カ科ナミカ族クロヤブカ属のオオクロヤブカArmigeres subalbatus (Coquillett)
12月4日,庭のヤツデの花に訪花するオオクロヤブカを見つけた.大型のカで,こんな時期に屋外に現れる種がいるんだとビックリ.
『新版日本の有害節足動物』によると,「体長約7.5mm,翅長3.2~5.4mm,大型の蚊である.頭頂は黒色の鱗毛でおおわれ,その周囲は白色の鱗毛で縁取られる.口吻の先端部は,わずかに下方に湾曲している.腹部背面は黒色,各腹節の側面と腹板に白色の林家がある.体節の腹面は白色,脛節と跗節は黒色である.国内では,東北地方(盛岡辺り)から南西諸島までと,東洋区の全域に広く分布している.」
『新訂原色昆虫大図鑑Ⅲ』によると,クロヤブカ属はオオクロヤブカ1種だけで,口吻が真直ぐなヤブカ属は43種.
『原色日本昆虫図鑑(下)』によると,「腹部背面は黒色,側面には銀白色の三角形紋が並び,腹面各節基部には幅広い白色の横帯がある.幼虫は汚水中に生育する.♀成虫は昼夜とも吸血する.」
花の蜜を吸うこのオオクロヤブカはきっと♂なのだろう.
日本最大の蚊トワダオオカは,♀も吸血せず♂と同様に花蜜を吸うという.三重県でトワダオオカを見つけた人は是非つかまえて,私に連絡してください.会いたいのです.