光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

トーマス電車は花盛り

2019-10-31 05:39:53 | 鉄道模型 
 実は今回は昨年正月に買った福袋に入っていた「京阪600形トーマスラッピング車」の話でもしようかと思っていたのですが写真を検索していてトーマスそのものについて書いた方が面白そうと思いました。


 うちの子供を初めて遊園地に連れて行ったのはもうだいぶ前になりますか。そこの遊園地にもトーマスランドがあってミニ列車に乗ったり様々なアトラクションを楽しんだりしたのが思い出されます。
 その時も思ったのですが他のアトラクがデート中のカップルとか学校の友達同士とか、少なくとも10代後半以降が集まっているのにトーマスランドだけは完全に親子連れ、それも主に未就学児童の家族連れで占められていたのが興味深いと思いました。
 おまけに男女を問わない(笑)

 とはいえ、トーマスに喜ぶのは上記の様に未就学児童か精々が小学校低学年くらいまででしょうか。もちろんそれらの親御さんも子供の年齢に合わせてやや若いパパママで占められています(まあ、例外もありますが汗)


 つまり年代的にそこそこ経済力もあってアクティブなファミリー層(少なくとも「トーマスを見に一家でわざわざ遠出して来る」事が出来る層、とでも言いましょうか)がトーマス系のアトラクとかラッピング電車を嬉しがる層という事は言えそうです。
 最近はいわゆる「萌えアニメ」の人気に伴いアニメ系のラッピング車も増えていますが、それでも一般向けに分かりやすいラッピング車、親子連れが集まりそうな車両と言うとやはりトーマスが筆頭に来るようです。


 実車の世界でも上記の京阪はもとより富士急行や大井川鉄道でラッピング車が花盛り、殊に大井川なんかは実物の蒸機にコスプレをさせるという荒業まで使っています。萌えアニメほどには地域性に縛られないという事もあるのでしょうがそれにしても多い。

 そしてそれらのいくつかがこれまた律儀にNゲージで製品化されるものだから、レイアウトをトーマスランド化させるのが楽な事(爆笑)

 ある意味鉄道マニアと鉄道に興味が薄い一般人とを結ぶ細い架け橋みたいな存在と言えるかもしれません。

 それにしてもトーマス系のモデルがNゲージだけでこんなに出ているとは思いませんでした。上述の京阪600等は福袋を開くまで存在自体知りませんでしたから、ある意味サプライズでしたし。

台風災害の現場で起こったことに思う

2019-10-30 05:37:59 | その他
この記事の文面は10月18日に書いたものです、現在とはずれがありますがご勘弁を。

 先日の台風に伴う土砂崩れなどで 首都圏への交通が寸断されている状況も徐々に復旧が進み始めているようで、早ければ明日か明後日には一部区間が開通の見通しの様です。
 物流の方も先日までパンなどが品薄だったスーパーもさっき見てきたところでは概ね前の状態に戻りつつあるようです。
 これらも首都圏から来る物については相当な迂回を経て届いている訳ですから買い物ひとつするにもそれが手に届くまでの苦労を思うとあだやおろそかにはできない気がしますね。

 それはいいのですが、先日クラブのメンバーから「こんなニュースがある」と書き込みがありました。

 土砂崩れの現場近くの駅で立ち往生していた列車から行先表示幕や列車番号の札を盗んでいった不届き者があったとの由。

 実はこの間も県内の別な駅や隣県でも留置中の列車から同様に列車の装備品の盗難が騒がれたばかりなのですが、まさかこんな非常時にそれをやる人間がいるとまでは思いませんでした。

 鉄道関係者を中心に今度の災害で誰もが汗を流している一方でこうした火事場泥棒の様な人が居るという事実に暗然とせざるを得ません。
 現在首都圏方面は線路も道路も不通かそれに近い状態ですから、もし県外からわざわざ盗みに来ているとすれば相当な回り道をしてこれをやったという事になりますし、犯人が地元の人間だったなら周りの状況も顧みずにこうした行為に出ている事になりますからいずれにしても憤りを感じます。

 かねてから一部のマニアによる迷惑行為が社会問題化している折ですが、災害現場で犯罪行為をやってまで切実感の伴わない満足感を得ようとする行為(あるいは転売目的であっても)には許し難いものがあります。

今月の埋蔵金鉄コレから「JR四国 1000&1200」

2019-10-29 05:34:45 | 車両・気動車
 今回は埋蔵金化している鉄コレから発掘したネタ。
 第28弾のJR四国1000と1200から


 前にも書きましたが、私個人は四国に行った事はあるもののそこの気動車の方にはとんと馴染みがなく、もちろんJR時代になってからの新製車ともなると尚更馴染みがありません。
 ですから今回の28弾のラインナップで1000形と1200形が入っていると言っても特に感慨を感じる訳でもなく「ああ、そうか」と言った程度の関心に過ぎませんでした。

