二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

皮膚感覚受容器と鍼灸刺激  11月 東洋医学研究所コラム!

2010年11月12日 | 東洋医学研究所 コラム
東洋医学研究所のコラムが更新されました

『皮膚感覚受容器と鍼灸刺激』 

   東洋医学研究所グループ 二葉はり治療院(北名古屋市) 甲田久士 先生


『皮膚感覚受容器と鍼灸刺激』 研究所コラムはこちらをクリック!


名古屋大学環境医学研究所でポリモーダル受容器の権威である熊沢先生のもと、鍼灸刺激の解明のため基礎実験をされていた甲田先生が、鍼灸刺激というのは皮膚の何を刺激しているのかを分かりやすく説明されています。

熱い 冷たい 痒い 痛い 押さえられてる など人が感じる感覚の導入部分は皮膚ということになります。

鍼灸刺激は、何はともあれ、その皮膚に鍼を刺し、あるいは、鍼で擦り、お灸をすえるわけです。皮膚の刺激は、刺激を受け取る場所(受容器)から全身へその影響が波及するという訳です。詳しく話すと難しくなってしまいますが。

生理学的には「皮膚は露出した脳」とも「第三の脳」とも言われます。発生学的には、脳や脊髄など中枢神経系と同じところから形成され、人体でもっとも広い面積で外界からの感覚刺激を知覚します。
その感覚刺激は、脊髄から間脳を経て大脳新皮質に至り認知され、一方で、大脳辺縁系、視床、視床下部、脳下垂体へと脳全体へと伝わって行きます。
また、精神免疫学という学問の発展により、これらは、怒り、悲しみ、喜びなどの情動や自律神経系、免疫系、内分泌系に影響を与えていることが分かってきました。

そう考えると、皮膚に心地よい刺激を与える鍼灸刺激は、身体を統御している脳には非常にいい刺激になるということですね

少し観点は違いますが、「抱く」という字は、子どもをお腹の中に抱えている状態、いわゆる妊婦さんを表すそうです。

皮膚を接触するスキンシップ、その中でも「抱く」ということは愛情を持ってスキンシップし、非常に素敵な皮膚感覚刺激だと思います。

最後に、発達心理学者、アシュレイ・モンターギュの言葉を書きます

『人間は抱きしめられることによって、自分がこの世界に望まれた存在であることを確認できる。そして人間やこの世界に対する根本的な信頼感といったものは、幼児期にふんだんに与えられるスキンシップによって育てられる』

少し話は逸れてしまいましたが、心地よい皮膚刺激は身体にいいよということです。今月の東洋医学研究所コラムを是非ごらんくださいませ 

二葉鍼灸療院 田中良和

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