17時過ぎの自宅にて。庭木の枯れ枝に止まったツリアブ。
ツリアブ科のコウヤツリアブ Anthrax aygulus Fabricius, 1805
ホシツリアブの学名Anthrax distigmaとの間で学名の逆転が生じているようで、昭和45年第4版発行の北隆館『原色昆虫大図鑑』には、「本種の学名には異論もある」と書かれている。
日本全土に分布する普通種。
コウヤツリアブの体長は約10~14ミリとよく紹介されているが、この個体は約8ミリしかない。
『岡山の昆虫』には、体長7~14ミリと紹介されている。同書によると、「幼虫はハキリバチ科、ドロバチ科、アナバチ科などの単独生活をするハチの幼虫に寄生する。ハチが巣を作っているとき、その付近に卵を産みつけ、孵化した幼虫はハチの幼虫の体液を吸って成長し、翌年初夏に成虫となる。幼虫時代の宿主によつて成虫の大きさに差が生じる」という。
また同書によると、「夏期に古い木造家屋や立ち枯れの木の周辺などで忙しげに飛び回る姿が見られる」という。
同様の環境が我家にあるということか。
クロバネツリアブも近くでねぐらを探していた。
2008.7.17
コウヤツリアブが暮らす風景