 が、箱買いした中身をチェックしてこの1000形が出てきた時、少しばかり琴線を刺激される感じがしました。

 前面はキハ130に似ているのですが、側面は堂々たる21M級3扉のステンレス車体、しかも両運転台式なので前後のバランスも程よく感じられたのです。
 見様によっては「キハ52の進化系」と見えなくもありません。しかもカラーリングが私好みの青帯仕様とくればこれはグッとくるわけです(笑)これも動力化の当てが付いたら走らせていそうなモデルと言えます。

 この1000のバリエーションとして後に登場した1500形との併結に対応した1200形というのがあって、これまた29弾で同時リリースされています。カラーリングが1500形に合わせて変更されているのですが、1500形がJREのハイブリッド車を連想させる良くも悪くも垢抜けたデザインだったせいか、それと併結される1200形はなんだか「無理やりな若作り感」みたいな印象を受けます。
 そもそも肝心の1500形がパーミルの上級者向けキット形式とかワンマイルのプラキットなどでの製品化ばかりな様で、鉄コレの様なお気軽系の完成品はまだ出ていない様ですので今の時点ではぽつんと1200だけが宙に浮いたような状態と言えなくもありません。

台風後の甲府駅にて

2019-10-27 05:28:01 | 旅行・探訪・イベントなど

 最初に

 今回の台風19号で被災された方々にお見舞い申し上げるとともに一日も早い復興をお祈りいたします。

 私の現住地の方は直接の被害は少なかったのですが、昨日から間接的な影響が出始めそれも長期化しそうな気配です。
 というのも私の現住地を含めた周囲一帯と主に首都圏への交通路が殆ど土砂崩れや橋の落下などで非常にアクセスが困難な状態になっているのです。現在のところ復旧のめどが殆ど立っていないとの事で、現場の映像を見ても一日二日でどうにかなる様なレベルではなさそうです。

 そんな折、所用があって甲府駅に出掛けてきました。
 昨日の台風一過の真夏日からまた一転して朝からどんよりとした空模様。

 実は先日も触れました中止となったイベントと言うのが鉄道の日に因んだ甲府駅のものでして、本来ならばその時間はモジュールの設営などに忙殺されていた筈の時間帯です。

 往路を車で走った範囲では甲府盆地付近では今回の災害の影響は少なそうに見えましたが、何と言っても交通網の寸断の影響は大きい様です。


 会場となる筈だったコンコース付近では集まった客たちの様子も何か落ち着きがなく、東京方面への帰路に戸惑っている様子が見て取れます。


 現在、甲府駅から東京方面に向かおうとすると無事だった身延線を経由し東海道本線で南からアクセスする方法、それと地元バス会社が御殿場経由で東名高速を使う臨時バスの二通りらしいです。

 駅前広場に出ると、バス待ちの行列に驚きました。と同時に今日が連休最終日だった事に改めて気づきます。
 

 静岡廻りルートとなる身延線のホームでもそれは同様な様子。これまでイベントなんかで駅構内を見る機会は結構あったのですがあそこのホームがこれほど人が並んでいるのを見た事がありませんでした。

 人の移動がこの通りですから、物流となると更に影響を感じます。所用を済ませ駅ビルで食事でもと思って覗いてみたら「台風の影響で材料が届かず一部メニューが休止になります」との張り紙を見掛けました。
 近所のスーパーではパンや菓子類などが払底しており、聞く所ではいつもの3割くらいしか入荷していないとの由。
 道路にせよ鉄道にせよ、人やモノの移動というものがどれだけ社会にとって重要な意味を持っているかという事を改めて再認識させられました。

 そんな事を肌で感じさせられたというのが「鉄道の日」だったというのも、何か因縁を感じます。

台風とハンドライト

2019-10-26 05:25:39 | その他

 実を言いますと連休二日目だった14日の鉄道の日はクラブにオファーが来ていて、イベントで運転会を催す事になっていたのですが、件の台風19号の影響でイベント自体が中止になり、急に体が宙に浮いたような気分です。

 秋から年末にかけては運転会のオファーが重なりやすいので、がっかり感がそう強い訳でもないのですが今回は理由が天災なだけに無理をいう訳にも行きません。実際のところ私も日曜の朝まで台風対策で徹夜に近い対応をしていたので身体的なぐったり感の方が強いのです。

 とはいえ、朝になってみると台風一過の青空。
 吹き返しの風は依然吹いていたのですが、風自体は生暖かくまるで気候が二月戻った様な感じになったのには閉口しました。
 (事実真夏日でしたし)

