無明長夜もかくばかり…

食のこと、家族のこと、ペットのことや日々の雑感… 
手探りをしながら、書き綴っていきたいと思います。

あれから13年…

2012-02-08 | 家族


「ねえちゃんの今度の命日は、13回忌だよ」

去年の12月、親父の墓参りの時
帰りがけに叔母に言われたこと。

そうか…
オフクロが亡くなって、もう12年も経つのか…

叔母はオフクロを「ねえちゃん」と呼ぶ。
親父の妹だから、オフクロは義理の姉だ。
叔母は一番末の妹で、親父とは親子ほど年が違う。
祖父を早くになくした叔母にとっては
親父は父親代わりだったかも知れない。

なんか、ややこしいな…

オレの両親が店を畳んで引退した後、実家の客席を改装して
宅配の弁当屋を営んでいる叔母夫婦。
特に、親父が亡くなってからは
結婚して家を出たオレに変わり、母親の面倒を見てくれた。
後に姪が函館から移り住み、シングルマザーとなった今は
その姪の子の面倒も見てくれている。
オレにとっての大恩人でもある。

「で、なにかやるの?」
「もう、みんな年寄りだからね。
 面倒だから、坊さんにお経を読んで貰うだけにするよ」

オレが大殺界のど真ん中であることは、以前に書いた。
というと、一回り前の大殺界の時、オフクロが亡くなったのか。
フリーになって、小さいながらも自分の会社を興したときは
小殺界に入った年だったんだなぁ…
そりゃ、会社も潰れるわいな。

2月4日

命日を遡る墓参りは例年のこと。
土曜日に行くのが通例になっている。
毎年、バイクで行くわけだが、その寒さに凍える。
今年は、上下とも一枚余計に着込んで家を出た。
ところが、前日の寒さとは打って変わって
10度を超える、暖かな一日となった。
ま、それでも往復で2時間のバイクの旅だ。
春夏の暖かさとは違う。

ちょっと前に降った雪が、まだ所々に残っていて
日当たりの悪い寺の中は、まだ地面が湿っている。
供え物と、タバコに火をつけて手を合わす。

その足で実家を目指す。

叔母が昼メシを用意してくれていた。
ふと、携帯にあったメールの着信は
姪っ子からだった。

「お墓も一緒に行くから、先にうちに来てねだって!」

しまった!
バイクに乗ってしまった後だったので
メールのチェックをしてなかった。

「ゴメン、メール見てなかった…」
「ああ、いいよ。どうせ8日に行くから」

申し訳ないことをした。
仕事の都合が付くなら、命日に来たかったが
オフクロも許してくれるだろ…



みんなで食べるようにと、叔母が出前を取ってくれた。
この暖かさでは、汗ばむような
アツアツの鍋焼きうどん。

姪も姪の娘も元気そうだ。
百合彩(ゆりあ)は、もう4歳になった。
一番可愛い時期だ。
自分の部屋から、いろいろとオモチャを持ってきて
オレと一緒に遊びたがる。
オレにとっても、孫のようなものだ。
いつか、オレに孫ができたら
溺愛してしまいそうな気がする。

そう言えば、中学時代の恩師・T先生は
同窓会でお会いしたとき、孫の可愛さを熱弁してたっけ。
「育てる」責任がないから、ついつい可愛がりすぎてしまうという。
それほど「孫」というのは可愛いものらしい。
中学時代、鬼のように怖かった体育会系のT先生が
デレデレ顔で孫を可愛がってる姿を想像すると、妙に可笑しい。

仕事にも行かなければいけないし
日が傾くと急激に気温が下がるこの時期は
遅くならぬうちに帰りたいが
「もっと遊ぼう」といって離してくれない。
後ろ髪を引かれる思いで、帰途につく。

次に来るのはお盆の時期か。
そうしたら、もう少し遅くまで遊べるな。

身内のひいき目と嗤われるかも知れないが
百合彩…美人になりそうだな。
大きくなったらAKBにでも入るかい?



ま、アソコもいろいろあるみたいだから
お前が大きくなる頃には存在してないかも知れないが…

嗚呼…無明長夜もかくばかり…




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ヒゲオヤジ

2012-01-27 | 生活


「なんかヒゲオヤジみたい」

新しいメガネをかけたオレを見た
ニョウボの第一声。

ヒゲオヤジ?

