ムシヒキアブ科のツマグロヒゲボソムシヒキ Cyrtopogon pictipennis Coquillett
2012.5.27に菰野町の朝明渓谷で撮影したムシヒキアブがツマグロヒゲボソムシヒキ♀と判った.狩られたのはコガシラアブ科のシバカワコガシラアブのようである.
新訂原色昆虫大図鑑Ⅲによると,体長10~16mm.黒色.胸背は黒色長毛を装い,白ないし灰褐の粉状毛による斑紋がある.翅は中央と末端が褐色.腹部第2~4節(♂)または第2~5節(♀)後縁に白色粉を帯状に装い,その部分に黄白長毛,他の部分に黒色長毛を密生する.春季出現する.
京都府では,「個体数が少なく、自然度の高い山地の渓流の周辺に生息しているので、環境指標性がある。」などとして要注目種に選定している.
写真の個体は♀,どうやら翅の黒色斑は雌では薄いようである.三重県での既知の記録はない.