東京コンサルティンググループ・トルコブログ

毎週火曜日更新
トルコへの進出をコンサルティングしている駐在員が、トルコの旬な情報をお届けします。

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インターン生への賃金支払いに関して

2018年06月26日 | トルコの会計

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

 

今週はインターン生への賃金支払いに関して情報を提供させて頂きます。

 

トルコでは7月より9月までおよそ3ヶ月の長い夏休み期間に入りました。

日本でも昨今インターンシップ制度が盛んに活用されていますが、ここトルコでも例にもれずインターンを大学からのサポートを使い行う学生が増えています。中には夏休みにインターンを行うことを義務付けている大学や学部もあり、日本以上にインターンシップ制度が盛んに活用されています。

 

そこで今回はトルコのインターンシップ制度に関し主に賃金支払いの面から

説明させて頂きたいと思います。

 

企業はすべてのインターン生に対し、大学、学部、インターンシップが義務的か自発的かに関わらず、賃金を支払う義務があります。

 

過去の期間に料金を支払う義務は、YÖKが発表したリストに掲載されている学校および学部にのみ適用されていました。

しかし現在はすべてのインターン生に対し賃金の支払いが義務化されております。

 

<インターンに支払う賃金の算出方法>

 

研修生に支払う手数料は、職場の労働者数によって異なります。

ただしインターン生に支払われる最低賃金はネットベースで計算されます。

このネット賃金には、AGI(Minimum living allowance)は含まれていません。

 

20人以上の従業員を雇用している職場では、最低賃金の30%以上がインターンに支払われます。 20人未満の従業員を雇用する職場は、最低最低賃金の15%のインターンシップ料金を支払う必要があります。

 

従業員20人以上の事業所のインターンシップ賃金:1,450,91 x 30%= 435,27

 

従業員数20名未満の事業所のインターンシップ賃金:1,450,91×15%= 217,64

 

 

しかし、過去の期間に適用され政府家支援の延長を申請している場合、事業所内の従業員の数に関わらず、インターンの賃金を最低賃金の30%以下に減らすことはできないと義務付けられています。

 

従業員数が20名未満の職場で、延長申請が却下された場合はNet最低賃金の30%の手数料を支払う義務があります。

 

<訓練料の法的控除に関して>

 

インターンシップ手数料は、NET最低賃金を超えていない限り、法的控除を受けません。例えば SSI保険料、所得税及び印紙税は完全に免除されます。

 

<インターン賃金の政府支援>

インターン生に賃金を支払う雇用主は政府からの支援を受けることができます。インターン生に支払った賃金の一部は、雇用者へ返還される補助を受けることができます。

 

例として20人以上の従業員が雇用されている場合、3人のインターン生に対し賃金が失業給付基金から支給されます。

 

 高津 幸城

 



トルコのM&A情勢について

2018年06月19日 | トルコの投資環境・経済

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

 

今週はトルコのM&A情勢についてです。

 

近年、トルコの経済発展は目覚ましく、以前に比べインフラ、労働力等の投資環境が整備されているうえ、EU圏や中東などと隣接しているため、外国企業の一大集積地となっています。また、その優位性を活かすため、多くの外国企業がトルコ企業に対し、M&A取引を検討するようになりました。

しかし、トルコにおけるM&A取引件数はまだ多くはありません。次のグラフは、1999~2013年の間に、トルコで行われたM&Aのうち、公表されている件数と金額を表したものです。2013年の総M&A件数は約350件となっており、公表されている先進国の総M&A件数(アメリカで約1万件、イギリスで約3,000件、日本で約1,800件)と比較すると、かなり少ないといえます。リーマン・ショックのあった2008年までは増加傾向にありましたが、その後、件数、金額ともに大きく減少し、2012年以降、再度増加する傾向にあります。

 

 

 

■日本企業のM&A事例

日本企業による中東企業の買収(In-Out)の件数は、2011年に6件、2012年に4件、2013年に10件あり、そのうちトルコに対するM&Aは、それぞれ2件、4件、7件です(レコフ調べ)。

日本から世界へのM&Aの件数が2013年で499件あることを考えると、日本企業のM&Aによるトルコへの進出は、まだまだ一般的であるとはいえません。

日本企業のトルコ進出が本格的に始まったのは、1980年代後半に遡ります。製造業のプロジェクトとしては、1986年にいすゞ自動車のトラック生産(現地アナドル社、いすゞ自動車、伊藤忠商事)、1987年にカゴメのトマト加工品製造(現地TAT社、カゴメ、住友商事)、1988年にブリヂストンのタイヤ製造(現地サバンジグループとの合弁)、1990年にトヨタ自動車の乗用車生産(サバンジグループ、トヨタ、三井物産)、1991年に吉田工業のファスナー製造、オムロンの電子機器製造などがあります。1997年には矢崎総業の自動車用ワイヤーハーネス製造工場(サバンジグループとの合弁)が操業を開始し、ホンダの乗用車製造(アナドル・グループとの合弁)、同二輪車製造も始まりました。

