html

かなり大雑把なくくりの展示です。
いくらでも続編が作れそうな気もします。
今回は

シリーズの第1回となるこの展示では、古代・中世から近世を経由して、明治期・大正期までに主に活躍した作家たちの原作による映画作品に焦点を当てます。

という説明の通り、かなり古いものが中心。
日本で「文学」にそれなりのインパクトのあった時代は当然ながら、映画でも文学を取り上げることが多かったんだなあ、と実感しました。
今の時代は「文学」?
芥川賞と直木賞?
くらいの認識しかないんじゃないですかね、世の中的には。
家では、もはや新聞もとっていなくて、活字を読むことがほとんどない、という若者が多いみたいですし。

話を戻して、展示のほうですが、見たことのある映画は少なかったなあ、さすがに。
「それから」(森田芳光)、「彼岸花」、「秋日和」(小津安二郎)、「羅生門」(黒澤明)、「野ゆき山ゆき海辺ゆき」(大林宣彦)というところは確実に見ている。
谷崎と乱歩原作の映画はエログロなものやアホなものまで結構見ているけど、何を見たのかが、もはや分からない。
小津安二郎の2本には原作があったのか。
小津映画になると、どっぷり小津の世界に浸かっているだけなので、ストーリーなんてよく覚えていません。
だいたい、どの作品も似たような感じですし。

展示はポスターとスチール写真が中心でこんなものがあったのか、と思うくらい。
印象に残ったのは「夜明け前」(吉村公三郎)。
なんと劇団民芸総出演。
民芸といってもピンとこないかもしれませんが、大滝秀治、奈良岡朋子 、宇野重吉、 芦田伸介などなどを排出した劇団。
詳しいことはこちらで。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%87%E5%9B%A3%E6%B0%91%E8%97%9D

重鎮2人に頼るところが大きいわけですが、新しい作品もがんばって上演しています。
基本的に○田○リザ系の駄目な芝居よりよっぽどいいと思っているんですが、「選択」という芝居のダメージは相当大きいからしばらくは見に行きそうもありません。

と話はまたしてもそれまくってますが、映画の方は島崎藤村、吉村公三郎、劇団民芸という余りにも濃すぎる人々が集まっています。
http://nihon.eigajiten.com/yoakemae.htm

ポスターに大きく出ているのは若き日の乙羽信子みたいです(画像がなくて残念ですが)。
しかし、乙羽信子は宝塚のトップ女優から社会派リアリズム映画に一気に転進した人だったんですね。
「怒涛の如き歴史のうねりに押し流された男の悲劇! 」という映画のキャッチフレーズもすごいものがあります。
今の時代な別の意味で観客が入るかもしれません。

もうひとつ芝居がらみ(?)なのですが、「路上の霊魂」(村田実)という作品の一部をビデオ上映していました。
なんと小山内薫が松竹キネマ研究所の第1弾として作った映画だそうです。
小山内薫はその時期、芝居が嫌になり映画の世界に入ったものの、その後映画に飽きてまたしても、芝居の世界に戻っていったそうです。
今見るとそうたいした映画には見えないんですが、当時画期的なものだったそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B7%AF%E4%B8%8A%E3%81%AE%E9%9C%8A%E9%AD%82

このあらすじだけ見ると、とても面白そうには見えないんですが、全体を見るとそれなりに楽しめるのかなあ(ひ)



デコとヌーヴォー 復習編~その6 東京国立近代美術館 工芸館

2008年06月26日 | ぐるっとパス
The Art of Alphonse Mucha


所蔵作品展I ヨーロッパの近代工芸とデザイン
―アール・デコを中心に―
II 新収蔵作品展 2006-2007
東京国立近代美術館 工芸館
2008年5月20日(火)~7月6日(日)
http://www.momat.go.jp/CG/08E_and_NA/index.html

本館の後は工芸館へ。
アール・デコの展示ということでしたが、ラリックもミュシャもアール・ヌーヴォーのアーティストでした。
ミュシャは展示されていたサラ・ベルナールのポスターで一躍有名になったんだそうです。
確かに華のある女優を描かせたらピッタリという感じですね。