 台風がひと段落つき、しかも予定のイベントがなくなると急にぽっかりと身体が空きます。
 なので、夕方近くに行きつけのショップに出掛け様子を伺う事にしました。
 そこは店先に一級河川が流れているので上流からの流入状態が心配でしたが、出掛けて見ると水位もひと段落ついていた様なのはなによりでした。ただ水の濁り具合は半端ないですが。

 そこでの今回の買い物ですが実はテツドウモケイではありません(汗)


 たまたま店頭に平積みになっていたグッズ。
 最初は何かの筆記用具かと思いましたが。

 テープLEDを組み込んだ小型ハンドライトでした。
 単4電池駆動で手に持ちやすく、懐中電灯よりも広い範囲を照らせる(但しレンズを組み込んでいる訳ではないので照射距離は短い)のが気に入りました。
 停電時とかに手元より広い範囲を照らしたくなる時は結構あるものです。災害時でなくても暗闇で何か落とした時とかにも役立ちそうです。

 因みにここは鉄道模型の専門店ですが、テツドウモケイ以外の物を買うのはこれが初めてかもしれません(汗)

中村精密のBタンクから

2019-10-24 05:23:09 | 車両・16番
 先日お話した「ゆるい16番の愉しみ」に関連したネタで。

 このところ16番やHOの小型蒸気の入線が相次いでいますが秋になってもその勢いは止まっていません。


 今回入線の中古蒸気は中村精密のBタンク。
 一見すると以前紹介の宮沢模型やつぼみ堂のそれに似ていますが、動輪の距離が幾分長めですし、細部のディテーリングにも違いが認められます。
 メーカーの刻印もないので外箱がなければ中村精密とは思いませんでした。


 とはいえ、実はこれは厳密には中村精密オリジナルではなく今は無き鉄道模型社のBタンクを中村ブランドが引き継いだものだそうです。
 プロポーションは宮沢模型のBタンクとエンドウのB20の中間くらい。
 非常にバランスの取れたスタイリングである事がわかります。


 実はこれ、ショップのタグには「不動」と書かれていましてそのせいか16番の中古にしては安価なものでした。
ですが、この種のロコの場合モーター位置を微妙に調整すると走れる様になるケースが結構あるので一種の賭けに出るつもりで財布を開いてしまった経緯があります。
 何しろこれの入手がイレギュラーだったのでその日の昼食が抜きになりましたし。

 これで走らなければもう泣くしなかったのですが帰宅後モータとギアのアライメントをいじったところ無事走り出したのは幸いでした(笑)
 走行性ですが年式相応のくたびれ具合なもののどうにか走ります。


 この頃の16番小型蒸気は真横から見るとキャブ内に巨大なモータが鎮座しておりどうかすると本来機関士が乗っている位置にモータの電極のネジの頭が丸見えだったり動輪の間にも同様に電極が露出しています。

 こういうのを玩具臭いと斬って捨てるのは簡単ですが、自由形の場合はこういうところも一種の味と感じさせるところがモデルとしての人徳とも言えます。

気動車の「盛岡色」オンパレード(汗)

2019-10-23 05:15:26 | 車両・気動車
 ここ1年くらい当ブログで701系の盛岡色ネタを散々振っていますが、一般に鉄道ファンが「盛岡色」と聞いて連想するのは大概が気動車だと思います。当レイアウトでも10年くらいかけて少しづつ増備していますが、今回はその中からマイナーな順に紹介します。

 キハの盛岡色というのは帰省の折り等で見かけたのですが、個人的に配色が今ひとつなのに加えて車体の汚れを目立ちやすくさせる感じもして中古でもタマ数が多かったにもかかわらず過去にリリースされたキハ58などには最初のうちは手を出しませんでした。


 そんな訳で最初の入線となったのは2009年の夏に入手した盛岡色のキハ22とうとう号仕様の2連。とはいえ全くの素組みで改造もウェザリングもなしのそっけない状態での入線となりました。仕上げが雑なのは元が不器用なせいで決して怪我のせいではありません(笑)

 今回は手元に無いキハ22という形式だった事とキット形式だった事、何より帰省の土産だった事(笑)が決め手となった入線でした。

 モデルならば汚さない限りはこのカラーリングでも見られますし自分で作った車両ならば多少は愛着が出てくる気もします。当時初入線となったGM動力の足回りも思ったよりスムーズでしたし。
 因みにこのキットを買った時もう一つ同じキットがあったのですが先日帰省の折ショップを覗いてみたらまだ残っていました(笑)

