なあむ

やどかり和尚の考えたこと

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ135

2017年11月26日 04時46分36秒 | サンサンラジオ
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

11月26日日曜日。

先週予告したように、昨日は河北町環境を考える会主催の第20回「100万人のキャンドルナイトin河北」でした。
いつものように、どんがホールの前にローソクのタワーをつくり、ホールのステージには、今回ソーラーランタンを並べてみました。
考えてみれば、キャンドルよりもランタンの方が温暖化防止でもあり省エネでもありますね。
もちろん制作にかかる負荷を考えなければですが。

18:30開場。
19:00開演。
代表挨拶の後、恒例により環境ミニセミナー。
今回は私が担当で、今年8月に開催した「ケンタロ・オノ 環境講演会」の報告をさせていただきました。
改めていい講演だったと思います。
地球温暖化により国土消滅の危機が叫ばれているキリバスの問題を、遠い赤道直下の島国の問題だと他人事に考えてはなりません。
鉱山で毒ガス発生の危険を知らせるカナリヤのように、キリバス国の問題は地球全体の危機を知らせているのだと気づかなければ手遅れになるかもしれません。
これからも注目していきたいと思います。

そしてコンサート。
今回は「女王登場、歌姫の共演」と題しての民謡ショーでした。
いやあ、すごくよかったですねえ。
どんがホールの独特な空間に、張りのある声が響き渡り、耳で聞くというよりも、体の全方向から声が浸みわたってくるというような感覚でした。
民謡の声というのは、他の音と違う不思議な力があると感じます。
佐藤麻衣さん野口久美子さん、さすがに全国優勝するだけの実力です。
鳥肌が立つ感動を覚えました。
若いときにはその良さが分からなかった民謡の波長というのは、我々のDNAに刻印されている日本人の魂の波長なのかもしれません。
若いときには外の世界に関心を持ち、遠くまで冒険に出ることを喜びと感じ、歳を重ねるにしたがって行動半径が狭くなり、故郷に帰り着いてその匂いに安らぎを感じるような。
音楽に対する志向も、歌謡曲からフォーク、ロック、ジャズ、あるいはクラシックと、違うものへのあこがれのような関心が、次第に演歌や民謡と原点回帰するような、そんな流れが自然であり、ある意味宿命であるように出来ているのでしょうか。
民謡、いいですね、好きになりました。
山形の民謡出身の朝倉さやの歌が、普通の歌謡曲よりも心に響くのは、ある意味当然なのかもしれません。

実行委員の皆さんが頑張ったおかげで、来場者も80名を超え、満席状態のホール全体が感動に包まれました。
それほど意識していませんでしたが、第20回の記念にふさわしい開催となったと思います。
佐藤麻衣さん、野口久美子さん、そして、お囃子の三味線、尺八のお二方、ありがとうございました。
また、来年、松林寺集中講座でお待ちしています。

さて今晩は寺で、高野山の旅の反省会です。反省することがたくさんあるから盛り上がると思います。するとまた反省しなければなりません。反省し続ける人生。いいんじゃないですか。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ134

2017年11月19日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

11月19日日曜日。

1週間は本当に早いと痛感するこの頃、いかがお過ごしでしょうか。
先週は特に色々ありましたので、あっという間でした。
色々なことがそれぞれ何とかというか、それぞれに素晴らしく円成し、濃い1週間を過ごしました。

最上では高い山に初雪が降り、里の雪囲いもすっかり整い、白い季節を待つばかりとなりました。
銀杏の葉が昨日の霜であらかた散りましたが、雨に濡れて片付けもままならず、晴れ間をぬっては夜までかかって集めています。
そんなことが嫌々ではなく、平然とできる年齢となったようです。

さて、来週の土曜日は河北町のキャンドルナイトです。
20回目を迎えました。
当初は、宿用院の向かいの料理屋を貸し切り、ローソクを灯してのアコースティックの演奏と、ローソクの明かりでの食事を楽しみました。闇鍋状態ではありましたが、それなりにみんな楽しみました。
その後は野外でやったり、宿用院でやったり、いろんなアーティストを呼んでのコンサートを行ってきました。
ここ10年ぐらいはどんがホールを会場に開催しています。
今回の出演は、何と初の民謡歌手です!