展示を見ているうちにアール・デコとアール・ヌーヴォーの違いを忘れている自分に気付きました。
以前調べてブログに書いた覚えはあるのに・・・・・・。
こんなところに短くまとめてあったので復習を。
http://appleworld.com/entertainment/column/construction/artdeco_index.html

アール・ヌーボーの方が範囲がみじかくて、飽きられたってことですが、ようするに。
まあでも、流行なんてまたすぐに戻ってくるんでしょうけど。

今回の展示ではアール・デコの影響を受けた日本人アーティストの作品として、長谷川潔の版画を見られたのが嬉しかった。
http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2005/special/04_hasegawa/index.html

長谷川潔の作品はシンプルですが、独特の奇妙な雰囲気が何とも言えません。
アール・デコといえるのかどうかはよく分かりませんけど。

新所蔵作品の展示というのもやっていました。
三浦小平二という人の作品が可愛くて気に入ってしまいました。
http://www.nihon-kogeikai.com/KOKUHO/MIURA-KOHEJI/MIURA-KOHEJI.html

それにしても、新所蔵品の展示の時は寄贈や購入の理由や経緯を教えて貰えると面白い気がします。
三浦小平二は2006年に国立でなくなったそうなので、遺族からの寄贈だったりするのかなあ?
あんまり評価が高くなると、相続税が高すぎて遺族がもてなくなるということもあったりするんでしょうねえ。
でも、その評価額って誰が決めるんだろう。(ひ)





3月のNBA

2008年06月25日 | hoop madness
2000 NBA Playoffs: Blazers at Lakers, Gm 7 -part 1/12

デイモンとコービー、サボニスとシャックがマッチアップ、ラシード・ウォレスのダンクが炸裂。

2月29日
ニューオリンズ110-98ユタ
この試合J-sportsで放送されたんですが、NBAライターの青木さんが解説してました。
渡邊アナとのコンビが意外によかったです。
渡邊アナの実況は正直言って苦手なんですが、青木さんが(たぶん)初のテレビ解説ということもあってか結構気を使って話していたし、相変わらず見当違いのことを言っても、青木さんの方もちゃんと突っ込んであげるのがいい。
いつもの、わけの分からないことを渡邊アナが言い、放置されて気まずい空気が流れる、という悪循環パターンがなかったのです。
さて、試合ですが、クリス・ポールがやっぱりすごい。
私個人のプレーオフでのMVPはクリス・ポールです。
サンアントニオ戦でのプレー振りは恐ろしかった。
ウエイドがいきなり頭角を現して、プレーオフで活躍したときも驚いたけど(まだシャックがマイアミにきていなくてブライアン・グラントがいた頃)、それに近い衝撃でした。
この日も24点、16アシスト、5スティール。
終盤の大事なところでデロン・ウイリアムスからスチールを決めて、デイフェンスをひきつけパーゴのフリーを作ってました。
しかし、あれだけ連続でパーゴに決められているのにパーゴを最後までフリーにするユタのディフェンスってどうなんでしょう。
攻撃力はあるけど、守りには相当問題あるなあ。

3月1日
メンフィス92-113ユタ
メンフィスは前半だけよかったんですが。
このままだとあんまり強くなりそうもないですねえ。
個人が好きなようにやっているようにしか見えないですから。
そういえば、ケヴィン・オニールがメンフィスのACになったというニュースを聞いて、びっくりしました。
Kevin O’Neill hired as Assistant Coach
http://www.nba.com/grizzlies/news/kevin_oneill_assistant_coach-080617.html

名前は忘れても、この容貌を覚えている人は多いかもしれません。
トロントで成果を出せず、アリゾナ大でHCをやっていたはずだったんですが。
アリゾナ大のHCは誰になるんだろう?
それにしても、ケヴィン・オニールって、リック・カーライルの下でACをyっていた人だから、堅実なディフェンスを求めるタイプじゃないんでしょうか。
それって、最近のチーム方針にあっているんだろうか、という疑問もあります。

ユタは余裕の勝利でしたが、デロン・ウイリアムスはターンオーヴァー7でした。
どうもこういう数字を出されると評価できないんだよなあ。
期待のジェイソン・ハートとジェイコブセンが残念ながら見られませんでした。