 そして2011年の正月の帰省で入手した宮沢のキハ23盛岡色のキット。
 GMの動力と台車、TOMIXのTNカプラー付きスカートもセットになったというハイブリッド(笑)のキットであります。ボディ中央部に凹みがあり組み立てが危ぶまれましたがやってみると一応形になりました。
 そんな訳で改造もウェザリングもない素組みです。


 私個人が「盛岡色」と聞いて一番実物を観る機会があったのがキハ58系。KATOの盛岡色は現在でも一番入手がしやすい機種かもしれません。最初はショップに出物があっても敢えて手を出さなかったのですがキハ22系、キハ23系と並んでくるとやっぱり欲しくなります。


 そして一番有名どころとも言えるキハ52の通称「赤鬼」仕様が入線したのは一昨年の正月。これで曲がりなりにも(私にとって)目ぼしいラインナップが揃った事になります。
 こんな風に当レイアウトでの気動車の盛岡色はマイナーな機種から順次増備されるという経緯をたどる事になります。

 おまけにそれらのほぼ全てが故郷への帰省の折に見つけたモデルですから盛岡色と言うのはある意味「帰省土産」みたいな存在だったとも言えます。してみると気動車の盛岡色には多少なりとも故郷の匂いみたいなのが沁みついている気もしますし、ようやく今になって少し愛着がわいてきたような感じもしています。

時代に逆らい「ゆるい16番」に浸る(笑)

2019-10-22 05:09:27 | 思いつくままに・考察
 数年前からの傾向であり、殊にここ1,2年くらいの事ですがうちで増備される16番モデルにちょっとした変化が起きています。


 特に蒸機に顕著なのですがいわゆるスケールモデルよりもごくコンパクトな自由形、或いはサイズ的に接近する小型機が増えているのです。
 8年ほど前に16番モデルに手を出した当初はそれなりにスケール性の高いモデルを入線させていましたし、Nでは得られない走りの質感とサイズから来る重量感に酔い痴れたものです。
 事実最近の16番モデルは細密度の点では「ここまでやるか?」と思えるくらいに細かくなりましたしスローも結構効いてくれます。

 ですが最近のNが同じベクトルで急速な位に細密化、走行のスムーズさを身に着けつつある現状もあって数年前から「なぜ16番?」と言う疑問を感じ始めていたのも確かです。同じベクトルならサイズが大きい方が有利なのは間違いないのですが「実車の縮小コピー」みたいなスケールモデルの現状に少し息苦しさを感じかけていました。

 そんな折にふとしたきっかけで出会ったのがカツミのEB10でした。造形の点でも走行性の点でも今どきの模型の方向性からすれば「玩具」以外の何物でもない筈です。車体はボロボロでしたし、入手した時点ではまともに走るのかどうかすら疑わしいモデルでしたが、手を入れて調整するとそれなりに見られる状態にはなりました。
 ですが、レストアしたEB10をお座敷で試走させた時、それまでスケール機を走らせた時とは違う一種の清々しさを感じたのです。
 それは「ああ、モケイってこれでいいんだ、十分じゃないか」と言ったような清々しさでした。

 同じ様な事をスケール機でやったら「砂撒き管が床の埃を拾ってしまいそうな」神経質さと言うか窮屈さがどこかにありましたから(汗)

 そういえば、私が幼少の頃、親類の機関士が作ったり買ったりしていた16番モデルを運転させてもらった時、スケール機のED75やらC58なんかよりはるかに強い印象を残したのも「宮沢模型のBタンク」でした。細密感では劣るし走りだってそれなりのレベルだったのにかかわらず、です。形状は自由形でもその走り、最低限の機構のロッドのアクションは幼心に「ジョウキキカンシャの走り」を印象づけるものだったのでしょう。

 「如何に実車に似せるか」というのは古来モケイと名の付くもの全てが抱えてきた課題ですが、そのベクトルが徒な細密化と縮小コピー化したからといって、それが必ずしも真理とは限らない。
 むしろ形状が実物の文法に沿っているならディフォルメと省略で印象を的確に伝える方が心に残る何かを伝えられているのかもしれない。

 これにごく近い印象を受けたのが鉄コレ「猫屋線」のナローモデルです。
 それなりにプロトタイプらしきものがあるとはいえ事実上自由形のモデルばかりですが これも初めて走らせた時に「テツドウモケイの素朴な意味での魅力」を再確認させてくれるものでした(贅沢な指摘をさせてもらうならこのモデルの最大の弱点は「スムーズ過ぎる動力ユニット」ではないかと思えたほどだったのです)

