なあむ

やどかり和尚の考えたこと

禅譲

2014年04月20日 17時24分23秒 | ふと、考えた

「譲る」    吉野弘

春の気配を感じると

雪は あっさり

退位に同意し

白い領分をどんどんへらしてゆく。

陽当たりのいいところなどでは

急いで縮まろうとして

美しい肌に

しわをつくったりするほどだ。

昔の中国に

「禅譲」というしきたりがあった。

帝王がその位を有徳の人に譲ること

と物の本に書いてある。

冬の帝王から

春の帝王への禅譲は

急速に

親しみをこめて行われる。

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もう間もなく、完全に禅譲されます。

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2 コメント

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この詩が書かれたのはいつ頃なのだろか…?確かに2... (栗林です。)
2014-04-21 16:54:24
この詩が書かれたのはいつ頃なのだろか…?確かに2、30年前はこの詩のように春の日差しを身体全体で感じましたが、この頃はなんだか少しもめているように感じているのは私だけかなぁ~!?あの春うららな時間が懐かしいと思いますよ、まるで童謡や唱歌の歌詞のように…。
そうですか、もめていそうですか。 (なあむ)
2014-04-22 17:50:41
そうですか、もめていそうですか。
確かに、異常気象というのは禅譲されずにもめているということかもしれませんね。

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