ニュージャージー83-93サンアントニオ
思った以上にいいですね、新生ニュージャージー。
ブーンとショーン・ウイリアムスがゴール下でのプレーをきちんと決められるようになれば、得点力も上がりそうだし、ハリス、マーカス・ウイリアムスという若手PG二枚というのもいい感じですね。
問題はカーターの負担をどう減らすかということなんでしょうね。
カーターの出ていない時間にジェファーソンがもっとがんばってくれないと。
この試合もダブル・チームをうけると、すぐつぶされてました。
ずっと、第3の選手という楽なポジションにいましたけど、今度はカーターの地位を脅かすくらいの活躍をしないとチームの上昇はないでしょう。
それだけの評価はずっとされているんですから。


最近は実家に帰ると、以前ビデオテープに録画した試合をみています。
この前見たのがストライキ明けにサンアントニオが優勝した翌年のマイアミvsボストン、ポートランドvsニューヨーク。
マイアミはモーニングが絶好調でボストンはまだ若手のピアースとウォーカーのコンビが活躍。
リック・ピティーノがHCでプレッシャー・ディフェンスをやってましたよ。
ポートランドはピペン、ラシード・ウォレス、シュレンプ、ボンジ・ウエルズ、スティーヴ・スミス、デイモン・サタウドマイアー、サボニスなどなど超豪華メンバーの時代。
一方のニューヨークはユーイングが下り坂で、スプリーとヒューストンのビッグガードなんてのもやってました。
キャンビーはユーイングの控えでLJがよくスリーを決めてましたねえ。
スプリーとピペンがマッチアップなんていう時間があって、2人とも楽しそうだった。
運動能力の高い選手同士だと面白いんだろうなあ、本人たちも。
この時代の選手は、まだ結構現役だったりするんですが、同じチームに残っているのはピアースくらいなのかな?(ひ)



Ella Guru

2008年06月24日 | お家でウダウダ
Voodoo Queens - Kenuwee Head


一昨日のキャプテン・ビーフハートから派生したどうでもいい話を。
キャプテン・ビーフハートの代表曲のひとつがエラ・グルーという曲。
初めて聞いたのはXTCのカヴァーだったと思うんですが、こういう「変な」曲が私は大好きなのでさっそくオリジナルの「トラウト・マウス・レプリカ」というアルバムを買いました。
それが初めてキャプテン・ビーフハートのアルバムを買ったときだったんですが、その「エラ・グルー」を店名にしたレコード店がアトランタにあるんですねえ。
Ella Guru Music Store Atlanta, Georgia
WEEKLY TOP 10
http://www.ellaguru.com/top10.html

しかも、このベスト10のマニアックさは何でしょう。
6月の頭にウィルコを抜いて、リチャード・トンプソンがトップですか。
先日取り上げたカウボーイ・ジャンキーズもその前の週のトップ10に入っている。
アトランタはフィリップス・アリーナだけじゃないないんだなあ、と訳の分からないことを考えつつ、更に調べてみると、こんな人がいるのが判明。
Ella Guru
http://en.wikipedia.org/wiki/Ella_Guru

元ミュージシャンのアーティスト、しかも音楽も美術もどっちもうさんくさくていいですねえ。
関係ないですが、町田康はどうして、小説家になったら、あんなまともな感じになちゃったんでしょう。
話を戻し、彼女のやっていたバンドはこんなものだったそうで。
Voodoo Queens
http://en.wikipedia.org/wiki/Voodoo_Queens

イギリスのインディー・チャート1位なんていうのはそんなに当てにならないというか、マーケットが小さいですからねえ。
オハイオ出身でイギリスに移住したそうで、旦那さんはやはりアーティスト。
Sexton Ming
http://www.sextonming.co.uk/index.php

更に無意味に調べるとCDが日本でも売ったりしてました。
SEXTON MING "BIRDS WITH TEETH" [LP/Used]
http://www.ngoo-fi.com/?pid=7283869