 ディテーリングが省略されているとはいえ、適度なディフォルメがなされた16番スケールの自由形小型モデルの存在感はNのそれを上回ります。走りにしても意外と重量感を感じさせる「のったり感」とでもいう様な一生懸命さを感じさせるもので「モケイを走らせている実感」を堪能できました。
 幸か不幸か日本型Nスケールは入門セットでも早くからスケールモデルの編成物を前提としたラインナップになっていましたから、こうした小型の自由形が育ちにくい土壌がありましたが(外国型ならバックマンのドックサイダーとかミニトリックスのT3みたいなのもありますが)Bトレインショーティのヒットでそれなりにディフォルメモデルが定着しつつあるように見えます。

 ただ、不思議な事に現行の16番フォーマットでそれに追随する動きはありませんでした。この時点で16番は細密化、スケールモデル化の隘路に自らはまり込んだような気もするのですが。



 細密化、スペック至上主義の最近の模型界の中にあって昔の16番自由形小型機を楽しむというのはある意味「ゆるい」愉しみ方であるのも確かです。私の場合Nは基本編成物かレイアウト上での運転がメインですが、16番に関してはこうした「ゆるくモデルを愛でる、気楽に走らせる」と言う方向に傾きつつあります。
 その意味で言えばこの夏入手したメルクリンのモデルなんかは正にその方向性に合致しているとも言えます(笑)

 これは例えるなら20世紀末に日本車の性能が著しく向上し、誰でもが「いいクルマ」に乗る様になった同じ時代に当時ですら「基本設計が40年近く前のミニがバカ売れした現象」に近い感覚かもしれません。

 で、その中でいつの間にかNと16番・HOとの棲み分けが徐々に明確になってきている気もします。
 別にNゲージ至上主義でも16番原理主義でもない立場としてはお気楽ではあります(汗)

「モブのミニカー」を買うはなし

2019-10-20 05:52:30 | アクセサリー
 JAMの掘り出し物から。

 前回(2012年)見に行ったJAMでの戦利品に「DDFのミニカーつかみ取り」と言うのがありました。お子様限定で箱の中に詰まったNスケールのミニカーを一掴みできるという奴で私も子供をだしに使い30台くらい掴み取ってもらいました(笑)
 そのミニカーは車種はいわゆる自由形のセダンとスポーツカーでとりあえずレイアウトの中で「ここに自動車があります」と言う程度の記号性しかない存在で、最初の頃はその意義がよくわからなかったのも確かです。
 あの当時はカーコレもそろそろラインナップを充実させ始めていましたし敢えて自由形の車を買わなくてもと言う気分でした。

 しかしそれから数年を経て確かにカーコレは充実したのですが反面値段の高騰と一度買い洩らしたら次はなかなか見つからないという入手のしにくさが問題になってきました。
 考えてみれば特に都会のレイアウトでは何百台も車があってもその車種を一々気にする事は少ないですし、カルト的な名車がその中に混じっていても同じ程度の精密さのモデルが周囲にあると却って埋没してしまって目立たない事すらあります。

 スターとしてのクルマを目立たせるためのモブとして地味な自由形のセダンの存在意義がここに来てクローズアップされてきました。
 とはいえ、それに気づいた時にはDDFのミニカーは大概のショップから払底してしまっていてこれまた思いついてもすぐ買えない状態になっていたのは皮肉でした。

 なので今回のJAMでは他のメーカーでもいいのであわよくばこの種の「モブ的存在のミニカー」を何台か買いたかったのも確かです。

 幸い、YFSトレーディングと言うショップがそうしたミニカーのまとめ売りをしていてくれていまして、早速入手しました。
 色遣いがDDFのそれに比べると輪を掛けて地味なのですが「クルマのモブ」と言う役割はきっちり果たしてくれそうです。

 ここは秋葉原にもショップを持っているそうなので後からの補充にも期待できそうです(これまで行かなかったエリアの店だったので今まで存在に気付かなかったのは不覚でしたw)

 さしあたって以前完成品を入手していながら車不足のせいでなかなかレイアウトに置きにくかったアオシマの立体駐車場などに使ってみようかと思っています。

今月の埋蔵金鉄コレから・205系京浜東北線仕様

2019-10-19 05:49:37 | 車輌・電車
 今回は鉄コレの埋蔵金車両のはなしから。
 2月にリリースのNewDays鉄コレの205系京浜東北線仕様をば。

 このシリーズの205系は山手線仕様の量産先行車と共に京浜東北線仕様の2タイプが出ています。
 この仕様の205系自体は鉄コレとしては初めての製品化だそうですが、KATOを初めマイクロやGMが完成品やキットを既に製品化していますし鉄コレでも別仕様が山ほど出ていますから感動が薄いと言えば言えます。おまけに先頭車だけと言う構成は入手はしても運転派には「さてどうしよう」と悩まされる構成ではあります。

