ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

The Lord Of Steel/MANOWAR

2012-12-09 18:53:52 | 音楽
ヘヴィ・メタルの権化、MANOWAR。
その通算11枚目のアルバム『The Lord Of Steel』を聴いた。
アチラでは夏に雑誌の付録(!)と言う形で先行リリースされ、当然日本でも9月頃にはリリースされるかと思っていたが…。



コレがいくら待ってもリリースされる気配が無い、バンドのHPにも日本でのリリース予定が全く記載されないまま時間だけが過ぎていった。
結論を言ってしまえば自身のレーベルを持つバンド側より、日本での配給権利で莫大な金額を要求さて日本のレーベル側が見送った…らしい。
MANOWARと言うバンドは日本や母国・アメリカよりも、ヨーロッパ&南米にて桁外れとも言える不動の人気を確立している。
日本にも熱心なファンが数多くいるバンドだが、こう言った問題はMANOWARに限った話ではない。
もはやマーケットとして日本のシーンは、欧米で活躍する多くのバンドにとって魅力も無く重要ではない事を示す寂しい現実なのだろう。



さて話が横道にそれたが、仕方ないので輸入盤で本作を購入した。
雑誌の付録盤やダウンロードの配信よりも、アルバムとしてリリースされた方が1曲多く収録されている。
この『The Lord Of Steel』リリース時より、ファンの間から激しい賛否両論が巻き起こった。
否定的な意見が多かったので心配だったが、買って実際に聴くとそんな心配は杞憂に終わった。
個人的に充分にカッコ良いと思った。



確かに音質が多少コモり気味で、ジョーイ・ディマイオ閣下のベースに変なエフェクトが掛かり過ぎと言う指摘も納得出来る。
しかし個人的には全く気にはならなかった(バカ耳です:自嘲)。
前作が荘厳かつ豪華絢爛なアルバムだった。
だが本作は余計な装飾を排除して、シンプルかつストレートに勢いで攻めてくるメタル・ナンバーが大半を占めている。
路線的には原点回帰とも言える初期のロックン・ロール的な雰囲気、そして名作『Kings Of Metal』に通じるモノがある。
大仰なドラマチックさよりもキャッチーさが目立つので、この変化が賛否両論の対象になるのだろう。
前作『Gods Of War』は素晴らしい傑作だったが、聴く側にはそれなりの姿勢が必要となる作品だった。
それに比較しても、本作は敷居が低くなったので誰でもすんなりと楽しんで聴ける。



やはりエリック・アダムスの歌が素晴らしい。
歌唱力・声量共に今も衰えをしらずであり、随所で炸裂する金属的なスクリームもカッコ良い。
何と言ってもエリックの「歌」があってこそのMANOWARであり、本作でもその事実は全く変わりはしない。



あとカール・ローガン(G)。
リフ・メイカーとして彼のプレイは弱いと指摘もあるが、楽曲の大半を手掛けるのはディマイオ閣下であり閣下のセンスが問われている部分でもある(笑)。
しかし、カールは前作以上にギターをド派手に弾きまくっている。
メロディーを持ちながらも、耳を惹きつける速弾きも含めて「カッコ良いギター・ソロ」が聴けるのは彼のセンスによるものだ。



そしてディマイオ閣下(B)。
相変わらずの超絶テクニックぶりを発揮しているのは嬉しい。
でも敢えて指摘する本作の唯一の不満。
昨年急逝した故スコット・コロンバス(Dr)、その後任として加入したドニー・ヘムズィク(初期の元メンバーであっても)のプレイが今一つ弱い。
ディマイオ閣下の唸り軋む超絶ベース、故コロンバスによる強烈な手足・脚数による強靭な重低音のドラムによるリズム隊がポイントだった。
“メタル・ドラマー”然としたコロンバスのプレイに対して、ドニーのプレイはグルーヴ重視のロックン・ロール系ドラムは弱く聴こえてしまう。
もっとメタリックなプレイをするドラマーがMANOWARには合っていると思う。
本作に「否」を唱えるファンの多くは、この要素が気になるのだと思う。

賛否両論はあるが、個人的には大好きなアルバムだ。
MANOWARに対するイメージや偏見があるかもしれないが、こんなにもシンプルかつストレートにヘヴィ・メタルをプレイするバンドは今少ない。
その事実がいかに重くて、同時にカッコ良いか判る充実のアルバムだと思う。
日本盤がリリースされないので、来日公演の可能性がますます低くなったがファンとしては期待して待っていたい。

Hail And Kill



Manowarriorrsよ
さぁ、その手を突き挙げろ!
俺達はメタルの為に戦うのだ!!


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