確かに「ヒゲ」も生やしてるし「オヤジ」だが
それでは、そのまんまではないか。

どうやら、ニョウボが言うのは
パーティーグッズにある「鼻メガネ」のことらしい。
↓こういうヤツね。



ちなみに「ヒゲオヤジ」は
手塚治虫作品でお馴染みのキャラクター「伴俊作」だ。

前回、初めて作った遠近両用メガネは2006年だった。

あれから5年以上も、同じメガネをかけていたのだ。
さずがに度が進んで、見えにくくなり
仕事にも支障が来すようになったし
レンズ表面のコーティングも剥げてきてしまった。

気分転換の意味も込めて
新しい眼鏡がほしい頃になった。

オレの目は難しい。
近眼に加え乱視があり、しかも遠近両用だ。
今まで使っていたメガネは、とにかく高かった。
なんだかんだで10万円近くかかってしまった記憶がある。

家の近くにある「眼鏡市場」。
あのヨン様やベッキーのコマーシャルでお馴染みだ。
フレームによって値段は変わるが、2万円以下で作る事ができる。
フレームに貼られている値段のシールのまま
追加料金は一切かからない。
これはありがたいことだ。

先週の日曜日、家にほど近い「眼鏡市場」に走った。
フレームを選び、検眼をして貰う。
普通の近眼だけなら、レンズに在庫があれば
最短で45分程度で仕上がってしまうらしい。
さすがにオレも目ではそうはいかず、だいたい10日程かかるという。
出来上がってきたのが昨日のこと。
ちょっと早めに仕事を切り上げて、できた眼鏡をかけて帰宅。

で、その顔を見たニョウボの第一声が
冒頭の「ヒゲオヤジ」である。

前回の眼鏡もそうだが
オレは基本的にステンレスのフレームを愛用していた。
今回、新しくしたのがセルフレームのもの。
遠近両用の場合、ある程度、天地の巾が必要なので
今までより、若干大きめである。



久々の黒縁眼鏡だったこともあって
ニョウボも、そんなセリフが出たのだろう。

だいたいオレの顔は濃いのだ。
「目鼻立ちがクッキリしてる」と言えば聞こえはいいが
要するに「くどい顔」。
特別に大きくない目と、特別に濃いわけでもない眉毛。
鼻は、高い方だが、外人のような尖ったモノでなく
いわゆるダンゴッ鼻だ。
これは、親父の家系を顕著に受け継いでいる。
親父の兄弟は、みんなこんな鼻なのだ。

そしてヒゲである。
そう言われて、改めて新しい眼鏡をかけた顔を鏡で見てみると
確かに「鼻メガネ」をかけているように見えなくもない。
しかし、コレもまた「慣れ」である。

先日、ヒゲが伸びはじめた息子をして
ニョウボと娘が「似合わない」と言いだした。
もちろん、ヒゲといっても青々とした濃いものでなく
点々とした無精ヒゲ程度のモノだ。

「でもサトちゃんの“ヒゲのない顔”は有り得ないよね」

娘が言う。
そりゃそうだろ。
オレはニョウボと知り合う以前からヒゲを生やしているのだ。
子どもらはおろか、ニョウボだって「ヒゲのない顔」を知らない。

眼鏡だって同じ事。
オレからヒゲと眼鏡を取ったら
何もポイントもない、ただの「小太りのオッさん」だ。
有名人の誰かに似てるということもない。
似顔絵だって、描きづらいことこのうえない
何の特徴もない顔なのである。

初めてヒゲを生やしたとき
周りから、色々と言われたものだ。

曰く「似合わない」

しかし、それから20年余り。
眼鏡に至っては、30年にもなる。
似合わなくたって、ずっと続けていれば
いつもなにか、それがトレードマークになる。

今は「鼻メガネをかけたヒゲオヤジ」だって
いつか、それが顔の一部になる。
それまでのシンボーだ。

ま、次は、またステンレスフレームにするかも知れないけど…



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2012…新たなケツイを持って臨む

2012-01-05 | 生活


新年、明けましておめでとうございます。

というわけで、2012年である。

昨年は、クリスマスになって流血騒ぎ
病院に駆け込み、年内禁酒のお達し。

あの後のことを、報告させていただくと…

ブログアップの翌朝、12月27日は再診の日。

目覚めてから少しだけ出血があったので
鼻の穴に詰め物をして病院へ。
この日、帝京病院は年内最後の営業日らしく
それはそれは、大変な数の人でごった返していた。
約束時間に出かけ、少々待たされてから診断。

