嫁入り先の評判

どうも最近、週末になると
なにかしら料理がしたくなる。
最初の頃はブログのネタ作りみたいな感覚であったが
最近では、これが結構いいストレス発散になる。

2～3日前、何かの番組で料理家のケンタロウさんを見た。
ご存知、小林カツ代さんの息子さんでもあるが、
カツ代さん同様、簡単で旨い家庭料理を紹介してくれる。
この日は「豚の角煮」であった。

あぁ…旨そう

そういえば、死んだオフクロもよく作ってくれたっけ。
よし、いっちょ記憶を頼りに挑戦してみるか。
基本的にはコトコトと煮込むだけだから
時間はかかっても手間はかからない。問題は味付けだ。
いつもの肉屋で「豚バラ肉」をブロックで1キロ。

昨夜、仕事から戻ってから仕込みにかかった。
時間は既に1時近い。

ネットでいくつかレシピを検索すると
まずは煮くずれ防止で、表面に焼き目をつけるとのこと。



フライパンに入りきらないほどデカイ肉だったので
二つに切って、一つずつ焼き目を付ける。



冷めたところで、一口大の大きさに切っていく。
ヒタヒタに水を張った鍋に、長ネギの青い部分と生姜を入れて
一緒に2時間ほど煮込む。



今回は、あるレシピで見て旨そうだったので
一緒にゆで卵を煮込んでみた。
別の鍋で玉子を茹でる。いつもなら半熟なのだが、今回はハードボイルドで行こう。

程良く肉が軟らかくなったら、ネギと生姜を取り出して
醤油、酒、味醂、砂糖で味付け。
テリを出すには黒蜜がいいということであったが、
無かったので、蜂蜜をちょっと入れてみた。
こまめに味を見ながら、調整をしていく。



味が整ったところで、ゆで卵を投入。
さて、あとは肉が軟らかくなるまで火加減に気を付けながら煮込むだけ。



イイ感じだ。
思わず深夜だというのに顔がほころんでくる。
いい年した、むくつけきオッサンが鍋の前でほくそ笑んでる姿は
客観的に見ると、随分と不気味な光景であろう。

しかし、こうなってしまうんだよなぁ。
不思議なもので、こうして火加減を調整したり
丁寧に灰汁を取っていたりしているうちに
次第に「旨く」なっていく料理が可愛く、愛おしくなってくる。

「ラーメンの鬼」こと『支那そばや』の佐野実さんが
ある番組で、手間を掛けて作ったスープが
「可愛くてしょうがない」とおっしゃっていたが、まさにその通り。

そうこうしているうちに、明け方になってしまったので
一旦火を止めて、寝ることにした。

さて、寝かした角煮はイイ感じに柔らかくなっていた。
たくさん作ったので、昼メシの際に家族で喰ったのだが
コレが大絶賛のアラシ。



普段オレの料理など、滅多に褒めないニョウボも
今回ばかりは、「美味しい」を連発だ。

大事に育てた娘が嫁にいった先で、
鬼の姑にお褒めの言葉を戴いた気分だ。
いいのか？こんな例えで…

もちろん課題もある。
生の状態のときは、いい大きさであったのだが
煮込むことによって、肉が縮まり
やや角煮としては見た目が迫力不足だった。
玉子は煮込みすぎて、固くなってしまい評判はイマイチ。
次回は半熟にしよう。
後は、やはり脂が多すぎ。
角煮が苦手の人は、この脂がダメという人が多い。
確かに、冷めた状態の時などは「脂嫌い」の人が見ると卒倒するほど
表面にビッシリと、白い脂の膜が張っている。
この際に少々脂を取り除いた方がよかったかも知れない。

でもなぁ…
角煮はこの脂が旨いのだよ。
体に悪いものほど旨いのでありますよ。

で、晩飯



やっぱり「ぶっかけ」てしまうのですね…ハハ


※肉を煮る匂いをかぎつけて、台所から離れない金四郎の図

B級グルメアルバム更新。
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