笑顔あふれる生活へ!~股関節と共に~

田山陽平が、股関節とリハビリについて、皆様のためになる事を、選りすぐって書いています。
頑張ろう!日本!!

骨盤の過度な前傾は、何故悪い?part 2

2015-09-28 10:09:09 | 日記
前回に続き、骨盤が前傾した姿勢によるデメリットを挙げていきます。

骨盤前傾


今回の記事を一言で言うと、

「非効率的」「エコではない」

と言ったところです。


それでは、詳しく書いていきます。


骨盤が前傾していると、股関節周囲の筋肉が過剰に働いてしまう事になります。

具体的には、

大殿筋(お尻の筋肉)



骨盤が正しい位置にある方は、通常の歩きでは、持っている力のうちの49%の力が使われます。

それが、骨盤が前傾している方は、93%の力を使って歩きます。

かなり100%に近い力を出して頑張っている事になります。

これは、いかにも疲れそうですね。


中殿筋



①と同様に、通常では40%の力のところ、

骨盤が前傾すると64%の力を使って歩きます。

1.5倍の力を必要とします。

股関節症の方は中殿筋が弱くて、歩くと横に揺れると言われることが多いですが、

中殿筋が弱いのに、実際にはかなりの力を使って歩いていると言えます。


大腿筋膜張筋



通常は28%の力のところ、

骨盤が前傾すると59%の力を使って歩きます。

倍の力を使って歩いています。


①~③を見て頂いて分かるように、骨盤が前傾する事で、これだけ筋肉に負担が掛かっていると言う事です。

これでは、筋肉もすぐに疲れてしまいますよね。

疲れが溜まれば、筋肉が固くなり、痛みにも直結します。

また、疲れてしまえば持久力はなくなり、長距離を歩く事が困難となってしまいます。


骨盤が正しい位置にある方が歩いた時に、持っている力の50%以上の力を必要とされる筋肉は「腓骨筋」だけです。

水色の線で囲んだ筋肉が「腓骨筋」


他の筋肉が50%を超えると言う事は、その筋肉はエネルギーの消耗が激しいと言えます。



長距離歩くためには、筋肉が疲れないようにしないといけません。

エコな歩行を目指すためにも、立っている時や、歩く時に、骨盤を後傾させる意識を持つ事が、とても大切です。

骨盤後傾


(骨盤を後傾した時に痛みが出る方は、無理をしないで下さい。

 その前に、筋肉を柔らかくして痛みを取ることが先になります。)


解決策は、前回のブログ「part 1」に参考になる程度ですが、書いてあるので、そちらをご覧ください。


骨盤は、少し前傾するだけ、少し後傾するだけで、使われる股関節周囲の筋肉が、すぐに変わってしまうから要注意です





犬の骨盤は超!過度の前傾です







股関節の不安を一緒に取り除きましょう







骨盤の過度な前傾は、何故悪い?part 1

2015-09-22 18:24:33 | 日記
東京マラソンの抽選に外れ、がっかりしていたら、

ブログをアップするのを忘れていたことに気づきました。

申し訳ありません。






股関節症の方の骨盤は、ほとんどの方が過度に前傾(前に傾いている)しています。

過度に前傾しているのが、何がいけないのか。

その理由は複数あるのですが、特に痛みに影響する要因として、

骨盤の過度の前傾は、足が床や地面から受ける衝撃が通常よりも強くなってしまいます

屋内であっても、屋外でも歩いている1歩1歩の衝撃が強ければ、

塵も積もれば山となり、衝撃が溜まっていきます。


本来、地面からの衝撃を吸収するのは筋肉の役割です。

骨ではありません。


骨盤前傾で生活をしていると、筋肉に強い衝撃を吸収した疲労が溜まっていき、

その蓄積が、ある限界点を超えると、痛みとして自覚されます。

痛みを感じるようになった筋肉は、コリ固まっている状態です。


解決策は何か?


第一に痛みを発している筋肉のコリを、ほぐして、とらなければなりません。

そして、もう1つの策は、骨盤の過度な前傾を、通常の前傾した角度に、なるべく近づける努力が必要です。

どうしたら骨盤が後傾方向に改善されていくのか?


それには色々な要因が絡んできますので、一言では書き表す事はできません。

しかし、大きなポイントとして、腹筋があげられます。

腹筋と言っても、頭にイメージする6つに割れた腹筋が必要なわけではありません。

必要なのはおへその下にある腹筋です。

つまり、下腹部の腹筋がつくと過度な前傾が治ってきます。

「丹田」と言う言葉で、よく表される場所になります。


筋肉のコリをとり、骨盤の過度な前傾を改善して、股関節周りの筋肉への負担を減らしましょう






いつもとは別アングルで







股関節の不安を一緒に取り除きましょう

痛くない方の足は、今後どうなるの?

2015-09-14 13:00:56 | 日記
よく質問される事の1つに

「今、痛みがあるのは右だけだけど、そのうち左も痛くなりますか?」

「今、右だけ変形性股関節症と言われていて、左はそうではないのですが、

 いずれ左も変形性股関節症になるのでしょうか?」

と言うような疑問です。


答えは、


50%50%です。


統計上からいくと、

半分の人は片方だけで済むし、もう半分の人は反対側にも骨の変形か、痛みが現れる。

と言うデータが出ています。



この先、自分がどちらに入りたいのか。

当然、変形しない、痛みが出ない方に入りたいですよね。



その為には、痛い方の足の治療が第一優先ですが、

痛くない方の足の予防に励む必要もあります。


痛くない方の足は、痛い足をかばって頑張ってくれている足です。

その足には負担が掛かって、筋肉が慢性的に疲労を起こしやすい状況です。

痛くない方の足も、疲労が蓄積しないように筋肉をほぐす習慣をつけることをお勧めします。

理想は、お風呂を上がってから、寝る前の時間帯が一番良いですね。



なかなか自覚症状のない足に対して、予防をしていくのは精神的に難しいことです。

でも、将来の自分自身のためですので、頑張って下さい

その際には、当院の「らっこちゃんシリーズ」が大活躍します。

是非、お試しを。










膝にちょこんと手を乗せて






股関節の不安を一緒に取り除きましょう