つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

タネも仕掛けもございます

2005-01-26 13:16:58 | 学術書/新書
さて、魔法が使えなくても生きていける第57回は、

タイトル:大魔術の歴史
著者:高木重郎
文庫名:講談社現代新書

であります。

魔法ではなく手品の話。
カップと玉(玉が消えたり増えたりする奴)から、現代のイリュージョン(と言っても昭和六十三年当時だけど)まで、さらっと解説してくれてます。
奇術の歴史をざっと一望したい人には打って付け。

カップと玉、ハンカチやシルクハットから鳩、消えたり現れたり、首切り、人体浮遊、ラップ音、ポルターガイスト、白骨化、弾丸受け、大脱出、人体切断……等々。

しかしこれだけ並べると、いかに人間がアナログ好きかってのがよく解りますね。
すべてを自分の理解の範囲内に納めようとするのに、それでいて説明つかない現象を見たがるものなのだなー、と。

デジタルからアナログを作り出すってのは創作全般に言えることだけど、手品はそのアナログ部分をどーにかして知りたい、と思わせるところが素敵である。