ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

THE EXPENDABLES 3

2014-11-02 17:46:38 | 映画
最近、ブログの更新が滞ってしまいました。

今更ながら、Twitterにハマったと言う訳ではなく(苦笑)。
書きたいネタは一杯あったのですが、しっかりブログとしてUPする時間が足りませんでした。
単純に忙しかったし、体調を崩してしまったのも大きいです。

そんな中、80年代アクション映画ファン必見のでもある『エクスペンダブルズ』シリーズ。
シリーズ第3作目となる、最新作『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』を観て来ました。
前作が傑作だったので、個人的にかなり期待して劇場に向かったのですが…。



もう先に結論から言うと…何かガッカリしました。
確かに面白いし、シリーズ最大のスケールってのも良く判ります。
ただ、何か前作まであった様な雰囲気が薄れてしまい。
自分の期待していた作品とは、結果的に異なっていたのでガッカリしたと言えます。
全く作品に乗れませんでした。
しかし、何故自分が乗れなかったのかと言うのもすぐに判りました。



まず作品に乗れなかった理由の一つ。
本作はこれまでの作品以上に、エクスペンダブルズ側に新キャラが登場します。
今回の敵がかつての親友であり、エクスペンダブルズ創始者の一人であるストーンバンクス(演:メル・ギブソン)であると判った時。
リーダーのバーニー(スタローン)は、今のメンバーを解雇して新たなチームを編成します。
そこで新メンバー達の登場となり、新メンバーのキャラ紹介となります。
オープニング、もう一人の創始者であるドク(演:ウェズリー・スナイプス)を奪還するシーンで俄然テンションが上がるも。
中盤に行く前の新旧メンバー交代劇により、そのテンションが一気に降下していくのは痛い。
せっかくウェズ兄貴がカッコ良く復活を果たしたのに…。



結局、クライマックスでは「お約束通り」に新旧メンバー揃った新生エクスペンダブルズ誕生となります。
そして廃墟での救出ミッションと、ストーンバンクス率いる軍隊との激戦に流れ込むのですが。
ハッキリ言って増え過ぎたメンバーに、全員にそれなりのアクションの「見せ場」を用意しなければいけない。
一番燃える筈のクライマックスのアクション・シーンが、延々と銃撃と爆発が続く事によって非常に単調に観えてしまう。
あと前2作にあった、ハードコアでヴァイオレンスな要素薄まっているのも痛い。
あの情け容赦無い描写によって映えるシーンが、それが無いので同じ様なシーンの繰り返しで全くアクションが生きて来ない。
おまけに各自に見せ場を作った事によって、本作はやたら上映時間が長く感じてしまった。
この辺りには編集の妙によって、もっとコンパクトで観易い作りに出来た筈。
この類いのアクション映画で「長いな」と観ながら感じてしまうと、ソレは致命的な欠点だと思えてしまう。



あと個人的に最大の本作の弱点だと思うのが…。
他でもなく最強の敵であるストーンバンクスが、キャラ的に非常に薄くて文字通り弱い事。
バーニーをはじめ、どの登場人物もその名を聞いて「最悪だ」と言う極悪人な訳です。
あまりの非道さに仲間であったバーニーは、結果的に自身の手で一度はストーンバンクスを抹殺しようとした訳です。
その辺りの事情は詳しく明かされませんが、それ程の危険人物である訳です。
一体どんな極悪非道な人物なのか?と期待するも、コレが単なる何処にでも居る闇の武器ディーラーでしかない(苦笑)。
勿体ぶって大物ぶったり、悪ぶったりするも今一つ空振り。



ミッションの失敗により、逆に新エクスペンダブルズ・メンバーが捕われる。
ここで無惨にメンバーの一人を、バーニーの前で惨殺するのかと思いきや「48時間待ってやる!」と言う始末。
あ…アレ?!
あまりの極悪さにバーニー達が抹殺を決め込んだ人なんですよね、この人!?
結構、情け深いんじゃないですか?(苦笑)
前作のヴァン・ダム率いる傭兵軍団の方が、今回のストーンバンクスよりもはるかに凶悪にして極悪な軍団でした。
あそこまで極悪なヴァン・ダムだからこそ、クライマックスでのバーニーとの決闘が燃えまくった訳で。
本作でもクライマックスでバーニー対ストーンバンクス戦はあれど、何かコレもあっさりと勝負がついてしまう。
ストーンバンクスも積年の恨みがある筈だし、極悪人なのに何の卑怯な手段も使わない。
バーニーも、どんな酷い殺し方をするのかと思いきや…撃ち殺して終わりって…何やソレ!!
シリーズ最大の敵のはずが、シリーズ最弱の敵と言うのは非常にマズい。



結果的に、オープニングのウェズ兄貴奪還作戦。
そして中盤から強引にメンバー入りしたガルゴ(演:アントニオ・バンデラス)の、コメディ・リリーフぶりだけが印象に残る。
本作で一番美味しい部分を持って行ったのは、マシンガン・トークを決めたバンデラスでしょう。
そのコメディ・リリーフぶりに個人的には違和感がありましたが、2丁拳銃で決めるシーンはしっかり『デスペラード』してました(笑)
新メンバーもキャラが揃っているが、もう少し脚本の段階で整理出来なかったのか?と思う。
バーニーの新しい相棒になりそうなスマイリー。
チーム初の紅一点であるルナ。
良いキャラであり、バーニーだけでなく他のキャラとの絡め方次第では物語の展開も違った筈だが…。



確かに面白い映画だとは思うが、前作が傑作だっただけにガッカリしてしまった。
スタローンは相変わらずカッコ良いし、ステイサムのアクションのキレも素晴しい。
ただ肝心要のアクションの演出が弱い事と、ストーリーの勧善懲悪的要素が低い事が致命的かと思えてしまう。
前の週に『イコライザー』を観てしまったのも大きい。
あの作品と本作を比較するのは見当違いかもしれないが、アクションと勧善懲悪というポイントが大きいのは同じ。
あの作品が素晴しい傑作だったのはアクションの演出、物語の根本に流れる勧善懲悪のバランス。
そして味付けとして観る側がスカっとする痛快なヴァイオレンス描写と、ある種の過剰さが効いていたからだと思う。
本作で終了と言われた本シリーズだが、何でも「4」に向けて既に動き始めていると言う。



当然、またキャラが増員され。
敵となるキャラには大物俳優が起用されるのだろう。
それはそれで楽しみである、ただしっかりと様々な要素のバランスを考えて欲しい。
楽しいからとアレコレ詰め込んでも、結果として平淡な作品になってはファンとして悲しい。
こう言う作品の細かい事を言う方が野暮かもしれないが、ファンだからこそ劇場で心置きなく楽しみたい。
久々にスッキリしない気持ちで劇場を後にする事になってしまいました。
噂されている「4」に期待します!!


「俺はとことんまでアンタに付き合うつもりだった…。」