あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 ![]() 052 登校だぜ! --翌日。 茜は大学に真っ赤なフェラリーを飛ばしていく。 黒いスリーピースを着て、サングラスをかけている。 まるで、少女漫画の主人公みたいだ。 でも、どっちかっていって、男の方だった。 「あら、あれだれかしら?」 フェラリーから降りる茜を見て、女の子たちは胸を踊らせた。 「なんて、美青年かしら!」 小一郎は203教室にいた。 ……だが、二年三組というわけではない。 --ここは大学である。二号棟の三番教室という意味だ。 「おい、あれだれだ!」 茜はやはりあっちの世界の茜も授業ぎりぎりに教室に入ってくる。 茜は不気味な男と女のいる教室を、サングラスを小粋にとって、まわりを見まわした。 こんなところからは去りたいと思うが、授業は受けたいと思っていたから仕方ないことなのだ。 「あれ、もしかしたら、茜さん!」 --小野幸代だ。 ぜんぜん、彼女らしくないじゃないかと茜はがっかりした。 「ええ、そうさ」 塊のように集まっている女学生たちは、茜のほうを見て何度も驚嘆の言葉をのべる。 「恰好いい!」 「まるで、宝塚みたいだわ!」 茜はふざけた態度の女子たちが許せなかった。 それじゃ、まるで男みたいじゃないか。 「それにしても、どういう心境か知らないけれど、茜さん、宝塚みたいに恰好いいわ」 幸代までそんなことを言っている。
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