一昨日、治療から帰宅後、少し出血があったことと
今朝、同じく出血のあったことを伝え
一昨日と同じように、鼻の穴をカメラで調べられ
出血してあるだろう箇所を、再びレーザーメスで治療され
鼻の奥に、スポンジ(自然に溶解)を詰められて帰された。
年内いっぱい禁酒が、二日延びて、三が日まで禁酒のお達し…

「ま、お正月ですしね。少しくらいなら…」
「少しくらいと言うと?」
「人によって違いますからねぇ…」
「……」
「いっそ“呑まない”と決めたほうが」

だよな。
実を言うと、まったく呑みたいと思わないのだ。
もちろん、その時は朝だったからと言うこともあるが
トイレや洗面所を、血で真っ赤にする恐怖が蘇ってきて
あの恐ろしさと煩わしさを思うと
酒など呑むという気分ではなかった。

よし!三が日まで禁酒だ!
そして、晴れて鼻血が止まり、禁酒が明けたら
その時こそ、上手い酒を呑んでやるんだ!
と、ケツイを新たにしたのだった…

翌12月28日は、仕事納め。
恒例の、社員のみの納会の日である。
神保町にある、安くて旨い居酒屋で
みんなが旨そうに酒を呑む中、ひたすらノンアルコール飲料で我慢。
もちろん、呑みたくなかったと言えば嘘になる。
しかし、もしこの場所で血が流れ出してきたら…
その恐怖の方が大きかった。

さて大晦日

最初に鼻血が出た25日から数えて6日目。
ノンアルコールビールで過ごすことにも慣れてきた。



例年通り、義母宅の新年会用にローストビーフを仕込み




滝野川大勝軒で年越し用のつけ麺を買い
それを啜り込みながら「ガキの使い〜笑ってはいけない」を見つつ年を越す。

皆が寝静まった深夜。
呑みたいが呑めないというジレンマ。
そういえば、冷蔵庫の中にクリスマスに買った
子供等用の、ジュースみたいな缶チューハイが1本余ってたこと思い出す。

ちょっとだけ呑んでみるか…

アルコール度数は5%。
ビールよりも弱い酒だ。

大晦日だし(厳密には一日だが)ちょっとだけ…

6日間も酒を抜いたことで、体が慣れていないのか
そんな弱い酒でも、体がポッと火照ってきた。
鼻風邪ゆえ、鼻水なのか鼻血なのかもわからないので
たまにティッシュで鼻の穴を掃除してみる。
血は出ていない。

よし。大丈夫。

もちろん、これでタガが外れるほど酔っちゃいない。
この1本を空け、眠りについた。

明けて2012年元日。
気になって、何度も鼻の穴を調べるが
血らしきものは出ていない。

義母宅の新年会に出かける。



お節を頂き、新年を祝う。
もちろん、ノンアルコールビール。



お雑煮を頂き、帰宅。

深夜

昨日大丈夫だったんだ。
少しだけなら大丈夫だろう…

新たにしたケツイはどこへ?

それでも、まだ一片の恐怖も残っていた。

湯上がりにノンアルコールビールを呑む。

うん。

そういえば、冷蔵庫に缶入りのハイボールがあったな…

なんと都合のいい冷蔵庫であろう。

グラスに注ぎ、氷を入れて呑む。

もう少しだけ呑みたいなぁ…

ポン酒を燗にしてイッパイ…
顔が火照ってきた。
いつもなら、もうイッパイといくところだが
これで我慢しよう…
もちろん、鼻血も出ない。

二日。

彼氏いない歴○年の娘の祈願で
飯田橋は東京大神宮へとやってきた。
息子は彼女と初詣に出かけている。



駅を出て、大神宮の参道へ向かう道筋は
恋愛祈願の女子たちでごった返している。
日陰の寒い道で、およそ90分も並ばされ
ようやくお詣りを果たす。






恋愛成就のお守りを買う娘に付き合い
オレは無病息災のお守りを購入。

六星占術で言うと、天王星人+というオレの星は
2012年は「停止」という、大殺界のど真ん中なのだ。
なにか新しい事をしてはいけない。
つまり、季節で言うと「冬」。
やがて来る春に備え、大人しくしていなければならない。
もちろん、星占いというのは、統計学だから
全てがイケナイというわけではないだろうが
用心するに越したことはない。
今回の鼻血は、それの警鐘に違いない。
ダイエットをして、すっきりと痩せた頃に比べ
昨年は一気に体重が増えた。
その不摂生のツケが、年末年始という
一番酒を呑む時期に出てきたのだ。

