シダルセア 赤 ほぼ咲き終わった。名前がわかりほっとした。
急に涼しくなって雨降りだ。また暑くなると思う。しかし夜は虫の音が
聞こえるし法師蝉も鳴き、茗荷も取れ秋の気配が漂う。
今日の正午サイレンが鳴った。なにだろうと思ったら妻が花巻が空襲に
あった日で慰霊のサイレンでしょうと言う。そうか今日だったのかと
思った。妻は郊外の農家の家に居たが近所が空襲にあい、屋敷のいぐね
(風よけの林)に蒲団を被って避難したが怖かったと話した。
私もその日のことをありありと思い出した。朝職場に出勤するとき豊沢橋
の上から艦載機が数機飛行場のある後藤野を攻撃するのを見た。
職場は花巻温泉にあり、大日工業(石黒社長)という疎開してきた中島飛行機系の軍需
工場で遊園地を改装した跡等を使っていた。昼頃だったと思うが、花巻市街
が空襲されたそうだから帰宅しろとのことだった。空襲の為電車が走らず
歩いて帰った。駅前に着くと建物が崩壊し女の人の頭部も放置されていたし 、娘が埋まっていると泣きながら家屋を起こしている人もいて悲惨なものだった。火災で上町が通られず迂回して帰った。豊沢橋の上流の河畔の林に蚊帳を吊って沢山の被災者が避難していた。このことをサイレンで
思い起こし、戦争は絶対に無くさねばならない。体験的戦争観だ。