16日夕方、まるで信平さんが時を選んだかのように美しい夕焼けに見送られ、病院から我が家へ移動。
BGMは最後の5日間24時間聞き続けた同志社グリークラブの合唱CD。この音楽によって信平さんが何度も危機を乗り越えました。亡くなるその瞬間は”You never walk alone”私の大好きな曲でした。
家に辿り着いたその時から、近しい友人達、仕事仲間、呑み仲間、近所の外人仲間などが、ひっきりなしに信平さんに会いに来てくれました。最初はいくつかのお見舞い時にいただいたお花しかなかったのが、あっという間に沢山のお花であふれかえりました。
信平さんの枕元に大好きだった赤ワインを注いだワイングラスを置き、みんなで信平さんに献杯。
友たちと夜中まで信平さんの思い出話に華を咲かせ、あまりに面白い信平さんの思い出話に大笑いし、楽しく和やかに本当の意味でのお通夜を二晩に渡って行いました。
家での最後の晩は3人の男友達たちが夜を徹して信平さんと私を見守ってくれました。本当に幸せなことです。
土曜の12:00、葬儀社の方が到着。友たちに見送られる際、ちょうどかけていた信平さんのDJのテープから大好きだったマレーネ・デイトリッヒのLa Vie en rose(バラ色の人生)が掛かりました。
らしすぎる。最後まで演出に余念がない信平さんでした。
ここでみんなに見送られたのちに、土曜日の午後2時より親族だけで信平さんを弔いました。
大好きだった葉巻とメモ帳と二人の写真とたくさんのお花に囲まれて荼毘に付されました。
優しくて大きな身体と心を持った私の夫が見えなくなるのが辛くて、辛くて倒れそうになったとき、上から水のしずくが私の頭に落ちました。「しっかりしろ」と言われたように思いました。
その後、最後の宴に鎌倉、長谷にある華正楼を選びました。
信平さんが大好きだったお店です。少し食欲が出てきたらぜひ行こうと言っていたお店でした。
華正楼
いつになく、私がご飯を食べることができたのは、もしかしたら信平ちゃんが一緒に食べていたのかもしれません。
それ以来ずーっと信平さんの存在を感じています。
信平さんのお友達とのお別れ会(偲ぶ会)は、9月後半か10月前半ごろに行う予定です。あまりに多岐にわたる交友関係なので少し時間がかかるようです。その際にお目にかかれることを楽しみにしています。
今後はこのブログまたはウェブサイトにて信平さんの作品を紹介していこうと思っています。
石井信平の館