酒はもちろん、食事にも気をつけて
体重はもちろん、とにかく塩分を控え
血圧を落とす努力をしなければならない。

というわけで
そんなこんなで2012年が幕を開けた。

アクセス表を見ると
こんな滞りっぱなしのブログでも
毎日、目を通して下さる方がいる。
小まめに更新をしなければイケナイと
ケツイを新たに…

なんともお安いケツイだが
あまり無理をせずに、マイペースで過ごそうかと思っております。
ご心配をいただいた皆様、ありがとうございました。

本年もよろしくお願いいたします。




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史上サイテーのクリスマス

2011-12-26 | 生活


51年間生きてきて
おそらく史上最低のクリスマスであった。

前日、クリスマスイブ。
これは例年通り。



「成城石井」で、ちょっと高めの牛肉と
各種ハーブ、薬味のホースラディッシュ



ちょっとしたつまみなんかも買って
いつもより早めに帰宅し、ブログ用の写真を撮りながら
ビールやカヴァをやりつつ、ローストビーフを仕込む。



生肉



ビフォー



アフター



完成



食卓



金ちゃんにプレゼント



ソースも概ね好評で、デザートにケーキなどいただき
例によって、深夜酒なども一人静かに嗜んで就寝。



で、昨日。
クリスマス。

娘はディズニーランドへ、息子は彼女とクリスマスに
朝早くから出かけてしまった。

遅めの朝

白河夜船を彷徨いつつ

「なんか、鼻水が出るなぁ…」

その指先を見て驚いた。

血だ。

慌てて飛び起き、洗面所へ向かう。
顔が血で汚れている。
見る間に、鼻血が流れ出してきた。
「垂れる」レベルではない。
ダラダラと滴り落ちて、洗面所が真っ赤に染まる。
何度もティッシュを変えながら、格闘すること10数分。
ようやく血の勢いも治まった。

落ちついてから、遅めの朝食を摂り
金四郎の散歩へ向かう。

帰宅して、日曜恒例の掃除を開始。

鼻血がベッドのシーツも若干汚していたので
新しいシーツと取りかえる作業中だ。
ツツッと鼻から流れる気配。
大急ぎで洗面所に駆け込む。
また10数分の格闘の末

「どこか切れてるんじゃない?」
「うん、ちょっと病院行ってくるわ…」

鼻にティッシュを詰めたまま、近くにある帝京大学病院のERへ。

休みだというのに、ERは患者が多い。

「ちょっと時間がかかるかも知れませんよ」

仕方ない。
電話も入れずに来たんだ。
取りあえず鼻血も止まったようだし
受付を済ませ、ティッシュを詰めたまま待合室の椅子に腰をかける。
すると、どれほど待ったろうか。
口の中に血の味が溢れてきた。

「ヤバイ!来た!」

トイレに駆け込んで、ここでまた格闘だ。
なんとか血のアホンダラを押さえつけて
待合室に戻ると、すぐに名前を呼ばれた。

診察前に計った血圧が、やたらと高い。
春の健康診断から、格段に上がっている。

診察室に入ると、生憎の休日で専門医は不在。
代わりの医師が応急処置をしてくれた。

「鼻の中の毛細血管が切れたんですね」
「脳の血管とかが切れたって事は?」
「脳の血管が切れて、鼻から血が出ることはありません。
 血圧が高いと切れることがあります。
 一番弱い血管ですから」

よかった…
素人の考えだが「もしや脳では?」と心配になっていた。
もちろん、頭痛も目まいもしなかったのだが…

薬を浸したガーゼを、鼻の形が変わるほど詰め込まれ
30分程待たされた後、もう一度鼻の穴の調べられ、
血止めのスポンジのようなものを詰め込まれた。

診察終了だ。
いい具合に血は止まったようだ。

帰宅し、部屋の片付けを再開していると
夕方になって義母から電話があった。
義母と義兄、オレとニョウボ、夜には帰宅するはずの娘と5人で
どこか食事にでも行こうとのお誘いだった。

