忘己利他

書道をやっています。大切な仲間に恵まれ、ふれあい、共に楽しむために・・・

麗川会 基礎を大切に

2015-08-31 00:12:23 | 教室
殊のほか暑かった8月もまもなく終了。
涼しい秋風が吹き始めました。

久々に麗川会の教室の課題作品のご紹介です。

初心者向けの基礎課題の反復練習。
初心者も多いのですが、
長年やっている方も、初心に立ち戻ってといったところです。
熟練者でも、半紙に2文字というのは、
かえって難しいものです。


ベテランのIさんの作品。
伸びやかさがあり、波磔が丁寧に払っている。
線の太さと文字の大きさのバランス良い。
慣れない隷書にも関わらず、完成度が高い。


いつも隷書を書いているSioさんの作品。
余裕がある筆使い。
筆が紙にくい込み、奥深さあり。
「志」の波磔のボリューム不足が惜しい。


頑張り屋のSuさんの作品。
堂々とした伸びやかな字形・線質に目をみはる。
かなり練習を積んだ作品、ご努力に脱帽。


楷書がお得意のSiさんの作品。
堅実な筆使い、これまでの臨書経験に基づき、
細部まで手本に従っている。上手い!!!


展覧会向けの大きな作品を書いたり、
詩文作品を書いたり、
細かな仮名を書いたりと、
いろいろな作品が書けるように
取り組んでいますが、
やっぱり基礎は大切です。

10月のはじめに隔年で開催している
「書を楽しむ麗川会展」を今年は開催予定。
準備は着々と・・・

一番進んでいるのは
懇親会の計画
幹事さんが頑張ってくれています。





9月10月のお稽古予定

上大岡教室  ひまわりの郷 10:00~
☆9/6(日)
☆9/12(土)
☆9/26(土)

☆10/10(土)
☆10/25(日)
☆10/31(土)

杉田教室  杉田劇場 15:00~

9/6(日)
9/19(土)
9/27(日)

10/11(日)
10/25(日)
10/31(土)

杉田教室 夜間の部 杉田劇場 19:00~
9/14(月)
9/28(月) 

10/26(月)

阪東橋教室 地域労働文化会館 14:00~
9/3(木)
9/17(木)

10/15(木)
10/29(木)

見学随時
入会ご希望の方は、いらしてください。








帰りなん いざ

2015-08-27 23:59:21 | 書展

「帰去来」


第24回書展グループ墨花 出品作品


顔真卿 送裴将軍詩より
「帰去来」
意臨になりすぎている作品で
原本とはだいぶ離れていますね

顔真卿 送裴将軍詩は、
楷書・行書・草書・隷書が混じりあった
雑体書(いろいろな書体が混じりあった作品)の代表です。
いろいろ混ざり合った調和が面白いところですが、

苦し紛れだったので、
多くの文字を書く事ができず、
意味の通る「帰去来」の草体のみを選びました

陶淵明の「帰去来辞」、
「帰去来兮」で始まり
「帰りなん いざ」と訳されています。





風まかせ

2015-08-25 09:16:39 | 言葉

「蓬轉」



第24回書展 グループ墨花 出品作
35×70


「蓬」とはヨモギに似た草。
風に吹かれると
根が抜けて転がり飛ぶことから、
成り行きに身をまかせること。



あれこれ考えても、
どうにもならない
こともある。

何も考えないで
成り行きに身を任せること、
時にはそれも必要。

風に逆らって
生きていくことに
疲れませんか?







伝統の力と革新の魅力

2015-08-21 23:57:11 | 書展
夏休みも残り少なくなってきました。

本日は、現在開催中CACAカジュアルアート印展へ、
お邪魔してきました。

一番の目的は、友人のМさんの印譜を購入すること。
私は彼の印の大ファンでして・・・

会場にはいるなり、一目散にゲット。
実際の印も販売されているのですが、
私は、いろいろな印が見たくて
印譜をいただきました。

「方寸遊戯」と題された冊子。
それぞれのページに
彼の刻した印が押してあります。
その印はどれも魅力的。


「入古得新」→古いものを学び、新しいものを得ること







そしてさりげなく書かれた線や模様や文字が
効果的に、印をひきたてます。

26日まで
表参道駅からすぐの
ギャラリーコンセプト21にて。





その他小物などの販売もあり、
とても楽しく魅力ある書展
です。

Мさんの印譜は人気商品なので、
すぐに売り切れるかも




表参道から一駅移動し、
国立新美術館へ。


本日幕を切った
「第32回読売書法展」

撮影はしてはいけない雰囲気だったので、
カメラは封印しましたが、
たくさんの数の出品でした。
有名な先生の作品でさえ、2段がけになっている。

さすが、伝統の読売です。 
組織の力はさることながら、
その作品は、
どれも力作揃いで凄い。
やっぱり皆うまいなぁ~と感心するばかりです。
ひさしぶりに読売に伺い、
襟を正し、背筋を伸ばして拝見して参りました。


国立新美術館を帰りに撮影。
緑が濃くてこの時期はきれいですね






 

2015-08-20 11:17:55 | 書展

「愚」


第24回書展 グループ墨花の出品作

横180×縦90




其知可及也 其愚不可及也 (論語)

(其の知に及ぶべきも 其の愚に及ぶべからず)

平和で安定している時は知才をもって国は治められるが、
国が乱れ危機的状態の時は智略策略はひかえて
愚直なまでの誠実さで事に当たる。
といったことだそうで。

「愚直なまでの誠実さ」
それが今、私たちの周囲に欠落していることかと思います。


人は、自分が利口であると背伸びをしたがりますが、
馬鹿になりきることのほうが、難しい。

ずる賢い人よりも、バカ正直でありたいと思います。

「愚」とともに生きていきたいと・・・