楽しい老後を求めて

高齢者の生き方を模索した日記風です

俳誌「天為」5月号

2005-04-30 17:21:02 | Weblog
有馬明人主宰「天為」5月号より

◎有馬主宰 15句より8句抜粋

月光の鋭き鑿や流氷原  ジョン・レノンここに斃れし去年の雪 真直に春の雪降る五番街

春灯やデルボォーの絵の夜汽車着く 鳥帰るスフイィクスの笑みの中

木の芽吹く速さやマヤの雨の神 武蔵野の森かんかんと巣箱打つ 春の雪降る金色の馬の像

◎有馬明人選 私の俳句(5句投句5句入選)

海の色花の色交ぜ毛糸編む  目深げにロシア土産の冬帽子 提灯に寺紋くっきり寒念仏

二階より焼芋買ひの籠垂らす  凛として寒木師父の威厳あり


◎今日は10時より地区老連の役員会。1時より4時まで総会。総会は1単老より7名出席。総員63名。各議案並びに新役員を選出して盛会裡に終了。私は留任で理事となる。懇親会後解散。






尊厳死考(4)

2005-04-29 08:44:44 | Weblog
日本尊厳死協会の活動の中でアドバイスした実例にはどんなものがあるのだろうか。「LW(リビングウイル)110番」相談員落合福江さんの記述から考察してみる。「その1、女性83歳脳梗塞。全失語状態。本人は尊厳死協会の宣言書と(鼻チューブの栄養はやめてください。延命は絶対止めて下さい)の手紙を残している。肉親達の意見は分かれたが母の意志を尊重することなり医師と相談。鼻空カテーテルは抜去。その後自宅に戻る。少しづつ回復状況。その2、70才台男、糖尿病。通院透析患者。右足は小さな靴擦れが化膿し膝下を切断。左足も踵から化膿し切断を迫られている。本人は(死んでもいいから切断はしたくない)といっている。妻から相談ありアドバイスをする。結局本人、家族の意思尊重され、切断せず。しかし下肢の感染症から病状悪化。透析も困難となる。それでも本人、家族の希望で退院。2週間後自宅で死去。その3、脳梗塞から認知症。76歳、女。会員でない夫から相談あり。これから2人で余生をと考えた矢先倒れられた。今は夫の顔も判別できない。入院費用月18万円。自分も病気になった場合を考えると、将来に自信なく、疲れてしまった。妻に尊厳死を望めるだろうかと協会に電話相談。アドバイスとして認知症が進んだ現在、(宣言書)を作成出来ないことを話し、医師、院長によく相談するように勧めた。夫はそのようにし暗いトンネルに光を見出したようだと報告。その後夫本人は入会のため本部を訪れた。以上等の相談を通して感じることは、日本の高齢者社会の現状である。高齢になった配偶者の老老介護とその不安。独居生活の不安等切実な問題である。」と結んでいる。また「30代のプロサーファー飯島夏樹さんは2月28日肝臓癌でハワイで亡くなったが、テレビで、限りある時間での生き抜く姿に感動した。彼も日本尊厳死協会の会員だった。」とも記されている。この記事を読んで色々なことを考えさせられる。老夫婦2人暮らしには、人事でないと思う。

今朝雷雨があったが小半時ぐらいで止んだ。そこで垣根のうこぎを摘んでおひたしにした。昨日摘んだふきのとうも水出ししておいたので、これも刻んで鰹だしをかけ酢醤油をかけた。どちらも少し苦いがそこが風味があり美味しい。しどけ(紅葉傘)も大きくなった。今晩のおかずになりそうだ。これも山菜独特の風味がありこたえられない。風は強いがすっかり晴れ上がったので午前中車で市内の桜を見に出かけた。温泉にも行ってきたが、五分咲きというところだ。農協の「かあちゃんハウス」で、だんご、葉山葵、寄せ豆腐など好物を買って来た。友人とも暫くぶりに会えて嬉しかった。

4月の俳句会(2)

2005-04-28 09:25:23 | Weblog
◎昨日の俳句会は9名。私の選んだ句。(1人10句投句)

