バングラデシュブログ/東京コンサルティンググループ

毎週水曜日更新
TCFのバングラデシュ駐在員より、現地から生の情報、声をお伝えします。

Wiki-Investment

ワークパーミットの取得時期について

2017年03月22日 | バングラデシュの労務

バングラデシュで働くためには、ワークパーミットの取得が義務づけられています。新法人を設立し出向させる場合、もしくは既存の法人に出向させる場合等、様々な形で、駐在員を派遣することがあると考えられますが、ワークパーミットの取得時期について、知っていた方が良いことがあります。

 

バングラデシュにおいては、実務上ワークパーミットの取得時期(投資庁への申請日)により、個人所得税の納税義務が発生します。個人所得税は累進課税となりますが、非居住者には別途一律で所得の30%という高税率が適用されます。

 

非居住者は、所得税法上、バングラデシュに課税年度中182日以上滞在しているもの、また過去直近の4年間に365日以上バングラデシュに滞在していたものとされています。

 

つまり、ワークパーミットの申請日が課税年度の182日以内であれば、非居住者の30%が適用されてしまうこととなり、税率が大幅に上がります。

駐在員の赴任時期を考える上で、こうした負担も考慮すると良いかもしれません。

 

Tokyo Consulting Firm Limited

Tel: +88-017-9984-2931

E-mail watanabe.tadaoki@tokyoconsultinggroup.com


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

よくある質問(合弁解消の手続き)

2017年03月22日 | バングラデシュの法務

以下のような質問をよくいただきますので、ご紹介します。

【質問】

パートナーのバングラデシュ人(現地企業)との関係がうまくいっていません。合弁を解消したいと思いますが、何から始めればいいでしょうか。

 

【回答】

まずは、どのような方法でパートナーとの関係を解消するかを決定する必要があります。合弁解消の方法には以下の3つがあります。

 

①     株式譲渡(パートナーから株式を買い取る)

②     株式譲渡(パートナーに株式をすべて譲渡する)

③     会社清算

 

①の場合には、株主が売却の意思を取締役会に対して通知を行い、それを取締役会と新たな引き受け株主が承認することで譲渡が可能です。これらの書類を商業登記所に届け、商業登記所での登録が完了した時点で法的に株式譲渡完了となります。商業登記所では、売却費用の支払い履歴等は見られることはありませんので、実務上は0BDTで譲渡を行うことも可能ですが、譲渡価格についてパートナーとの合意が必要となります。

 

②は、株式をすべて売却してバングラデシュの事業を撤退する場合には有効な方法です。親会社の社名などを社号に使用している場合には、社号の変更を行ってから株式譲渡を行うことをお勧めします。社号の変更は株主総会の特別決議(4分の3以上の承認)があれば変更可能です。

 

③は、会社の清算を行う方法です。こちらは上記①②と比較してかなり時間のかかる手続きとなり、最短でも半年ほどはかかります。会社の会計や税務申告、ライセンス関連のメンテナンスが全くできていないので、一旦清算して一から会社を作り直したいとのご相談をいただくこともありますが、会社清算申請を行う際には過年度分の商業登記所への年次報告、税務申告やライセンス更新が行われているかが確認されますので、過年度分の手続きをすべて完了していることが、会社清算をスタートする前提条件となります。

 

株主構成や役員構成にもよりますが、いずれの方法もパートナー(株主・取締役)の合意がなければ行うことが難しいです。裁判等により強制的に解任を行うことも可能ですが、バングラデシュでは裁判に持ち込んだ場合、数年単位で時間がかかり、また必ず公正な判断が行われるとも言い難いため、任意での解決をお勧めしています。

 

また、もしパートナーからの株式譲渡の合意が得られない場合には、パートナー関係を完全に解除する方法の他に、役員構成や株主構成・出資比率の見直しによって経営権を抑える方法もあります。

 

 

 

 (以上)


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ローカルスタッフの交通費精算について

2017年03月15日 | バングラデシュの投資環境・経済

多くの会社は駐在員用に車を購入もしくはレンタルし、また、工場の場合はローカルスタッフの通勤用にバスを借りているケースもありますが、ローカルスタッフが営業時間中に使用する移動手段が完備されているケースはほとんどありません。

その場合は、リキシャ(人力車)やCNG、バスを使い、後で精算するケースが殆どです。ただし、これらの交通手段は領収書が発行されません。従って、会社専用のVoucher(社用の領収書)を作っておき、そこに自己申告で精算するかたちをとります。

 

交通費を精算する場合は、まずは部長がそのスタッフの目的地や移動ルートについて確認、許可し、その後、経理担当がその金額の妥当性を判断します(大きな額であれば、最後にマネージャーが承認することもあります)。

 