今年6月、真室川のお寺の行事で招かれていた真室川音頭保存会の皆さん。
その歌を聞いてビビッときました。うまい!
伸びやかな歌声に耳が釘付けとなりました。
終わるのを待って駆け寄り、お名前と電話番号を聞きました、「ぜひ今度お呼びしたい!」と。
佐藤麻衣さんは「喜んで」と言ってくれました。
まずはキャンドルナイト、ということで実現することになりました。
するとどうでしょう。
10月31日の山形新聞に、
「第4回置賜の民謡全国大会が長井市民文化会館で開かれ、佐藤麻衣さんが大賞に輝いた」と載ったではありませんか!
素晴らしい!
思わず、「自分の耳に狂いはなかった」と自分を褒めました。(笑い)
出演は、佐藤さんの他に、同じく民謡の歌い手の野口久美子さんと三味線、尺八の方々。
民謡だけでなく、演歌など歌謡曲も披露してくれる予定になっています。
佐藤さんも野口さんも、数々の受賞歴がある民謡の実力者です。
どんがホールに張りのある伸びやかな歌声が響き渡ることでしょう。
とても楽しみにしています。
お時間の合う方は是非おいでください。

第20回100万人のキャンドルナイトin河北「民謡ショー 女王登場!佐藤麻衣・野口久美子 歌姫の共演」。
11月25日 18:30開場、19:00開演 終演予定 20:30
会場 河北町谷地 どんがホール 電話0237-73-2580
会費 1000円 当日券共

そして、佐藤麻衣さんには、来年の松林寺集中講座への出演もお願いしています。こちらもお楽しみに。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ133

2017年11月12日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

11月12日日曜日。

昨日今日と、新庄英照院の本堂落慶晋山結制の法要式典です。
この本堂は、DXE一級建築士事務所の設計で沼澤工務店が施工した、伝統と斬新さを融合させた挑戦的な本堂で、今年の「ウッドデザイン賞」を受賞した建築です。
英照院は、私が永平寺の修行から帰って間もなく、留守番を頼まれていた寺であり、新婚生活もここから始まったご縁のある寺です。
「リバイバル 今蘇る平成の大叢林」と銘打って行われるこの度の大行事は、私にとってもうれしく誇らしい行事なのです。
昨日は前晩行事として、入寺式や配役本則行茶、萬燈供養が勤められた他、やなせななさんのコンサートも行われました。
私がやなせさんと初めて出会ったのが、震災の前の年の秋、山形空港でした。
英照院さん主催のコンサートにいらした彼女を空港で出迎え、次の年の集中講座の出演をお願いしていた関係で松林寺に下見に寄っていただいたのでした。
英照院とやなせさんと私にはそんなつながりもあったのです。

寺の行事は今日が当日で、盛りだくさんになっています。
晋山式、晋山開堂、首座法戦式、本堂落慶大般若と、業界の人以外は耳で聞いただけでは何が何だか分からない、そんな行事が続きます。
私は、それぞれの法要の前に、次の法要はどんな法要なのかを話す役目をいただいています。
法要全体は昼過ぎに終了する予定ですが、きっと伸びるでしょう。
記念撮影があり、お祝いの食事があって、だいたい午後2時ころの終了となると思います。

私の予定はその後も続きます。
本日午後から、最上町では「音の風コンサート」が開かれ、ヴァイオリンとピアノの演奏や合唱団の歌が公演されます。
この催しのきっかけになったのは、昨年亡くなった池田弦さんを偲ぶ会で、震災後、歌で被災地を元気にしようと最上町に合唱団「絆」ができ、そのテーマ曲になったのが『まけないタオル』でした。
やなせさんが作ったこの曲を弦さんが音頭をとって合唱曲に仕上げ、町の全ての小学校や多くの人々に歌の指導をしてこられました。
その思いと功績を引き継ごうと、今回第2回目の開催となりました。
そこに、ご縁のあるやなせさんがたまたま新庄まで来ていることから、英照院の法要の後最上町に顔を出すことになりました。
なので、彼女を最上町までお連れして、終わって古川駅まで送るという任務があります。

更に明日、東京でシャンティの会議があり、午前中だけ出席して引き返す、予定だったのですが、不幸が入って葬儀となり、上京は断念しました。
明後日14日は、演劇『焼け跡』の公演で、前晩の明日、劇団員を歓迎する前夜祭があります。
実行委員長としてこちらにも顔を出します。
そして『焼け跡』。
7年前に東京で初演され、全国各地を回って今年12月7日成田市公演を最後に115回の舞台に幕を下ろすことになっているようです。
最上町公演は108回目となります。
有終の美を飾るべく、劇団員も稽古に励んでいるとのこと。
山田洋二監督の映画『同胞』そのままに、地方を回って地域を元気にする演劇集団「希望舞台」です。
戦争孤児の子どもたちが希望をもって生きる姿に、感動を共にしたいと思います。
チケットはまだ間に合います。ご一緒しましょう。