 製品化されたのはクハ204-104
 車歴をチェックすると最初は京浜東北線で運用を始め、その後は中央総武線、武蔵野線・京葉線に転籍して現在も活躍中らしいですが、この履歴を見ると転籍の度に帯の色が変わっているので(現在は武蔵野線のオレンジ色と茶色のツートンらしい)ブルー帯のクハ204-104と言うのはそれなりに懐かしいというかレアと言う位置づけのモデル化とは言えそうです。

 モデルの帯色は拡大するとざらつきが目立つ質感の気がしますが細密感はそれなりにあります。一見すると山手線仕様と同じ様に見えますがドアの窓の大きさや窓のサッシ造形などの違いは作り分けられています。ただ、シークレットのヤテ35編成用の山手線カラーはことによると京浜東北線仕様の色替えかもしれないですが直接見比べていないので今は分かりません。


 山手線カラーの電車は103系、205系、E231系共に「山手線」のイメージが強すぎて私個人的に手を出さない編成なのは前にも書いた通りなのですが、一方で京浜東北線のブルー編成は私自身青系の色が好きなせいもあって103系を中心に随分増備しています。
 今回のクハ204もそんな嗜好の一端として取っておかれていますが中間車もないのに先頭車だけぽつんとあっても嬉しくないのは確かです。

 強いて使うなら「鉄博風モジュールの展示車両として使う」辺りが無難かもしれません(汗)

フライッシュマンの大物車

2019-10-17 05:47:17 | 車両・客車・貨車
 もう10月だというのに夏の帰省の戦利品から

 今回故郷の中古ショップではなぜかNゲージの外国形の中古によく当たりました。
 以前紹介のミニトリックスE44もそこでの掘り出し物なのですが、そことは別のショップでもフライッシュマンを中心に外国形を見かけました。

 そこでの戦利品がこの2両。


 フライッシュマンの大物車。このジャンルはTOMIXのシキに始まりZゲージのミニクラブ仕様の大物車、更に昨年は甲府モデルのシキ180を作っていたのですが、フライッシュマンのそれはそのどれとも異なる形式で日本型に混ざって使われても違和感がなさそうです。
 他社のシキは2軸か3軸のボギー台車を複数組み合わせる事で大物車らしさを感じさせるのですが、フライッシュマンのそれは何と4軸ボギー台車の組み合わせで個性的であると同時に独特の重量感を持っています。

 また、日本型のシキはマイクロのシキ800クラスですら手に持った時に図体の割にやけに軽い印象の物が多かったのですが、このフライッシュマンの仕様はシャシ自体がダイカストなのか独特のどっしりした重みを感じます。事によると空荷状態で走らせても安定した走りを確保するための工夫かもしれません。実車でも貨車と言うのは荷を満載にしている限りは重いものですが欧州メーカーの貨車も意外に重いものが多く、走る時の重量感が演出しやすい事はよく感じる所です。

 ただ、他社のシキが複数の台車の組み合わせとフレームの動きの大きさで見た目に反してかなり小回りが効くのに対して、フライッシュマンの4軸台車は物理的な小回り性に欠け、TOMIXのミニカーブはクリアできませんでした。

 もう1両、スペインのイベルトレイン社製の長物車も一緒に入手。
 こちらは日本で言えばチキに相当する貨車と思いますが、積んでいる丸太が見るからに材木と言った感じの質感なのが気に入りました。

 今回の2両の貨車をためしにモジュール上で9600に牽かせてみましたが「本当にこういう編成があったのではないか」と思わせるくらいしっくりきたのには驚きました(笑)

ファーラーのストラクチャーで思い出すこと

2019-10-16 05:44:09 | 趣味の原点をふり返る
今回は趣味の原点を振り返るの番外編です。

ついさっきクラブのメンバーからの聞いた情報ですがトミーテックがファーラーのストラクチャー、アクセサリの販売を開始するとの事だそうで。
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この間ファーラーのカタログの話をしたばかりなのにこの急展開、正直驚きました。
通販メインなのか各地の模型店でも店頭販売または取り寄せが容易になるのか、わかりませんが海外メーカー品の入手が難しい田舎のユーザーにとっては何かしら期待できそうな気はします。