外務省の海外在留邦人統計によると、2013年10月1日現在、日系現地法人は駐在員事務所を含め121社であり、内訳は現地法人(100%出資)50社、合弁会社17社、個人企業9社、支店21社、駐在員事務所24社となっています。

トルコと日本との共通点は地震国と資源小国であることです。今後ますます耐震技術と省エネ技術での寄与が予測されます。

近年、ビジネスでの日本の投資は全体構成比の5%程度に留まっていますが、2010年のトルコのジャパン・イヤーに前後して医薬品、食品、家電、運輸、飲食業、その他製品のサービス支援などの分野で新規市場進出が目立ちます。自動車などの輸送機器分野は、トルコをEU向け輸出の生産拠点としてプラント設備の拡充整備を図り、生産能力を増強しています。

 

高津 幸城



トルコでの税務監査

2018年06月12日 | トルコの税務

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

今週はトルコでの税務監査に関して記載していきます。

 

トルコでは、会社の作成する税務申告書が適正に作成されていることを保証するために、税務監査という制度が存在しています。これを行うかどうかはあくまで任意ですが、国が認定した公認ファイナンシャルアドバイザーが税務申告書を監査してその適正性を保証します。

会社が税務監査により適正意見を受領することは、税務申告書が税務調査を受けたと同等の信頼性があると当局から受け止められ、よほどの重大な還付もしくは形式的瑕疵がない限り、税務調査に入れられる可能性を低減できるという効果があります。それ以外にも、税務処理上の重大なミスの早期発見につながることなどから、特に外国企業は当該 税務監査を積極的に受ける傾向にあります。

 

今週も、どうぞよろしくお願い致します。

 

高津 幸城



監査の種類

2018年06月05日 | トルコの税務

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

今週は監査の種類に関して記載していきます。

 

< 監査の種類 >

会社法では、外部監査、 取引監査、特別監査の3種類が規定されています。

 

外部監査

通常の会計監査を想定したもので、規模にかかわらずすべての会社は、財務諸表または連結財務諸表および年次活動報告書に対して監査を受ける義務を負います。

 

取引監査

会社の設立、増資、 減資、合併、スピンオフ、組織変更、証券発行など、会社のさまざまな取引を監査することです。 取引監査を行う取引監査人は、外部監査とは別の監査人であることが求められます。

 

特別監査

株主の要求に応じた特別な監査制度で、株主総会においてその要求が認められた場合、特別監査人は裁判所より任命されます。 特別監査は、企業の不正行為や財務諸表上に矛盾がある場合などが想定されています。

 

< 監査人の要件>

監査人は、 特別監査を除き、 株主総会により任命されます。監査人は、対象が大企業であれば独立監査法人、中小企業であれば独立監査法人、公認ファイナンシャルアドバイザー(YMM:YeminliMali Müşavir)、独立会計財務アドバイザー(SMMM:Serbest Muhasebeci Mali Müşavir)のいずれかであることが求められます。

会社は、監査人を任命した後、その監査人の名前を商業登記し、ウェブサイト上で公表します。

 

トルコでは監査人に対し、ローテーション制度が規定されています。すなわち、同一の監査人による監査は7年間認められますが、その後少なくとも2年間は、独立監査法人は別の担当者を監査業務に従事させなければなりません。

 

< 監査に関する 取締役会の責任>

トルコにおいて監査は必要事項であり、監査を受けていない財務諸表および年次活動報告書は認められません。監査人が正当に監査を行えるよう、 取締役会は監査人が要求するすべての情報を提出する必要

があります。

監査人が監査の結果、否定的な意見を表明した場合、当該財務諸表は株主総会において損益に関する事項の採決を受けることができなくなります。このような場合、取締役会は監査意見が表明された後4週間以内に 取締役に辞表の提出を求めます。 取締役の辞職を受けた後、株主総会を開催し、新たな取締役を任命することになります。

 

以上です。

 

 

今週も、どうぞよろしくお願い致します。

 

高津 幸城



トルコの監査制度に関して

2018年05月29日 | トルコの法務

こんにちは、トルコ駐在員の高津です。

今週はトルコ監査制度に関して記載していきます。

 

トルコでは会社法に基づき監査制度が規定され、国際監査基準(ISA)と一致した監査基準となっています。トルコにおける監査は、トルコ監査基準に準拠して実施され、トルコ会計基準、会社法、そして被監査企業の定款に準拠して財務諸表が作成されているかどうかを含みます。

 

■ 監査対象会社

トルコでの監査対象会社は大会社のみとなっており、2013年1月に監査対象となる大会社の定義が公表されました。原則としては売上高、総資産額、平均従業員数のうち2つを満たす場合に大会社に判定され外部監査を受ける必要があります。

法定監査の対象となる会社は、TFRSに沿って財務諸表を作成し、監査を行わなければなりません。また年次総会において、前期の損益計算書と貸借対照表が 株主により承認を受ける必要があります。

 

[ 大会社の定義]

売上高 2億トルコリラ

総資産 1億5,000万トルコリラ

平均従業員数 500名以上

 

 

以上です。

 

 

今週も、どうぞよろしくお願い致します。

 

高津 幸城