日本の音楽ファンとCDショップは本当にすごいなあ。

とりとめなく書いてますが、エラ・グルーやセクストン・ミンはジャンル的には「スタッキスト」と呼ばれるそうで、ターナー賞やデミアン・ハーストの作品に抗議を行ったりしているそうです。
スタッキストというのはコンセプチュアル・アートに反対して、より伝統的な絵画を信奉する人たちなんだそうです。
こういう人が伝統を求めるというのも不思議な気もしますが、ゴリゴリのパンクをやっている人ほど、原点回帰でR&Rをやってニューウェイブを否定したりしてますからねえ、面白い。
「スタッキスト」はパンクとの関係が深いようで、Paul Harveyなんていう人はPauline MurrayがやっていたPenetrationというバンドのギターリストだったそうです。
Penetration/ペネトレーション - Moving Targets
http://www.kingkong-music.com/index.php?main_page=product_music_ex_info&products_id=24418

謎の多い「スタッキスト」ですが、日本でも紹介される日がくるんでしょうか(もう紹介されてるのかな?)(ひ)








建築するアイディア~その5 東京国立近代美術館

2008年06月23日 | ぐるっとパス
青森県立美術館


建築がうまれるとき
ペーター・メルクリと青木淳
東京国立近代美術館 ギャラリー4
2008年6月3日(火)~8月3日(日)
http://www.momat.go.jp/Honkan/Maerkli_Aoki/index.html

所蔵作品展「近代日本の美術」
東京国立近代美術館 所蔵品ギャラリー(4-2F)
2008年6月3日(火)~8月3日(日)
前期:6月3日(火)~6月29日(日)
後期:7月1日(火)~8月3日(日)
http://www.momat.go.jp/Honkan/permanent20080603.html

この日はぐるっとパスを使って、近代美術館の常設展へ。
企画展をやっていないので、空いてましたが、展示は充実してました。

建築の知識は皆無なのですが、「建築がうまれるとき」は楽しかった。
青木淳の「Mのためのスタディ模型」は建築家がどのようにアイディアを実際の建築にしていくのか、その過程が詳細に描かれている。
アイディアのひとつひとつが小さな模型として展示され、その模型の問題点が文章で説明されて、次の模型につながっていく。
シンプルな模型を見ても、建築の知識のない私にはピンとこないんですが、素人からは実現不可能とも思えるアイディアをいろんな角度からアイディアを出して、実現しようとしているのが具体的に分かるのが面白い。
小説家や画家がアイディアをどう作品にしていくか説明を聞いてもここまで具体的じゃないですもんね、当たり前ですけど。
元のアイディアとは全然違って見えるものも、同じ条件を満たしていたりするなんて、数学の図形の問題みたいですね。
青森県立美術館の映像を貼ったのはもちろん青木淳が手がけているから。
また行ってみたいですねえ。

常設展示の方ですが、今村紫紅の特集が印象に残りました。
今まで何となく作品を見ていただけで30代の若さで亡くなっていることを知りませんでした。
展示されている「印度旅行スケッチ帳」は亡くなる2年前にインド旅行に行った問ときに描いたもの。
そして、絵巻の模写もいくつか展示されているんですが、「春日権現記(其一)」はいきなり地獄が描かれていて驚きます。

春日権現記(其一)
http://search.artmuseums.go.jp/records.php?sakuhin=2634

今村紫紅はなかなかまとめて作品を見る機会もなく、他の画家との関連の中で名前を聞くと言うことが多かった気がします。
個人的には絵巻物よりは素描の方がおもり勝った。
「印度旅行スケッチ帳」より 彼南郊外
http://search.artmuseums.go.jp/gazou.php?id=838&edaban=1

藤田嗣治の「パリ風景」は何度も見ていますが、近代美術館のものは重苦しい雰囲気があって、ブリヂストン美術館にある「巴里風景」とは雰囲気が違いますね。
どちらも同じ1918年に描かれたものなんですが、同じ日にブリヂストンにも行ってきたので期せずして2作品を比べることが出来ました。
ちなみに近代美術館の藤田展では「巴里風景」が見られませんでした(たぶん東京だけ? )。

常設展だけでこの日もたっぷり楽しめました。
次に企画展があるカルロ・ザウリの「塔」という作品が展示されていたけど大きかったなあ。(ひ)





Captain Beefheart

2008年06月22日 | and our music
キャプテン・ビーフハートといえば、大好きなミュージシャンのひとりですが、こんな記事を偶然見つけました。

100人の偉大なアーティスト - No. 100
http://www.hmv.co.jp/news/newsDetail.asp?newsnum=303130027

100人選んだときの100番目に位置するというのも何とも言えませんが、私にとってはブルースとロックを最も見事に融合させ、パンクにしてしまったミュージシャンなのです。
ということで、メチャクチャ格好良いこの曲を。
Im going to booglarize you.