とか書きましたが、私が15年前にこの趣味を再開したきっかけのひとつが「ファーラーのキットを地元の中古屋さんで見つけた事」だったりするのですが(汗)
あの頃はジオコレの第一弾の街並みコレクションがそこいらのコンビニで買えた頃ですが、Nスケールのストラクチャーが前よりバリエーションが増えたとはいうものの、どうにもラインナップの貧相さが気になったものです。
鉄道模型とはいえ、車両を買ったらそれに負けない位の背景となる街並みが欲しい。でも今のままでは没個性の街並みになってしまう。
そんなジレンマがあってレイアウトに踏み出せないでいた時、なぜか近所の中古屋さんにファーラーのストラクチャーキットがいくつか並んでいるのを見つけたのです。
やや古めの建物で日本風のストラクチャーとの相性も悪くなさそうでしたし、何より他にはないランドマーク的な存在感が感じられたのです。
未組み立て品とはいえ、中古でかなり安かった事もあってそこにあったキットの殆どを買って帰りました。
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早速一軒作ってみたらこれがなかなかにいい雰囲気でした。流石にGMのそれみたいに「外壁を貼り合わせて一丁上がり」と言う訳にはいかず窓は一つ一つ枠を作り、外壁の装飾は一々塗装してからはめ込むので大変だった反面、後から塗るのに比べてエッジがきちんと効いたメリハリのある壁面の表情が出せるのも気の利いた配慮でした。
確かに手間はかかるのですが、それがきちんと見栄えに反映するのが分かるのが楽しかったのです。
ですから1軒作るのに寝る前の時間を使っても4日くらいかかりましたか。ですが完成した時の満足感は非常に高かったのを覚えています。

そしてその建物をジオコレやGMのストラクチャーと並べて風景を作ってみると意外なほど違和感がない。それどころか外国型が適度にブレンドされると街並みの生き生き感が違って見えるのです。

これならいける。これなら自分の狙った風景に近い自分だけのレイアウトが作れる。
その時初めてそれを確信しました。

実はこれが私にレイアウト作りを決断させるきっかけとなったのです。


私が作った最初のレイアウトは都市近郊の観光地を想定した物でしたが、ファーラーをはじめとする外国型ストラクチャーを(街並みとのマッチングは配慮しましたが)積極的に取り入れました。


特にお菓子屋さんが集中する「甘味横丁」はこれらの外国型ストラクチャー失くしては成立しない、あの当時の日本型ストラクチャーだけで構成していたら間違いなく今よりも貧相な街並みになって居たはずです。
(もちろん逆もまた真なりでファーラーやフォルマーだけで構成してしまったら日本の風景にはならなかったでしょう。この事はあくまで街並みに適度なブレンドを加える事に意味がありました)

これに味を占めて他のレイアウトやモジュールなどでもここ一番の時にはファーラーをはじめとする外国製ストラクチャーを適宜取り入れています。


素組みに使うだけでなく改造や切り継ぎの素材としてもなかなか使い出があるのが有難かったですし、近代的な建造物にはなかなかモダンな形状のものも多かったですからそれを取り入れる事で独特の街並みの個性が出せたと思います。

ですからファーラーが手軽に手に入る事は欧州型の鉄道ファンやレイアウトビルダーだけではなく必ず和風レイアウトの制作にも良い選択肢を与えてくれるものと思います。

Zショーティの「E5系」

2019-10-15 05:41:21 | 車両・Zゲージ

 殆ど出し遅れの証文みたいになってしまいましたがJAMの戦利品のはなしその2です。
 言うまでもない事ですが、会場には大手からガレキメーカーまで数多くのショップやブースも出店しています。
 こういう機会でないと手に取ることができないものはもちろんですが田舎住まい故に現住地では売っている店がないアイテムを購入することができるのもメリットです。

 ついでにイベントでもないと出会えない「バーゲンセール」なんかもw


 という訳でJAMの買い物はそういうアイテムを中心に買い揃えました。

 先ず向かった先は六半のブースでした。
 お目当てはZショーティの「E5系」

 昨年暮れにアキバに出かけた折は、他の編成はあったのに新幹線系だけさっさと払底していたものです。
 その時は「ゆふいんの森」を入線させたのですが、鉄博風モジュールのZゲージエンドレスを走らせるのに最新の新幹線はぜひ欲しかったので真っ先に六半ブースへ直行して入手した次第です。


 この秋以降はクラブの運転会のお座敷が多く、鉄博風のモジュールで走らせるZゲージのラインナップの拡充が急務です。
 と言う訳で早速動力化

 「ゆふいん」の時にも書きましたがZショーティの場合、動力ユニットにボディをかぱっと被せるだけなので工作と言っても全くイージーなものですが、E5の場合スカートが深いので換装した動力や台車はほとんど見えません(笑)
 動力は「ゆふいん」で知っているので走りっぷりに関して不安はありませんが小径カーブをどれくらいクリアできるかはまだわかりません。
 とはいえ独特のトコトコ感のある走りなのは間違いのないところです。

 3連での編成美を優先したのか先頭車の流線形がやや寸詰まりな感はあるもののディフォルメは適度で、印象的には悪くはありません。
 先頭車のヘッドは脱着式でそこからドローバーを介して未発売のE6系との併結を考慮している様です。
 ただ、ショーティ単体で見た時、値段の割に安っぽさが漂うのは商売として見た時難しいところの様な気がします。
 せめて1000円を切るくらいの価格だったら、あるいはとも思えますが。