機織や裂の七彩あたたかし  ちぐはぐに着てをり八十八夜寒 入学式母も新調颯爽と

義経と賢治のポスター花のバス 磯開き狙ふかもめは獣の眼 あたたかし木の香漂ふ貯木場

雲雀野を殖やして老ひる農夫かな 夕餉には目刺ときめて針仕事 惜春や光がほしい魚拓の眼

◎魅力ある二人の女性

○万葉の女性 額田王

彼女の歌は万葉集に短歌9首、長歌3首収められている。大海人王子(後の天武天皇)との間に一女をもうける。また天智天皇(中大兄王子)の寵愛をうける。生没年未詳。
額田王が大海人王子に贈った歌が有名である。「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」それに対する返歌「紫のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆえにわれ恋ひめやも」彼女は多情だが知的な魅力的溢れる女性だったと思う。

○イスラム教の祖ムハマンドの妻 ハディージャ

彼女は裕福な商人で子供のある寡婦であった。そして大分年下のムハマンド(25歳ぐらい)に結婚を申し込み結婚した。6人の子をもうけた。彼女は確固たる信念の持ち主で高貴で知的な女性であった。夫は40歳ごろ神の啓示を受けた。彼は驚き恐怖と混乱におちた。彼女は彼を抱擁して慰めた。神からの言葉は「クルアーン」として今に残っている。かれを最初の預言者として認めたのはその妻ハディージャであった。夫を信じ励まし支えた。イスラム教布教の原点となったのである。

◎午前中妻と二人で北上の展勝地に花見に出かけた。満開だった。花のトンネルの下を暫く逍遥した。見物客も多い。しかし平日なので思ったより少なく楽に駐車もできた。花のトンネルの下をゆく花見馬車が風情がありよかった。








お花見

2005-04-27 14:50:54 | Weblog
正午からパソコン同好グループHSNの花見があった。ヨーカドー向かいの公園だ。快晴且つ満開絶好の花見日和だ。私も3年ほど前、この会で、初めて講習を受け覚えることが出来た。最近は色々な事情で欠席している。基礎を教えられたので、参考書を買い込んでマイペースで暇を見つけて自習している。比較するとやはり直接教えられた方がマスターできる。30名ほどの参加で盛会だった。飲み物、食べ物は各自持参だ。だからマイペースで飲食できた。暫くぶりで会った先輩に疑問に思っていた数項目を質問し教えてもらった。私は今夜俳句会があるので準備のため、1時間半位居って名残惜しみつつ早めに帰ってきた。

森の石松
2日ほど前LPで浪曲「佐渡情話」を聞いた。暫くぶりで名調子に酔った。ついでに広沢虎造の「森の石松三十石船道中」を聞いた。前者と違って、こちらは軽妙な二人のやり取りが命だ。「食いねえ食いねえ、江戸っ子だってねえ」「神田の生まれよう」「馬鹿は死ななきゃ治らない」おなじみのせりふがドンドン出てくる。日本の伝統芸能も捨てられないなあと思った。石松といえば小学生の頃、エノケンの石松を見た。おっちょこちょいの石松を良く演じていた。しかし親分に禁じられていた好きな酒を飲み、それがもとで斬られ命を落とすはめになり笑いのストーリーが一転悲劇の最後となった。懐かしい映画のシーンが眼に浮かぶ。

市老人クラブ連合会総会

2005-04-26 15:56:52 | Weblog
今日は市老連の総会があった。121単老代表160名参加で開催された。来賓は、市長、市議長、福祉協議会会長(各代理出席)であった。議案は執行部案を可決。新役員選出。万事滞りなく2時間ほどで閉会。会員が若干名減少しているので、会員増加が今年度最重要課題だ。各単老最低3名の増加目標だ。この総会も相変わらず、60歳台と見受けられる参加者は殆ど見当たらない。もっと参加して欲しい。単老の会長が代表して出ている為だろう。あとの参加者は、地区老の体育、文化の各部長と女性部正副部長だ。この人たちにもっと若い会員に参加してもらいたいと思う。それが今後のクラブ活動の発展につながるのだ。60歳台の私のところの会員から聴くと、先ずクラブ名の「老」が気に入らない。事実昔と違って、壮年と言っても良いくらいだ。また「クラブの歌」も人気が無い。メロデーがしっくりこないらしい。なんだか気が滅入るような歌だと評している。今日は皆で「君が代」と共に歌ったが、私の単老では敬遠する意見が多くて殆ど歌わない。ここ1、2年60代の人達に多く加入してもらったので、彼らの意見を充分尊重して今後の活動の指針としている。老人クラブも変らなければ、将来の発展はあり得ない。

今晩は6時から2時間詩吟の稽古日だ。これからその時間までゆっくり寛ごうと思う。
みちのくの遅い春にも、やっと桜が咲き始めた。明日は正午から野外で、パソコンシ・ニアー・ネットの花見だ。30名位参加するとのことだ。

