里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

スズメウリの丸い実

2017-09-25 | 日記
散歩で町外れの倉庫脇の細道を通りかかると、フェンスに何かつる草が絡んでいて、
小さな丸い実が生っています。葉裏に隠れているものもありますから、鈴生りという
ほどには見えませんが、かなりたくさんつるからぶら下がっています。
実はまん丸で、緑色なのは未熟、白っぽいのが熟した実と思われます。たぶんスズメウリ
の実でしょう。数年前、丘陵地の沢沿いの藪に、絡んでいるのを見たことがあります。




                        二枚とも2017.9.19撮影

名の由来はカラスウリより小さな実が生ることから、小さなスズメに擬えて名づけ
たとする説と、熟した実の色や大きさがスズメの卵に似ているからとする二つの説が
あるようです。実際に実を観察した私には、後者が有力な説に思われます。

今年は倉庫脇のフェンスで観察できましたが、一年草ですから来年も観察できるとは
限りません。花の頃に猛暑が続いて、つるが萎れてしまうこともあるでしょうし、
実が熟す前に刈り払われることもあるでしょう。
数年前の秋に、たくさんの実を付けたつるを沢沿いで見つけ、翌年の夏に花を撮ろうと
再訪しましたが、花もつるもなかったですからね。


                            2017.9.19撮影

ウリ科スズメウリ属のつる性1年草で、本州〜九州に分布する。
水路沿いや河川敷、湿り気のある原野や林縁などに自生する。
茎は細く、つる性で長く伸び、節から巻きひげを出して他物に絡み付く。
葉は有柄で、巻きひげと対生。葉身は三角状卵心形で、長さ3~6cm。
葉質は薄く、縁は鋸歯状に浅く裂け、鋭頭。雌雄同株。
花期は8~9月、葉腋に単性花を付ける。花冠は白色で直径5~7mm、深く5裂する。
雄花には雄しべ3本、雌花には雌しべ1本がある。
雌花は蕾の時から楕円体の子房が目立つ。
果実は球状の液果で直径1cmほど、灰白色に熟し、15個ほどの種子を含む。
種子は長さ6mmほどで扁平、黒褐色。


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