 とはいえ、これまで私が運転会で現役のJREの新幹線を持ち込んだ事はなかった(というかNでは持っていない)ので今回のZゲージ仕様が初めてという事になります。

鉄道カフェで「車両工場」に酔っぱらう

2019-10-13 05:52:59 | ストラクチャー
先週お話した甲府モデルの新作キットのはなしから

まずは先日カフェで注文した「阪和快速色」のクリームソーダをば

見た目は普通にクリームソーダですが「阪和快速色」と意識して飲むと一味違う気もしてくるから不思議です。
このシリーズにはあと「国鉄一般色」というのもありますが、何と何の組み合わせか、ご想像してみてください(笑)

さて、前回紹介の研修庫も私がわくわくするキットだったのですが、それから10日程でもっと凄いキットが出るとは思いませんでした。
その名も車両工場。

以前紹介の頭端駅や研修庫の作例は未塗装の試作品を拝見していたのですが、今回のはご店主による塗装済状態。
ご店主もノリに乗っているのが肌で感じられました。
写真の作例には外壁が付いていませんが実際にはすべての面に壁面と屋根が付きます。

このキットも最大のハイライトは「工場の中」
何もない状態でクレーンと架台を拝む事が出来ます。
従来のストラクチャーキットが外壁だけのハリボテだったのとは正反対に「中を覗けば誰でも息をのむ」空間を現出させているのは流石です。
キットを素組みして塗装するだけでこの存在感!

キット付属の「馬」も車両工場には必需品。手持ちのボディをただ載せるだけで雰囲気が盛り上がります。

因みにこっちの馬も付属するそうです(笑)


空っぽの状態でこれだったのですから実際に車両が組み込まれると、まさにミニチュアの空間に引き込まれます。
写真だからこの程度で済んでいますが実物を覗きこむとNゲージのスケールでよくぞこんなのが、しかも誰でも作れるペーパーキットでできるというのに改めて驚かされます。

吊り上げられているのはTOMIXの初代C57。エンジン部に動力を組み込んでいないのでこういう用途には打ってつけです。というか、TOMIXの初代C57のメリットがフルに生かされたのはこれが初めてではないでしょうか(笑)

ご店主の話では市販の電機程度の足回りを外したボディならこうして吊り上げられる程度の強度はあるのだそうです。

と言う訳で店を訪問している間中これに当てられっぱなしだったのは確かです。
とにかく欲しいキットなのですが、お値段はともかく作ったとして置き場に困るのが現時点の悩みの種だったりします。

鉄コレの長野電鉄3600系

2019-10-12 05:50:49 | 車両・私鉄/民鉄


 私が初めて乗った地下鉄電車というのが営団地下鉄の日比谷線3000系だった事は昨年初め頃に当ブログで上げた事があります。
 その時は東京見物のついでみたいなノリだったせいか、その後とんとその事自体を忘れていたのですが、数年前長野の小布施に出掛けた折、そこを走る長電の列車の中に見覚えのある電車を見つけ、それが元営団の電車だったのに驚くと同時に懐かしく感じたものです。

 最初に乗ったのが地下鉄だっただけに、地下の真っ暗な中をひた走るステンレスの電車はこれだけでも相当に都会的な印象だったのですが、その同じ電車が長野の山に囲まれた盆地を走るというロケーションの余りの違いには最初は違和感を感じました。

 ですが朝もやの田園地帯をひた走る元地下鉄電車というのはローカルな風景とはいえ、なかなか様になる画になっていて、少なからず見直したものです。何より「お日様の下をのんびり走る元地下鉄電車」と言うのは電車自体が心なしか生き生きして居る様にすら見えました。

 尤もこれは営団の3000系自体が独特の朴訥さを備えていたからそう感じたのかもしれません。例えば東急の元7000系の中間車に運転台を後付けした仕様(切妻の205系風の顔つきの奴)なんかではデザインが現代風とはいえ、こういう感動は得られない気がします。

 その長電仕様の鉄コレがリリースされたのは今年の初め頃でしたか。リリースを知らなかったので入手は遅くなりましたが春頃にどうにか出物を押さえる事ができました。

 コンパクトな3両編成でステンレスボディの赤い帯を巻いた長電仕様もなかなかいい味を出しているように個人的には感じます。
 特に地方都市を想定しているうちのレイアウトとの相性も悪くはありません。

 さて、長電仕様が出たという事は当然オリジナルの営団3000系も鉄コレで出る事が予測されたわけですが、それについては次の機会に。