バングラデシュでは、交通費に関わらず領収書が発行されない費用がたびたび発生してしまうことがあることから、チェック体制を高め、社内承認フローを確立しておくことが重要となります。

 

Tokyo Consulting Firm Limited

Tel: +88-017-9984-2931

E-mail watanbe.tadaoki@tokyoconsultinggroup.com


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2016年のバングラデシュの生活費上昇率

2017年03月15日 | バングラデシュの投資環境・経済

CAB(The Consumer Association of Bangladesh)の調査によると、2016年のバングラデシュの食品・サービス・消費財に係る物価水準は6.47%となりました。

なお、この調査では、114の食品、36の消費財・光熱費などの物価水準の統計となっており、教育・医療・交通物流に関する物価の推移は考慮されていません。

 

この上昇率は、2015年の上昇率と比べると0.09%高い値となっています。ガーリック(輸入品)が72.06%、砂糖が46.05%の上昇となっています。一方で魚や野菜などの調達コストは5~10%、品目によっては50%現象しています。

 

また、家賃(House Rent)は8.77%の上昇となっています。特に低所得者層の家賃の上昇率が9.6%と特に高い値となっています。ダッカ市内を含め、家賃・事務所の賃料は毎年上昇しています。契約満了時に、10-15%の値上げまたは退去をいきなり要求されたなどのトラブルもあります。事務所など、長期契約を前提とした賃貸契約を締結する場合には、上昇率を考慮して、2年に一度5%の値上げを行う、などの文言を事前に契約書に盛り込むことでトラブル回避が可能です。

 

 (以上)


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

バングラデシュからの国外送金について

2017年03月08日 | バングラデシュの投資環境・経済

バングラデシュでビジネスを行っていく上で、大きな課題の一つに国外送金が挙げられます。国外送金の目的としてよく考えられるのが、現地法人を設立し、バングラデシュで利益を上げ、親会社(出資元、株主)へ利益を還元するという構図です。

 

このような場合、株主への配当、または技術支援料・ロイヤルティという形で、国外に送金することができます。配当に関しては監査人が適当と判断する額の送金が可能ですが、技術支援料やロイヤルティとして国外送金する場合、新規事業の場合は輸入機械の6%、既存事業の場合6%と中央銀行のガイドラインで定められています(一般的に製造業が前提となっています)。

 

これ以上の送金については、中央銀行からの特別な許可をもって送金が可能となりますが、許認可が下りるまでかなりの時間を要します。商業銀行とも連携をとる必要があることから最低でも1~2ヵ月時間を要します。

また、中央銀行からの許認可の他に、国外送金にはBIDA(投資庁)もしくはBEPZA(輸出加工区庁)

からの承認も必要となります。

 

Tokyo Consulting Firm Limited

Tel: +88-017-9984-2931

E-mail watanbe.tadaoki@tokyoconsultinggroup.com


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

決算後の株主総会と取締役会開催手続き

2017年03月08日 | バングラデシュの法務

今回は決算後の株主総会と取締役会手続きについてお伝えします。

バングラデシュではすべての企業に法定監査が義務付けられています。決算後にはまず独立監査人による法定監査を受け、監査報告書を準備する必要があります。監査報告書の完成後、以下の流れで取締役会と株主総会を行います。

 

■取締役会

取締役会では以下の点について決議を行います。

・監査報告書の承認

・監査人の選任(上場会社でない限りは原則として再任)

・株主総会日程の決定

 

■株主総会

前述の取締役会で決定された日程で、株主総会を行います。

株主総会での決議事項は以下の通りです。

・監査報告書の承認

・監査人の選任(上場会社でない限りは原則として再任)

 

また、株主総会後には、選任された監査人への通知を行い、監査人からForm23B(監査人登録フォーム)を入手します。その後、取締役会議事録、株主総会議事録、Form23B、商業登記所への申請用紙(Schedule-X)を準備し、商業登記所への年次事業報告を行います。

 

 (以上)


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日本人への脅迫事件

2017年03月01日 | バングラデシュの投資環境・経済

現地の報道によると、217日夜、在留邦人に対してSMSにて、仏教徒であることを理由とする殺害予告がありました。既に殺害予告を受けた邦人はバングラデシュを出国して無事だということです。

この事件でダッカ市警察は、32歳と30歳の2名の男を逮捕しました。彼らは自身を「Jamaat-e-Taliban」のメンバーだと名乗っていたようです。

バングラデシュでは2015年後半から2016年、レストラン襲撃をはじめとする異教徒や外国人の殺害が相次ぎました。これらの事件は、「JMB(Jamaat-ul-Mujahideen Bangladesh)」というテロ組織の分派にあたる組織(Neo-JMB)IS(Islamic State)のバングラデシュ支部として起こした事件だといわれているので、今回の事件は、昨年のテロ事件とは別の組織の犯行とみられているようです。

