東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

砂糖キビと砂糖モロコシ

2013年10月14日 | 麦,穀類,雑穀

 山口県で栽培されている砂糖キビには二種類あります。全国的に普通砂糖キビと呼んでいるのは。沖縄などで栽培している砂糖を作るための栽培植物です。ところが、我家近くで砂糖キビと呼んでいるのは砂糖モロコシのことです。
 正式な砂糖キビは植える時、サツマイモのように茎を畑に挿して栽培します。しかし、砂糖モロコシは種をまいて栽培します。どちらも秋になると茎に甘い汁が溜まります。その茎をかみつぶすようにして、甘い汁だけを吸い取ります。私が子供の頃、後者をおやつとしてかじっていました。

         青い空に天高く伸びた出穂中の砂糖モロコシ、この頃が一番甘い


 ところが甘い汁は共に糖分なのですが、砂糖キビと砂糖モロコシは成分に違いがあります。砂糖キビは煮詰めると固形の黒砂糖になりますが、砂糖モロコシは煮詰めても固形にならず水飴状になります。それが、砂糖キビが商業化できて、砂糖モロコシが商業化できない境目になったようです。なお砂糖モロコシは砂糖精製には使えませんが、家畜の飼料としては今なお栽培されています。私のように砂糖汁を楽しむために栽培している人はもういません。
 この砂糖モロコシを私の同級生Eさんに差し上げたところ、とても懐かしがっていました。Eさん、お孫さんにかじって見せたそうです。すると、そのお孫さんは通っている幼稚園に行って先生に見せたそうで、一緒にかじったとか。こんな食べ方をするおやつは無いので、とても珍しかったのでしょう。意外なヒットでした。
 4年ほど前に砂糖モロコシから水飴状の砂糖を作ったことがあります。煮詰めただけですので、やや草色のどろりとしたシロップになりました。そのシロップ状の砂糖を指ですくって舐めました。そのシロップ状の自家製砂糖はとても甘く美味しかったです。

         沖縄などで作られている正式な砂糖キビ、山口県では成長が遅い

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