そのキャプテン・ビーフハートはすっかり音楽をやめて画家になったという話なんですが、それを聞いたのははるか昔、布袋寅泰がNHKーFMでDJをやっていたときだと言うんだから恐ろしく古い。

Don Van Vliet
http://www.artnet.com/artist/17294/don-van-vliet.html

Radar Station's gallery of Don Van Vliet's paintings.
http://www.beefheart.com/runpaint/

いわゆる抽象画でいかにもビーフハートなんですが、その後どう変化したのか気になっていました。
ミュージシャンにあきたらず、画家になるなんて、どんどん変化があるはずと思っていたんです。
すると、こんな記事が。
David Kordansky Gallery
http://www.davidkordanskygallery.com/exhibitions/view_press/66

Don Van Vliet
by John Yau
http://www.brooklynrail.org/2007/07/artseen/don-van

昨年展示はあったみたいですが、作品は90年代までみたいです。
最近は描いていないのか、何かおおきな変化があるのか。
そういえば、音楽から絵画に変わったのは、音楽だともうひとつメジャーになりきれない感じがあったのに、絵は圧倒的に高い評価を受けて、絵に専念するよう熱心に勧められたんだそうです。

結局、新しい作品がどんなものかは分からないままなのですが、昨年展示されていた作品は、いろんな傾向のものを含んでいるようで興味を惹かれます。
いろんな国で展示をしているようなので、日本にも作品がきたりしないかなあ。
画家Don Van Vlietとして。(ひ)




冒険王・横尾忠則

2008年06月21日 | 都内のおでかけ
冒険王・横尾忠則
初公開!60年代未公開作品から最新絵画まで
2008年04月19日 ~ 2008年06月15日
http://www.fujitv.co.jp/event/art-net/go/603.html

ほぼ日
http://www.1101.com/boukenooooo/

セタビ Podcasting Vol.11
「かたる冒険王」
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/blog/2008/06/_podcasting_vol11_1.html

最終土曜日に行ってきました。
世田谷美術館は立地の悪さもあって、なかなか人が入らないんですが込んでいました。
非常に評判のいい展覧会でしたが実際に見て圧倒されました。
どんな構成になっているかは「ほぼ日」の特集を見ていただければ分かるので省きますが、作品数もすごかった。
いつもは常設展示に使っている2階まで含めて作品がビッシリ。
私にとって、横尾忠則というと伝説の人物として伝え聞く部分をのぞくと、現役の画家として見て来たのは「Y字路」のシリーズやルソーのパロディということになります。
特に「Y字路」は存在しない過去の記憶を引っ張りあげられるという感じがして強い印象が残っていました。

「Y字路」横尾忠則
http://www.1101.com/yokoo_tamori/y_joro.html

Y字路を見ると、自分がはるか昔に間違ったほうの道を選択してしまったんじゃないか、という思いと、本当に行かなくちゃいけなかったのは真ん中の建物だったんじゃないか、という思いにかられたりして。
そんなことは実際にはなかったんですが、なかったはずの人生の積み残しというのをふと考えさせられます。

同じく(?)ある種の郷愁を感じたのは江戸川乱歩やジュール・ヴェルヌの世界を描いた作品。
少年探偵団の面々が陰に潜んで、その向こうで繰り広げられる世界をのぞきみているというものが多いのですが、そうした作品を見ているうちに子供の頃の感覚を思い出しました。
私も子供の頃、乱歩が大好きでポプラ社の少年探偵団シリーズを全巻読破したというのが自慢という、乱歩好きのしょうもない子供だったのです。
あの頃は乱歩が描く怪しい、ここではないどこかという世界に魅了されて、その世界に足を踏み入れることができる黒い穴のような物がぽっかり空いているんじゃないかと思っていました。
その穴に足を踏み入れると、もう今の世界には戻ってこられなくなりそうで怖いけど、そのままどこかに消えてしまいたいという願望もある、という不思議な感覚。
そんな感覚は二十代半ばくらいまではかすかに残っていた気がしますが、今や完全になくなっていました。
時々、自分が子供の頃、もっていた感覚がなくなっているのに気づいて愕然とすることがあるんですが、歳を取るってそういうことなんですねえ。