その直後だった。
また鼻血が流れ始めていた。

「オレ、ちょっと行けないかも知れない…」

先ほど、医師に「今夜は酒と風呂はやめてください」と言われている。
食事に行って、酒も呑めないというのはツライ。
いや、それ以前に、食事中に鼻血が出始めたら…

結局、時間的な問題から食事会はお流れになったのだが
帰宅した娘とニョウボの3人で、昨日の残りで晩メシを喰い
いつものようにリビングに寝そべっていた。
鼻の奥のスポンジのおかげで、量はそれほどではないが
たまにティッシュを変える程度の鼻血が出ている。

とはいえ、断続的に流れる鼻血。
このまま寝てしまって、寝ている間に血だらけになったらどうしよう…
ぎっちりと鼻に詰め物をしたら、口に血が逆流して窒息しそうで
不安でとても眠れそうにない。

深夜0時近く

「オレ、もう一回病院行ってくるわ…」

今度はあらかじめ病院に電話し、事情を説明。
鼻にティッシュを詰めたまま、バイクにまたがる。
病院の前に着いた途端だった。
ティッシュを抜こうとしたら、勢いよく血が流れ出した。
真っ赤になったティッシュで鼻を押さえつつ
まずはトイレに駆け込んだが、生憎、個室は満室。
洗面台で水を流しながら、流れる血を洗っていると
個室のドアが開く音がする。

「すいません、申し訳ないですが
 トイレットペーパーを持ってきてくれませんか?
 鼻血が止まらなくて…」

慌てたその方、患者さんか、付添の方かわからないが
「大丈夫ですか?」とたくさんのトイレットペーパーを持ってきてくれた。
やや落ちついて、ようやく受付を済ます。
まだ血は止まっていないようだ。
あらかじめ電話しておいたのが、功を奏したのか
鼻を押さえている姿を見て、状況を察知してくれたのか
看護師さんが応急措置を施してくれ
そのまま病室へ案内された。

「ちょうど耳鼻科の先生がいらっしゃいましたので」

助かった。
血で汚れた鼻の穴を洗浄し、中の様子をカメラで見る。
先ほどと同様に、薬で湿したガーゼを鼻の穴へ。
やはり専門医だからなのか、詰め込み方が違う。
相当な奥まで詰め込んでいく。

痛い…

「ハイ、ここ、勝負です。痛いでしょうが我慢して。
 目を閉じると閉まってしまいますから、目を開けて!」

鼻にガーゼを詰めたまま、20分ほど待機。
治療再開。

「血管が切れている疑いは3箇所あります。
 奥の上、奥の右、奥の奥、です。
 奥の奥だとカメラもメスも届かないんで、
 その場合、一週間ほど泊まっていただくことになるかも」

え? つまり「入院」って事?
この時期に?
病室で新年かよ!

後で聞いた話では「奥の奥」となると
相当厄介な治療になるという。
鼻の穴に、いろんな詰め物をしなければならないらしい。
される側はもちろん、治療をする側も厳しいという。
鼻の穴にカメラを入れ、いろいろと調べられる。
麻酔も効いてきたようで、さっきほどの痛みはないが
それでも、たまにキュッという感じの痛みが走る。

「うん、鼻の汚れ方を見る限り、奥の奥ではなさそうです。
 メスで焼けそうですね」

切れた血管をレーザーメスで焼いてしまうらしい。
一番の疑いのある箇所を焼き
念のため、疑いのあるもう1箇所も焼いてくれた。
鼻腔に焦げ臭さが広がる。
最後に軟膏を塗られて、治療は終わった。

「あの…明日からは、どういうことに気をつければ?」
「激しい運動、熱い風呂、それとお酒は控えて下さい。
 できれば年内いっぱい。
 ま、大晦日はね…ちょっと控え目にすれば大丈夫かも」

少なくとも「激しい運動」については
ほとんどしないから心配ない。
毎日のようにしている半身浴はダメか…

問題は酒だな…

「あの…やっぱり高血圧が原因ですか?」
「一因ではありますが、そうとも限らないです。
 乾燥とかもありますしね。
 血圧はいろいろあるうちの一つです。」

さて、帰ろうかとしていたとき

「多分大丈夫だと思いますが、
 万が一ということもありますんで
 もう一度来てみてください」

なるほど。「奥の奥」もありえるってことか…

火曜日にもう一度診断の予約をし、午前2時近くに帰宅。
当然、家族は寝静まっている。
落ちついてテレビを見ながら、ダイエットコーラなど飲んでいた。
鼻の穴は、キレイなものだ。

