羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

海が見える家

2019年07月20日 | Weblog
夫が購入した中古物件に来ている。
古い二階家には驚くほどたくさんのものが残っている。
家電品はほぼ使用できるし、
テーブルも椅子もカーテンもセンスを感じる。
売り主の方にわたしは会っていないが海外に行く機会が多かったらしく、小物や雑貨、食器にも見慣れないものが多い。

夫はたまにここに来てあちこち修理をしたり不要品を処分したり
している。
わたしは二階の洋室を使って良いとのこと。
ベッドはそのままでシーツや上掛けを購入してセットしてくれた。

朝、小鳥たちの囀りで目が覚める。窓の向こうは林。
遠くには海が見える。

朝食まで用意されていて、
わたしは何もすることがなく、
たくさん持参した本を読み、
近くを散歩したりする。

今日は海辺のカフェにランチに行った。

こういうかわいい店を見つけるのは得意なのでわたしのアンテナが
役にたつ。

海岸は気温が低いためか、
ほとんど人がいなかった。


近くの港にも寄ってみた。
ここで暮らすようになったら
釣りをするんだと嬉しそうだった。

うまれかわる

2019年07月12日 | Weblog
三鷹市に不在者投票に行って来た

引っ越してちょうど三か月。
思いきって家があった場所に立ち寄った。
市内に住む友人からもう家がないこと。ブルドーザーが土地をならしていたことは聞いた。
すごく悲しかった。
その後、息子からポッカリとした空き地の写メをもらった。
悲しかったけど悲しんでも仕方ない。
家には心をこめてお礼をいい、
別れを告げてきたのだ。
後悔はまったくない。
あるのは寂しさだけ。
昨日、我が家の跡地はなんと!
時間貸し駐車場になっていた。
七台の車ですべて埋まっていた。
自販機まである。
父が見つけたこの土地は本当に広く角地で、井の頭公園に近く、
今はジブリも近く、有効に活用されているのだった。
貧しい教員だった父は東京タワーのふもとから武蔵野の林へと、
両親と新妻を連れてやって来た。
雑木林や多摩川を散策する着流しの父の写真が残っている。

時が流れた。

先日、講談社野間記念館へ
「近代日本の美人画展」をみにいった。






この建物も今週末には休館となる。
いずれ新しくうまれかわるのだと
思う。

長く愛され親しまれ時が経ち、
いずれ役目を終えて姿を変える。 
そんなことを思った。