無明長夜もかくばかり…

食のこと、家族のこと、ペットのことや日々の雑感… 
手探りをしながら、書き綴っていきたいと思います。

ミュージシャンという生きかた

2010-07-23 | 音楽


おお!
一ヶ月もホーチしてるじゃないか!

というわけで

約一ヵ月ぶりの更新は、やはりライブということで。

以前、親交のあったJackさんから久しぶりに連絡があった。
自身の参加されているバンド「Sons Of Sons」のライブ情報だ。
耳をつんざくような大きな音は久しくご無沙汰だし
どうせ暑いなら熱いもの…これはラーメンも同じ。

ラーメンと一緒にされてはメーワクだろうが…

会場は、新中野にある「Live Cafe 弁天」

今までも何度もライブをされているが
実際に観に行くのは今回が初めてである。
久しぶりの感覚なので、ちょっと緊張気味ではある。

ロックの「音」というものは
会場に足を運ばれた人でなければわからない。
オレが最初に観た「ロック」のコンサート(当時はこう呼んだのよ)は
中学生の時のエアロスミスの初来日で、場所は武道館だった。
ライブが終わってからも、しばらくは耳がキーンと鳴っていたのを憶えている。
この感覚は、体験したものでなければわからない。
年の瀬の恒例行事となった「第九」などでは、音楽の内容云々でなく
はやり「音」の大きさの違いで、やや物足りなさが残った。
ま、クラシックと比べちゃいけませんが、ね。

まだまだ若いつもりなので、やはり体感のできる音が恋しい。
ミュージシャンを近くで見られる「ライブハウス」という大きさもちょうどいい。

「Sons Of Sons」のメンバーは
ギター、ヴォーカルでバンマスのBoogie-J氏
ドラムスはMasaya-100sg氏
ベースが、今回誘ってくれたJackさんこと、J-Soulfinger氏という
極めてシンプルな構成だ。

7時会場で8時開演の予定。
オレが着いたのが7時30分頃なのだが
まだバンドのメンバーはお客さんと談笑している。
ワンドリンクで生ビールを頼み、取りあえずグーッと空ける。
タバコの煙で渦巻く店内。
よかった。ライブ中は禁煙とか言われたどうしようと思ってたのよ。
禁煙だの分煙などクソ喰らえ!のどこ吹く風。
この不健康さこそがロックなのだ。

ところで一向にライブが始まる様子がありませんが?
予定の8時になっても、Boogie-J氏は相変わらず呑んで話してるし
オレなんか、生ビールを2杯と、バドワイザーを1本空けちゃって
しかも空きっ腹だったので、眠くなりそうになってきた…

予定を遅れること1時間近く。
9時近くにライブが始まった。



もうね

眠気も酔いも吹っ飛びますよ。



途中からBoogie-J氏のトレードマーク(と勝手にオレが思っている)
ギブソンの赤いファイアーバードに持ち替える。

そうそう。
このギターを持っている姿を見たかったのよねぇ。

演奏はパワフル!のひとこと。
曲間のダラダラとしたMCもなく
テンポ良く次々と演奏される。

J-Soulfinger氏とMasaya-100sg氏のリズムセクションが的確だから
Boogie-J氏のギタープレイも活きている。
同じ…と言っては失礼だが、ベースを弾く者として
J-Soulfinger氏のプレイは特に注目させていただいた。
Masaya-100sg氏の地鳴りのようなドラムと相まって
空きっ腹に重低音が響き渡る。

昔は“チョッパー”と呼ばれていた“スラップ”が凄い。
あんなプレイができたらなぁ…



演奏も佳境にはいると
Boogie-J氏はギターを弾きながら客席を練り歩く。
実際のプレイを観るのは初めてなのだが
自分の勝手なイメージとして
ステージの中央で、どっしりと演奏されている印象があった。
そう、まるでクリムゾンのロバート・フリップのようにね。
(ま、知らない人は調べてみてくださいな)
サービス精神が旺盛なのでしょうね。
それと、客も顔見知りが多く、リラックスしていることもあるのだろう。



お客さんの呑んでいたビール瓶を使ったボトルネックも披露。

結局ライブが終わったのが11時近く。
2時間近い演奏時間だ。
メンバー3人は、オレと同世代。
いわば「おっさん」の部類である。
パワフルで不健康な愛すべきおっさんに拍手。

中学時代の悪友、つまりロックに夢中になった
オレをロックの世界に引きずり込んだ同級生は
子どもも大きくなり、自分の時間が取れ
なおかつ経済的に余裕ができた最近
あらためてギター教室に入り、自分の息子みたいな連中と
一緒になってギターの練習に励んでいる。
あの頃、買いたくても買えなかった高級なギターを
それこそ何本も「大人買い」して、オレに見せびらかす。

「オイ、一緒にバンドやろうぜ」

何度も誘われたが、時間と地域的な問題で断ってきた。
しかし、それはイイワケに過ぎない。

そう。
要するに「逃げて」るんだ。

どんなにオッさんになったって、ちゃんとできる。
今、目の前にいる3人のオッさんは
あえて「プロ」という道を選ばず、別の仕事を持ちながら
忙しい合間を縫ってリハーサルに励み
自分たちの「楽しみ」「生き様」のために、こうして演奏している。
彼らが、まさにそれを証明しているじゃないか。

職業としてでなく
生き方としての「ミュージシャン」だ。

オイ、次も来いよ。
また楽しませてやるからな!

演奏後、汗だくになった3人の顔が
オレにそう言ってくれていた。

ありがとう。

弦を押さえる指先の皮同様に
魂までもがヤワになってしまったが、今夜は元気を貰った。

実際、バンドを組むかどうかはともかく
オッさん達のくれた元気で、明日も生きていけそうな気がしてきたよ。
たまにはベースを引っ張り出してみるかな…

で、ね。

ライブの興奮と心地よい耳鳴りを、現実が引き戻すのですよ。
終電の時間とか、犬の散歩とかね。

ま、しょうがない。
コレもオッさんの生き方…なのか?

駅に向かって歩いているうち
そういえば、酒のアテにナッツしか喰っていないことに気づいた。
腹が減って目が回りそうになった。



中野駅近くにあるラーメン屋『地雷源』

実は、この店に寄るのも楽しみだったりしてたわけで。
ま、このへんがオッさんたる所以だがね。



「我流旨味ソバ」味玉のせ

ビールも追加したかったけど
金四郎の散歩が…

なら、いっそ喰っちまえ!



辛肉ミソごはん

身も心もマンゾクです。

後は家に帰って
食器洗って犬の散歩行って…

あ、明後日はニョウボのフラメンコの発表会でした。

ロック的生き方は、まだまだ遠い…

が、

まだまだ間に合うかも知れんね。



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