金子光晴詩集より

2005-04-25 08:34:34 | Weblog
1917年頃の詩 「反対」

僕は、少年の頃 学校に反対だった。 僕は、いままた 働くことに反対だ。
僕は第一、健康とか 正義とかが大嫌いなのだ。 健康で正しいほど 人間を無情にするものはない。

むろん、やまと魂は反対だ。 義理人情もへどがでる。 いつの政府にも反対であり 文壇画壇にも尻をむけている。

なにしに生まれてきたと問われれば 躊躇なく答えよう、反対しにと。僕は、東にいるときは 西にゆきたいとおもい、

きものは左前、靴は右左。袴はうしろ前、馬は尻をむいて乗る。 人のいやがるものこそ、僕の好物。 とりわけ嫌いは、気の揃うというかとだ。

僕は信じる。反対こそ人生で 唯一の立派なことだと、 反対こそ、生きていることだ。 反対こそ、じぶんをつかんでることだ。

昨日は快晴だったので、散歩をし又庭の草取りを終日した。疲れるので休み休みだ。小さな雑草にも可憐な花が咲いている。取るのがちょっぴり可愛そうになる。人は草花を愛してい育てているが、これはなにも植物の命を愛している優しさではない。その証拠には自分の嫌いな雑草は可憐に精一杯花を咲かせていても容赦なく引き抜いてしまう。こんなたわいの無いことを考えながら作業した。あさの4時台のラジオ「心の時代」で五木寛之が朝鮮の父の思い出として、寿寿木米若の浪曲「佐渡情話」のことを語った。そしてラジオでその最初のところが放送された。私もそれを聞いて無性に懐かしくなり(多分中学生時代ラジオで聴いたと思う)、昔LPで浪曲全集を買ってあるのを思い出し午後米若の「佐渡情話」をかけた。聞いていて懐かしさと、物語の中の失恋のため発狂したお光が可愛そうになり涙を拭った。年とると涙腺が弱くなるというが本当だ。

原民喜の詩 原爆小景より 「コレガ人間ナノデス」

コレガ人間ナノデス 原子爆弾に依ル変化ヲゴラン下サイ 肉体ガ恐ロシク膨張シ 男モ女モスベテ一ツノ型ニカヘル オオ ソノ真黒焦ゲノ滅茶苦茶ノ 爛レタ顔ノムクンダ唇カラ洩レテ来ル声ハ「助ケテ下サイ」 トカ細イ 静カナ言葉 コレガ コレガ人間ナノデス 人間ノ顔ナノデス

サトウハチロウ詩集より

2005-04-24 08:20:48 | Weblog
おかあさんの匂い

おかあさんの匂いは どんな どんな匂い   おかあさんの匂いは どんな どんな 匂い
   
  朝はかまどの けむりの匂い         春はうれしい ちょうじの匂い   

  昼はおべんとうの おかずの匂い       秋はやさしい もくせいの匂い

  晩にはかすかな おふろの匂い        冬はひなたの ふとんの匂い

昨日昼の11時頃PCが動かなくなったことは書いたが、ニュースを見聞するとトレンドマイクロ社によるウイルスバスターの不適切処理による故障の大量発生が報じられている。私のPCの状態も全く同じだった。だから電器店の判断のようにスパイウエアーの影響も多少有ったかもしれないが、主な原因は上記の原因の可能性が大きいと考えられる。SP2を入れているPCに発生したとの報道だが私も入れている。電器店でもマイクロ社のページを開いて色々操作して直してくれたが、その時はニュースも見ていなかったらしいので、いろいろ頭をひねって操作していた。テストを怠って更新のファイルを送信したそうだから大きな怠慢、言語道断で責任を取るべきだ。

武士道(5)大道寺友山著 武道初心集「臨終」より要点抜粋

武士たらむものは、大小上下に限ず、第一の心掛たしなみと申すは、其身の果際の善悪に止り申候。常常何程口をきき、利根才覚に見え候者も、今を限りの時に臨み、前後不覚に取乱し、最後悪しく候ては、前方の善行は皆々水に成り、心ある人の下墨に預り、大きに恥かしき事にて候。



ホイットマン詩集より

2005-04-23 06:55:44 | Weblog
ホイットマン。アメリカ(1818~1892)民主主義の詩人と言われる。(白鳥省吾訳)

