里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

コオニタビラコのロゼット葉

2017-04-02 | 日記
三月に入ってから、各地の田んぼ周りや水路沿いを歩くたびに、コオニタビラコを
探していたのですが、全く出合えませんでした。
植物図鑑には「耕作前の日当たりよい水田や休耕田、周辺の湿地などで見られる越年草」
とどこにでも生えていそうに記述されていますが、なかなか見つからないのです。
乾田化された平野部の田んぼでは、絶えてしまったのかもしれませんね。

そこで、丘陵地の狭間に湿田が残る、東松島市上下堤地区の沢沿いを踏査しました。
この辺りでは用水路が細く、コンクリート化されていない箇所も多いので、用水沿いや
田んぼの畔が狙い目になるでしょう。




                            二枚とも2017.3.31撮影

沢奥の枝沢沿いに狭小な田んぼが残されているので、雑草の生えている畦道を探すと、
ほんの数歩あるいただけで、コオニタビラコを見つけました。さらに上手に上がって行くと、
細い用水沿いには幾らでも生えています。
平野部の田んぼ周りでは絶滅状態ですから、ここは彼らにとって僅かに残された楽園なの
かも知れません。ただ、田植えが近付くと堀上げとか起耕が始まりますから、花が咲くまで
傷め付けられなければ良いのですが・・・


                                2017.3.31撮影

キク科ヤブタビラコ属の越年草で、本州~九州に分布する。
水田の畔や水路沿いなどの湿り気のある所に自生し、草丈は5~20cm。
別名タビラコ、古名はホトケノザ。春の七草の一つで、若葉は食べられる。
根生葉はやわらかく、長さ4〜10cm、幅1〜2cm、羽状に深裂し、先端の裂片が最大。
葉の表裏ともほぼ無毛なので、細毛が密生するオニタビラコと識別できる。
根生葉の間から長さ5〜20cmの細い茎を多数斜上する。茎葉は小さい。
花期は3~5月で、細い花茎の先に直径1cmほどの黄色い花を付ける。花は6〜9個の
舌状花だけからなり、筒状花はない。花後には花茎が少し伸びて下向きになる。
総苞は円筒形。内片は5〜6個あり、外片は鱗片状。そう果は長さ4.5mm。
先端に2〜4個の突起がある。冠毛はない。


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2 コメント

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コオニタビラコが。。。 (一人暮らしのじじいです)
2017-04-03 10:33:13
初めまして。
コオ二タビラコが春の七草のホトケノザだとは思いませんでした。
以前から七草のホトケノザの名前は知っ
ていましたが雑草の花のホトケノザだと
思っていましたが違和感がりました。
コオニタビラコの葉はタンポポの葉に似ていますね。
タンポポの葉も食べられるそうなので納得
しました。
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タンポポ似 (グミ)
2017-04-03 18:39:30
コオニタビラコは春の七草なんですね。
まだ、食べたことはありませんけど。
地際に葉が広がるので土が付きやすく、洗うのが面倒です(笑)

おっしゃるようにタンポポ似の葉ですが、それよりも小振りですね。
とてもやわらかな印象です。
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