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ワニと読むミステリ(ディミティおばさまと聖夜の奇跡)

読むと、勲章も苦になることもあります。
 
(ナンシー・アサートン著)
 幽霊のディミティおばさまシリーズの4作目。
 これはクリスマスのために書かれたものです。
 ロリはやさしくて素敵な夫ビルと双子の息子(ロブとウィル)との初めてのクリスマスを楽しく過ごそうとあれやこれや準備に忙しい毎日です。ビルの父の大ウィリスが一緒にクリスマスを祝うためにロリたちと滞在し双子の世話をやいています。
 クリスマス前の雪の翌朝、ロリたちは屋敷の隅に雪に埋もれた男の人を発見し、病院に搬送しますが彼は意識不明の状態が続きます。ぼろぼろの衣服からホームレスのようですが、きれいな手をしているので裕福さも感じさせます。そもそもどうしてロリたちの屋敷のところで倒れていたのか。主要道路からは離れているし、どうやら近道を知っていたようなので、どうみてもロリたちを訪ねようとしていたように思われます。
 ロリは、男性の身元を確かめるために調査を始めます。まずは近くのホームレスの宿泊施設から。
 聖夜を祝うために書かれた本なので、クリスマス・パーティの準備をしながらの軽い読み物です。謎解きもおつまみ程度。
 ロリとディミティおばさまとの青い日記帳を通じての交流は同じです。
 裕福になったロリを強調したいのか、やたらと“シルクのパジャマ”、“カシミアのスウィング・コート”だの“ベルベットのチュニックを”などと高価なものであることをひけらかすのはちょっと具合が悪いです。
 双子をもうけて幸せいっぱいのはずのロリがちょっとよろめきかけたりするのは聖夜にふさわしくないかもしれませんが、ま、目くじら立てるほどのものでもないか。
 膝かけをして、あったかいアルコールでも片手にほっと一息の感じで読むのが一番かも。

最後にエンジェル・クッキーのレシピと、クリスマス・オーナメント用のレジナルドとバーティの型紙あり。

■既刊と幽霊つながり
 ディミティおばさまシリーズはすでに3作あります。
 ディミティおばさま現る
 ディミティおばさま旅に出る
 ディミティおばさまと古代遺跡の謎

 このごろ幽霊のでるミステリがはやりでしょうか。
 アリス・キンバリーの幽霊探偵シリーズです。
 ミステリ書店(1) 幽霊探偵からのメッセージ
 幽霊探偵の5セント硬貨
 幽霊探偵とポーの呪い
 幽霊探偵と銀幕のヒロイン
 幽霊探偵と呪われた館

キャロライン・ヘインズの屋敷つきの幽霊シリーズ。
 ダリアハウスの陽気な幽霊
 ダリアハウスの困った聖夜


主人公: ロリ・シェパード(主人公)
場所:  イギリス、コッツウォールド地方フィンチ
グルメ: お菓子
動物:  なし
ユーモア: 中

ディミティおばさまと聖夜の奇跡 優しい幽霊4 (RHブックス・プラス)
ナンシー アサートン


いつでもクリスマス気分になりたい方に
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