ということで、昨日から明後日まで、なかなかの予定が入っています。
体がついていけるように頑張りまーす。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。


三ちゃんのサンデーサンサンラジオ132

2017年11月05日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

11月5日日曜日。

11月に入っています。
今日から2泊3日で、霊場高野山と大和・滋賀の古寺巡りの旅です。
高野山から長谷寺、一休寺、平等院、三井寺、石山寺をまわる予定ですが、紅葉はまだちょっと早いですかね。
ま、どうせバスの中は、酒で紅葉した顔が咲き乱れていることでしょうが。

先に「燃えろ!老人」という話をして、歳をとることは決して悪くないと言いました。もちろんその通りだと思っていますが、歳をとることには若干の寂しさをはらんでいることは否定できません。
秋は、燃えながら寂しい季節です。

最近感じることは、後輩というか、若い人たちが次々と表舞台に登場して活躍していく姿を見て、「頑張って活躍してくれ」と思う余裕の一方、相対的に自分が表舞台から退いていくことを認めざるを得ない寂しさです。
夏の陽に照らされてキラキラと輝くような緑の葉は、紅葉から見れば、まぶしくも羨ましくもあることです。
感じているのは「置いて行かれ感」です。
更に歳を重ねれば「置いて行かれ感」はとてつもない寂寞となるに違いないと思うこの頃です。

小さいころにこんな経験があります。

来春小学校に上がるという年の暮れだったと思います。
父と母と姉と4人で隣駅の向町(当時)まで、私のランドセルを買いに行くという話になりました。
親子で出かけることなどめったにない時期のことですから、とても楽しみにしていたと思います。
保育所に勤めていた母と小学2年の姉、そして保育園児の私が、放課後羽前赤倉駅(当時)から汽車に乗り、父親が立小路駅から乗り込み、家族4人で向町に向かう予定でした。たった1駅のお出かけでした。
その頃、近所の保育園児は、夏分は約2キロの道を歩いて赤倉駅近くの保育所に通っていましたが、冬季間は汽車で通所していました。
その日の朝、「立小路で降りんなよ」と約束していたはずなのに、忘れてしまったのです。
家族で出かけるなんてことが何となく恥ずかしい時代で、母親も同じ汽車に乗っていながら傍についているということをしていませんでした。
私は、約束を忘れて、友達と立小路駅で降りてしまいました。
ドアが閉まってから、ドアの向こうで何かを叫んでいる両親と姉の顔を見て、忘れたことに気づいたのです。
その時の「置いて行かれ感」は今でも鮮明に覚えています。
自分だけ置いて行かれた寂しさとくやしさ、忘れてしまった自分への怒り。
私は、無人駅の白い木の柵にぶら下がり、誰にもぶつけようのない思いをぶつけるように、柵を思いっきり揺さぶりながら、ありったけの声で泣きました。
いつまでもいつまでも泣き続けました。
近所の人が心配して寄ってきて、慰めながら柵から離そうとしても、抵抗して、問いかけにも応えず、いつまでも柵にぶら下がって泣き続けていました。

子どもが親に置いて行かれる寂しさと、老人が若者に置いて行かれる寂しさは、近いのかもしれないと思ったところです。
若いころには常に銀幕の中心にいた往年の女優俳優が、若い役者に主役の座を譲って脇役を演じているようなシーンを観る時、やはり彼彼女らも置いて行かれる寂しさを感じているのではないかと想像します。
しかし、いつまでも主役でいたいというのはある意味、欲ですね。

主役ではなく「主人公」と考えるべきでしょう。
自分の人生は常に、自分が主人公です。
傲慢でもなんでもなく、自分の人生は自分が主人公で演じる以外にありません。
自分以外の人々は全てが脇役です。そして、常に本番です。
ドラマの終盤は、少し寂しさを感じる主人公のシーンです。
寂しさに打ちひしがれる場面があるかもしれません。悲しみに胸かきむしるシーンがあるかもしれません。
真っ暗闇の中、顔も見えず、声も聞こえず、一人取り残される場面がやってくるかもしれません。
そんな時は、自分が問い自分が答え、一人芝居をしっかりと演じましょう。
主人公として。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。