現在ダッカ市警察のテロ対策チームは、今回の事件に関与したとみられる組織「Jamaat-e-Taliban」の存在を確認中だということです。

 

 (以上)


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

有給と臨時休暇(Casual Leave)について

2017年03月01日 | バングラデシュの労務

バングラデシュには、労働法上4つの休暇(Annual Leave、Casual Leave、Sick Leave、Maternity Leave)が定められています。その中でも、Annual LeaveとCasual Leaveについて、どのような違いがあるかについて質問を受けることが多くあります。双方とも、取得の理由に制限がないことは同じですが以下の点で異なります。

 

Annual Leave:

・入社して一年後に取得することができます。

・18営業日に1日取得することができるため、各会社で定めている週休・祝日に応じて、有給日数を定める必要があります。

・工場の場合は40日まで、その他の産業の場合は60日まで繰り越すことができます。

 

Casual Leave

・入社して即日取得することができます。

・暦年で10日と定められており、繰越はできません。入社時は、10日×(残日数/365日)でCasual Leaveの日数を計算し、付与する会社が多いです。

 

Tokyo Consulting Firm Limited

Tel: +88-017-9984-2931

E-mail watanabe.tadaoki@tokyoconsultinggroup.com


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

バングラデシュにおける現地法人の投資規制について

2017年02月22日 | バングラデシュの投資環境・経済

バングラデシュにおいては、外資の現地法人の設立について、比較的投資の規制は緩いと言われています。

現在のところ、①武器・弾薬・軍用機械②原子力③植林・森林保護地区の機械による木材伐採④紙幣印刷・造幣は規制業種として、厳しく規制されていますが、それ以外の業種においては、基本的には外資100%の投資が可能となっています。

通信サービス、金融関連事業、電力等の一部業種では、政府の認可が必要となる事業もあります。

 

また、輸出入商社、貨物運送業者、輸入代理店、配達(クーリエ)サービス業者、海運会社、利益目的の教育機関、広告代理店、航空・鉄道の販売総代理店に関しては、最高裁判所より登記差し止めの通達が出されていましたが、2016年の3月付で解除され、現在では上記8業種についても登記ができるようになりました。

 

現地法人の場合は比較的容易に登記をすることができ、必要書類が揃えば2週間程で登記自体は完了します。営業許可証、銀行口座開設、税務番号取得等の諸々のライセンス取得が別途必要となりますが、外国企業の支店や駐在員事務所に比べると、時間・手続き共に難易度は低くなります。

 

Tokyo Consulting Firm Limited

Tel: +88-017-9984-2931

E-mail watanabe.tadaoki@tokyoconsultinggroup.com


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

株式譲渡・取締役変更のポイント②

2017年02月22日 | バングラデシュの法務

 

前回は取締役と株主の要件、手続き開始時の注意点についてお伝えしました。

今回は、事例をもとに、手続きの注意点や組織変更のポイントをお伝えします。

 

【事例①】個人株主3名・役員3名→取締役1名追加。

当社は、個人株主3名で設立された法人で、個人株主3名が取締役になっています。新たに1名取締役を追加したいと思っていますが、どのような手続きが必要でしょうか。

【回答】

取締役は株主個人または株主企業から任命されたNominee Directorである必要があります。現時点では株主が3名で両方とも個人株主のため、Nominee Directorとしてもう1名を追加することはできません。そのため、

(A)個人株主3名が保有株式の内の何割かを法人に譲渡し、新たな取締役は、その法人からのNominee Directorとなる。

(B)個人株主2名が保有株式の内の何割かを新たな取締役となる個人に譲渡し、取締役となる。

 

【事例②】株主2名(個人・法人)・役員3名(個人株主本人・法人のNominee Director 2名)

→取締役1名解任

個人株主を役員から外し、役員は法人株主に選任されたNominee Director2名で運営したいと思います。また、定款には取締役会定足数が3名と記載があります。

【回答】

役員会定足数が3名となっている場合、2名で運用することはできません。そのため、2名での運営を行いたい場合、役員会定足数を2名に変更定款の変更が必要となります。定款変更が完了後に、役員1名の解任手続きを行います。

 

【事例③】

株主2名(個人・法人)・役員2名(株主本人及び法人のNominee Director1名)→法人の株式を別法人に譲渡。取締役はそのまま。

【回答】

前述の通り、バングラデシュでは取締役は株主個人または株主企業から任命されたNominee Directorである必要があります。今回のケースのように株主変更だけをして取締役は変更したくない場合、株式譲渡手続きに加え、現在旧株主企業のNominee Directorとして選任されている者を、新株主企業のNominee Directorとして取締役ステータスを書き換える手続きが必要となります。

 

 (以上)


 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加