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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:「首相、自動車業界に賃上げ要請へ トヨタ会長との面会調整」で何を話しするの?

2023年10月28日 14時10分19秒 | 社会全般
先週後半に、「首相、自動車業界に賃上げ要請へ トヨタ会長との面会調整」と言う報道があった。理念・哲学を持たず、何もできない岸田首相なので、ろくな会話も出来ないだろう。

想像するに、賃上げの話しをしたいのだろうが、トヨタやトヨタグループの社員はかなり恵まれていて、それ程悪くはない賃金を貰っているハズである。なので、もし岸田首相がトヨタ社員への給料の増加について話しする様では意味が無く、やっぱり岸田首相は増税メガネとしか言われないだろう。

それでトヨタの会長と話しする際の大きな論点(問題点)は次の3つである。
・トヨタグループ内の非正規労働者への待遇改善
・トヨタの二次や三次以下の下請けでの賃上げに対する考慮(配慮)
・自動車用の部品以外でトヨタグループに納入している設備などの様々な製品の納入業者の賃上げに対する考慮(配慮)

トヨタ及びトヨタグループの正社員の給料は、決して悪くはなく、少なくとも自動車業界ではトップクラスである。勿論、トヨタの業績が良いので、賃上げする事に対して外部の人間が口を挟む事では無い。しかし非正規労働者も沢山雇っており、彼等の賃金は正社員と比べて決して良くはない。それで、岸田首相が賃上げを話すべき対象は、先ずは非正規労働者の賃金である。

二番目に話しをするべき問題は、トヨタグループの二次または三次以下の下請けの賃上げである。これを実現する為には、主に二つの事を実施する必要がある。一つは、購入価格を上げる事と、トヨタの生産方しいであるJITを見直す事にある。トヨタグループも多少は在庫を持つ事で下請け業者の負担が減り、その分を社員の給料に回す事が出来るからである。下請けに在庫を持たせ、自社はJITで回していく為には、下請けでの在庫管理費用をトヨタグループが持つベキである。

そして最後は自動車部品製造の下請けではないが、設備等の様々な物品を納入する業者に対する購買価格を上げる事も大変大事である。これも同様に、トヨタグループの厳しい値下げ交渉を経て物品を納入している。この価格を見直し、上乗せする事で、これらの納入業者の社員の賃金もあげることが可能となる。
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