様子を見に、洗面所に行って鏡の前に立ったとき
鼻風邪が残っていた癖で、大きく鼻を啜り上げてしまった。

ダラダラ!っと血が流れ出してきた。

泣きたい気分だった…これからもう一度病院かよ…
同じ治療を、一からやり直し?
それとも、先生が言っていた「万が一」の「奥の奥?」

10分程で血の勢いは治まったものの
少しずつだが、まだ流れてきている。
おまけに、治療の時の麻酔が切れてきたようで
鼻の奥が痛くてたまらない。
ベッドで寝たら、またシーツを汚してしまうかも知れない。
リビングの床暖房をつけ、上着をまとって横になる。
血は完全に止まったものの、今度は鼻が痛くて眠れない。
治療した右側の目から、涙が流れてくる。
暗い室内で触ると、涙なのか血なのかの判断も付かず
何度も何度も電気をつけては確認する。

あまりの痛みに耐えかね、薬箱から頭痛薬を探し出した。
気休めにしかならないかも知れないが
それを2錠飲んで少し経つと、痛みが和らいできた。
鼻血は完全に止まったようだ。
明け方の5時頃だったろうか、ようやく眠りに落ちた。

そして今朝。

一番心配だった鼻血は出ていない。
詰めたティッシュもキレイなものだ。
痛みは若干残っているが、昨夜ほどではない。
むしろ、数え切れないほど詰めて血を拭ったからか
鼻の穴の周りと、上唇が擦り切れてヒリヒリする。
いったいどれだけティッシュを使ったことだろう。
洗面所にあるティッシュは、新しい箱があっと言う間になくなった。
恐る恐る、弱く鼻をかんでみる。
赤いものが混じるのは、新しい血ではなく
昨日の血のカスの残りだろう。

今日一日を乗り切れば、なんとかなりそうだ。

なんと恐ろしい一日だったことか…

年内は酒を呑まないことにしよう…

ま、前向きに考えることだ。
今朝、体重を計ったら、昨日の朝から2kgも減っていた。
せっかくダイエットしたのに、深夜の酒と
それに伴う暴食で、ブクブクと太り始めた。
血圧が上がったのも、そのせいだ。
年明けから再開する予定にしていたダイエット
これを機会に、少しずつ始めていこう。

さて、今夜はノンアルコールビールを買って帰るとするか…



嗚呼…無明長夜もかくばかり…



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友を迎えて放浪記

2011-11-26 | 


某サイトにて知り合った
神戸在住のD君が、東京に来るという。
呑んべとの噂を聞いていたし
東京に行ったら、美味しい店に連れて行ってほしいとのたっての希望もあり
こうなったら関東呑んべ軍団でお迎えせねばならぬ。

迎え撃つは、過去に何度か呑みに行ってる
都内在住のHねーさんに、埼玉在住のRちゃん。
そしてアタクシの3人だ。

さて、当日は11月も末、よく晴れた土曜日の午後3時。

まずは、新幹線にて上京するD君を東京駅にお出迎え。

過去、3歳の時に一度だけ東京に来たことがあるらしいが
3歳時の記憶など、無きに等しい。
となると、いきなり「新宿に来い」とは無理な相談だ。
何年か前、大阪に遊びに行ったときも
メディアではお馴染みのはずの大阪も
まるで外国にでも来たような気分だった。
それほどに未知の土地というのは
ワクワク以上に不安なもの。

新幹線の到着時間とホームの確認。
改札の名前も調べ、まだ車中であるD君にメールを入れる。
ほぼ定刻通りに到着したD君とは、ネットでのやり取りはあっても
実質、初の顔合わせだ。

まずは「はじめまして」だが
そこは、色々とあった仲である。
ハイ、そりゃもう、いろんなことがありましたわいな。
初めて会うような気がしない。
改札から、山手線の車内まで
いろいろと話すことは、山のようにあるわけで。

まずは、東京の宿のある上野まで。
この上野の宿は、今回の放浪プランの終着点。
飲み屋街のど真ん中にあるところ。
たとえ酔い潰れても、這ってでも帰れるところ。

さっそくチェックインを済ませ
時間があれば、立ち呑みでビールくらいやりたいところだが
約束の時間がギリギリっぽかったので
Hさん、Rちゃんとの待ち合わせ場所・新宿へと向かう。

