二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

「プラセンタについて」 ミニ講演会 参加

2010年02月13日 | その他の活動
2月11日(木祝 建国記念日)、美容やアンチエイジング分野では話題になっている「プラセンタ」についてのミニ講演会がありましたので参加しました。

昨年から顔を出させて頂いている川本会の主催で行われました。

◎ミニ講演会
 日 時:平成22年2月11日(木祝) 午後11時~午後12時
 場 所:小立庵(ショウリュウアン)〈蕎麦屋〉 金沢市小立野町
 演 題:「プラセンタ」について
 演 者:うきた産婦人科医院 院長 浮田俊彦 先生



 うきた産婦人科医院 浮田俊彦 先生


 司会の川本先生(浮田先生とは長年のご交友があるということです)

プラセンタというのは「胎盤」のことです。ラテン語で「平たいケーキ」を意味する言葉のようで、出産時に取り出される胎盤はまさにこの言葉が当てはまる形状をしています。そのプラセンタを様々な病気の治療に役立てようとする動きが近年盛んになってきています。昨今の代替医療の広がりが着実に現実化している表れです。
胎盤は、お腹に赤ちゃんが育っている時に胎児と母体をつなぐ重要な部分です。胎児はへその緒で胎盤と繋がっています。

胎盤の働きとしては、まだ人の機能として未熟な胎児の代わりに、発育のために必要な酸素の補給(呼吸)やタンパク質合成など栄養分の補給、有害物質の解毒、ホルモンの分泌、老廃物の排泄など、重要な働きを担っています。

肉食・草食に限らず、すべての動物は出産後、この胎盤を食べてしまいます。どうして食べるのか分かっていませんが、産後の体力回復、母乳分泌の促進などいろんな説があります。

このプラセンタは、中国では秦の始皇帝が不老不死の妙薬の一つとして、唐の時代には「紫河車 シカシャ」という名前で、楊貴妃も使用していたと言われています。日本でも、この「紫河車」は加賀の三大秘薬の一つと言われた混元丹に含まれていました。
エジプトの女王、クレオパトラや、フランスのマリーアントワネットは、若返り・美容の目的で利用されていたと言われています。

胎盤に含まれる成分としては、肝細胞増殖因子、神経細胞増殖因子、線維芽細胞成長因子、インシュリン様成長因子、インターロイキンⅠ~Ⅳなど多くの生理活性物質が含まれています。その他にも多くの成分が検出されており、それらが複合的に働き、自律神経・内分泌調整作用、免疫賦活作用、基礎代謝向上作用、活性酸素辞去作用、抗炎症作用など、他にも多くの作用を及ぼし、婦人科や内科、皮膚科をはじめ各科さまざま症状の緩和に効果を及ぼしているようです。

今回の講演会では、ES細胞やiPS細胞、臍帯血の基礎的なお話、浮田先生がこのプラセンタ療法を取り入れるにあたり、長年、考慮してきた生物学的製剤としての問題点の話や、安全性の問題、これをクリアでき、さらに研究が進んできて、おおくの症状改善がみられ、この療法(注射)を取り入れるにいたったお話がありました。

この療法はこれから伸びていく分野であり、これからどんどん話題にものぼってくると思うので、知識として知っておいて損はないというお話でした。司会の川本先生も幅広く知識を得ておくことがこれからは必要であると話されていました。

この話を聞きながら、これは液性に身体に作用を及ぼします。脳から皮膚、筋肉や内臓にいたるまで、あらゆる細胞が活性化されていくように思えます。身体の全ての細胞にある何かが活性化されるのです。これはまさしく、ミトコンドリアの細胞内呼吸の作用が活性化しているのだと思います。浮田先生のところの薬剤師の松田先生も参加されていたので、その質問を個別にしたところ、私の質問の仕方が悪かったのか、反応はいまいちでした。

代謝を行うにも、細胞分裂を行うにも、リボゾームでタンパク質をつくるときも、すべてエネルギーが必要です。ガン細胞はテロメアが異常をきたし、無限に細胞が増殖していくために大きくなっていくわけですが、ミトコンドリアの遺伝子が障害され、核がアポトーシスを行わなくなることが重要な変化の一つです。テロメア異常が先か、どっちが先か分かりませんが、ミトコンドリアの機能がなくなるから、エネルギープラントの機能が消失し、細胞質で糖質だけを利用するようになるのです。ミトコンドリアはエネルギーの他にも、カルシウム代謝やサイトカインをつくったり、ホルモンもここでつくられます。そして代謝異常が起き、身体の変調をきたします。

まあ、長いこと講釈をたれてしまいましたが、プラセンタはこれから、いろんな分野で利用されてくるでしょう。日本産婦人科学会ではメルスモンともう一つどこか忘れましたが、2社しか現在、この療法に関しては認定していないようです。機能性健康食品やサプリメントで、この「プラセンタ」や「プラセンタ効果」なんて書いてあったら注意する必要があるとも言われていました。まだ研究が未熟な分野だけに、何が入っているか分からないものも出てきます。使用する側が気をつけないといけませんね

時間がありましたので、もう一つのお話がありました。子宮頸ガン・ワクチンという話題が最近メディアでもチラホラ出てきています。この子宮頸ガン・ワクチンを公費負担にして、現在増加してきている20~30代の子宮頸ガン(35歳ピーク)の発症を減らしていこうという試みが、現在、産婦人科や地方自治体の間でも進んできており、新潟県魚沼市や名古屋市では公費負担になっているようです。金沢市もその方向で進めているということでした。

ワクチン接種は11歳~14歳の時期に行うのが効果的で、12歳の女の子に接種した場合、、しなかった場合と比べるとガンの発生率を73%減らすことができるということです。

この子宮頸ガン・ワクチン接種に関する私の考えとしては、今の社会の現状を踏まえると、このワクチン接種は子宮頸ガンを減少させるためには一つの方法であるかもしれません……しか~しあまりにも短絡的な思考であると思うのです。理由は…

・子宮頸ガンはヒトパピローマウイルスによる感染を受ければ受けるほど発症率が高くなると言われています。性交渉による感染ということです。では、ヒトパピローマウイルスに感染してガンを発症する人と、しない人の違いはなんなのでしょうか

・ガンは身体の免疫系など生体防御機能が低下して発症します(もっと複雑ですが)。では、食事、運動、睡眠など生活習慣の改善、とくに食事の改善、指導がまず必要であると思うのですが

・各学校や医師、親などどれだけ性教育がされているか分かりませんが、感染が性交渉によるものなら、まず性教育を充実していくほうが先であると思うのですが

・ワクチンであっても薬です。ガンがなぜできるのかという根本的な身体状況、生活環境というものを考え、自然の力で予防していくことが大切だと思います。子宮頸ガンが増殖するのは本当にウイルス感染だけが理由なんでしょうか

私としては、現在の文明社会としての状況を踏まえると、90%反対、10%賛成といったところでしょうか。まだ成長期の、育ち盛りの身体にワクチンを接種するというところに、すごく引っかかりを感じるのです。他に対策はないのでしょうか。やはりガンは感染だけが原因ではないというところが重要なんだと思います。

その年代の娘が子どもとしていたら…おそらく答えは変わりないでしょうね


ミニ講演後は、お蕎麦を食べてエネルギー補給

多くの刺激を受け、勉強になり、充実した時間でした~ 

二葉鍼灸療院 田中良和

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