「美しい女達」
坐ったり前後に動く女達ー或者は老い、或者は若い、
若い者は美しいーしかも老いたる者は若い者より更に美しい。
[老齢に」
私はあなたの中に大河口を見る、大海に注ぐ時に厳かに広がりゆく大河口を。
「和睦」
空のように美しい、すべての上の言葉
戦争と虐殺のあらゆる行為は早晩間全くなくならなければならない
『死』と『夜』の姉妹の手はこの堅実な世界を絶え間なく柔らかく再びそして時折洗う。
私の敵の死んだのは、私自身のように聖なる人の死んだのだ。
私は彼が白い顔して横たわり、柩にじっとしているを見る
私は近くによる
かがみ、そして私の唇を柩の中の白い顔に軽くふれる

今日ひるごろPCのページが全然でなくなった。閉じようとしても機能しない。3箇所同時に押してフリーズ対策をとったのだが効かない。やむを得ず電源を直接切った。こんな事は初めてなので電器店にPCを持って行った。1時間調べてもらい、直して貰い、今この記事を打ち込んでいる。
原因はスパイウエアーSPYW_NETZANY.100の仕業だそうだ。ウイルスバスターも入れているし、変なページも開いたこともない。しかし侵入する事があるそうで油断もすきも無い。
時々ウイルスバスターのページで調べてその時は削除するようにとのことだ。




中原中也詩集より

2005-04-22 13:50:50 | Weblog
早春の風
けふ一日また金の風 大きい風には銀の鈴 けふ一日また金の風

女王の冠さながらに 卓の前には腰を掛け かびろき窓にむかひます

外吹く風は金の風 大きい風には銀の鈴 けふ一日また金の風

枯草の音のかなしくて 煙は空に身をすさび 日影たのしく身をな嫋ぶ

弱き女の顎かと 丘に梢のとげとげし 今日一日金の風

武士道(4)
武道初心集。「廉恥」より要点抜粋

鷹は飢えても穂を啄ず、武士は喰はねど高楊枝など申すも、其時代の世話にて、年若き人は勝手損徳の話、物の直段などをば、口にいはず、女色の話を聞ては、赤面する様に候ひき。士たらむものは、及ばぬまでも、古風の武士偏義を慕ひ学び度事にて候。

昨日はクラブ総会。56名中20名出席。諸案件総て原案通り成立。役員は副会長1名新任。体育部長も新任。10名の役員で2年間務めることとなった。責任の重さを感じる。私は会長を交代するべく2名の意中の人に継続交渉してきたが同意得られず、不本意ながら新役員体制を発足させるために継続引き受けざるを得なくなった。自己の非力を痛感する。終了後和やかに懇親会を開催しいろいろ話に花が咲く。今日は期限最終日の補助金申請のため会員年齢別構成と新役員名を市役所
に行って届け出た。その後、麻酔科寄り肩、腰にブロック。午前中終わる。
午後雨交じりの天候のためゲートは休み。家でゆっくり俳句作り。




啄木「悲しき玩具」より

2005-04-21 09:16:50 | Weblog
誰か我を                  ただ一人              
思ふ存分叱りつくる人あれと思ふ       をとこの子なる我はかく育てり 
何の心ぞ                  父母もかなしからむ 
            
今日もまた胸に痛みあり           クリストを人なりといへば
死ぬならば                 妹の眼がかなしくも
ふるさとに行き死なむと思ふ         われをあはれむ

看護婦の徹夜するまで            まくら辺に子を坐らせて
わが病ひ                  まじまじとその顔を見れば 
わるくなれともひそかに願へる        逃げてゆきしかな


今日の読書
多島斗志之著「症例A」。図書館から中を確かめず何となく借りてきた本だ。精神病院を舞台にしたストーリーだ。多重人格障害を主題にしている。巻末を見ると多くの文献を参考にしているので
実際に起こりえる可能性を多分に考えた作品なのだろう。普通には私たちの触れることの出来ない世界である。主人公の精神科医がある患者をうつ病や統合失調症と診断したが、違っていた。精神分析で多重人格障害と分かる。医師と女患者との日常的かかわり。全く垣間見ることの出来ない異常な世界の物語だ。ただ主人公のあたたかな且つ真摯な姿勢が一縷の明るさだ。
モリエールの「人間ぎらい」を読み始める。これは愉快な喜劇だ。しかし教訓的だ。作者の代表作として評判の高い作品だ。私の古い蔵書の一つだが読まないで来た。今夜の楽しみ。


今日午後2時から町内老人クラブの総会である。昨日資料を整え準備を終えた。会員の皆さんが希望を持てるような17年度の出発の日にしたい。