日曜日なんかの夕方、料理の仕込みの合間のちょっとした時間。
ビールとか発泡酒の缶を開けて呑むのが楽しい。
アテは作りかけの料理をつまみ喰いしたり
浅漬けだったり、チーかまや魚肉ソーセージだったり。
喰いものの匂いを嗅ぎつけて、金四郎がペトッとオレの前に座る。
あからさまに「ねだる」んじゃなく、オレの顔と肴を交互に見つめ
ジッと待っているのである。
こんな具合に。
これはリタも同様。
これでは落ちついて喰っていられない。
コヤツらの鼻の効きようは、さすがにケモノである。
夜中、クローゼットの中で寝るのが、最近のリタのお気に入り。
閉じこめてしまわないよう、猫一匹が通れる程度の隙間だけ開けておく。
冷蔵庫から、チーかまを取り出して封を切る。
ちなみにクローゼットから冷蔵庫までは2~3mあるし
猫一匹分の隙間しか開いていないのだ。
それなのに、すでにリタが足もとにいたりする。
ここのところ、金四郎の様子がおかしい。
「おかしい」ったって、別に深刻なことではなく
単に「年を取った」んだろうと思う。
もう10歳近くになるから、人間で言うと50代半ばくらいか。
すでに「老犬」の部類に入る。
ここのところ、オシッコが近いんである。
もちろん、朝晩の散歩は欠かさずに行っているのだが
それでも、たまに室内で粗相をしたりする。
なので、最近は廊下にトイレを用意している。
で、下半身のユルみとは別に、もうひとつ。
あれだけ目の仇にしていたリタを、若干受け入れるようになった。
猫ってのは利口なモノで、それを察知したのか
ここのところ、たまに昔のように鼻を合わせるくらいの距離まで接近したりする。
もちろん、金四郎だって、時には虫の居所が悪い日があって
やんわりとだが、「シメ」たりするわけだが…
思えば、たった数年前
↑こんなに仲の良かった(?)二人
というか、すでに大人だった金四郎が
まだ赤ちゃんだったリタの相手をしていてやったのだろう。
当たり前だ。
人間だって、生まれたての赤ちゃん相手にムキになる成人男子などいない。
ところが、リタが一歳を超え、いわゆる「成猫」になったのを機に
今までのボージャクブジンを許さなくなった。
夜の散歩から戻った玄関先での恒例行事。
いつも通り近づいてきて、首にかじりつくリタに対し
歯を剥き出して唸りを上げた。
↑その時の決定的な写真。
動物の本能で、危険を察したのだろう。
一目散に逃げ出したリタは、カーテンの陰に隠れてしまって
しばらく出てこなくなってしまった。
あれから幾年月…
人間にも心理的距離と物理的距離がある。
もちろん、心理的な関係が物理的距離感に影響するのだろうが
いわゆるラブラブ(死語)なカップルは50cmくらいだそうだ。
喫茶店などのテーブルでも、向かい合わせよりも隣同士…
そんなカンケーなど、しばらくご無沙汰だが。
これが、友人・知人レベルだと、約1m程度だと言われている。
わかりやすい例を挙げると、4人掛けのコタツ。
正面と両隣の距離は、あのコタツの距離が理想的らしい。
確かに初めて顔を合わせる相手とは、
あんまりコタツで一緒に温まったりはしないもんね。
ある方がおっしゃっていたが、友人・知人よりも遠い存在だと
バーカウンターを挟んだ、客とバーテンダーの距離がいいという。
確かに満員の電車やエレベータで、アカの他人の顔が目の前にあると
これが妙齢のご婦人ならまだしも、加齢臭のしそうなオッさんの
…ま、コレは他人様のことは言えないが…
鼻息が顔にあたるなんざぁ、ちょっとゾッとするわいね。
で、話が逸れたけど
金四郎とリタのヤツ、最近は他人以上友人未満みたいな
微妙というか、絶妙の距離感を保っている。
金四郎の機嫌を伺って、いざというときに逃げ遅れないような距離
↑こんな距離だったり
↑こんな風に、死角に入ったりと
ま、金四郎の表情を見る限りだと
「もうこんな小娘、どーでもいいや…」って感じなんですけどね。
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