さて、本日のプラン。

新宿は、ディープな『思い出横丁』にて一杯やり
その後、浅草はホッピー通りへとなだれ込む。
〆は、上野に戻り、ガード下でオダを上げるという
多分、「お上りさんの呑んべ」には嬉しい放浪コースであろう。

約束の時間の新宿。
Rちゃんに続き、Hさんもやってきた。
「はじめまして」と「ひさしぶり」のご挨拶。



オレの希望としては、『カブト』に行きたかったが
人気店であり、カウンターのみの店なので
4人並んで座るのは無理と考え
狭い横丁をウロウロし、4人で座れそうな店をチョイス。
道を背にしたカウンターが空いていた『ささもと』に決めた。
モツを煮込む大鍋と、焼台を目の前にした絶好のポジション。

まずは黒ビールにて乾杯だ。



喉が渇いているところへ小瓶のビールだ。
あっと言う間に空き瓶が並ぶ。



嬉しい、愛すべき呑んべどもだ。

鍋で煮込まれる串を焼台で炙る。
旨し! この店、正解である。
ビール好きのD君とRちゃんは、黒ビールから瓶ビール。
ちなみに、東京では大瓶(おおびん)だが、関西では「だいびん」という。
割る酒の嫌いなHねーさんは、焼酎ストレート。
オレは冷酒へと移行。



小一時間ほど呑んで、寒くならぬうちに
浅草はホッピー通りを目指す。
なんたって、オープンカフェだしね。



狭く入り組んだ露路を徘徊し、地下鉄に飛び乗る。
空きっ腹に冷酒など流し込んだオレは
少々酔いもまわっていたが、車内ですっかりと素面…は言いすぎ。

日の短い冬のこと。
まだ5時前なのだが、すっかりと日も暮れてしまった。
浅草に降りると、まず目に飛び込んでくるスカイツリーも
黄昏の空に溶け込んでしまった。



観音様の大提灯の前で記念撮影はお約束。

仲見世を冷やかしつつ、観音様の前で左に切れ伝法院通り。
罰があたるとイケナイので、取りあえず遠巻きに手を合わす。
本日の酔き出会いに感謝しつつ…



目指す店は、過去に何度か来ている「居酒屋どん」。
美人(多分昔は…)で江戸っ子らしい(多分…)女将さんが目当てだ。
もちろん、酒も肴も旨くて安い。

店内の小上がり座敷が空いていたので、4人で陣取る。



D君が「呑みたい」と言っていたホッピーで乾杯。



マグロの中落ちはD君の注文。



オレは定番のハムカツ



「どん」の名物、砂肝の唐揚げ



これは…なんだか忘れた…

座って落ち着いて、じっくり呑みながら
いろいろとモロモロとあったことを振り返ったり
過去のこと、現在のこと、そして未来のこと
四方山の話、バカッ話、真面目な話を盛り込んで
楽しい時間はあっと言う間に過ぎていく。



美人女将に気に入られたD君のツ−ショット



呑んべ熟…妙齢の女子も女将とフレームに収まる。

さて、最終地は上野へと向かうなり。

画像がないのが残念だが
まずは『肉の大山』にて“やみつきメンチ”にかぶりつく。




過去の画像。ここではメンチのみ。

そしてお気に入りの『大統領』へ。
いい具合に、オープンスペースに空きがあったので
ドヤドヤっと座り込む。



ええと…何呑んだか忘れた…



実はメンバー中、一番の酒豪の噂・Rちゃんは
もしかしてウイスキー?



大統領名物、馬モツの煮込みをつつきながら。

いい店だ。

一人や二人でノンビリと呑むならカウンターもいいが
他のお客さんとワイワイやりたいなら、オープン席がいい。



この日、同じテーブルを囲んだのが
5人連れのおじさん軍団に、被災地・仙台から来られたという
4人連れの男女。年齢は30代くらいだろうか。
神戸で被災したD君とも話し込む。
何かというと乾杯…何度も何度もカンパイ。
これぞ居酒屋のダイゴミ。
カラオケの音がうるさいスナックも
声高に話す若者と、元気すぎる店員のチェーン居酒屋にはない
まさに真の呑んべの社交場。
一杯やれば、老若男女、誰とでも仲良くなれる。



いい夜でした。

明日から、また一人寂しく家呑み一人呑み。
それはそれで嫌いではないが
やはり大好きな人たちと呑む酒は格別に旨い。

ありがとう。

またやりましょう!



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