なんだか昔話が長くなりましたが、横尾忠則のパワーの持続力というのにはすごいものがあります。
昔の作品の方がよかった、ということになりそうなのに、作品の力強さ、同じテーマの作品を次々と別の形で提示する創造力に圧倒されます。

話は変わりますが、この日、開通したばかりの副都心線に乗ったのですが、初日から遅れまくりでした。
こりゃあ、月曜には大変なことになるだろうと思ったら案の定。
でも、駅員や運転手を責める気にはなれませんでした。
本数増やしすぎて、もういっぱいいっぱいという感じですねえ。
緊張と疲れから大きな事故が起きたりしないように、本数は減らした方がいいんじゃないでしょうか。
急行で池袋、新宿、渋谷を移動できる地下鉄というものをわざわざ作るのは、不動産会社や西武線、東武線、東急線沿線にたくさん土地を持っている金持ちのため、という気がして仕方ないです。
勝手な推測ですけど。
利用者の利便より、利用しない者のための便宜がはかられているといったら穿ちすぎでしょうか。(ひ)





絵本のことば~その4 武蔵野市立吉祥寺美術館

2008年06月20日 | ぐるっとパス
五味太郎作品展 絵本の時間
4月1日(火)~6月11日(水)
武蔵野市立吉祥寺美術館
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/

この日最後に回ったのは吉祥寺美術館。
五味太郎は絵本そのものより、本人が「週間ブックレビュー」に出ているところをよく見ている気がします。
どんな人物かご存じない方はこちらを。

ArtLIFE MUSEUM the NET(vol.7 五味太郎)
http://www.art-life.ne.jp/flash/terumi_artlife.php?name=terumi_artlife7th.swf

(よく言うと)ざっくばらんで理知的な感じというのは、この世代の作家独特のものなんでしょうか(他にも心当たりがあったりするので)。
これだけ明快に自分のことについて語れるアーティストというのもすごいですよね。
谷川俊太郎なんかも話を聞いているだけで面白くてしかたないんですが、五味太郎の話も引き込まれます。
今回の展示では映像を見ることもできたんですが、その中で「理屈を言っていると落ち着くんだ。だから、言っていることを気にしなくてもいいよ」というようなことを発言しているのに笑いました。
普通、ややこしいことを言ったり、多少、議論になったりしたら、とても落ち着いて作品を描くなんてことはできないと思うんですが、さすが五味太郎。

展示の方はいかにも絵本作家の展示らしく、いくつかの作品の原画が並んでいて、そのまま話を楽しめるというもの。
言葉遊びと絵の面白さがどんどん重なっていくというところが絵本独特というか絵本でないとできない表現になっています。
たとえば「かかかかか」という作品は「蚊」が「か」で始まるいろんなものに近寄っていくというもの。
http://www.kaiseisha.co.jp/cgi-bin/find3.cgi?page=frameBso&pform=key&lstnum=10&keysw=%82%A9%82%A9%82%A9%82%A9%82%A9&submit.x=13&submit.y=13

かえるやカラスに近寄っていく「か」が次々と描かれていきます。
絵本を子供の教育のためになんて考えるのは失礼だ、と五味太郎は発言していましたが、確かに情操教育なんてのはいやらしいなあ、と思います。
テレビでも知識の断片をばら撒いているだけの教養バラエティ風の番組や、変なクイズ番組をやっているけど、下品だよなあ、ああいうの。

話はそれましたが、この「五味太郎作品展」は全国を回っているみたいです。
吉祥寺の入館料100円という安さにはなかなか適わないでしょうけど。
ちなみに最近こんなモニュメントを製作したそうです。
http://gomitaroannex.blog58.fc2.com/blog-entry-49.html

スペース・ゼロのすぐ前だそうです。
秋にはpiperの公演がスペース・ゼロであるんですね。
このモニュメントを見るためにも行ってみようかなあ、という気になってきました。
松尾貴史も出るみたいだし。(ひ)